唯×紬 @ ウィキ

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yuimugi

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だれでも歓迎! 編集
ストロベリー唯ムギ


ある日、ムギちゃんが私に部室に残るよう言いました。
なんで?と理由を聞いてもほっぺを赤くするばかりでなかなか答えてくれません。きっとサプライズというやつです。
ふふ、いくら隠したってバレバレだよムギちゃん?まぁ私は大人なのでわざと騙されたふりをしてあげるんだけどね!

そして放課後…

唯「やっと二人きりになったねー。それでなんの用なの?」
紬「う、うん…あのね、唯ちゃんに食べてほしいものがあるの」

ムギちゃんが取り出したのは、赤くて大きいいちご。
まるで宝石のような輝きに、思いがけず私のテンションは高まってしまいます。
サプライズうんぬんは完全に頭から抜けていましたがこの際気にしません。だっておいしそうなんだもん!

唯「おいしそう!これ食べてもいいの?」
紬「うん、頂き物なんだけど一人じゃ食べきれないから…」
唯「あれ、でもなんで皆がいる時に出さなかったの?」
紬「そ、それは…その…ふ、二人で食べたかったから」
唯「え…?」
紬「唯ちゃんと二人で食べたかったから…だから残ってほしいって言ったの」
唯「そっかー。でもなんで私となの?」
紬「え、えっと…そ、それよりいちご食べましょう!ね!」
唯「うん…?」


ムギちゃんに促されたので私はいちごを食べることにしました。
まぁ細かいことはいいよね。こんなにたくさんのいちごを独り占め…じゃない、二人占めできるんだから!

唯「じゃあいただきます!モグモグ…うっ!」
紬「どうしたの唯ちゃん!?もしかしてお口に会わなかった…?」
唯「おいひぃ…おいしいよムギちゃん!こんなにおいしいいちご今まで食べたことないよ!」
紬「ほ、ホント?よかった…」
唯「はいムギちゃん、あーん!」
紬「えぇっ!?」
唯「ほら、ムギちゃんも食べなきゃ!はい、あーん♪」
紬「……パク」
唯「おいしい?」
紬「……うん」
唯「だよね!よかった♪」
紬「……///」

ムギちゃんは顔を真っ赤にしてうつむいてしまいました。
なんだかとてもかわいいです…!

唯「ムギちゃんどしたの?顔赤いよ?」
紬「そ、そんなことないよ?」
唯「ふふ、なんだかかわいい♪いちごみたいだよ?」
紬「う…うん…?」
唯「ムギちゃんもこのいちごみたいに甘いのかな?なんだか試してみたくなっちゃった」
紬「えぇっ!?」
唯「ふふふ…いただきますっ!」
紬「!!」

私はムギちゃんのほっぺをぺろりと舐めてみました。その味はというと…


唯「甘い!なんだかホントにいちごの味がする!」
紬「は…はゎ…」
唯「ムギちゃん?」
紬「な、なんでも、ないの…ちょ、ちょっと、びっ、びっくり、しただけ、だから…」
唯「全然ちょっとには見えないよ?さっきより赤くなってる…」
紬「ちょ、唯ちゃ…そ、そんなに顔近づけちゃだめ…」
唯「んー?風邪かなぁ?熱は…ないなぁ」
紬「……っ!」

ムギちゃんにくっついて様子をうかがっていると、なにやらムギちゃんは決意を込めた顔になっていきました。
もしかしてやりすぎたかな、怒られちゃう?

唯「あ、ごめんムギちゃん、近すぎたかな?」
紬「…ばか」
唯「へ?」
紬「唯ちゃんのばか!」
唯「ふぉ!?」

ムギちゃんは突然私を抱きしめました。そして…

紬「大好き…私、唯ちゃんのこと大好き!」
唯「!!」

キスをしました。え、な、なにこれ、えぇ!?
私は何がなんだかわかりませんでした。一つ確かなのは、ムギちゃんが私にキスをしているということだけでした。
いちごの甘い香りが口の中で漂って、私の頭の中はくらくらしてしまいます。
すごく、幸せな味…もうどうでもいいや。私はただ、ムギちゃんの腕の中でされるがままになるのでした。


唯「ぷはっ…む、ムギちゃん…」
紬「…唯ちゃんのばか。ホントはもっとロマンチックに告白したかったのに」
唯「ムギちゃん…」
紬「好きな人にあんなことされたら…我慢できなくなっちゃうじゃない
唯「えっと…なんかごめんなさい」
紬「…お返事は?」
唯「おへんじ?」
紬「だから…好きって言ったお返事…」
唯「……」

やれやれ、ムギちゃんはそんなこと考えてたんだ。そんなこと決まってるのに。

唯「…ムギちゃん」
紬「きゃっ…」

私はムギちゃんを椅子に押し倒しました。きっとこうするのが一番手っ取り早いから。

紬「ゆ、ゆ…?」
唯「私も…我慢できなくなっちゃった。好きな人が照れてるとこ見てたらかわいくなっちゃった」
紬「…唯ちゃん…」
唯「ねぇムギちゃん…いちごなくなっちゃったからさ…ムギちゃんのこと食べていい?」
紬「…うん…いいよ」

――その日私は、いちごよりずっとずっと甘い味を知るのでした。

おしまい



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