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いわゆる一つの分岐点

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赤ずきんの若い頃(当社比)。
兄がいつもより弱い(つもり)なのは若かったから。

選択肢を残したまま放置プレイに突入。







それはある朝の事。
私がお母さんに頼まれて、お婆ちゃんのお見舞いに出かけた朝のこと。
私がのんびりとバスケットを片手に木漏れ日の中を歩いていると、私の後ろをぴったりと付いてくる足音に気がついた。
私が歩くと、足音も同じ速さで付いてくる。
私が止まると、足音も止まる。
 私は1つ深呼吸をすると、バスケットを両手に抱えて、勢いよく走り出した。
もちろん足音はぴたりと背中についてくる。しつこいなぁ。
私は目の前に現れた大きなりんごの木の前で、思いっきり横へ飛び退いた。

ごっ

私の背中にぴったりとくっついてきた足音の主は、見事に顔から木へぶつかった。
「―――――っ!」
足音の主だと思われる男は、両手で顔を押さえて、木の幹にうずくまるように長身を丸めた。真っ黒な尻尾が痛みを耐えるかのように、時折ゆらゆらと揺れた。
(うわぁ、この尻尾犬っぽい……犬?もしかして人狼!?)
そういえば真っ黒な髪に隠れた耳も、狼のそれのような気がする。
(この辺りに人狼がいたなんて…)
私は緩みかけた警戒心を再び引き締めた。
人狼は、とても危険な生き物だと小さい頃から教わっている。
獰……猛だっけ?近所に昔住んでたおじいさんが言ってた。(おじいさんは昔、凄腕の狩人だったらしい)
なんでも、ほかの弱い動物を襲い、主食は主に人に……く………

目が合った。

「……ぅっ…
      「うわああぁぁぁぁぁぁああぁぁっ!!!」
                           …え?ちょ!?えぇ!??」

私が恐怖から叫ぼうとした瞬間、私よりも大きな情けない声で人狼が悲鳴を上げた。その顔は幽霊も驚くほど真っ青だ。耳も尻尾も垂れ下がり、大きく見開かれた瞳には零れんばかりの涙が溜まっている。
私は恐怖よりも驚きと混乱のほうが勝り、思わず逃げることも忘れて彼(と呼んでいいのかしら?)の顔をまじまじと見てしまう。
「ぅ……ぅあ……っ」
(泣く!?泣くの!??)
大の大人が泣く姿(しかも男)はあまり見たくない。泣き虫は従兄弟のマリーだけで十分だ。
「あ、あの……!」
「兄貴っ!!」
かけようとした声は、相手に届く前に別の声によって掻き消された。
泣きそうな人狼の後ろの繁みから、同じく真っ黒な人狼が現れる。
彼はあっという間に泣きそうな彼に駆け寄ると、勢いよく両肩を掴んだ。
「兄貴、悪ィ」

どすっ

「うぐっ!?」
(うわぁ……)
人狼2号の拳が1号の鳩尾に、綺麗に決まった。これは痛そう。
「……悪かったな」
2号が崩れ落ちた1号を抱えて、何事もなかったかのように言った。
「いえ、あの……大丈夫ですか?」
色々と気にはなるが、とりあえず今すぐ襲われることはなさそうだ。
「あぁ、人狼は人間より丈夫だからな」
(やっぱり人狼なんだ……)
ここまで堂々と、しかも敵意さえ向けられないとなると、逃げる気も失せてしまう。
「ところで」
2号が1号を背負いながら言う。
「お前、花は好きか?」
「はい?」
「あー……兄貴が迷惑かけたお詫びだよ」
ため息混じりに告げられた瞬間、私の中の常識が1つ、音を立てて崩れ落ちた。
(人狼って……イイ人だ!)
「案内まではしてやれねーけど……って、聞いてるか?」
「うん!聞いてるよ!この近くなの?」
「近くはねーけど……遠くもねぇ」
うーん、私の足じゃ時間かかるかな?でもせっかく教えてくれるって言うし……



          A.聞く       B.聞かない

























































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