****たまごころりん [[Yahoo!知恵袋>http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1347480378]]のQ&Aから。なま卵とゆで卵を並べて斜面を転がすと,どっちが早くゴールに着くか。 ---- 質問者の予想は,なま卵の勝ち。 回答は両者に分かれた。やや怪しい内容だが,ひとまず私の回答をそのまま紹介する。 ---- やってみました。 ゴールまで大きな差はありませんが,おっしゃるとおりの結果でした。 ゆで卵のほうが,スロースターターという感じで十中八九なま卵の勝ち。 内部摩擦によるエネルギー散逸よりも,慣性モーメント([[回転の慣性]])の大きさの方が影響が大きいようですね。もちろん,内部の摩擦による損失はゴールのときの最終速度に影響して,もしゴール時になま卵の中身もすっかり回転しているならば,ゆで卵の方が少し速くなるのでしょう。しかし,それは到達時間が早いことを必ずしも意味しませんね?実験で用いた1m程度の転がりでなま卵内で散逸される力学的エネルギーは,ほんのわずかであるといえそうです。 ゆで卵は,単純化したモデルでは等加速度ですが,なま卵の方はエネルギーの散逸のしかたが複雑で,等加速度にはならないのだと思います。ですから,ひょっとすると実験の条件(とりわけ斜面の長さ)によっては勝敗は逆転するかもしれません。しかしなま卵も長い転がりの末には中身も回転するようになり,その後は条件は同じになります。スタート時についた差はそうなるまでの間に容易に縮められそうにはないかな,とも思われます。 ---- #ref(http://www14.atwiki.jp/yokkun?cmd=upload&act=open&pageid=428&file=%E3%81%9F%E3%81%BE%E3%81%94%E3%81%93%E3%82%8D%E3%82%8A%E3%82%93+0021.JPG) もう少し,厳密な検討を要すると思われるので,宿題としたい。 ----