子供の頃に誰もがやったことあると思う。
白い紙にマジックやボールペンで黒い円を書き、虫眼鏡で日光を集めて紙を燃やす。
「おじさん早く放してね!! 今ならまだ許してあげるよ!!」
俺が今踏んづけているこいつは俺の家に侵入していた
ゆっくりまりさだ。
昼頃に飯を食う為に帰宅した俺は、荒らされた部屋に大量の本に潰されて呻いていたこいつを発見した。
本をどかして話を聞くと、何でも妊娠中のゆちゅりーの為に大好きな本を持って帰ろうとしたらしい。優しい奴だ。
しかし、許せるわけもなく。
足元に落っこちていた虫眼鏡でいい方法を思いついた。
縁側でこいつを踏んづけながら、日光を集めて黒い帽子に当てる。だが中々燃えないもんだ。
「おじさん耳聞こえないの? 馬鹿なの? 早く足をどかしてまりさを放してね!!」
踏まれながらも減らず口を吐き続ける魔理沙はとうぜん無視。
どれくらい時間が経っただろうか?まりさの戯言が「死ね!! ゆっくり死ね!!」とだけ言うようになった頃、漸く帽子から煙が出始めてきた。
そのままずっと当て続ける。段々穴ができて、ようやく燃え始めた。
同時にまりさを踏んでいた足もどかしてやる。俺って優しい。
「やっと放してくれたね!! 今ならお菓子で優しいまりさは許してあげるよ!!」
解放された途端にそういう要求するのはいい度胸だが、確実に帽子は燃えていく。
そして、まりさも気づいたのだろう。慌てて帽子をとって火を消すために何度も踏みつけるが、火は消えない。
俺の方を見ながら「お゛に゛い゛さ゛ん゛け゛し゛て゛ぇぇぇぇぇぇ」と泣き出したが、無論無視する。
やがて帽子は完全に燃えてしまった。泣き崩れるまりさを見ながら、俺は戸締りをしっかり確認してまた仕事に戻った。
あいつが家を荒らさなければ虫眼鏡なんて見つけなかったんだけどなぁ…
最終更新:2011年07月28日 03:48