あるところに一人暮らしの男がいました。
男がお兄さんと言われていた頃、お兄さんは毎日のように
ゆっくりを捕まえに行き、虐待の限りを尽くしていました。
そんなお兄さんも今では就職し、朝早くに家を出、夜遅くに帰ってくると言った有様でした。
「・・・・・・」
朝、無言で男が起きます。
そして顔を洗い、無言で栄養たっぷりと書かれたスティックタイプの食品を齧り家を出ました。
車に乗る前、腰に手を当てて栄養ドリンクを飲むのはもはや日課になっていました。
男は車に乗って会社に出かけていきます。
男はこんな生活をずっと続けていました。
そんな男を茂みで見守っていた影が5つ。
「ゆうううううう!ゆっくりしてないだぜ!」
「ほんとうだね!もっとゆっくりすればいいのにね!」
「むきゅ。れいむ、そうするとあのひとはむしょくになっちゃうのよ!」
「わかるよー。しゃかいのはぐるまだよー!」
「ちーんぽ!」
それはゆっくりまりさ、れいむ、ぱちゅりー、ちぇん、みょんでした。
5匹は以前男が虐待していた群れのゆっくりでした。
男が来なくなり、森はゆっくりにとってとても住みよい場所になっていました。
森に入る人間はもういません。
人里に出れば変わらず殺されるのを理解したゆっくりは森から出てくることはありません。
ここまで人に近づいた5匹はとても珍しいゆっくりでした。
男が見えなくなると5匹は森の奥に戻り先ほどの話しの続きを始めます。
「あのひとはとってもゆっくりしてないんだぜ!」
「れいむたちをみならうべきだね!」
「むきゅー、あのひともほんとうはゆっくりしたいのよ。」
「わからないよー。ゆっくりすればいいのにねー!」
「だれかのしたにつくとあーなるちーんぽ!」
ゆっくりしてないと怒るまりさとその男を見下すれいむをたしなめるぱちゅりー。
男がゆっくりできてないのをふしぎがるちぇんをそれを教えるみょんといった感じで話が進みます。
森の中では食べ物がいっぱいあり、男も働かなくても十分生きていけるとまりさは考えていました。
わざわざゆっくりしないなんてばかだよとれいむは思っていました。
ちぇんは人間は不思議な生き物だと思っていました。
ぱちゅりーとみょんだけが人間の苦労を理解していました。
「あのひとはゆっくりするためにはたらいてるのよ。」
「うえにだれかがいるからいつもじかんにおわれてるちーんぽ!」
「でも、ずっとゆっくりしてないんだぜ!」
「むきゅきゅ……」
まりさの言うとおりです。5匹は男をずっと見ていました。
といっても仕事に出るときと帰ってくるときだけでしたが。
そんななかで男がゆっくりできていたと感じたのは一度もありません。
「あんなやつゆっくりできなくてとおぜんだよ!」
「わかるよー。れいむはあいつにひどいめにあったもんねー!」
「たすかってよかったちーんぽ!」
5匹はあの男が群れを襲っていた奴だと分かっていました。
元はといえば男がまた来ないかと見張っていたのが始まりなのです。
れいむは男を特に毛嫌いしていました。
それも無理はありません。5匹の中で虐待されたことがあるのはれいむだけでした。
今ではだいぶ元通りになりましたが、あの今日は消えるものではありません。
だんだんとヒートアップしてきたれいむをちぇんとみょんが必死になだめます。
これが5匹のいつもの光景でした。こんなやり取りを続けていきます。
ただ、今日は少しだけ違いました。
「ゆっ!まりさきめたよ!あのおにーさんをゆっくりさせるんだぜ!」
「ゆゆっ!まりさどおおおおしてええええええ!」
「むきゅ!まりさがぎせいになるひつようはないわ!」
いきなりの発言にまりさを除く4匹は驚きます。
まりさの発言を理解できないれいむは怒り、理解したぱちゅりーはまりさを必死に止めようとします。
しかし、ちぇんとみょんはまりさにかんどうしてました。
「わかるよー。ぎゃくさいかくごだねー!」
「これぞぶしどうだよちーんぽ!」
まりさの意思は固く、れいむとぱちゅりーではどうしようもありませんでした。
それでもれいむは最後まで食い下がります。
「まりさ、どおしてもいくの……」
「きめたことなんだぜ!とめないでくれなんだぜ!」
「ゆぐぐぐぐぐぐぐ……」
とうとうれいむも折れてしまいました。
時間はちょうど夕方、男の帰ってくる時間帯です。
