唯澪@ ウィキ

無題(23)

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無題(23)


こんな妄想を書いてみようと思う

1:HTTが全員20代(※梓は19歳)

2:高校卒業後絶賛デビュー中。そこそこ売れてる(チャートで一位とかも取ったことある)

3:何故か澪メインボーカルで、唯はメインで歌っていない

こんな設定で短い話を書いてみようかと思った


新曲【NO,ThankYou!】のプロモーションビデオ撮影中
休憩中の出来事

澪「久しぶりに着たな学生服って…」

唯「そうだねぇ~♪思ったより違和感もなかったし。私たちもまだまだ若いですなぁ~…澪さんや?」

澪「おまっ…!卒業してまだ2年なんだから当然だろ全く」

唯「…けどさ、どうせなら桜高の制服がよかったかな」

澪「そ、そうか?律もムギも新鮮だ!って踊ってたぞ?」

唯「うん。私も嫌じゃないよ」

澪「唯…?」

唯の顔に暗い影が落ちる。ここ最近ずっとだった

何となしに気にしていた澪は何故なのか?とこれもまたずっと考えている
他のメンバーに聞いても、むしろギターのレベルが上がって絶好調だろ?という反応だった
しかし、澪の我慢もそろそろ限界だった


澪「なぁ唯…」

唯「ほえ?」

澪「何か悩んでるだろ…?」

唯「やだなぁ~♪悩みがあるように見える?」

澪「ごまかすな!何年付き合ってると思ってるんだ!

言っとくけどな、お前は隠し事が下手だ!他の皆だってそろそろ気付くぞ!?」


唯「澪ちゃん…まぁまぁとにかく落ち着いて」

澪「これが落ち着いていられるか!」

心配だからこそ鬼気迫る表情で問い詰める澪
しかしそれも流そうとする唯


律「おぉ~い!唯!澪!そろそろ服着替えるぞ!」


そんな時に限って遠くからHTTリーダーの声が響く


唯「おっ?は~い♪」

澪「あっ!待て唯!」


咄嗟に手を掴む澪


唯「澪ちゃんお仕事なんだから、気持ち切り替えようよ。また今度話そう」

澪「お、おい!?」


しかし強引にふり解かれ、唯は脱兎のごとく律、ムギ、梓の元に逃げてしまう

梓「次は私服ですね」

ムギ「唯ちゃんとりっちゃんの格好がまたカッコいい感じらしいわ」

律「えぇ~…私なんかDon't_say_“lazy”からずっとそっち系じゃん。可愛い服着たい!」

唯「私は結構気に入ってるよ。かっこ唯!じゃない?」

律「何だそれ…;」

唯「えぇ~…わかんないの?」

またゆるい談笑をするメンバーたち
いつもの光景には違いない
しかしさっきのあの唯を見ていなければのことだ


澪「唯…お前どうしたんだよ」

律「おい!澪!早く着替えようぜ」

梓「置いてっちゃいますよ?」

澪「あぁ…すぐに行くよ」


澪「やられた…」

プロモーションビデオの撮影は、やはりメインボーカルだけあって澪が一番長引いた
後で話すといったのに唯は他のメンバーとともに早々とスタジオから出て行ったのだ
落胆する澪だが、彼女もまた撮影終了。ジャマになる前にさっさと出なければならない

