ゆっくりいじめ系1489 ゆっくりとスキー場

※すみません文字コードがなぜか変なことになってました。
 誰も読んでないかもしれませんが、内容は変わっていません。



寒い、季節はすっかり冬。
コタツに入って暖かいものでも食べたくなる季節だ。

というわけで車に家で飼ってるゆっくりれいむとまりさを乗せて、スキー場へと出発した。
早朝に家を出たというのに時間は既にお昼を過ぎている。
道中、高速道路では「ゆっくりできない!」とれいむとまりさが騒ぎたて、
山道に入ってからは舗装されていない道路の凹凸で「き゛も゛ち゛わ゛る゛い゛!」と餡子をゲーゲーと吐く始末。
更に道に迷って結果がこれだ。

「ほら、ついたぞ」

車のドアを開け、れいむとまりさに降りるように促す。
ふたりとも口から餡子と涎を垂らしながら真っ青な顔をしている。

「ゆー…、ゆっ、ゆげぇー!!」

俺が声を掛ける事でのそりのそりと車から這いずり出てきたが、着地の衝撃の性か風船の様に頬を膨らませた後、
ドロッとした餡子を口から吐き出した。しばらくして落ち着くと仲良く揃ってぺっぺと口の中の残りカスを吐き捨てていた。

そんなふたりは放って置くとして、車のトランクから今日の為に買った素敵なアイテムを取り出す事にする。

「ふたりともこれを見ろ!」

トランクから取り出した素敵なソリをふたりの前に差し出した。
ソリの大きさはゆっくりをふたり乗せるのに丁度いい大きさ、このサイズの物を探すのに苦労した。
素敵なソリにふたりとも目の色を変えて喜ぶと思ったがそうでもなかった。
しばらく素敵なソリを見つめた後、ふたりとも顔を見合わせやれやれと言った感じでため息を吐き
よっこらしょと言わんばかりにめんどくさそうに乗り込み、早く引けよと言わんばかりの目でこちらを見ていた。
れいむが前、まりさが後ろ、ピッタリと収まっている。

ゾリゾリゾリとソリが雪を掻き分けながら進んでいく、ゆっくりふたり位なら引く方も特に重さを感じない。
背中かられいむの「ゆっ~♪ゆっ~♪」という楽しそうな声が聞こえてくる。

機嫌が直ってよかったと思いながら、ふたりの方を確認すると、どうやらまりさの方はまだ機嫌が悪いらしい。
いつにも増して人を舐めきったような表情をしている。
がよくよくまりさの顔を見ると、まりさの口元がかすかに震えている。内心では楽しんでいるようだ。

ソリを引きづりながら歩き、しばらくしてゲレンデについた。
ふたりを遊ばせる為に、端っこの方でソリを滑らせるのに適した場所を探す。
適度な傾斜をのぼり、ソリを滑らせる準備をする。
れいむはこれから何がおきるのか判ってないのか不思議そうな顔でキョロキョロしている。
まりさはいたって無表情に前だけを見つめていた。

「スィー」

スィー、手を離すと重力に従ってソリは徐々に加速し坂道を下っていく。
ある程度加速した所でふたりの元気な声が聞こえてきた。

「ゆーーーーー!!!!」

ここで気が付いたのだが、良く考えると下で受け止めないと危ないんじゃないだろうか?
事故になる前に気が付いてよかったが、良く考えた結果、ソリは進路上にあった木に正面からぶつかっていた。

滑って転ばないようにゆっくりと坂をおり、木の前に転がっているふたりの元に行く。
ふたりとも木に向かってなにやら文句を言っている。まりさの方は文句を言いながら体当たりもしていた。

体当たりしたまりさから、グキッという音が聞こえて来た。まりさの方を見ると顔が凄いゆがみ方をしていた。
当たり所が悪かったのかまりさはフラフラしながら「きょ…きょうはこのぐらいにしといてやるんだぜっ…」と言っている。
良く見ると歯が一本欠けているが本人は気づいてないようだ。

そんなふたりを横目に、そばで引っくり返っているソリを持ち上げもう一度ふたりの前に持っていく。
ふたりとも一瞬、たじろいてみせたが、欲望に負けてソリに乗り込んだれいむを見ると続いてまりさもソリに乗り込んだ。

さあ、もう一滑りというところで、まりさが「れいむはずるいんだぜ!まりさもまえにのりたいんだぜ!!」と文句を言い出した。
「ここはれいむのとくとーせきだよ!まりさはそこでゆっくりしていってね!!」とれいむを譲る気が無いようだ。
このままでは喧嘩になってしまうので、れいむにこっそりと後ろの方がゆっくり出来ることを教えてやる。
すると、れいむは直ぐにまりさに席を譲ると言い出し、断る理由がないまりさもすぐに承諾した。
まりさが歓喜の小躍りをしている所で、れいむは「おお、あわれあわれ」とニヤニヤしながら言っている。
まりさは聞こえていないのだろうか。


「じゃまだぜ!」「どいてね!」、ソリの上で前後を入れ替えようとするふたりだが、お互い相手が邪魔で動けないと文句を言い合っている。
一度ソリから降りてもう一度乗ればいいのだが、プライドが高いのか、気づかないのか、結局お互いをぐいぐい押し合い、
丸い体を歪めながら徐々に体位を入れ替えていった。入れ替わる頃にはゼーハーと息を荒げて、汗をだらだらと流していた。

まあ、乗ってしまえば後は俺が引くだけなので、フーフーと息をしながらもふたりとも楽しそうだ。
俺は先ほどと同じように端っこの方の適度な傾斜を上り、ソリを滑らせる準備をする。

