Calera Wine Company(2011年12月訪問)
日本で大人気のCalera。南カリフォルニアからサンフランシスコへと移動する道すがら、ちょっと寄り道して訪問した。この頃は決してピノ好きというわけではない私だったが、Caleraと聞けばさすがにテンションが上がった。
自分などが書くまでもないこととは思うが、オーナーのジョシュ・ジェンセン氏はフランスのD.R.C.(ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ)で働きながらワイン造りの勉強をしたのだそうで、日本ではここのピノは「カリフォルニアのロマネ・コンティ」等と持てはやされているようだ。ここのフラッグシップワインたるCalera PINOT NOIR Jensenは、米国で60ドル程度なのに対し、日本では1万円を割ることは稀っぽい。
石灰質の土壌を求めてカリフォルニア中を2年間調べ尽くした末に購入したという土地は、ナパとは違ってワイナリーが林立するような場所ではなく、かなりへんぴな場所にある。山道をくねくね進んだ末に、カレラの小さな看板を発見したときは、中々感慨深いものがあった。ただ、後から聞いた話によると、噂の葡萄畑は、我々が訪れたテイスティングルームよりももっと南に5マイルくらいいった所にあるのだとか…有名な石灰石のタワーもそこにあるのだそうで、今回見られず残念。
テイスティングルームは、倉庫の一部を使っているような感じ。訪れたのは日曜の昼ごろだったが、客は我々だけだった。人の良さそうなおっちゃん(むしろおじいちゃんという感じの方)が、1人で対応していた。
テイスティング料は、記憶がおぼろげだが確か15ドル。10種類飲ませてくれた。
Aligote 2010 ($20)
Chardonnay CENTRAL COAST 2010 ($18)
Chardonnay MT. HARLAN 2010 ($30)
Viognier CENTRAL COAST 2010 ($16)
Pinot Noir CENTRAL COAST 2010
Pinot Noir CENTRAL COAST 2009 ($24)
Pinot Noir Mills 2008 ($45)
Pinot Noir de Villiers 2009 ($35)
Pinot Noir Ryan 2008 ($40)
Pinot Noir Ryan 2006
Viognier Doux 2010
最後に飲ませてもらったデザートワインが大変美味しかった。爽やかな香りが強く、上品な甘酸っぱさで。
ピノの中では、de Villiers 2009が、華やかな香りが強く感じられ、その割に値段が安いので、一番コストパフォーマンスが良いように思われた。
ただ、以前どこかのブログで読んだ話によると、日本のイベントに参加したジョシュ・ジェンセン氏が、ここのピノのジェンセンとかセレックとかは、何年も寝かせて初めて本領を発揮すると語っていたらしいので、数年後に飲むと他のものの方がうまいと感じるのかも知れない。
おみやげに何かボトルを買おうと思い、何にしようか色々考えていると、
「2000年のMillsがあるよ」とか、
「2007年のJensenもあるよ」とか、
おっちゃんが控えめに色々と教えてくれた。結局、試飲したデザートワインと、2007年のJensenを購入することにした。
2007年のJensenは、ロバート・パーカー氏に97点と高く評価されてしまったせいもあってか、小売店でお目にかかったことがない。ここぞという時に飲むことにしようと思った。
それはそうと、試飲中に、ふらりとジョシュ・ジェンセン氏が登場。Webで見たのと同じ顔だった。噂通り背が高い。私にしては珍しく、一緒に写真を撮ってもらおうと思い、お願いしてみた。ジェンセン氏は快く承諾してくれたのだが、ワイナリーの人が撮影してくれたその写真は、ピントが合わずボケまくり。「もう1回、半押ししてから、さらに押し込んで撮影してね」とか指示するのも何となく憚られたし、まあ、あきらめることにしておいた。たぶん、慣れないことはするなという神のお告げだろう。
最終更新:2021年02月21日 13:39