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第2話「雪原の2人」」(2009/05/27 (水) 12:54:34) の最新版変更点

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????「くそっ、この吹雪じゃ見えやしない!! 何処に人影があるんだ!!」 ????「前方約10mぐらいですよ八雲さん!! ほら、すぐ目の前じゃないですか!!」」 ????「馬鹿! あれは岩陰だろ!! どう見てるんだ!!」  ・・・。どうやら前方にいる人影の主たちはこの視界の悪さで思いっきり迷っているみたいだ。 どうみても5m足らずの距離だというのにおめでたい連中だ。 っと、そんな事を考えている暇は無い。この子は今にでも寒さと傷で弱り切っている。 此処はあちらさんが俺を見つけるのを待つよりこっちから向かった方が賢明だ。 あちらさんのあのような状況だと何時になるかわかったものじゃない。 烈心「こっちが待っていても埒があかねぇ・・・。こっちから行くしかないか・・・。」  俺は傷付いた子を抱きかかえ、声のする方へ向かって歩き始めた。 烈心「おーい! 何処見ていやがる!! こっちだ!!」 ????「!? 八雲さん!! あっちで声が!! やっぱり自分の言った方向じゃなかったですか!!」 ????「馬鹿か士郎! 何言っている!! あっちは私が指した方向だろ!!」 ????「違います! あっちは自分が指した方向です!!」  この人影の主たちはまたも下らん理由で言い合いを始めた・・・。一体何を考えていやがる。馬鹿かこいつら。 烈心「お前ら!! そんなくだらねぇ事で言い合ってんじゃねぇ!! こちとら怪我人連れなんだぞ!!」 ????「!?」  俺はこの阿呆さ加減には流石に頭にきて怒鳴りつけた。そして漸くこの人影の主たちは我に返り、俺の所へと来た。 その人影の主は見たところ、一人が大体20歳ぐらいの若者で、もう一人がまだ子供らしさを残している少年だった。大体15,6歳といったところか。 恐らく先程の会話を聞く限りでは若者の方が「八雲」という名で、少年の方が「士郎」という名なのだろう。 その2人は俺を見るなり怪しそうな表情をしながら話し掛けてきた。 八雲「む! お前は一体何者だ・・・。見たところ報告のあった連中とは違うように見えるが・・・。それに・・・。」 烈心「報告にあった連中? ああ、其処で転がってくたばってる連中の事か。」 士郎「転がってるって…? うわぁ!!」  士郎という少年が俺のいたところに転がっている悪党どもの成れの果てを見るなり驚愕し飛び跳ねた。 確かに胴体を真っ二つに叩き斬られ、臓物をブチ撒けて赤い花を咲かせている姿を見れば誰だって飛び跳ねるものだ。 そして八雲が悪党どもの成れの果てを検分して驚愕の表情を浮かべている。 八雲「この太刀筋・・・。凄まじい斬撃だ・・・。まさか、これはお前が・・・?」 烈心「んな事などどうでもいいさ、それよりこの子を早く手当てしてやってくれんか? 酷い傷なんでな。」 士郎「うわぁ・・・、なんて酷い傷だ・・・。八雲さん、早く十六夜に帰ってこの子を手当てしてあげないと。」 八雲「むう・・・、それもそうだな。このまま放っておく訳にはいかないし、一旦十六夜に戻ろう。」  八雲と士郎は俺から傷付いた子を受け取ると、この2人の出身地らしい「十六夜」という場所に戻ろうとした。 その時、八雲が俺の方を振り向いて話した。 八雲「ところで、お前も一旦私達と一緒に十六夜に来てくれないか? 色々聞きたい事もあるし、 それ以前にどうして君の姿が私たち十六夜の者の姿と似ている件も聞いておきたいのでね。」 烈心「聞きたい事・・・か、此方も訳がわからんので色々聞きたいわねぇ。それにこの状況は俺も全く理解できんからな・・・。」 八雲「よし、それなら話が早い。士郎、この者も一緒に十六夜へ連れて帰るぞ。」 士郎「はい、八雲さん。」  そして俺は、雪原で出会ったこの2人と一緒に「十六夜」と呼ばれる場所に向かう事になった。  -続く-
