響きライブラリー
生化学2
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「響き」ライブラリー
生化学2
生命と金属
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共立出版 未来の生物科学シリーズ
生命と金属落合栄一郎 |
内容(「BOOK」データベースより)
本書では、重要金属を中心に、なぜこれらの金属が生物に用いられるようになったか、そして生物によってどのように取り扱われている代謝かといったことを、化学屋の目から略述してみた。
軽い装丁、ジャストな内容、こなれた文体。
2007.1
「共立出版 未来の生物科学シリーズ」の中の一冊。吉例宜しく、中表紙にシリーズ発刊のお言葉が書いてあるんですが、これがまったくその通り。シリーズの他の本にも期待。
- 専門の教科書と断片的な最新情報の間を埋める。
- 専門外の人にも理解でき、知的好奇心に応える。
- 値段、サイズ、分量すべてに手頃。
目次
- 1章
- 一般的なこと―いのちと環境
- 2章
- 鉄といのち
- 3章
- 銅といのち
- 4章
- 亜鉛といのち
- 5章
- カルシウムといのち
- 6章
- その他の必須金属
- 7章
- 重金属の毒性
DATA
- 単行本
- 111ページ ほんとに小さくて薄いんです。
- 出版社
- 共立出版 (1991/07)
シリーズの他の本
2007.1.17
版元で揃ってるのは下記の通り。ウェブサイトから通販もできるようです。
- 生命と金属
- ヒト染色体を解剖する
- DNAはどのように折れ畳まれて働くか
- 分子生物学の革命 ハイブリッド遺伝子
- マルチ機能タンパク質:血清アルブミン
- 生体膜に学ぶ
- 細胞増殖のしくみ
- 神秘の生命物質―ポリアミン
- コラーゲン
- がんの転移はくいとめられるか
- まるごとの免疫学
- ワクチン今昔物語
- 生命のコンダクター:サイトカイン
- がんウイルス物語
- 脳はとりかえられるか
- 脳を作り脳を育てる遺伝子
- 生命からみた水
- 地球とうまくつきあう話
- 生体の窒素の旅
- 特殊環境に生きる細菌の巧みなライフスタイル
錯体のはなし
内容(「BOOK」データベースより)
広い範囲で活躍している錯体とはどういうものなのか、身近な例を挙げながら、わかりやすく解説。
生化学限定ではありませんが
2007.1
錯体は有機化学と無機化学の架け橋(と決めつけ)。たまたま別項の「鉄理論=地球と生命の奇跡」を読んだので金属つながりで手にしてみました。
DATA
- 出版社
- 米田出版 (2004/12)
鉄理論=地球と生命の奇跡
内容(「BOOK」データベースより)
人類が金属の鉄を使いだしたのは、たかだか五千年前のことにすぎない。しかし元素としての鉄は、四十億年前に生命が誕生したときから、生命になくてはならないものであり、その後の生命の発展を陰で演出してきた、と言ったらみなさんは驚かれるだろうか。このいずれの鉄のはたらきも、一つの奇跡的な偶然から生み出された。鉄はすべての元素のなかでもっとも安定な原子核を持ち、その一つの帰結として、地球では質量比でもっとも多い元素である。その鉄が、その持っている電子の数のために、生命にとっても、現代文明にとっても、かけがえがない機能を持つ元素となった、という偶然である。このことが、生命の誕生と発展のなかで、またさらに人類文明の展開のなかで、数々の奇跡を起こしてきた。
生命の歴史は鉄の歴史。
2007.1
鉄。原子番号26。恒星の中心部で核融合が進むと、水素→ヘリウム・・・と重い元素が生み出され、エネルギーの窪みである鉄で止まる。従って、地球を構成する元素の中で鉄がかなり多いのは驚くに当たらない。
太古の昔、まだ大気中に酸素が無かった頃、鉄は鉄イオンとして海水中に豊富に存在した。そして陽子数が比較的少ない遷移元素であるため、扱いが良く、電子配置も樣々に変えられる上にそのプロセスは安定的に扱える。生命は当然安価な鉄を利用してシステムを構築した。ところが異変が起きる。シアノバクテリアが光合成を開始し、酸素という猛毒による大気汚染が地球を覆ってしまった。鉄イオンは容易に酸化し、海底に沈んだ(これが現在の鉄鉱床となっている)。鉄は貴重品とは言わないまでも、手を伸ばせばあるものでは無くなった。生命はその発展の中で鉄を大事に大事に扱うようになった・・・
海洋に鉄を撒いて富栄養化し、動物性バクテリアを大量発生させることでCO2を固定する、という実験が割りといい結果を出していることに興奮した勢いで鉄の本を書きました、という感じ。しかしその話が出るまでは興奮を抑えて面白い視点からの生命誌が示されています。
メネデールは芽が出ーる。
2007.6
私はベランダ園藝をしているのですが、そこで唯一使っている藥品にメネデールというものがあります。主成分はメーカーに據ればFe++でありまして、これを使うと芽が出る出る。根が出る出る。半年近くなんの変化もなかったソングオブインディアが芽吹き、植え替えたら葉が全部落ちてしまったお多福南天の葉が茂り始めました。何れも施肥後数日での效果です。まったく驚きであります。本書を読んでいて良かった。
目次
- 第1章
- 奇跡の誕生
- 第2章
- 生命は鉄にどのように依存しているか
- 第3章
- 鉄から見えてくる生命の歴史
- 第4章
- 鉄が人類を救うか
- 第5章
- 鉄が人類に高度な文明をもたらした
- 第6章
- 鉄から見た文明史
- 第7章
- 鉄器時代は終わらない
DATA
- 出版社
- 講談社現代新書 (2005/3/17)
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