「糞ッ!まだ見送りさえしてないってのに!!!」
近所のミニバスの審判を終え、帰宅しようと荷物を片付けていた男へ連絡が来たのは
今から十分ほど前。その内容は尊敬する一人の男が旅に出るという内容だった。
「せめて今までのお礼を言わなきゃ死んでも死にきれん!」
男は鞄から一匹の
ゆっくりを取り出した。
「あたいったらさいきょーね!」
ちるのである。
ちるのだけを持って体育館の外へ出ると、周りを見渡し何か乗り物がないか探し始めた。
と。男の目の前に黒光するなにやら怪しい物体があった。
大砲である。
普段の男ならこの光景に疑問を覚えるが、今の男にはそのような余裕などなかった。
「追いつくのは無理か……ならせめてこれだけでも。」
男は手短な紐をちるのに結ぶと、ちるのを裏返してペンでなにやら書き始めた。
「あたいくすぐったい!!!」
ちるののセリフを無視して、男は何かを書き終えると、ちるのをその大砲の中へ入れた。
「あと火!火だ!」
急いで導火線に火をつける為の火種を探す。
都合よく近くにもこたんがいたのでそれにした。
導火線へもこたんを近づける。
「もこたんインしたおぶぅ!!!」
上から遠慮なくグーで潰すと、もこたんは口から勢いよく炎を吐きだした。
その炎は導火線へ移り、そのまま燃え続け、そして
「南斗ゆっくり砲弾!!!」
「あたいぃいいいいいいさいきょおおおおおおおおおおおお!!!!!」
ちるのは空へ飛んで行った。
森を駆け抜ける一つの影。
正体は何故か馬を生やしたキノコである。
彼の首筋からは何かが聞こえていた。
「ゆっぐじおろじでぇええええ!!!」
「もうばりざおうぢがえるうぅううう!!!」
「むぎゅぅうううううううう!!!」
「どがいはじゃないわぁあああああああ!!!」
その彼の頭上に何かが落ちようとしていた。
ちるのである。
ちるのに結び付けられている紐は、輪のようになっており、それがちょうど彼の首に輪投げのように引っかかったのだ。
ちるのの裏には沢山の文字が書かれていた。
って、今このタイミングで新作来たのか。
昨日のは遺言みたいなもんだったんだな。残念だ。
キノコ馬さん、今まで本当にありがとうございました。 -- 2009-03-03 13:58:25
キノコ馬さん・・・・・
残念ですが
今までありがとう -- 2009-03-03 13:59:56
キノコ馬さんが・・・
俺は明日から何を楽しみに生きれば良いんだ -- 2009-03-03 14:00:16
嘘だと言ってよバーニィ・・・と言っても仕方がないことですが
キノコ馬さん今までありがとう。あなたの作品は何かいつも安心して読めるので大好きでした -- 2009-03-03 14:36:58
今まで貴方の作品を読んで楽しまさせて頂きました。語彙もないので気の利いたことなど言えませんが
心からお礼を言わせて下さい。本当にありがとうございました。
by
バスケの人
【あとがき】
ありがとうございました。
これからは読む側になられるそうなので
微力ながら界隈でゆっくりできるように、適当に読み流せるSSを精一杯書きたいと思います。
最終更新:2009年03月05日 01:17