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Round.8 レースレポート

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 --- Super GT Championship Round.8 スパ・フランコルシャン 18LAPS 決勝レポート ---

殊勲の勝利

 第7戦までを終えて日産4勝、レクサス3勝、そしてホンダは未勝利。悪くすればシーズン0勝も…という声も聞かれる中で幕を開けた第8戦。衆目の関心はグランバレーを制した勢いそのままに好調を維持しているepiwaterと、ホンダ初優勝の期待を一身に背負ったfactionsyanに注がれていた。当初の予想通りこの二名は予選でフロントローを独占。レースの序盤、後方集団を置き去りにして早くも一騎打ちの構図となった。

 しかし表彰台の中央を争う両雄の戦いにトラブルが水を差す。テールトゥノーズでケメルストレートを走行中に突然マシンが挙動を乱し、factionsyanがepiwaterに追突される形で2台ともコースオフ。無論ドライバーのミスではないことを強調しておくが(後方でも同様にgroove_holixなどが接触の引き金となっている)、見ごたえある戦いを台無しにされた不運を嘆かずにはいられない。

 変わってレースの主役に躍り出たのはF1-720-1000。スペシャルステージルート5、東京R246と“優勝未遂”を経験した彼に3度目のチャンスが巡ってきた格好だ。表彰台圏内にはzero_1155とHamilton_Sennaというホンダ勢が続く。F1-720-1000はレース18周のうち14周でラップリーダーを記録するなど中盤戦で存分にパフォーマンスをアピールした。明快な逃げ切り戦略を打ったF1-720-1000とは対照的に、最終スティントでソフトタイヤを消化する追い上げ型の戦略をとったHamilton_Sennaは一時的に1分前後までギャップを拡げられてしまう。しかしソフトタイヤに交換してからは2分11秒台を連発するなど力強いペースを発揮し、コース半周分という巨大なギャップを瞬く間に帳消しにした。

 ファイナルラップにハードタイヤを装着してピットアウトしたF1-720-1000はミラーにHamilton_Sennaを捉えることになる。ピットアウト直後のスピードが乗らない状況に加えて、熱が入らずグリップしないタイヤではディフェンスもままならず、ターン7へのブレーキング勝負でHamilton_Sennaに先行を許してしまう。結局そこから2秒もの差をつけてHamilton_Sennaがトップチェッカーを受け、ホンダ勢に初勝利をもたらす殊勲の一勝をあげることとなった。

 参戦状況が思わしくない中で勝てるチャンスを逃さなかったHamilton_Sennaの勝負強さは称賛に値する。それも自身の初優勝とメーカー初勝利という重圧の中で成し遂げたものだけに、単なる一勝と片付けられないだけの価値がある。ウィナーとしての自信が備わったHamilton_Sennaは、今後更なる飛躍を遂げてくれることだろう。



受難のシーズン

 レース序盤に優勝を争ったfactionsyanとepiwater。しかし結果は原因不明のアクシデントによりそれぞれ9位と10位。この二人は何かに憑かれたかのようにハードラックが続いている。両者とも得意コースに限ってまともに走らせてもらえない“何か”が起こってしまう。特にepiwaterは2戦連続リタイアを喫したことで30ポイント前後を失ったと考えられる。チャンピオン争いがこのラウンドをもって決着を迎えたことも、その一事で決まってしまったようなものだ。レース中のパフォーマンスはトップクラスであることは疑いようがないだけに、自力ではどうしようもない受難のシーズンだと言うしかない。

しかし、実力さえあれば優勝戦線に加われるチャンスは常にある。今季の最終戦を有終の美で飾り、来期につながる内容で終えたいところだ。



ミディアムタイヤスタートでの初優勝

 「ソフトタイヤでスタートしなければ勝てない」というのが、第7戦まで積み上げられたSGTCにおける常識の一つだった。ルール上、ミディアムタイヤやハードタイヤでスタートするためにはQ2も同じタイヤでアタックしなければならず、自分の本来の速さを反映しないグリッド位置に甘んじることになるため、むしろ混乱に巻き込まれやすいということが主な理由だろう。しかしスパ・フランコルシャンのような高速レイアウトではスリップストリームを巧く利用することでポテンシャル以上のペースで走行することができる。

 言うほど簡単ではないが、成功すれば勝利は大きく近づく。現実にそれをやってのけたのがHamilton_Sennaで、ソフトタイヤで走行していたzero_1155を数周にわたって追尾したことが最終的に優勝という結果をもたらした。アクシデント以外では実質的に2ストップ以外の戦略を採ることができない状況だったということも、無用の混乱に巻き込まれにくくなるという意味で好材料の一つだっただろう。

 次戦のツインリンクもてぎは2ストップと3ストップのどちらが有利か判断が難しいトラックだ。車種によって、あるいはドライバーによってその最適解は異なるかもしれない。また2ストップの場合はスティントの長さの配分にも気を使わなければならない。オーバーテイクの難しいサーキットだけに、戦略の決定には細心の注意を払いたい。

◆参考データ
PSID PIT スタートタイヤ RS周回数 RM周回数 RH周回数 予選 決勝 順位変動
Hamilton_senna 2回 MEDIUM 10Laps(1) 7Laps(1) 1Laps(1) 3位 1位 ▲2
F1-720-1000 2回 SOFT 10Laps(1) 7Laps(1) 1Laps(1) 4位 2位 ▲2
atitude0702 2回 MEDIUM 10Laps(1) 7Laps(1) 1Laps(1) 6位 3位 ▲3
nattu-871871 2回 SOFT 11Laps(1) 6Laps(1) 1Laps(1) 10位 4位 ▲6
groove_holix 2回 MEDIUM 13Laps(1) 4Laps(1) 1Laps(1) 5位 5位 0
kgc10gtx 2回 SOFT 9Laps(1) 8Laps(1) 1Laps(1) 8位 6位 ▲2
zero_1155 3回 SOFT 16Laps(2) 1Laps(1) 1Laps(1) 7位 7位 0
sugi_315 2回 HARD 13Laps(1) 2Laps(1) 3Laps(1) 9位 8位 ▲1
factionsyan 5回 SOFT 13Laps(4) 1Laps(1) 1Laps(1) 2位 9位 ▼7
epiwater 4回 SOFT 16Laps(5) 0Laps(0) 0Laps(0) 1位 DSQ ---
※順位系の記録は暫定リザルトに基づいています。

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