「じゃあまりさはいくんだぜ!」
「まりさ…げんきでね!」
「むきゅ~!」
「わかるよー。さいごのおわかれだねー!」
「かいしゃくはまかせるちーんぽ!」
まりさは4匹に別れを告げ、ぴょんぴょんと男の家に向かいました。
もちろん後ろには4匹が続きます。
まりさは男の家に着くとまず、中に入ろうとしました。
しかし、男は戸締りをちゃんとしているので入れそうな場所はありません。
ガラスを割るにはガムテープがありませんでした。
「ゆううう……こまったんだぜ!」
ぐるぐる、ぐるぐると家の周りを回ります。
そして、一箇所だけゆっくりぐらいの穴が開いているのを見つけました。
「ここからはいれるよ!」
まりさは入れる場所を見つけることができたことを飛び跳ねて喜びます。
そして穴の前にやってきました。
穴はそのままでは入れず、飛び跳ねないと無理そうな位置です。
「ゆっくりとびはねるよ!……ゆっ!?」
まりさが飛び跳ねようとしたとき、穴とまりさの頭で何かが光りました。
まりさは飛ぶのを止め穴をゆっくりと観察します。
するとまりさの後ろからがさがさと音がしました。
「ま、まりさああああああああ!」
「あ、ありすだあああああああああああ!」
まりさの後ろから現れたのはお兄さんに飼われている番ゆっくりありすです。
といっても虐待によってありすを逃げないように庭につなぎとめているだけですが。
それでもお兄さんの家にやってくる何も知らないゆっくりをいろんな意味で食べて、ありすは元気でした。
まりさは転げまわるようにして逃げますが壁を背にして逃げ場を失ってしまいます。
「まりさあああああああああ!もうにげないわよおおおおおお!」
「ありす、あいしてるんだぜ!」
「ゆっ!?い、いきなりなにいいだすのよ……」
「ありすはとってもかわいいんだぜ!」
「あ、あたりまいじゃない!……まったく、いきなりなにいいだしたのかとおもえば……」
「ここじゃはずかしいんだぜ……あのあなのなかでいっしょにすっきりしようだぜ!」
「しょうがないわね……はやくきなさいよ!」
まりさから求められることに慣れてないありすは最初の勢いもどこへやら、ただおろおろとしています。
まりさはそんなありすに家の中でゆっくりしようと誘導しました。
ありすは素直にしたがって穴に向かってジャンプしました。
……けいかくどおり!
ありすの後ろでまりさは口を吊り上げます。
そして、
「はやくまりさとすっきりしたいわ!……ゆげぶっ!」
「こ、これはわいやー!!」
まりさの言うとおり、穴にはワイヤーが張り巡らされていました。
まりさはワイヤーの怖さを知っていました。
お兄さんが群れの食料庫の前に仕掛けたことがあったのです。
お兄さんの絶妙な位置取りによってジャンプしないと食料庫に入れなくなっていました。
食べ物を口に運んで移動するゆっくりには食べ物を口に入れたまま高く飛ぶのは難しく、食べ物を外に出してから自分が跳べばいいことに気づくまで何匹ものゆっくりが傷つきました。
今でもワイヤーは残っており、巣に入る外敵を防ぐ役に立っています。
「さすがおにいさんだったひとだよ……ありすがいなければしんでたんだぜ!」
まりさは何事もなかったかのように入れる場所を探します。
ありすが死んでからも必死に探しましたが入れる場所は見つかりませんでした。
まりさは玄関に戻って扉の前でゆっくり考えます。
「ゆうううう、どうしたもんだぜ……」
ゆっくり一匹の力ではこれが限界でした。
まりさは帽子が落ちそうなほど落ち込みます。
そのとき、先ほどと同じように後ろでがさごそと音がしました。
またありすかと思ったまりさは急いで振り向きます。
そこには、先ほど分かれた懐かしい顔がありました。
「およびとあらば!」
「そくさんじょう!むきゅ。」
「わかるよー。せいぎのみかただよー!」
「かいしゃくしにきたちーんぽ!」
「み、みんなああああああああ!」
「「「「「ゆっくりしていってね!」」」」」
まりさはなきながら4匹に向かって飛び跳ねます。
5匹は頬を摺り寄せてスキンシップをしました。
「ど、どおしてきたんだぜ!ここはあぶないんだぜ!」
「まだ、かえってくるまでじかんがあるわ!」
「わかるよー。まりさのかくごをむだにしたくないんだよー!」
