ある日ゆっくり達は突然幻想郷の外へ飛ばされた
ゆっくり達がたどりついた世界は全く異質の世界だった
あるゆっくりは森の中にいた
うっそうと生い茂る草木の中には見たことのない花や果実があった
のんびりしていると近くに服を着て人の言葉をしゃべる猫があらわれた
ゆっくりは言った
「ゆっくりしていってね!」
するとその猫は不思議そうな目でゆっくりを見つめていた
しばらく考えていたが猫はゆっくりを持ち上げどこかへ連れて行こうとした
猫は何かをブツブツ言っていたがゆっくりが理解することは無かった
しばらく猫はゆっくりを持ったままどこかへ向かっていたが、猫の腹がグゥと空腹の音を鳴らした
猫は今自分が持っているものの臭いを嗅いだ
甘くていい臭いだった
「ゆ!れいむをたべないでね!!!」
ゆっくりはそういったが猫には通じず、大きな口に放り投げられた
猫はそのゆっくりの味に舌鼓を打った
「うめぇ、うめぇのよォ」
その猫はまたゆっくりを探したが見つかることはなかった
あるゆっくりは数匹一緒に幻想郷では考えられない街にいた
しかし出現した場所が場所だった
後ろにいた少女に一匹が鷲づかみにされた
「ゆっくりしていってね!!!」
ゆっくりは緊張感も無く、いつもの言葉を言った
だがその少女は腹が減っており、ゆっくりに噛み付いた
齧られるのではなく、中身を吸い取られるようにしぼむゆっくり
それをみたゆっくり達は一目散に少女のいる路地裏から逃げ出した
しばらく飛び跳ねると、夜の公園にたどり着いた
もちろんゆっくりはこれが公園だとは分からない
そしてふとゆっくりが後ろを振り向くと、黒いコートしか着ていない背の高い男がいた
その男はゆっくりを不思議そうな目で見ている
ゆっくりは男に向かって言う
「ゆっくりしていってね!!!」
男はぎょっとしたような表情になり、ゆっくり達を3匹ほど持ち上げる
男は何か言っていたがゆっくりには理解できない
さっきのこともあり、ゆっくりは仲間を救おうと男にぶつかる
しかし男は無反応、当然である
男はぶつかてきたゆっくりも拾おうとするが生命の危機を感じたゆっくり、その場から逃げ出してしまった
抱えられたゆっくりはその逃げだしたゆっくりを非難する
男はゆっくりたちが「ゆっくり」という単語に敏感に反応することを知り、
男がお前達はゆっくりできるぞと言うと、ゆっくりは無邪気に喜んだ
その後、男の黒い体から出てきた口にゆっくりは飲み込まれた
男は甘い味がするのに驚いていたがゆっくりには関係ない事だった
一方逃げ出したゆっくりは公園の外に向かって跳ねていた
もうすぐで出られる…と公園の出口に向かって飛んだ瞬間、そのゆっくりは真っ二つにされた
ゆっくりの前にはナイフを持った邪気眼がいた
その邪気眼はゆっくりに
「まともじゃないよな、お互いさ」
と言い捨てると、いずこへと去っていった
あるゆっくりは草むらにいた
草むらにいると少年にボールをぶつけられた
ボールをぶつけっれたゆっくりはボールの中に入り込んで自力では出れなかった
「ここからだして!おうちかえる!!!」
と叫んでみても無駄骨にしかならない
そしてしばらくした後ゆっくりは外に出された
ゆっくりの正面には今まで見たことのない生き物がいた
訳の分からないままゆっくりは混乱して動けなかった
そんなゆっくりを正体不明の生き物は拳で殴りつけた
反撃をしないのをいいことに、何度も何度も殴りつけた
そのうちゆっくりの皮が破れ、そこから餡子が溢れ出し、ゆっくりは息絶えた
その生き物の拳がグローブみたいになっていることはもう覚えている必要はないに違いない
あるゆっくりは箱の中にいた
箱は狭く、上手く動けない
しばらくすると、箱の上部分が開いた
「ゆっくりしていってね!!!」
ゆっくりはいつもの台詞を吐いた
しかしそれも無駄、ゆっくりは気づいた時は男の口の中だった
「うまい!うますぎる!」
一人の潜入工作員が喜んでいた
あるゆっくりは荒野にいた
その荒野は鉄やコンクリートがたくさん埋まっていた
しかしゆっくりには見慣れない光景である
ふと、ゆっくりの近くで大きな音が聞こえた
その音はバイクのマフラーの音であることをゆっくりたちは知らない
その音はゆっくりに近づいているようだった
ゆっくりはいつもの言葉を言おうと思った
「ゆっくりしていtぶぎゅぅ!!?」
ゆっくりは猛スピードで迫りくる車輪に踏み潰された
そしてバイクに乗っている男達は
「ヒャッハッハッハッ水だ―――っ!!」
と叫びながら奪った水を浴びていた
あるゆっくりは空間と共に粉みじんにされた
あるゆっくりは探偵の腹の中に納まった
あるゆっくりは床が抜けて海へ大量の人々と共に落とされた
あるゆっくりはピンクの悪魔に吸い込まれた
あるゆっくりはかもされた
あるゆっくりは光の巨人に踏み潰された
あるゆっくりは宇宙空間に飛ばされ考えるのをやめた
あるゆっくりは改造されてメカゆっくりにされ少年にぼうっきれで叩かれ動かなくなった
あるゆっくりはいた星をメテオで砕かれ滅亡させられた
あるゆっくりは純粋酸素を吸って動けなくなった
あるゆっくりは海の底に沈められた
あるゆっくりは朝日と共に灰になった
あるゆっくりは…
あるゆっくりは…
あるゆっくりは…
あるゆっくりは家の中にいた
しかしその風景はどこかで見覚えのある風景だった
「ゆ!ここならゆっくりできるよ!!!」
ゆっくりは机の上においてある味噌汁をひっくり返して空腹を満たしていた
するとどこからか男が現れゆっくりに声をかけた
その男の目が殺気に満ちていることは言うまでも無い
ゆっくりは当然の顔でいつもの台詞を吐いた
「ゆっくりしていってね!!!」
END
by GIOGIO
最終更新:2022年05月03日 10:02