無題(32)
昼休み、部室で唯と澪は二人きりだった。
澪に相談したい事があるからと言われて唯は連れてこられた。
しかし、部室で二人きりになるなり澪は泣き出してしまった。
唯「澪ちゃん、どうしたの?」
澪「…ん、ちょっと……」
唯「ほら、大丈夫?涙拭いて。はいハンカチ。」
澪「…。」
唯「よしよし。」(良い子良い子)
澪「…。…。」
唯「何かあったの?大丈夫だよ。胸貸すよ。悲しい時は泣いちゃえ。」
澪「…。」
唯「誰だってそういう時、あるよ。」
澪「うぅ…。」
唯(ぎゅっ)
澪「…唯…。」
唯(ああっ駄目!、涙声で名前呼ばれると、萌えてしまう。反則だよ澪ちゃん!
でも澪ちゃんが本当に可愛い。あ、まずい真面目に…。…しかしまぢ可愛い。)
でも澪ちゃんが本当に可愛い。あ、まずい真面目に…。…しかしまぢ可愛い。)
泣き疲れたのか澪ちゃんはそのまま私の胸で寝てしまった。
可愛い寝顔。小さな寝息。
このまま寝させておいてあげたいけど、そろそろ昼休みが終わってしまう。
仕方なく起こしてあげることにした。
唯「澪ちゃん。授業始まっちゃうよ…ほら起きて」
ゆさゆさと肩を揺らす。
唯「澪ちゃん…」
澪「んん―――――っ!」
唯「え…?」
澪ちゃんが寝返りを打ち、そして今度は自分の胸へ私を抱き寄せる。
唯「え、澪ちゃん?どうしたの、起きた?」
突然だったので、私は驚いた。
澪「………」
どうやら寝ぼけているみたい。腕の中から抜け出せない。
最近受験の為寝る間も惜しんで頑張っていたらしいし…起こしちゃうのは可哀想だよね
仕方ないや…次の授業は出ないでいっか…
…でも
澪ちゃんがこんなに近くにいる。…寝息が当たる距離で…
唯は澪の顔を覗き込む
唯(はうっ!……か、可愛い)
澪の寝顔に唯の胸は高鳴る。
クークーと言う可愛らしい吐息が聞こえ、澪のピンク色の唇が唯の理性を壊そうとする。
唯(私、澪ちゃんの事好きなのかなぁ)
普段、梓や憂に抱きついている唯だが今自分が澪にいだいてる感情は明らかに別の物だった。
色々考えた末、唯は結論を出す。
唯「やっぱり私、澪ちゃんの事好きみたい」
唯(ちょっとだけ・・・・)
唯「・・・・ちゅ~」
唯は澪の柔らかい唇にそっとキスをした。
唯(澪ちゃんごめん……)
心の中で謝る。
唯(澪ちゃんまだ寝ているみたい。…大丈夫……起きないよね…。)
そう思った矢先、澪と目が合う。
唯「!み、澪ちゃ、起きてたんだ…」
澪「うん…」
思わず気が動転してしまいそうだった。
唯「…ね、寝てるフリだったんだね」
冷静さを保ちつつ唯は言葉を放つ。
澪「いつも子供っぽい唯がどんな事してくるのか、少し興味があって…」
澪「まさか寝てるフリしてる隙に唇奪われるとは思ってなくてさ」
唯「ふへっ」
澪「唯があんなに積極的だったとは思わなかったよ。告白までしてくるし」
しまった…どうしよう、どんどん顔が赤くなっていくのがわかる。
唯「ゆ、許してつかぁさい」
澪「何で謝るの?」
唯「へ?」
唯「だ、だって寝てる澪ちゃんにキスしちゃったから…」
澪「私は嬉しかった。……私も唯のこと好きだったから」
唯「ええ?」
望む答えをもらったはずなのに唯は驚きでポカンとしていた。
それを見た澪は笑って続けた。
澪「普段、唯は梓や律と絡んでばっかりで、あまり私と絡む事がなかった」
澪「でも私はずっとずっと唯の事が好きだった」
澪「今日、実は私から唯に告白するつもりだったんだ。でも勇気が無くて言えなかった」
澪「まさか、唯から告白してくるとは…」
唯「澪ちゃ~ん!!」
次の瞬間、唯の熱烈的なハグが炸裂した。唯のスキンシップに、
たちまち澪は真っ赤になってしまう。
澪「ひゃああっ!? ゆゆゆ、唯。恥ずかしい!!」
唯「ああもう! 澪ちゃんってば、なんでそんなに可愛いんだろ!」
唯は一心不乱に澪の頭をなでなでしたり、頬をぷにぷにする始末である。
どうやら澪の想像を遥かに上回る程に、いたく感激した御様子であった。こうなった時の唯は手が付けられない。
澪「唯! やーめーろーっ!!!」
唯「じゃあ代わりに」
ウー
澪「唯、その突き出した唇は何のつもりだ?」
唯「えへへ、今度は澪ちゃんからキスして欲しいなーって」
澪「ええ?!」
唯「さっきは私からしたんだから今度は澪ちゃんの番だよ」
澪「わ、分かったよ」
澪は顔が熱くなるのを感じながら、優しく唯の頭と背中を抱きかかえる。
唯もまた澪の背に両手を回して、体を密着させる。
唯の優しい温もりが徐々に広がり、澪の緊張は少しだけ解けた。
唯の顔が近付き、唇が重なる。
今にも気絶してしまいそうなくらい、澪はドキドキしていた。
僅かに開いた唇の間から唯の舌先が侵入し、ゆっくりと互いの舌が絡み合う。甘い吐息が漏れる。
永遠に続くような、濃厚な口付け。たっぶりと堪能した後、唯はそっと顔を離し、えへへ、と照れくさそうに笑った。
澪「唯」
澪に名前を呼ばれて、優しく抱き寄せられて、とても良い匂いがして、そして暖かくって。
澪「大好きだよ」
囁かれて、くすぐったくて、嬉しくて、どうしようもなく愛しくて。
「私も澪ちゃん大好き!!」
抱きしめ返す。
泣き出してしまいそうなほど、幸せだった。
お終い
初出:3->>81
- おういい -- (名無しさん) 2010-12-17 00:53:34
- いいな -- (名無しさん) 2011-02-19 07:53:33