「しにばしょをえらぶけんりはあるかもちーんぽ!」
「はいれるばしょはもうみつけたよ!」
れいむは扉の横にある新聞受けをさしました。
そこには男が放置している新聞が雑に刺さっていました。
「あそこからはいれるよ!」
「でも、たかいよ!」
「みんなできょうりょくするよ!」
れいむの掛け声の下、新聞受けの下にゆっくりが集まります。
「むきゅ!ちがたぎるわ!」
「ちーんぽ!はさまれるのもきもちいいーんぽ!」
「わかるよー。おれをふみだいにしたなー!」
「まりさ、いくよ!」
「ほっぷ、すてっぷ、じゃーんぷなんだぜ!」
下に重なった3匹目掛けてまりさを乗せたれいむが跳ねていきます。
勢いをつけ、ちぇんを踏みつけたれいむは新聞受けの高さまで飛び上がります。
「はいぱーぼっ!」
「ゆげぇ!」
れいむによる叩きつけによってまりさは新聞と一緒に叩き込まれました。
叩き込まれたまりさは新聞が衝撃受けとなって軽傷で住みました。
「ゆぐぐぐぐ……さすがげーじわざだぜ!」
あたまをふらふらとゆらしてまりさが起き上がります。
中に入ればこっちの物です。
外からは届かない位置も、中からだと飛び乗れる高さのものがいっぱいありました。
まりさはドアノブを咥えます。
「ゆぐぐぐぐぐぐ……」
まりさは舌で器用に鍵を開け、体を揺らしてドアを開けます。
4匹はできた隙間からするりと入り、まりさが扉を閉めるのを手伝いました。
「ゆっくりしていってね!」
「むきゅ、ここはたにんのおうちよ!」
「わかるよー。ふほうしんにゅうだよー!」
「じゃあ、じゅんびするんだぜ!」
「ちーんぽ!」
まりさたちは家をまず汚すことにしました。
臨場感を出した方が男をすっきりさせれると感じたのです。
しかし、
「ゆゆっ、ここはすでにきたないんだぜ!」
「ほんとだね!どうしようか!」
「むきゅ~、こまったわね。」
「しょうがないんだぜ!」
「わからないよー。どうするのー?」
「このにおいくせになるちーんぽ!」
「そうじだぜ!」
5匹による掃除が始まりました。
と言っても散らかった服を一箇所にまとめ、空のカップ麺をゴミ箱に捨てるぐらいですが。
5匹は雑談をしながら入れる部屋を綺麗にしていきました。
「うわ、ありすだ!」
「ばらばらだわ!」
「わかるよー、じゃっくのせいだよー!」
「きれいなきれあじだちーんぽ!」
「やっとおわったんだぜ!」
5匹によって玄関近くの部屋は綺麗になったように見えました。
「じゃあよごしていこうね!」
「どうしようか?」
「むきゅ!いいかんがえがあるわ!あそこにあるかみをつかうのよ!」
「わからないよー?」
「こうやるのだわ!」
ぱちゅりーは玄関近くに落ちている新聞を口に咥え、一枚だけ抜き出します。
それをぐちゃぐちゃにして投げ捨てました。
「おもしろそうだちーんぽ!」
「まりさも!まりさも!」
4匹もぱちゅりーにならってくしゃくしゃと新聞を丸めていきました。
程なくして玄関前の廊下は丸まった新聞でいっぱいになりまりさ。
「これでだいじょうぶだね!」
「あとはまりさがやるんだぜ!みんなはにげるんだぜ!」
まりさは入ってきたときと同じように扉を開けます。
「まりさ、さいごまでゆっくりしていってね!」
「わすれないわ。まりさ……」
「わかるよー。きっとまたあえるよー!」
「なむあみだぶつ……ぎゃああああああ!」
4匹に押されて扉が押されます。
まりさは扉が閉まるのを確認して鍵を閉めました。
そして玄関の中央に陣取ります。
「あとはおにいさんがもどってくるだけだよ……」
まりさは静かに、頭の中でお兄さんが帰ってきたときのことを思い描いていました。
深夜、どこからか車の音が聞こえます。
それは男が帰ってくる音でした。
車を降りた男はぐったりとした足取りで家の玄関を開けます。
「・・・・・・」
男は玄関の惨状を見て、何も言うことができませんでした。
思わず扉を閉めるのも忘れてしまいます。
玄関にはくしゃくしゃに丸まった新聞が一面に広がっています。
その中に黒い帽子を被ったゆっくりが一匹。ゆっくりまりさです。
「ゆぅ~ん。ゆぅ~ん。」
寝てました。とても健やかな笑顔です。
男は無表情でまりさをつま先で突きました。
「ゆぐほっ!?ゆ、ゆっくりしていってね!」
「なにしてる……」