澪「…んっ?アレは…」

スタジオの廊下の奥の方に唯の姿が一瞬だけ見えた

澪「唯…?」

皆と一緒に帰ったハズ。そう思うと澪は得も知れぬ不安に襲われる

澪「あと追いかけてみるか」


澪「確かこっちの方に…あっ!」

一つの部屋のドアが少し開いている
なんとなく除いたその先に唯と、HTTが所属する事務所の上司


澪「ゆ、唯…?唯なのかアレ?」

そこに居たのは5年以上付き合っていながら
メンバーの誰も見たことない。凍てついた表情をする唯の姿

唯「いやです」

Aさん(事務所の男 「だから最後まで話を聞けよ平沢」

Aさん「いいか?たしかにお前は一番伸び率がある」

Aさん「それに何だ…精神的にも妙に成長したというか」

Aさん「普段の顔と、仕事での自分のキャラも上手く使い分けてるよ。クールキャラで売ってるな」

唯「それは話の本題と関係ありません」

Aさん「あぁ~…しかし、アレだな…お前の演奏技術が一番未熟だ」

Aさん「あの4人がもっとランクの高い演奏ができるのにお前に合わせているのもわかってるだろ?」

唯「…だから私は」

Aさん「そうだ。お前は努力もしている…才能もある」

Aさん「だが、それだけで通じるほどプロは甘くない」

唯「………」

Aさん「今はいい。だが他のメンバーともどもこの先消える可能性もある」

唯「だったら私が音楽やめればいいだけじゃん…」

澪「えっ…」

その一言を扉越しに聞いていた澪に衝撃が走る

澪「唯がやめる…?」

Aさん「違う違う。それは駄目だ」

澪「へっ?」

あたふたしそうになったのは澪だけではない
話題を切り出したAも酷く焦る


Aさん「劣ってるのは演奏の面で、あの4人と比べればの話だ」

Aさん「お前はあの4人の持ってないモノで、もっと良いモノを持ってる」

Aさん「平沢は歌が上手い。それも秋山に勝るとも劣らない上手さ」

Aさん「当然だが秋山とは質の違う。お前らしい綺麗な声も武器だな」


澪「と、当然だろ…元々唯がメインボーカルだったんだから」

澪「何も知らないのかと小一時間問いただしてやろうか…」


Aさん「なぁ平沢よ…?そういう宝はずっと眠らしとくことはない」

Aさん「お前の歌ならソロでもいける。HTTは触発されてもっと良くなる」

澪「ソロ…!?」

Aさん「もっとレッスンにも力が入れられるから、中野にもすぐ追いつけるかもしれん」


澪「そ、そんな…………」

しかし、その意見はある意味で間違ってはいない
唯の歌は確かに上手い
澪はプロになってずっとボーカルをしてきたが、それは予想以上に楽しかった
まだまだ気恥ずかしい時もあるが、それでもマイクは握り続けていた

