EMD F59PHI

基本情報
運用者	Amtrak , AMT , Metrolink , Coaster , Sounder Commuter rail , TRE , West Coast Express
製造所	GM Electto Motive Divison
型名	F59PHI
製造年	1994～2001
製造数
運用開始	1994-
性能諸元
軸配置	B0-B0
軌間	1,435m
長さ	17.86m
幅	3.12m
高さ	4.74m
機関車重量	120t
台車	HT-B 4-Wheel
車輪径	1.01m
燃料搭載量	7570L
動力伝達方式	電気式ディーゼル
機関	EMD 12-710G3C-EC
機関出力	3,200hp
発電機	GM-AR15
主電動機	GM-D87BTR
歯車比	56:21
制動装置	空気ブレーキ,ダイナミックブレーキ
最高速度	180km/h
最大出力	3,200hp
備考全幅

　F59PHIは、EMDが製造する中型の旅客用カウルユニット。カナディアンキャブと言われたF59PHのシャーシに流線型のフルカウルを被せた構造。
　アメリカ国内でも環境を意識しているカリフォルニア州では、排ガス規制が厳しく鉄道各社はガス排出量の少ない機関車の導入を迫られていられた。アムトラックも例外ではなく、新しく排ガス規制に適合する機関車を導入する必要がありEMDに新型機関車の製造を依頼。EMDでは既存にカナダ向けに製造していたF59PHに環境対策とフルカウルボディ搭載を行い高速走行ギア比に変更したF59PHIを1994年から製造し、アムトラックカリフォルニアに納入した。機関車はB-Bの4軸の軸配置に3,200hpを発揮する2ストローク12気筒のEMD12-710G3C-ECエンジンを搭載。最高速度は約180km/hで、高速運転が可能である。
　フルカウルで覆われた完全密閉ボディは、日本の電気機関車のように内部のエンジンルームに通路が設けられており、走行中でも容易にエンジンやトレーリングユニットにアクセスできるようになっている。これはランボードが外側にあるフードユニットと異なり、機関車が稼働中でもメンテナンスがし易い構造となった。
　客車の照明、暖房、空調用サービス電源を供給するためにHEPを搭載、HEP発電機は480V、60Hzの交流電力を作ることができる。HEP用に駆動用とは別のHEP用ディーゼルエンジンを持っており、駆動用のディーゼルエンジンはHEPの負担を受けないため100%のパワーを走行に使用できる。

現在は、アムトラックとその他通勤鉄道で活躍中。
カリフォルニア州のアムトラックカリフォルニアにおいては、パシフィックサーフライナー、キャピトルコリドー、サンホアキンの3列車で、またその他のアムトラック列車としては西海岸北部のアムトラックカスケードどノースカロライナ州のピードモントの牽引に使われる。
通勤鉄道においてはメトロリンク(ロサンゼルス)、コースター(サンディエゴ)、サウンダーコミューターレイル(シアトル)、TRE(ダラス)、またカナダのAMTとウェストコーストエクスプレスで活躍中。

模型について

Athearnより製品化されている。アナログDCおよびDCCサウンドの設定がある。どちらもフライホイール入りで走行は安定している。スカートおよびスノープロウの最低地上高が低く、また台車が出っ張っているつくりのため、カント付きのバラストが撒いてあるレイアウトでは接触することがある。カプラーはマイクロトレインズナックルカプラー。なお実際に所属していない鉄道会社のカラーリングをまとったファンタジーシリーズもあるため購入には注意。