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2人が出会った年の冬、珍しく友奈ちゃんが風邪を引いて酷い熱が続いて食べ物も全然受け付けなくなった事があって
半錯乱の東郷さんは泣きながら手近にあったこんぺい糖を口移しで友奈ちゃんの口へ運んで、こう…二人の舌の間で溶かして流し込んだそうな
それまで見ていられないほど辛そうで何も喉を通らなかった友奈ちゃんはそのこんぺい糖だけは安心した表情で飲み込んだそうな

やがて回復した友奈ちゃんは熱があった時のことをよく覚えていなかった
東郷さんは3日くらいまともに顔も見ることもできずひとり枕に顔を埋めてバタバタする夜を過ごしたという
最終更新:2015年02月08日 21:19