--- Super GT Championship Round.6 東京 R246 30Laps 決勝レポート ---
勝利目前のリタイア
雨の鈴鹿を終えてからおよそ2週間を経て開催されることになった第6戦。プラクティスではF1-720-1000やmizu312、atitude0702、ferrari0506といった面々が0.5秒のタイム差の中にひしめくハイレベルな競り合いを見せていた。
予選Q1は今シーズン最も熾烈な争いだった。常に安定した速さを見せていたepiwaterが102kgのハンデを負っていたとはいえ、スーパーラップに進出できなかったことは波乱と言わなければならないだろう。しかしQ1の厳しさとは裏腹にスーパーラップ進出を果たした4名はいずれもラップをまとめることができず、ポールシッターのタイムですらQ1トップタイムから0.7秒遅れという低調な内容。東京R246での「ミスは許されない」というプレッシャーが尋常ではなく大きかったことを示す結果となった。
決勝は今季2度目のポールポジションを獲得したgroove_holixとフロントローにマシンを並べたF1-720-1000が終盤までデッドヒートを繰り広げた。この二人の対決は、24周目にgroove_holixがコントロールミスからウォールに激突するという形で決着がついたが、その後に待ち受けていた展開は誰にも予想できなかったに違いない。悠々と逃げ切りを決めるはずだったF1-720-1000のマシンが突然のトラブルに襲われ、ゴールまで20数キロを残して無念のリタイアを喫したのである(規定により9位完走扱い)。
「勝てた」レースではなく、「勝った」レースを落としたF1-720-1000の胸中はいかばかりか。悪い流れがこれ以上続かないことを願ってやまない。
隠れた主役?
第6戦で存在感を示したドライバーの一人としてmizu312の名は外せないだろう。レースでの圧倒的なパフォーマンスを端的に示しているのが、1分32秒310というファステストラップだ。予選最速タイムを1秒近く上回るこのタイムはスリップストリームの恩恵などではなく、純粋な単独走行で記録したというのだから驚くしかない。残念ながらクラッシュに巻き込まれたおかげで最高の結果は逃すことになってしまったが、それでも結果は3位。特にダメージを負いバランスの狂ったマシンをコントロールしながら、ソフトタイヤで18周ものロングランを走りきった最終スティントは凄みすら感じさせた。
もし予選に参加できていれば優勝できた可能性は高い。どちらかというと奇策を好む傾向がこれまでのレースの記録から見て取れるが、あえて戦略を相手に合わせるのも一つの手ではないだろうか。ポールトゥウィンを可能にする力を備えている彼ならば、ストレートファイトを挑む価値はあるはずだ。
低摩耗の特性が生んだ戦略の画一化
東京は中高速コーナー主体のレイアウトながらタイヤの性能低下は今シーズンの開催サーキット中最も穏やかな部類に入る。アクシデントによる予定外のピットストップと思われるものを除けばほぼ全員が2ストップを選択しており、3ストップ以上はピットロスが大きすぎて選べない状況だった。
スタートタイヤによる差も結果的にはそれほどなく、戦略はこのレースを大きく左右してはいない。タイヤマネジメント能力の比重も必然的に下がり、いかに安定してプッシュできるかという部分にスポットが当てられたレースだったということになるだろう。
次戦のグランバレー・スピードウェイは直線区間が短く旋回時間が長いテクニカルサーキットであり、タイヤ摩耗とコンパウンド間のタイム差は比較的大きくなることが予想される。オーバーテイクポイントが限られているだけに、クリアラップを確保することの重要度は高い。単独でのレースペースとロスを生まないための戦略の適切な妥協点を見つけられるかどうかがレースの成否を握る鍵になりそうだ。
◆参考データ
| PSID | PIT | スタート | RS周回数 | RM周回数 | RH周回数 | 予選 | 決勝 | 順位変動 |
| groove_holix | 2回 | SOFT | 11Laps(1) | 14Laps(1) | 5Laps(1) | 1位 | 1位 | 0 |
| epiwater | 2回 | HARD | 13Laps(1) | 16Laps(1) | 1Laps(1) | 5位 | 2位 | ▲3 |
| mizu312 | 2回 | HARD | 18Laps(1) | 10Laps(1) | 2Laps(1) | 10位 | 3位 | ▲7 |
| atitude0702 | 3回 | HARD | 15Laps(2) | 13Laps(1) | 2Laps(1) | 4位 | 4位 | 0 |
| ferrari0506 | 3回 | SOFT | 15Laps(2) | 10Laps(1) | 5Laps(1) | 4位 | 5位 | ▼1 |
| kgc10gtx | 3回 | SOFT | 15Laps(2) | 13Laps(1) | 1Laps(1) | 5位 | 6位 | --- |
| S_ISHIYAMA | 6回 | SOFT | 23Laps(5) | 1Laps(1) | 2Laps(1) | 9位 | 7位 | ▲2 |
| mesev | 4回 | SOFT | 18Laps(3) | 7Laps(1) | 1Laps(1) | 7位 | 8位 | --- |
| F1-720-1000 | 4回 | SOFT | 16Laps(1) | 8Laps(1) | 0Laps(0) | 2位 | 9位 | --- |
- mizu312は予選に出走せず最後尾スタート。
- kgc10gtx、mesevは回線切断によるリタイア(消化周回数を考慮した完走扱い)。
- F1-720-1000は回線切断によるリタイアのためレーシング・ハードを装着していないが、状況を考慮して完走扱い。
- 予選8位のlook24はレース中の反則行為により失格。
※順位系の記録は暫定リザルトに基づいています。
※完走後の失格・完走扱いのリタイアのどちらにも当てはまらない場合は記録を集計していません。
※完走後の失格・完走扱いのリタイアのどちらにも当てはまらない場合は記録を集計していません。