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バンジー問題(くさり効果)の解析 - (2009/04/03 (金) 14:56:41) のソース

****バンジー問題(くさり効果)の解析
「[[どっちがはやい?]]」でくさりにつながれたおもりの落下を『Phun』でシミュレートしたが,くさりは解析しきれないので連結した2本の剛体棒につながれたおもりの場合について,運動方程式を立てて数値解析を試みた。
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棒の質量を$$m$$,長さを$$l$$,おもりの質量を$$M=\alpha m$$とする。
上下の棒の鉛直下方からの角変位をそれぞれ$$\theta,\phi$$とおいてラグランジアンを求めると,

$$L=T-U$$
$$=\frac{1}{2}m\left(\frac{l}{2}\dot{\theta}\right)^2+\frac{1}{2}\cdot\frac{1}{12}ml^2\dot{\theta}^2+\frac{1}{2}ml^2\left\{\dot{\theta}^2+\frac{1}{4}\dot{\phi}^2+\dot{\theta}\dot{\phi}\cos(\theta-\phi)\right\}+\frac{1}{2}\cdot\frac{1}{12}ml^2\dot{\phi}^2$$
$$+\frac{1}{2}Ml^2\left\{\dot{\theta}^2+\dot{\phi}^2+2\dot{\theta}\dot{\phi}\cos(\theta-\phi)\right\}+\frac{1}{2}mgl\cos\theta+mgl\left(\cos\theta+\frac{1}{2}\cos\phi\right)+Mgl(\cos\theta+\cos\phi)$$
$$=\frac{ml^2}{6}\{(4+3\alpha)\dot{\theta}^2+(1+3\alpha)\dot{\phi}^2+3(1+2\alpha)\dot{\theta}\dot{\phi}\cos(\theta-\phi)\}+\frac{mgl}{2}\{(3+2\alpha)\cos\theta+(1+2\alpha)\cos\phi\}$$

となる。これを用いて運動方程式を立てると,$$\theta,\phi$$に関する連立二階微分方程式を得る。
数値解析の結果得られた,おもりの落下の鉛直距離の時間変化は下のグラフのようになった。

&ref(http://www14.atwiki.jp/yokkun?cmd=upload&act=open&pageid=93&file=ChainEffectG.bmp)

高さ1.5mの落下では0.53sec.ほどであり, 自由落下の0.55sec.と比較して0.02sec.ほど早く着地するのがわかる。『Phun』によるシミュレーションでは,組み込んだ画面上のストップウォッチでそれぞれ,ほぼ数値計算に一致する落下時間を得た。

&ref(http://www14.atwiki.jp/yokkun?cmd=upload&act=open&pageid=93&file=ChainEffectE.bmp)
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>http://www14.atwiki.jp/yokkun?cmd=upload&act=open&pageid=93&file=ChainEffect3.phz
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