加工場の品種改良部門では日夜様々な実験が行われていた
と言うのも饅頭の味を変える方法は様々だが、素材となる
ゆっくり自体が変わらなければ行き詰まってしまう
そうして現在基本種を中心に品種改良が行われている
が、実際は部門長の男が私的に実験をしているようなものだ
ケージにはぱちゅりーとまりさが一匹ずつ放し飼いされており、頃合いを見て動物型にんしんをさせて子どもを作らせる
そして、産まれた子供がぱちゅりーならそのまま様子を見ながら育てさせ、まりさだった場合は適当なことを理由を作って間引く
何故か?それは単純な話だ
この番に求めているのはまりさ種の運動能力を持つぱちゅりー種なのだ
ぱちゅりー種が持つ病気は克服できると男は考えた
と言うよりもゆっくりは思いこみで全てが変わる
そのため、「ぱちゅりーは病気持ち」とぱちゅりー種までもが思いこんでいる
と言うよりもアイデンティティの一つなのだ
それを克服するために、日夜薬を与え、子ぱちゅりーに病気は治ったと言い聞かせる
ちなみに薬と言いつつも飲ませるのはラムネ菓子だ
そうして遂に、まりさ種の運動能力とぱちゅりー種の頭脳を兼ね備えたゆっくりぱちゅりーが誕生した
ぱちゅりー並の頭脳を持つまりさでは駄目な理由としてゲス化が上げられる
下手に頭を良くしてしまっても、70%を超えるゲス率を誇るまりさでは駄目なのだ
誕生したぱちゅりーのデータを取ったあと、子ぱちゅりーには教育を施す
それは勿論加工場用ゆっくりとしての教育だ
この子ぱちゅりーは既に配属部署が決まっているのでその部署で必要なことを教えさせる
両親にもその部署に配属されることがいかに名誉なことかをすり込ませてあるので大喜びだ
配属先は「こーまかん」である
こーまかんと聞いてなんだれみりゃか、と誰もが思うのであるがこれこそがこの部門最大の成果である
河童の協力の下、部門長はKRSM値を測定する装置を開発した
この装置を使い、KRSM値が規定値を超えたれみりゃのみを使い配合を重ねていく
何十回にも渡る実験の結果、遂にカリスマを備えたれみりゃを作り出すことに成功した
このれみりゃ、普通のれみりゃとは大きく違う
まず目つきが鋭くなっている。そして服装もババ臭いおべべがからKRSM値が100を超えるかりすまおべべを着ている
運動能力も野生のふらん以上であり、これが部門長の最高傑作である
そうしてかりすまれみりゃと子ぱちゅりーを互いにまだ子どものうちに接触させる
ぱちゅりーはれみりゃの補佐役を務めるために幼い頃から友人関係を作らせておく
そうすることで互いを信頼するようになり、成体になったときに効率よく働くのだ
ぱちゅりーが頭脳派でありながらまりさ種の運動能力を必要とされたのだこのれみりゃと共に働くからである
このこーまかんには主であるかりすまれみりゃ、参謀役ぱちゅりー、そしてめいど長さくや、門番めーりんからなる
さくやとめーりんも特別なゆっくりである
めーりんはすぃーの扱いに長けておりとても好戦的に改良されている
一方のさくやはれみりゃを甘やかすのではなく主として支え、尚かつ攻撃力を増すゆっくりさくやとして改良教育済
具体的にはさくやが口に少量の土を含みはき出すと銀になるようになっている
土よりも鋭いため並のゆっくりはこの攻撃には耐えられない
しかも、この銀は土と餡子に溶けるため換金することはできない
そうして集められたこーまかんメンバーの仕事は野生のゆっくりの捕獲
「ふっふっふっ…さくや、しごとのじかんよ」
とてもれみりゃとは思えない口ぶりでさくやに指示を出す
それを受けたさくやはめーりんと共にすぃーに乗って森へと繰り出す
さくやを班長としてめーりん10匹が付き、計6班に分かれての作業
れみりゃとぱちゅりーは後方よりやや遅れて追いかける
「むきゅ、きょうのしごとはドスまりさのほかくよ」
ぱちゅりーも専用のすぃーで空を飛ぶれみりゃを追いかける
「うでがなるわね…」
今回の仕事はドスまりさとその群のゆっくりの捕獲
一件無謀にも思われるが、かりすまれみりゃとドスまりさの戦力比は1.2:1でややれみりゃの方が上回る
それに並のゆっくりではさくやとめーりんには勝てない
既にめーりんが戦闘を開始しており「JAOOOOOOOON」と言う雄叫びが聞こえてくる