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日本の深層
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梅原猛著作集〈6〉日本の深層
梅原 猛
出版社からのコメント
「日本とは何か?」を追求し続ける著者が、東北・アイヌ・熊野に日本文化の源流―縄文文化の色濃い名残りを発見し、従来の日本古代史に大きな衝撃を与えた決定版歴史紀行集。

ここから縄文文化の再評価が始まった
2006.4.19
私は学校の日本史の授業で、「長く続いた縄文時代の次に弥生時代が始まった」と習ひました。そして突然、卑弥呼といふ霊能力者が日本を統一するかと思ひきや豪族の時代になり、気がつけば大和「朝廷」ができてゐて、何か腑に落ちないといふか、これでは神話と大差無いなと感じてゐました。
日本の歴史に何度か訪れる大きな時代区分の区切りの中で、この変化だけは其の様に単純なものでは無かつたと本書は主張してゐます。其れは土着の縄文人を大陸系の文化を持つた弥生人が駆逐、同化して行く過程であり、他の時代区分とは独立して、かなりの期間オーバーラップしながら進行した。その中で縄文文化は日本の文化に幅を与え、基層に潜り込み、日本独特の世界観が生まれた。凡そ其の様な主張であります。
一部はもう常識に属する事かもしれませんが、アマゾン解説(出版社による紹介文)によれば、縄文文化を其の様に位置づける考へは本書から始まつたさうです。
- 目次
- 日本の深層―縄文・蝦夷文化を探る
- 日本文化の源流を探る
- 大和朝廷の前線基地・多賀城
- 「大盗」もふれえなかった平泉文化の跡
- 宮沢賢治の童話が語る日本人の心の深層 ほか
- 東北文化を考える
- 甦る縄文
- 日本文化の中の東北文化
- 時空を超える再生への祈り
- 日本の原郷熊野
- 日本の原郷
- 私の熊野詣
- 私の熊野
- 詳細
- 発行:小学館 (2000/11)