まりさは、きょろきょろと辺りを見回します。
そして男を見て何かを思い出したのか、男に向き直りました。
「こ、ここはまりささまのおうちだぜ!ゆっくりでていってね!」
「・・・・・・」
男はまたも無言になりました。
まりさはそんな男を見ておろおろします。
まりさはこういう口調が人をムカつかせることを理解していました。
そして、その後の虐待で男がすっきりできることもです。
なので、虐待しようとせずに立ったままの男は完全に想定外でした。
「ゆ、ここはまりさのおうちだぜ!ゆっくりできないおにいさんはでていくんだぜ!」
「……フハハハハハハハハッハハッハッハハ!」
「ゆゆっ!?」
聞こえなかったのかと思い、もう一度言ったまりさを見て、男は声を上げて笑い出しました。
こんどもまりさには想定外です。
どうしたものかとおろおろしていると、まりさは何かにつかまれる感触を感じました。
「ゆゅ?」
「ハーッハッハッハ!」
それは男の手でした。
男はまりさを持ち上げます。
「おい饅頭、最後に言い残すことはないか?」
「ゆっくりしていってね!」
「ならばしねぃ!」
男はまりさを投げ上げます。
「ゆっ?ゆゆゆ!?」
「うおおおおおおおおお!」
男は浮かび上がったまりさに向かって飛び蹴りを放ちます。
「ゆぐげゅ!?」
「まだまだあああああああ!」
落ちてきたまりさを男は壁に叩きつけました。
「何本目に死ぬかなぁあああああああ!」
「ゆぐ・・・ゆげ・・・」
男が指を突き刺す音と、まりさのうめき声が重なります。
数十本の指の突き刺しによってまりさは穴だらけになってしまいました。
「ひゃっはー!」
扉の前で男の高笑いが続きます。
まりさを屠った余韻に浸っている男は家の外にいた4匹が逃げていくのを逃してしまいました。
森の中にある崖に男の家から逃げ切った4匹が集まりました。
「ここまでくればだいじょうぶだね!」
「むきゅ、あとをつけられてないかしら。」
「わかるよー、おにいさんはうごいてなかったよー!」
「うしろはだいじょうぶかもちーんぽ!」
4匹は息を整えながら周囲を確認します。
頭上に影がかかった気もしましたが、それは空を飛んでいた鳥でした。
人間じゃなかったことに安堵した4匹は死んでしまったまりさのことを思い出します。
「まりさ……おにいさんはとってもゆっくりできそうだったよ……」
「むきゅきゅ、まりさのおかげね……」
「わかるよー、まりさはぎせいになったのだー!」
「かいしゃくわすれてたちーんぽ!」
空には大きな丸い月が出ていました。周りには星も出ています。
その光が4匹を照らします。
4匹が見上げると流れ星が一つ、流れて消えていきました。
「あれはきっとまりさだねー。」
「むきゅ……」
「わかるよー。」
「まりさ……」
「ちーんぽっぽ!」
4匹は亡きまりさを偲び、いつまでもいつまでも空を見上げていました。
犠牲になるゆっくりを書こうとしたが、書いててよくわからなくなった。
今まで書いた作品
ゆっくり水攻め
ゆっくりの川流れ
天井のゆっくり
ゆっくりまりさの水上生活
ゆっくり訓練
ぶるぶる
とりもち
子ゆっくり
きめぇまる
ゆっくりがんばるよ
さらちくび
冬のゆっくり
親れいむのがんばり
子れいむのがんばり
しろくろ
ちぇんいじめ
ほんのちから
「話は聞かせてもらった。」
「「「「げぇ!おにーさん!」」」」
突如男の声が聞こえました。4匹は驚きます。
気づかなかったこともありますが、後ろを振り向いたら茂みから男の顔だけが出ていたのです。
驚かずに入られません。
「にぎゃああああああああああ!」
「ちぇえええええええええええんぽ!」
驚き後ろに飛びのいたちぇんが崖から足を踏み外し、落下しそうになりました。
それをみょんが尻尾を加えることで防ぎます。
ちぇんは助かりましたが、それは男から逃げれないことを指しました。
れいむとぱちゅりーが男からちぇんとみょんを守るように身を乗り出します。
「みょーん!はやくたすけてねえええええええええ!」
「もうすこしちーんぽ!」
「はやくしてね!はやくしてね!」
「もうおそいわああああああああああ!」
ぱちゅりーは今にも中身を吐きそうです。
男は茂みから出した顔を引っ込め立ち上がりました。
茂みから出た男を月の光が照らします。男は紛れもなくさきほどの男でした。