澪「そうか…だから唯の奴…」

その姿をずっと見て、ずっと一緒に笑ってくれてたのは唯
きっと、だから…彼女は歌うのを止めた


唯「澪ちゃんが嬉しそうだと私も嬉しいな」


いつか聞いた言葉が澪の頭の中で蘇る
唯「お断りします」

澪「あっ…」

自身が唯から奪ったという自責の念
恨みとなって澪が澪という人間を許せなくなって俯いた時
それは、珍しくもいつもと変わらないそのしっかりとした声

Aさん「お前も頑固だな…」

唯「そうですか?私からすれば当然です」

唯「軽音なんて言葉も知らなかった私」

唯「適当に決めて、軽い気持ちで入ろうとした部活」

唯「素人の私を、澪ちゃんやりっちゃん。ムギちゃんがずっと助けてくれた」

唯「あずにゃ…梓も同じ。覚えの悪い私に付きっ切りでギターを教えてくれた」

唯「みんなと一緒だから、ずっとずっと続けられる」

語りだした唯。既にその表情に冷たさはなかった

唯「だから、私はあのメンバー以外と音楽をする意味はないんです」

Aさん「…一つ聞くが、お前が歌わない理由はなんだ」

澪「そ、それは…」

きっとそう。澪に遠慮している
昔から澪にとってコンプレックスだった人前に出るということ
それが治ってきているのは今がとても楽しいからだ

澪「だから唯は…きっと…だったら私が…」

歌うのをやめてしまおう。元々唯の居場所だったんだから
そう思った


唯「高一の何時だったかな?りっちゃんが目指せ!武道館!!って言った時に決めたことがある」

唯「澪ちゃん作詞で、それを私が歌って、それで一番になるって」

澪「はっ?」 Aさん「はぁっ?」

唯「私がメインボーカルをやろうと思ったのは澪ちゃんの歌詞を見てから」

唯「だって『ふわふわタイム』なんてとっても素敵な歌詞だったから」

唯「アレは衝撃だったね!」

澪「ゆ、唯…?」

Aさん「お前…澪のことを想って退いてたんじゃ…」

唯「へっ…?いやだなぁ~w」

唯「こう言っちゃ何だけど、今までの歌詞には可愛さが足りないよね」

唯「だから歌う気になれなかったんだよねぇ~…」

Aさん「お、おまっ…だから今までずっと拒否って…?」

澪「流石に失礼すぎるだろ唯!!てかそれ…うへぇ!?き、聞いてないぞ!!」

Aさん「あっ…?」 唯「おぉ♪澪ちゃん! あれ…?」

澪「あっ・・・」

勢いよく開いたドア。それはもう壊れんばかりだった

唯「あははは」

澪「笑うな…!」

スタジオからの帰り道
唯は周りの目を気にせずに大爆笑していた


唯「だ、だって…w」

澪「そりゃあ!あんな話の後なら、何かこう…お前が私たちの、というか私のことを想って」

唯「ご、ごめんごめんw歌わなかったのはホントにただ歌詞が気に入らなかっただけ」

澪「ずっとクールっぽく振舞ってたのは何だったんだ」

唯「お仕事用です!」

澪「お前…そんな下らないことよくも2年間続け通してるな」

唯「えへへ…でもHTTで一番ミュージシャンっぽいと評判だよ!」

ミュージシャンっぽくしてる割に演奏技術が一番未熟だと評判です
本当にありがとうございました…by秋山 澪


澪「でも、じゃあ…ソロの話は本当だったわけだ」

唯「……うん。私もちょっと自信なくなってたし。2週間前くらいかな」

澪「まぁ…唯ならソロでもいけたかもな」

唯「えぇ~…」

澪「なぁ唯。今度もう一曲歌作ってもらえるらしいんだ」

唯「知ってるよ?」

澪「お前が歌え」

唯「えっ…?」

澪「お前のただの我が侭に私たちを巻き込まないでくれ」

唯「で、でも…私は澪ちゃんの」

澪「で!もし一位に立ったら今度は私が歌詞を作る」

唯「へっ?」

澪「それは…つまり、唯へのご褒美…だな///」

唯「澪ちゃん?」

澪「言ってただろ?唯の歌は宝。こういうのは見せて、自慢しないと」

唯「う~ん…」

澪「思い出したよ」

澪「お前が歌うことを決めた時。私の歌詞が素敵だったからって言ってたけど」

澪「私が高校の時に、ずっと歌詞を作ってたのは唯が歌ってくれるからだったんだ」

澪「だから私は…もう一度。今度は唯のために歌詞を書きたい。いや、この先もずっと書き続けたいお前のために!」

唯「…ホントに?」

澪「嘘は言わない。だから…歌ってくれ」

唯「歌う…」

澪「そう。高校で初めてライブしてからもう随分時間がすぎた」

澪「もう一度お前の歌を聞いて、それからもう一回唯を感じて…お前のための歌を書きたい」

唯「え、えへへ。な、何だか愛の告白みたいだよ///」

澪「そうだ!これは私の精一杯の告白だ!」

唯「えぇ!?」

澪「だから…その…アレだ。OKなら、次の曲。TOPに立ってくれ」

唯「随分とハードルの高い(返事の)お返しだぁー!」


それから幾つかの時間が流れ


律「かんぱーい!!」

ムギ「祝☆唯ちゃんボーカル復帰&【GO! GO! MANIAC 】オリコン一位おめでとう!」

澪「おい!すでに5回は同じこと言ってるぞお前ら!」

梓「何だか久しぶりにアップテンポな歌でしたね」


緊急集合したメンバーは居酒屋にいた
アルコールが程よく入り、ほぼ全員へべれけである


ムギ「でも唯ちゃん本当にお疲れ様。ギターもまた一段と上手くなってたし」

唯「ま、まぁね…///」

梓「それによく歌えますねこの歌…私は舌噛みそうです」

律「おいおい梓…唯を甘く見るなよ?これでもHTTのメインボーカルなんだからな!はっはっは!!w」

ムギ「ボーカルが2人いて、全然違う曲が歌えて、でも合わせたら息ぴったり。私たちの強みね」

梓「褒めすぎじゃないですか2人とも…いいですか唯先輩。酔っ払いの賛辞を受けたからって調子に乗らないでください」

澪「梓も顔が赤いんだが…おい律!未成年に酒飲ますなよ!」

律「うるへー!今日は無礼講だろ!!お前が酔わないのが悪い!」

澪「ムチャクチャだ」

にぎやかである。そんな折にふと澪の手に絡んだ唯の体

唯「澪ちゃん…」

澪「おわ!?唯どうした!!」

唯「わ、私…やったよ。返事をかえせたよ」

澪「うん。ありがとう唯…」

唯「澪ちゃんだからずっと私のために…私と…」

澪「あぁ。ずっと一緒だな」

唯「澪ちゃん…//」

澪「お、おい?」

顔、いや唇を近づけてくる唯
これは行ってもいいのか?なんて考える前に澪はそれを防ぎにかかる
何故か誰にも気付かれず、少し触れ合ったあと離した


唯「澪ちゃん……」

澪「な、なんだ///も、ももう一回か…?」

唯「は、吐きそう…」

澪「へっ?」

唯「うぅ…ヴっ…」

澪「だぁあああ!待て待て!トイレだ!トイレ行くぞ唯!!」



律「なんか高校のときみたいだな唯と澪のやつw」

ムギ「今回の曲ね。2人で一緒に練習してたんだって」

梓「不思議ですよね。あの2人が一緒に歌うと、それは初めから一つの唄だったかのように聞こえます」


な、なげぇ…
違うんだ!もっと短くなる予定だったんだ!
結局ね、最後の…
澪に甘える唯→ちょっとカッコよく対応する澪→でも最後はちょっと残念な2人
をやりたかっただけなんだ!許してくれ!

長いから許さない?おもしろくなかった?

そういうご批判はもう聞く前に消えます。サラバ

あっ、最後のメンバーの一言はあれだよ。
あとがきでする補足みたいなもんだから気にしないでくれ

初出:1->>787->>790、1->>802->>805、1->>824->>832


  • フッ...許すぜ -- (名無しさん) 2011-08-04 10:34:43
  • 本編も番外編もよかった! -- (名無しさん) 2012-09-26 22:29:14
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