川原でおにぎりを食っていると、黒い帽子の
ゆっくりが来た。
「ゆっくりしていってね!!」
「おー何だ、ばりざじゃないか」
「ゆっ?ゆっくりおいしそう!!おにいさんまりさにもごはんをちょうだいね!!」
「良いよ。じゃあばりざ、まりさを連れて来てね」
「おにいさんなにいってるの?ばかなの?まりさがまりさだよ!!」
「まりさがまりさなのは知ってるけど、ここには居ないからなぁ」
「おにいさんばかなの?ここにいるのはまりさだよ!!ごはんちょうだいね!!おなかすいたよ!!」
「ここにはばりざしか居ないじゃないか。嘘つきめ、馬鹿にすんのもいい加減にしろよ」
「まりさうそつきじゃないよ!!まりさはまりさなんだよ!!」
「それはさっき聞いたよ。でもお前はばりざだからご飯はあげないよ?」
「ゆ゛う゛うぅぅぅう!!まりさはばりざじゃないっでいっでるでじょおぉぉぉぉ!!」
「そう。お前はばりざである、つまりまりさでは無い。よってご飯をもらう権利は無い。理解してね」
「どうじでぞんなごどいうの゛おぉぉぉぉ!!?ごごにいるのはばりざだっでいっでるでじょおおお!!」
「ほら、やっぱりばりざじゃないか。嘘つきばりざめ、あっち行け。しっしっ」
「だがらばりざはばりざじゃないの゛ぉぉぉぉぉ!!ごはんよごぜえぇぇええええぇぇぇ!!」
突然意味不明なことを叫びながら飛びかかって来たので、蹴り飛ばして川にぶち込んだ。
おにぎりは美味かった。
TAKE2
川原でおにぎりを食っていると、黒い帽子のゆっくりが来た。
「ゆっくりしていってね!!」
「おや、ゆっくりじゃないか」」
「おにいさんのごはんちょうだいね!!」
「いきなり不躾な奴だな。ゆっくり自己紹介ぐらいしたらどうなんだ」
「ゆっ?まりさはまりさだよ!!ごはんちょうだいね!!」
「何だって? 知ってるぞ、お前はばりざだろうが。
正直なばりざにはおにぎりをやろうと思ったが、嘘つきにはやらん」
「おにいさんばかなの?まりさはまりさだよ!!ゆっくりりかいしてね!!」
「嘘つきな上に人様をバカ呼ばわりとは不届き千万。砂利でも喰らえ!」
「ゆ゛ぎゃあぁぁぁぁぁぁ!!ばりざのがわいいお゛め゛めがあ゛ぁぁぁぁあ!!」
「やっぱりばりざだったな! 人を騙して飯を奪おうなどと……もはや害獣。生かしてはおけん」
もがき苦しんでいたところを、蹴り飛ばして川に放り込んだ。
そこに三日月の印がついた帽子をかぶったゆっくりがやって来た。
「むきゅ~!ゆっくりしていってね!!」
「何だ、またゆっくりかよ」
「おにいさん、わたしがばりざよ!ごはんをちょうだいね!!」
「何だって? お前はゆっくりゆちゅりーだろ?」
「むぎゅうううう!!わたしはぱちゅりーよ!!そんなへんななまえじゃないわ!!」
「やっぱりばりざじゃないんじゃねーか! 嘘つきは死ね!」
「むきゅううう~~~!?」
思い切り川に蹴りこもうと思ったが、爪先が当たった時点で弾けて死んだ。
飛び散った餡子がおにぎりについた。まずかった。
完
最終更新:2008年09月28日 20:42