【押し問答】



「やぁれいむ、ゆっくりしてる?」
「ゆっ!ゆっくりしてるよ!おねえさんもゆっくりしていってね!」
「そう、ありがとう。
 それじゃれいむ、ちょっと私と遊びましょう?」
「ゆゆっ、いーよ!」

「これからやるのは『押し問答』っていうお話遊び」
「おしもんどう?」
「お話を成立させちゃいけない遊びよ。
 お互いが勝手なことを言って、相手がそれにあわせたら負け」
「ゆー。れいむはかってにしゃべればいいんだね!」
「そうよ。私が手を叩いたら始めね。よーい、始め!」

ぱんっ!

「いい天気ね」
「おかしがほしいよ!」
「こんなにいい天気なら、洗濯物もすぐ乾くわね」
「あまいみずもほしい!」
「きっと陽だまりでみんなゆっくりしてるんでしょうね」
「れいむもゆっくりする!」

ドガッ

「!?」
「はい残念、こんな感じ。失敗したら罰として殴るからね」
「ゆゆっ!きいてないよそんなこと!」

ドガッ

「さーて、こんなに天気がいいと何かしたくなるわね」
「ゆ!ゆっくりしていってね!!!」

ドガッ

「ゆううぅぅ」
「そうだわ、お買い物でも行こうかしら。れいむ欲しいものある?」
「おかし!」

ドガッ

「ゆ…おねーさん!あそぼうよ!」
「えーと何買うんだったかなー」
「ひなたぼっこしよーよー!ゆっくりしようよー!」
「あぁそうだそうだ、ネギも買ってこないと」
「むじじな”い”でえ”え”え”え”ぇぇぇぇ!!!」
「それじゃれいむ、私買い物行ってくるから、ゆっくり留守番しててね」
「ゆっくり留守番するよ!!!」

ドガッ



【あとがき】
ちゃっす、タカアキです。
別作品書いてるんですが、ちょっと筆休めにショートひとつ。
ディスコミュニケーションものは面白かったです。作者さん最高。

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最終更新:2022年05月03日 09:55