唯×紬 @ ウィキ

1-256~

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yuimugi

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だれでも歓迎! 編集
この二人はケンカしそうにないな

唯「私、ムギちゃんのこと好きなんだ~」

紬「私も唯ちゃんのこと好きよ」

唯「私の方が大好きだもん」

紬「あら、私の方が大好きよ」

唯「私の方が大大、だーい好きだもん!」

紬「私の方が大大大、だーい好きなのっ!」

唯・紬「「むーっ!!」」

こんな感じでケンカをします

喧嘩するほど愛してる

きっかけは、放課後のほんのささいな言い争いでした――

「んー♪やっぱりムギちゃんが入れてくれるお茶はおいしー♪」
「ありがとう♪唯ちゃんにそう言ってもらえると嬉しいわ♪」
「あのねぇムギちゃん、私ムギちゃんのこと好きなんだ~♪」
「私も唯ちゃんのこと好きよ♪」「ありがと~♪でも私の方が大好きだよ?」
「あら、私の方が大好きよ?」
「私の方が大大、だーい好きだもん!」
「私の方が大大大、だーい好きっ!」
「「むーっ!!」」

私たちは熱くなっていました。お互いの意地と意地がぶつかり合って、もう後に引けない。そう感じずにはいられませんでした。
そう、賽は投げられたのです!

「いいムギちゃん、私の方が先にムギちゃんのこと好きになったんだから、私の方がムギちゃんのこと好きなの!」
「違うわ、私の方が先に唯ちゃんを好きになったの!だから私の方が唯ちゃんのこと好きなの!」
「へん!私なんかムギちゃんと初めてしゃべった時にはもう好きになってたもんね!」
「あら、私なんて初めて唯ちゃんの顔見た時に好きになってたわ!」
「私なんかムギちゃんの後ろ姿見た瞬間には好きになってた!」
「私なんか――」


しばらくは息をつかせぬ攻防が続きました。ですが形成はまったくの五分。埒があかないとはこのことです。
と、ここで唯ちゃんがある提案をしました。

「勝負?」
「そう!お互いに好きだってことをアピールするの!それならはっきりするよ!」
「いいわよ。私が唯ちゃんのこと大好きだってこと分からせてあげる!」
「のぞむところだよ!じゃあまずは私から!」
「きゃ…?」

唯ちゃんは長椅子に座ると、私を倒れこませて頭を太ももの上に乗せました。
そう、膝枕です。恐るべし唯ちゃん。いきなり強力な手を打ってきます…
あぁ、そんなに頭を優しく撫でられたら、私…

「ゆ…唯ちゃん…ずるい……」
「ふふふ、何を言おうと体は正直だね。すっごい嬉しそうだよ?」
「……うぅ」
「あーあ、案外勝負がつくの早かったねー?これで私の方が…」
「ま…まだよ!」
「え!?」

私は勢いよく起き上がると、胸に唯ちゃんを力強く抱きしめました。
一見シンプルなようですが、破壊力抜群なのです。その証拠に唯ちゃんも…

「えへ、えへへへ…♪ムギ…ちゃぁん…♪」
「うふふ…いいこね唯ちゃん。これでわかってくれた?私の方が唯ちゃんのこと好きなのよ♪」


「はっ…なっ、なんの!」

しかし唯ちゃんも負けてはいません。パッと身を離すと、入れ替わるようにして私の背中を抱きしめました。
確かにドキドキしますが、しょせんは二番煎じ。インパクトはありません。少なくとも最初はそう思っていました。しかし…

「ふふ…唯ちゃん、それじゃ私が抱きしめたのと変わらないわよ?」
「ムギちゃん……だぁいすき」
「な…?」ドキッ

唯ちゃんは甘えるように私の耳元に囁きました。
さっきははしゃぐような感じだったのに…

「普段お茶入れてくれる時とか、キーボード弾いてる時とかね…いつでもムギちゃんから目を離せないの」
「な…な…」ドキドキ
「それはね、ムギちゃんがすっごくかわいいからなんだよ」
「……」カーッ
「私、ムギちゃんのこと大好き。好きすぎて、食べちゃいたいくらい」
「……っ!」ボンッ

ふ…不覚…!まさか、抱きしめと甘い言葉を同時に使ってくるなんて…こんな変化球、まったく予想してなかった…
無念、私の全身からは力が抜け、唯ちゃんに体を委ねる体勢になります。

「ふぇぇ…」
「ふふふ…ムギちゃん、私だけのものになってくれる?」
「う…うん……」

…負けちゃだめ!


負けちゃだめよ紬!決めたじゃない!私の方が唯ちゃんを愛してることを証明するって!
だったら…だったら最後の手段を使うのよ!愛を伝える一世一代、起死回生、空前絶後の手段を!

「…唯ちゃん!」
「え…」
「だいすきっ!」
「……!」

私は首を曲げると、完全に油断していた唯ちゃんにキスをしました。これぞ、私に残された最後の手段なのです!

「あ…あうぅ……」
「どう唯ちゃん、これで私の方が唯ちゃんのこと好きだってわかった?」
「うん…わかった…私の負けだよ……」
「やった、私の勝ち♪」

でもこの時、私の心は満たされていませんでした。
私が唯ちゃんを想う気持ちが唯ちゃんを上回った。逆に言えば、唯ちゃんは私のことをここまで好きじゃないってこと…?そ…そんなの…そんなの嫌!

「唯ちゃん!」
「な、なに?」
「わ、私に…キスしてください!」
「え?ど、どうして…?」
「だって…私の勝ちって決めちゃったら、唯ちゃんの気持ちは私に負けてるってことでしょ?
 私、そんなの嫌。私が唯ちゃんを好きなのと同じくらい、唯ちゃんにも私のことを好きでいてほしいの!」
「ムギちゃん…」
「だから…引き分けにしましょう?」
「うん…♪」


「じゃ、じゃあ…いくよ」
「う、うん」
「……」ドキドキ
「……」ドキドキ

唯ちゃんの顔が少しずつ私に近づいてきました。
あ、あれ。さっき私がした時はそうでもなかったのに、なんかすごく緊張す…あ

チュッ…

「……あはは、ムギちゃん顔真っ赤だよ」
「……唯ちゃんだって、耳まで赤くなってる」
「しょ、しょうがないじゃん…!ムギちゃんはさっき恥ずかしくなかったの?」
「えっと…さっきは勢いでしちゃったから……」
「ひどーい!勢いであんなことしたんだ?」
「ち、違うの!私は唯ちゃんへの気持ちをどうにか表したくって、決して軽い気持ちじゃなくて、勢いに乗らないとできないから…ん……」

唯ちゃんは必死に話す私の言葉を遮るように、今日3度目のキスをしました。

「…唯ちゃん」
「えへへっ…いくらチューしても引き分けだもんね♪」
「うんっ…♪」

そう、この喧嘩に勝敗と終わりはありません。いつだって、引き分けなのです♪

―――

「…澪先輩、一体いつになったら入れるんでしょうか…」
「だ、だって入れないだろ、あんな雰囲気じゃ…」
「はぁはぁ…な、なぁ澪、私たちも…」
「なっ!?ちょ、り……んんー!」
「…ダメだこの人たち」



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