????「くそっ、この吹雪じゃ見えやしない!! 何処に人影があるんだ!!」 ????「前方約10mぐらいですよ八雲さん!! ほら、すぐ目の前じゃないですか!!」 ????「馬鹿! あれは岩陰だろ!! どう見てるんだ!!」  ・・・。どうやら前方にいる人影の主たちはこの視界の悪さで思いっきり迷っているみたいだ。 どうみても5m足らずの距離だというのにおめでたい連中だ。 っと、そんな事を考えている暇は無い。この子は今にでも寒さと傷で弱り切っている。 此処はあちらさんが俺を見つけるのを待つよりこっちから向かった方が賢明だ。 あちらさんのあのような状況だと何時になるかわかったものじゃない。 烈心「こっちが待っていても埒があかねぇ・・・。こっちから行くしかないか・・・。」  俺は傷付いた子を抱きかかえ、声のする方へ向かって歩き始めた。 烈心「おーい! 何処見ていやがる!! こっちだ!!」 ????「!? 八雲さん!! あっちで声が!! やっぱり自分の言った方向じゃなかったですか!!」 ????「馬鹿か士郎! 何言っている!! あっちは私が指した方向だろ!!」 ????「違います! あっちは自分が指した方向です!!」  この人影の主たちはまたも下らん理由で言い合いを始めた・・・。一体何を考えていやがる。馬鹿かこいつら。 烈心「お前ら!! そんなくだらねぇ事で言い合ってんじゃねぇ!! こちとら怪我人連れなんだぞ!!」 ????「!?」  俺はこの阿呆さ加減には流石に頭にきて怒鳴りつけた。そして漸くこの人影の主たちは我に返り、俺の所へと来た。 その人影の主は見たところ、一人が大体20歳ぐらいの若者で、もう一人がまだ子供らしさを残している少年だった。大体15,6歳といったところか。 恐らく先程の会話を聞く限りでは若者の方が「八雲」という名で、少年の方が「士郎」という名なのだろう。 その2人は俺を見るなり怪しそうな表情をしながら話し掛けてきた。 八雲「む! お前は一体何者だ・・・。見たところ報告のあった連中とは違うように見えるが・・・。それに・・・。」 烈心「報告にあった連中? ああ、其処で転がってくたばってる連中の事か。」 士郎「転がってるって…? うわぁ!!」  士郎という少年が俺のいたところに転がっている悪党どもの成れの果てを見るなり驚愕し飛び跳ねた。 確かに胴体を真っ二つに叩き斬られ、臓物をブチ撒けて赤い花を咲かせている姿を見れば誰だって飛び跳ねるものだ。 そして八雲が悪党どもの成れの果てを検分して驚愕の表情を浮かべている。 八雲「この太刀筋・・・。凄まじい斬撃だ・・・。まさか、これはお前が・・・?」 烈心「んな事などどうでもいいさ、それよりこの子を早く手当てしてやってくれんか? 酷い傷なんでな。」 士郎「うわぁ・・・、なんて酷い傷だ・・・。八雲さん、早く十六夜に帰ってこの子を手当てしてあげないと。」 八雲「むう・・・、それもそうだな。このまま放っておく訳にはいかないし、一旦十六夜に戻ろう。」  八雲と士郎は俺から傷付いた子を受け取ると、この2人の出身地らしい「十六夜」という場所に戻ろうとした。 その時、八雲が俺の方を振り向いて話した。 八雲「ところで、お前も一旦私達と一緒に十六夜に来てくれないか? 色々聞きたい事もあるし、 それ以前にどうして君の姿が私たち十六夜の者の姿と似ている件も聞いておきたいのでね。」 烈心「聞きたい事・・・か、此方も訳がわからんので色々聞きたいわねぇ。それにこの状況は俺も全く理解できんからな・・・。」 八雲「よし、それなら話が早い。士郎、この者も一緒に十六夜へ連れて帰るぞ。」 士郎「はい、八雲さん。」  そして俺は、雪原で出会ったこの2人と一緒に「十六夜」と呼ばれる場所に向かう事になった。  -続く-

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