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直線2連振子のエネルギー - (2012/12/04 (火) 14:00:40) のソース

****直線2連振子のエネルギー
[[Yahoo!知恵袋>http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1498040474]]より。軽い棒で連結された2質点を振り子にしたとき,2質点間で力学的エネルギーのやりとりが起こること。
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図のような軽い棒に2つの質点のついた振り子を水平位置から振らす,力学的エネルギー保存の問題。

#ref(http://www14.atwiki.jp/yokkun?cmd=upload&act=open&pageid=587&file=2-ren.bmp)


質問者の疑問の主旨は,

「質点が棒から受ける張力は運動方向に垂直で仕事をしないのに,なぜ個別の質点で独立に力学的エネルギーが保存されないのか」

というものである。なかなかよい観点だ。

明らかに2質点間で力学的エネルギーのやりとりが行われているはずだ。つまり,質点が棒から受ける力には運動方向の成分が存在するのである。この点が糸に下げた振り子とは異なる。棒に垂直な分力が質点に仕事をすることで,2質点間にエネルギーの移動が起こっている。

下図はAlgodooによるシミュレーションで,振り子が下へ向かう途中で棒とおもりを連結しているヒンジが受ける力を表示したもの。斜め上向きの矢印がそれぞれのおもりが棒から受ける力を示している。上のおもりは「よりはやく動こうとして」それを妨げる運動と逆向きの分力を受け,下のおもりは「よりおそく動こうとして」それを許さない運動方向の分力を受けていることがわかるだろう。これらの分力がトルクを構成して,2質点の系を回転させているということもできる。

#ref(http://www14.atwiki.jp/yokkun?cmd=upload&act=open&pageid=587&file=2-ren2.bmp)


これらの分力によってされる仕事を通じて,2つの質点は力学的エネルギーを交換しているというわけだ。下降においては上から下へ,上昇においては下から上へのエネルギーの移動が起こっていることになる。
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[[Algodooシーンのダウンロード>http://www14.atwiki.jp/yokkun?cmd=upload&act=open&pageid=587&file=chokusen-2-huriko.phz]]
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