人間＋猫÷2≒姉 - ヒロインがヤンデレのギャルゲみんなで作ろうぜ！

hime0213|人間＋猫÷２≒姉

@bg file="genkan.jpg" time=700
[cm]
@bgm file="n01.ogg"
@texton
　姉さんは、暑さにも弱ければ寒さにも弱いという、適度にひねくれた猫のような習性がある。具体的に言えば、夏は暑がって動こうとせず（しかし、簡略化されているとはいえフリフリで武装された服は着る）、冬は寒がってふかふかの毛布にくるまり動こうとしない。[lr]
　要するに一部の快適な時期を除いて基本的に動こうとせず、猫の如くぐうたらとして過ごすのだ。夏場の暑さにやられた姉は猫そのもの、冬場に毛布でくるまってソファに鎮座している姿は、まるで萌えるスフィンクスのようだ。[lr]
;↑原文　冬場の毛布にくるまってソファの上に鎮座している様など
　もっとも、快適な時期であってもあまりロクな事はしないが。[pcm]

@bg file="ribing.jpg" rule="縦ブラインド(左から右へ)"

[ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=3 e=8a m=5]
　家に帰ってみると、そんな姉さんがご多分に漏れず、今日も毛布にくるまってテレビを見ていた。[lr]
[ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=5 e=1a m=1]
「あ、おかえり稔くん」[lr]
「ただいま、姉さん」[lr]
　毛布から顔だけを出して喋る姉さんは、なんだか本物の猫みたいな感じがしてきた。[lr]
;↑原文　毛布から顔だけを出して、ソファからこっちを見ながら喋る姉さんは、なんだか本物の猫みたいな感じがしてきた
　姉さんは微妙にもそもそと体を動かした後、またテレビを見るために体を元に戻す。最近は、ケーブルテレビで見るヒストリーチャンネルが好みの様だ。以前はディスカバリーチャンネル一辺倒だったのに。[pcm]
[ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=3 e=1a m=5]
「稔くん、海外の番組ってお金掛かってるね」[lr]
　姉さんは毛布で隠れた足をパタパタさせながら、もう何度同じ事を言ったかも分からないくらいお決まりの台詞を言った。[lr]
　確かに、海外の番組――殊更ディスカバリーチャンネルやヒストリーチャンネル、ナショナルジオグラフィック――はとんでもない額のお金が掛かっていそうな完成度のものが多い。[lr]
　姉さんはそういった類の番組が大好きで、日本語に訳されていない番組を見るために、英語を勉強しているらしい。[pcm]
;↑原文　日本語訳されていない番組を見るために英語を勉強しているとまで豪語する程である
　一度で良いからその格好で、有るかどうかは知らないが、ディスカバリーチャンネルかアニマルプラネット辺りが作っていそうな「猫の生態」みたいな番組でも小一時間眺めていて欲しい。きっとナイスな光景だ。[lr]
「稔くん、古代のローマは遠くから水を持ってくるために、すっごく長い石造りの用水路を二千何百年以上も前に作ってたんだって」[lr]
　番組を見ながら姉はそう言うと、何故か体を左右に揺らし始めた。[lr]
「そういえば、世界史の時間にそんなこと習った気がするよ」[lr]
　確か、本格的なアーチ状の石造りで、現代でも普通に通用する代物だとか。[pcm]

@cl

　居間の横を通過して洗面所に向かい、手を洗って戻ってくると、今度は左右ではなく前後に振り子運動をしていた姉さんが、[lr]
[ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=3 e=8a m=5]
「暴君ネロって、意外に普通のおじさんなんだね」[lr]
　とか言っている。もしかして、飽きてきたのだろうか。[lr]
「姉さん、再現映像の俳優さんについてコメントしても仕方ないと思うけど……」[lr]
　姉さんは、様々な番組の、特に日本の番組の再現ドラマ等に出演する外国人俳優に関して意見するのも好きなようだ。しかし大抵は、「実際の写真に比べて顔が良すぎる」とか、「太ってない」とか、「この人、この間はハイジャック犯だったのに弁護士になってる」とか、重箱の隅を突きまくる事しか言いはしない。日本で演技も出来る外国人タレントの数が少ないのだろう、きっと。[pcm]