腋にはまりさを持っています。
「ま、まりさ!?」
「むー。むー。」
男はまりさを転がしました。
「「ゆゆっ!!」」
れいむとぱちゅりーは驚いてまりさを受け止めます。
まりさの口にはガムテープが張られていました。
「いたいけどがまんしてね!」
「そぉい!」
「ひぎぃ!」
そうこうしているうちにみょんもちぇんを引き上げることに成功しました。
もう会えないと思っていたまりさとの再開に5匹は喜び合います。
「まりさ、どおしていきてるの!?」
「おにーさんにいじめられてたのに!」
「ゆゆ!あれはまりさじゃなかったんだよ!」
「じゃああれは……」
「人形だ。」
「にんぎょう?}
「そうだ。虐待し続けた俺にはゆっくりそっくりな人形を作ることなど些細なこと。」
「ぐぬぬ、れいむたちをだましたな!」
「だます?だましたのはおまえたちだろうが。」
「ゆぐっ!」
男の怒気に5匹は竦み上がりました。
男は5匹にゆっくりと近づいていきます。
その歩みをまりさが防ごうとします。
「おにいさん、ごめんなざい!まりざがわるがっだでず!」
「どうしてこんなことをしたんだ!」
「おにいさんにゆっぐりじでぼじがっだんでずうううううううううう!」
まりさは最後の勇気を振り絞って男の前で頭を下げました。
顔は涙と涎でぐしょぐしょです。
そんなまりさを男はずっとにらんでいました。
4匹もそんなまりさの後ろから事の成り行きを見守っています。
そのまま、暫く時間が経ちました。
「……」
「ごめんなざいごめんなざいごめんなざいいいいいいいいいい!」
「れいむもわるがっだでずうううううううううううううう!」
「むぎゅううううううううううううううう!」
「わかるよー。ちぇんがわるいんでしょー!」
「ちんぽっぽおおおおおおおおおお!」
今では無言で立ち尽くす男を見てれいむやぱちゅりーたちも地面に顔をつけて謝っていました。
しかしそれでも男は動きません。
「ゆぅ……」
不思議に思ったまりさは男を覗き込みます。
その時です。男はいきなり膝を付きました。
「ゆゆっ、おにいさああああああん!」
「ぐふぅ、おれとしたことが、仕事の疲れで寝てしまっていたようだ……」
「おにいさんしっかりしてね!ゆっくりしていってね!」
「ええい、さわるなぁ!」
男は心配して近づいてきたゆっくりたちを払い飛ばします。
そして気丈にも立ち上がりゆっくりに向かってこう叫びました。
「俺はゆっくりに心配されるぐらいなら死をえらぶ!」
「お、おにいさあああああああああん!」
「むきゅう!と、とめるのよ!」
「ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!」
「わからないよおおおおおおおお!やめてねええええええええ!」
「すとっぷちーんぽ!」
男は崖に向かって進んでいきます。
5匹は慌てて男を止めようと足にしがみつきました。
それによって男の速度は遅くなりましたがそれでも男は止まりませんでした。
「「「「「ゆっぐりいいいいいいいいいいいいい!」」」」」
ゆっくり達の抵抗もむなしく、男は崖端まで到着しました。
「やめてね!やめてね!」
「ゆっぐりできなぐなるよ!」
「むきゅ、かんがえなおしたほうがいいわ!」
「わかるよー、はやまってるよー!」
「せっぷくがいいちーんぽ!」
男は足にしがみつくゆっくりを見回します。
そして崖と反対方向に投げていきました。
「ゆ゙っ!」
「ぐっ!」
「に゙ゃ!」
「むぎゅん!」
「ぢんぼ!」
5匹は地面に叩きつけられます。
痛みをこらえて立ち上がったゆっくりが見たのは、月の光によって照らされた男でした。
「さらばだああああああああ!」
「「「「「お゙に゙い゙ざあああああああああああん!」」」」」
5匹のゆっくりに見守られ、男は崖を落ちていきました……
それからの男の詳細は分かりません。
死体はゆっくり総出で捜されましたが、見つかることはありませんでした。
群れは今もあり、ゆっくりはそこでゆっくりと生きています。
しかし、群れの親達は恐れていました。
いつか虐待お兄さんが戻ってくるのかと。
この群れはこれからも虐待お兄さんを恐れながら生きていくことになるのでした。
最終更新:2008年11月08日 11:56