属性は火・水・風・土の四大元素と光・闇の極性を合わせた六つがベーシックなもので、派生あるいは複合として氷・雷が存在する。
これらの属性は魔力の性質として、そして魔術的要素の一つとして分類されているもので、万物を属性に分けて分類することは可能だが、一般的に魔術的要素以上の意味は持たない。
個人が有する魔力は体内の魔力回路を循環することで固有の属性を帯びるため、基本的に「魔法」に用いる場合はその固有の属性以外のものを扱う事は出来ない。これは先天的に遺伝されていくものであり、この個人の固有の属性は俗に「得意属性」と呼称される。
得意属性と言われるものは魔力回路の構造如何で変化するものであるため、元々一つの属性しか有していない場合もあれば複数の属性を持つこともあり、レアケースではあるものの外部からの干渉によって魔力回路を変質させれば後天的に得意属性が変化したり増えたりすることもある。
特定の種族においては特定の属性を必ず有していることもあり、妖魔は種族の性質上必ず闇属性を有し、それ以外の属性を持つ場合も闇属性と複合して有している。
体外に放出された魔力は魔力回路により帯びられた属性を有しているものの、特定の属性に極端に傾いた触媒を用いた魔術回路(マジック・サーキット)を通すことで属性を上書きすることも可能である。
この世界には世界樹の加護だけではなく様々な加護(火の加護、海の加護など)があり、その加護に依って国を作っている。
国ごとに加護の在り方が違う為、別の国へ行った場合加護が上手く作用しなくなることもある。魔法に関しては通常より少し難儀する程度だが、加護が作用しなくなれば精度も落ちてしまう。
加護が無い地域も存在しており、戦争や犯罪などの多くがそう言った地域で発生している。しかし、どの加護も無いフラットな状態のため、そう言った地域で公平な取引を行う・商売をすることもある(商業都市)。
加護を得ることはその土地に根差した魔力(マナ)を扱う術を得ると言う事であり、高度な魔法を扱うには不可欠なもので、同時にその国の一員であると言う証明にもなる。
加護にはそれぞれ特徴となるものがあり、例えば火の加護であれば火力や立ち上る熱気、水の加護であれば温度の調節や浄化など、象徴とも言えるものを有しており、その加護を得ていれば特徴に沿った魔法を高い精度で扱う事が出来る。
象徴とも言える特徴を冒涜する、例えば火の加護を得ながら周囲から熱を奪う(解釈にもよるが例えば誰かを殺害して“体温を奪った”など)、神聖とされる火を意図的に消火するなどすればその者の加護は損なわれてしまい、火の加護を得ながら火力や熱気にまつわる魔法を行使できなくなってしまう。そうして加護を損なった者を仇人と呼び、仇人は同じ加護を持つ者から軽蔑される。
→世界樹の加護
世界樹の加護は人々の拠り所として、世界を支え害あるものから生命を守り育んできたことから来た“守りの加護”である。
これは自身の事はもちろんだが、特に“誰かを守る”ことにおいて殊更に大きな力を発揮する加護であり、それを為すための魔力である。
世界樹の加護を得た者達が平和に過ごし、平和を慈しんでいるのもこの加護による“誰かを守る”と言う性質によるものが大きく、積極的に害を与える為の魔力でない加護が良い方向へ働いていると言える。
無論“誰かを守る”ために相手を倒さなければならないと言うのであれば、この加護は盾から剣へと変じることもある。だからこそ、盾で誰かを殴り殺すような仇人を世界樹の加護を得た人々はシンと呼び、蔑み嘲るのだろう。
最終更新:2023年09月22日 13:43