ゆっくり釣り

※へら鮒釣り行ってきて思い付いた

「はい、ありがとうございます。存分に楽しんできてください」

店番に金を渡し俺は中へ入る。
大抵釣りは外でやるものだがこの釣りは魚を釣るわけじゃあない。

ゆっくりを釣るのだ。
このゆっくり釣り、最近ちょっとしたブームになっている。
どでかいケースに悠々としているゆっくりを釣る、ただそれだけ。

俺が釣竿のセットをしていると、ゆっくり達が気づいたようで、
「おにいさん!ゆっくりしていってね!」

お決まりの言葉を発する。
更につられて他のゆっくりが煩くテンプレワードを発する。ああ煩い。

俺に挨拶を済ませ他のゆっくりと遊んでいる所で、全ての準備完了。
俺はちょっとしたお菓子をケースの中に放り込む。

「「「「ゆゆっ!?」」」」

ゆっくり達が我先にとお菓子目掛けてゆっくりと走る走る。
一匹が食べ終わると皆してこう言った。
「おにいさん!もっとちょうだい!」

これが俺の必勝法。
あとは釣り針を刺したお菓子を放り込むだけだ。

「むーしゃ、むーしゃ、しあわぶぇっ!!!?」

一匹のれいむが幸せそうに食べているところを一気に引き上げる。
よし、一匹ゲット。型は小さいが順調順調。

「おにいさん!れいむのこどもかえして!」

涙目で俺に懇願してくるでかいれいむがいた。
どうやらこいつは子ゆっくりだったようだ。
「仕方ないなあ。このお菓子を食べれたら返してあげるよ。」
「ゆ!?おかし!??はやくちょうだい!」

子供はどうしたんだよ。

釣り針にお菓子をセットし、親れいむと正反対の方向に投げ入れる。
隣の人が睨む。あ、迷惑でしたか、すいません。

「そ"っち"し"ゃた"へ"れ"な"い"い"ぃ"!!」

そんなことを何回か楽しんでいた。

ピンポンパンポーン。

アナウンスが流れた。

『休憩タイムです。釣りをしている方はすぐに引き上げて下さい。30分の休憩に
入ります。』

店番が全員引いたことを確認すると、ボタンを押す。
すると、ケースの真上に黒い板がスライドされてくる。
休憩タイムとは、ゆっくり達を寝させる為の時間。
この黒い板で擬似的に夜を造り、ゆっくり達は眠りにつく。
眠ればそれまでのことなど忘れる餡子脳なので、「そんなものにれいむたちはつ
られないよ!」なんてことはなくなる。
まあ休憩タイムなどなくても釣れるのだが、休憩タイムは釣り師同士での雑談話
にも使われているので有難い。

30分後、黒板が消えるとゆっくり達は目を覚ます。

「「「「ゆっくりしていってね!」」」」

「おお、ゆっくり釣ってやらあ。」




ゆっくり釣り 完

携帯からだから面倒で、少し短めなのもそのせいです。
とりあえずへら鮒釣り楽しかった。それだけ。


代表作

ゆっくり大福
ゆっくりとりひき1~3(以下続)














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最終更新:2022年05月03日 15:20