***3.重力 Phunは,重力として一様重力,また物体間の相互作用として距離に反比例する引力,距離の2乗に反比例する引力を提供する。ここでは,一様重力のみについて述べる。既定値で9.80m/$$s^2$$で下向きの重力が設定されている。大きさと方向をOptions-Simulation[オプション-シミュレーション]メニューから変更可能である。 簡単な重力下の運動として,まず[[斜方投射]]を例としてシミュレーションシーンを作成してみる。まず,初速度の与え方だが,簡便な方法としてPhun特有の「埋め込み発射」というのを使ってみよう。衝突する物体どうしを重ねて設置すると,Phunは異常状態を回避するためにちょうど弾性体に物体が埋め込まれていて,変形回復によってそれを放出するかのような力を物体に作用させるのである。数値設定は困難で試行錯誤によるしかないが,物体に初速を与える最も簡便なテクニックである。 &ref(http://www14.atwiki.jp/yokkun?cmd=upload&act=open&pageid=88&file=para.bmp) (1) 上の小球は,Box[しかく]の中に埋め込まれて右向きの初速を得る(Collision groupe C[しょうとつグループC])。 (2) 下右の小球は,水平面に埋め込まれて鉛直上方への初速を得る(Collision groupe B[しょうとつグループB])。 (3)下左の小球は,Box[しかく]と水平面のいずれとも衝突状態で埋め込まれ,水平・鉛直の速度が合成されて斜方投射が実現される(Collision groupe A[しょうとつグループA])。 Box[しかく]はCollision groupe A,C[しょうとつグループA,C] 水平面は規定値のまま全てのCollision groupe[しょうとつグループ] に設定されている。 &ref(http://www14.atwiki.jp/yokkun?cmd=upload&act=open&pageid=88&file=parabolic2.bmp) (1)(2)の2つの小球にはモーターが仕掛けられ,同じ角速度で等速円運動をするようになっている。Tracer[ついせきのしるし]によって時間を記録できるようにしてみた。斜方投射がまさに水平方向の等速運動と鉛直方向の等加速度運動の合成になっているのを確認できるというわけだ。 重力下の運動の2つめの例として,単振子の周期計測をPhun上のストップウォッチでシミュレートしたシーンを紹介する。 &ref(http://www14.atwiki.jp/yokkun?cmd=upload&act=open&pageid=74&file=PendWatch.bmp) ストップウォッチで単振子の周期を計測…スケール代わりに振子にばねがついている。 測定結果は大体理論どおり,いい線いってる。 ---- *****シーンのダウンロード 斜方投射 >http://www14.atwiki.jp/yokkun?cmd=upload&act=open&pageid=88&file=parabolic2.phz 単振子の周期測定 >http://www14.atwiki.jp/yokkun?cmd=upload&act=open&pageid=74&file=Pend2.phn ----