「スィー」

「「すぃーーーー!!!」」

スィーと再びソリが加速していく、ハッ!この感じ前にもどこかで…
そうだこのままで前と同じようにふたりの乗ったソリは下に立ってる木に正面からぶつかってしまう。
先ほどの経験が生きることで、今度は考えることなくこの危機的状況に気がついた。

しかし、気がついても間に合わないものは間に合わない。

「ゆーーーーー!!!!」

先ほどと同じようにふたりの元気な声が聞こえてくる。
ふたりとも本当に楽しそうだ。



さすがに3回目はふたりとも怖がってソリに乗ろうとはしなかった。
まあ、十分楽しんだのでソリはもういいだろう。

次は何をしようかとフラフラと歩いていると、雪が綺麗に積もりあまり踏み荒らされていない所を見つけた。
ここならいいかもしれない、さっそくふたりを抱きあげ適当にポイッと投げる。
投げられたふたりはやわらかい雪の上に落ち、直ぐに起き上がると、はしゃいで辺りを飛び跳ね始めた。

楽しそうにはしゃいでいるふたりに狙いを定めて手で固めた雪だまを投げつける。
コントロールには自身は無いが、ゆっくり相手だとなぜか面白いように当たる。

ふたりは少しはなれたところで「ゆっくりしていってね!!ゆっくりしていってね!!」と抗議を始めるが、かまわず雪だまを投げ続ける。

しばらくして、無駄だと判ったのか抗議するのをやめ、こちらの方をじっと見ている。
俺が雪だまを投げるのをみて避けるつもりなのだろうか、雪だまが当たるとそれに反応するようにピョンと飛び跳ねていた。

避けようとするのも無駄だと悟ったのか、今度はその辺の雪を口に含みモゴモゴしている。
雪だまを作ろうとしている様だが、体温で口の中の雪は溶けしまうだろうしどうするのだろうか?
様子を見ていても、一向に雪だまを投げてくる気配はない、何度も何度も口に雪を含んでモゴモゴしている。

「と゛う゛し゛て゛な゛の゛ー!!」とれいむが先に泣き声をあげた、どうやら雪だまを作るのを諦めたしまったようだ。
一方、まりさの方は黙々と雪だまを作る作業を続けている。が、なにやらまりさの様子がおかしい、小刻みにブルブルと震えだし動かない。
れいむも異変に気づき慌ててまりさに声を掛けている。「ま゛り゛さ゛!と゛う゛し゛た゛の゛!」必死に頬をこすり合わせて介抱しているが、
まりさの様子は変わらない。俺も慌てて近づいてまりさを拾い上げようとするが、既にまりさは白目を向いたままピクリとも動かなくなっていた。
「ゆ゛っく゛り゛し゛す゛き゛た゛よ゛!ま゛り゛さ゛!!」

まりさが動かなくなった後もれいむは必死に頬をこすり合わせていた。
しかし、そのれいむの様子もおかしくなっていく。
「ま゛ま゛ま゛ま゛ま゛ま゛ま゛り゛り゛り゛さ゛さ゛さ゛さ゛」
まりさと同じように小刻みに震えだし、普通に喋ることも出来ない様だ。
「な゛な゛な゛ん゛た゛か゛ゆ゛っ゛く゛り゛し゛て゛き゛た゛よ゛ーー!!」
それがれいむの最後の言葉だった。
れいむもまりさと同じように白目を剥き動かなくなってしまった。
さわるとふたりとも冷たくなっていた。
人間で言うところの凍死だろうか、さっきまでは元気に遊んでいたのになぜ…。


ふたりの亡骸をもって車にもどると辺りはすっかり暗くなっていた。
余りにも楽しくて時間がたつのも忘れていたようだ。既に時間は夜の8時を回っている。
車の中のエアコンで温まりながら、俺はふたりと一緒に過ごした日々を思い返していた。
思い返していると目頭が熱くなるが、もうふたりは帰ってこない。
せめて食べることでふたりには成仏して貰おうとふたりの亡骸に手を伸ばした。
そのままかぶりつく…シャーベット状の餡子が口の中で溶け水っぽい甘味が口いっぱいに広がる。
…まずい、…あまりのまずさに涙が出てくる。

それ以上口にするのを躊躇っていると、ふたりの体がピクリと動いた。
かすかな動きは徐々に大きくなっていき、体からはなにかの水滴があふれ出してきた。

「「ゆ゛っ゛く゛り゛し゛た゛け゛っ゛か゛が゛こ゛れ゛だ゛よ゛!!」」

ガタガタと震えながらふたりが喋った。
どうやらエアコンで温まって生き返ったようだ。
ふたりは身を寄せ合い頬擦りしてお互いの体を温めているようだ。
だが、外の気温がエアコンを入れていても車内の温度はあまり上がらない。
ふたりを暖めてやる方法はないかと考えているとトテモいいものを発見した。
普段タバコを吸わない俺は使ったことが無いがきっとトテモ暖かいに違いない。
待ってろよふたりとも直ぐに暖かくしてやるからな。


ふたりの体がすっかり温まり、憎たらしい表情に戻ったところで、そろそろ家に帰らないとまずい事に気がつく。
しかし、外はいつの間にか吹雪とも思えるほど荒れていた。この状態で帰るのは危険と判断した俺はスキー場の受付に行き、
近くのペンションを紹介してもらい今日はそこに泊まる事にした。




そのペンションの名前は「シュプール」、スキーの滑った跡と言う意味だ。


おわり






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最終更新:2008年11月14日 04:24
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