@cl
@bg file="genkan.jpg" rule="縦ブラインド(左から右へ)"
@bg2 file="heya_m.jpg" rule="縦ブラインド(左から右へ)"

　そんなどうしようもないことを言い始めた姉さんを尻目に、自分の部屋へと戻って制服から私服に着替える。[pcm]

@bg2 file="genkan.jpg" rule="縦ブラインド(左から右へ)"
@bg file="ribing.jpg" rule="縦ブラインド(左から右へ)"

[ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=5 e=4a m=5]
　そうして再び居間に戻ってくると、ついに全力で飽きたのか、姉さんは毛布にくるまってテレビを見ていた格好そのままで寝ていた。[lr]
　猫だ。もう完全に猫だ。よく写真で見るような、縁側で丸まって日向ぼっこをしつつ気持ちよさそうに寝ている猫そのものだ。[lr]
　しかし、そんな妙な格好で寝ると、なんだか関節を悪くしそうである。一旦起こして普通の姿勢で寝直して貰った方が良いだろう。[lr]
　姉猫に近づき、背中辺りの毛布に手を当てて左右に揺すってみる。[pcm]
「姉さん、そんな格好で寝ちゃ駄目だよ。姉さん」[lr]
　ゆさゆさと揺すると、つられて顔がゆらゆらと揺れ、それを十秒ほど繰り返して居ると、やがて姉猫はうっすらと目を開いた。[lr]
[ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=4 e=8a m=9]
「姉さん、起きた？」[lr]
　姉さんは、毛布の中からぬっと伸ばした両手で寝ぼけ眼を擦る。[lr]
[ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=4 e=9a m=9 t=2]
「ん～、稔くん、晩ご飯？」[lr]
「違うよ、まだ五時半過ぎだよ姉さん」[lr]
「晩ご飯まで眠い～」[lr]
　日本語的におかしい事を言いつつ、そのままもう一度寝ようとするので、さらにもう一度背中を揺すって起こす。[pcm]
「姉さん、寝ててもいいから、普通に寝てよ。そんな猫みたいな格好で寝ると、関節悪くするよ？」[lr]
　背中の振動に連動してがっくんがっくんと頭を揺らす姉。[lr]
[ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=4 e=4a m=5]
「稔くんにゃ～」[lr]
　一体何が言いたいのだこの姉は。[lr]
　仕方があるまい。一旦背中を揺するのを止める。[lr]
[ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=5 e=4a m=5]
「さて、どうしようか……」[lr]
　とりあえず、ひっくり返してソファなりなんなりに寝かせる必要があるだろう。頭の中で簡単に手順をシミュレート。面倒なので、そのままソファで寝てもらうことにした。[pcm]
　背中の両サイドを手でホールドする。姉猫は軽いから、きっと簡単にひっくり返ってくれるだろう。[lr]
　案の定、ちょっと捻ると姉猫は簡単にひっくり返った。あとは毛布をはぎ取り、毛布をかけ直せば一丁上がりだ。[lr]
「よっと、完了」[lr]
[ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=5 e=4a m=6]
　ソファで眠る姉さんは、生まれて間も無い赤子のようで、可愛らしかった。[lr]
;↑原文　ソファで眠る姉さんの格好は、今度は生まれる直前の胎児のようで、それはそれで可愛らしくもあった
　さて、姉さんもお腹が減っているようだし、晩ご飯の用意を始めることにしよう。[pcm]

@fadeoutbgm time=1000
@cl
@bg file="black.jpg" time=1000

[jump storage="main.ks" target="*night" cond="sf.releaseMode==1"]

;[jump storage="cmmn.ks" target="*0213n"]
[jump storage="scenemenu.ks"]

[s]