※ゆっくり? 何それ、おいしいの?てな扱いです
 馬鹿です、アホです、餡子脳です
 あまつさえ下品です
 それでも読んで見たい変わったことはどうぞ


放屁



「ついに始まりました、 第1回ゆっくりオナラ選手権!! 司会は私、大丹 三雄(おおじ みつお)と」
「加工場所長の大鬼 太郎(おおおに たろう)です。皆さん一緒に最後まで盛り上がっていきましょう。」

村の広場で行われている馬鹿騒ぎ、これは恵みの神に感謝する秋の収穫祭である。
例年なら食べて飲んで終いなのだが、毎年同じでは神様も飽きてしまうだろうと今年から一興を講じることとなった。
様々な案が出されるなか、田畑に多大な被害を被るゆっくりに制裁を与えるようなものにすることが決まった。
そこからも饅頭早食い対決や、大虐待祭りなど様々な案が出たが、子供でも安心のソフトさとユニークさから屁こき大会が採用となった。

「それではルールの説明に入りましょう。ステージにはゆっくり達の詰められた密室空間が用意されております。
 選手達はそこで放屁を行い、より多くのゆっくりにダメージを与えた選手の勝利とします。
 次にダメージの判定ですが、悲鳴1P、涙3P、失神5P、そして絶命で10Pとなっております。
 各ダメージは1匹につき1回までとし、またより高得点の判定Pにその都度上書きしてゆきます。
 ケージには成体のれいむとまりさが15匹ずつ収められており、時間内に30匹全てを仕留めた場合には次のケージへ移って頂きます。
 また制限時間内、選手達には薬品以外のあらゆる飲食が認められております。食べ合わせを上手く使って行きたいところですね。
 では続いて選手の説明をキタローさん、お願いします。」

「はい。今回参加する選手は4名で、虐待お兄さんAさん、Bさん、Cさん、Dさんとなっております。
 事前に各選手に今回の作戦を聞いておきましたので、ここで紹介したいと思います。
 まずAさんですが、大量の野菜を摂取してきたそうです。中でもポイントは芋だそうで、これによる物量作戦を取る模様です。
 これに対しBさん、Cさんは肉や魚をメインに摂ってきたそうで質重視のようです。これは一撃に期待がもてますね。
 さいごにDさんですが、彼はバランスよくいつも通りの食事をしてきたようです。何でも大切なのは平常心だそうです。
 各選手ごとに工夫がみられ、この大会にかける意気込みが伝わってきますね。」

「実にいいですね。ではこれより、屁こき3時間一本勝負を開始します。用意・・・・・はじめ!!」

号令と共に各選手が動き出した。そして一番にケージに向かったのは・・・

「おおっと、初めに動いたのはA選手のようですね。」
「流石野菜による物量作戦を謳うだけはありますね、好調な出だしです。」

「よう!ゆっくりさせてもらうぜ!!」
「ゆゆ!? おにいさん、ゆっくりしないでまりさたちをここからだしてね!!」
「まあまあ落ち着け・・・れみ、りあ、ぶー☆!!!」
ぶぼおおぉぉぉ!!!
「「「ゆぎゃあああああああ!!?」」」
大きな爆音ともなっていたこともあり、ゆっくり達にかなりのショックを与えた。

「いやー、実にいい音ですね。会場が揺れんばかりです。」
「何とも健康的な放屁ですね、保健の教科書に載せたいくらいですよ。」

Aはケージを後にし芋を食べ始めた。残されたゆっくり達は一様に悲鳴をあげ、いくらかのものは涙を流している。

「もう次のチャージに移っています、見事な切り替えの早さですね。」
「ダメージ自体は少ないですから、どれだけ数が撃てるかが焦点となってきますね。」


そして次にうごいたのがD

「おっと、次に来たのはD選手ですね。」
「はい、バランスの良い食事の成果を見せて頂きましょう。」

「ゆゆ!!ゆっk「ちょいと失礼、5ー4ー3ー2ーちゅーりっプゥ・・・」
プゥ・・・
「「「ゆぎゅいいいいいいぃぃぃ!!?」」」
じっくりと、だが確実に効いている。




「おーっとこれは素晴らしい、有無を言わせぬ早業だ!!」
「完璧に計算されつくされていますね。放屁自体も派手さはありませんが堅実さを感じさせる落ち着いたものですね。」
「ええ、流石平常心ですね。しかしこうなってくると、残す2名の選手にはプレッシャーですね。」
「どうしても練成までに時間がかかってしまいますからね。ですがその分一発に大きな期待ができます。」

しかし両名は動かない。いや、動けないのだ。必死に腹筋やマッサージを行うものの成果は中々現れない。
その間にも着実とAとDは放屁を重ねていった。
彼らのケツが輝き唸る。その都度、ゆっくりは耐え難い臭気と恐怖に包まれ白目を剥き黒い泡を吹き激しく痙攣した。

そんなこんなを繰り返し、残り時間は着実に削られていった・・・。

「おべぼぼぼぼぼぼぼ!!!!もっどゆっぐり・・・じだが・・・た・・・」

「最後のまりさが餡子を吐き切り絶命が確認されました。これでD選手は1ケージを完全制覇となります。」
「いやぁ、凄まじいですね。見事なもんですよ。」

湧き上がる観衆に対し、笑顔で手を振るD。まだまだ余裕が伺える。
一方Aは予想外の自体に見舞われていた。手数、もとい屁数こそ多いものの、如何せん一撃の威力が低い。
すでにケージ内のゆっくり達は全て気絶させているのだが、致命傷にはいたらない。
これらを仕留めるためには、それこそケージ内の酸素をオナラと総変えでもしないと難しいだろう。
ここではじめてAの顔に焦りが浮き始めた。そして次の瞬間

「来た来た来た来たついにキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!よもや終盤、ここでようやくB選手が動き出しました!!!」
「これは期待できますね、目がはなせられません!!!」

Bが大きく息を吸うとケージに向かって歩き出したのだ。
これには司会の2人も観客一同も、そして敵である3選手も息を殺し見入った。

「すー・・・はー・・・」
「・・・・・・・・・・」

会場を静寂が包み込む・・・そして硬直。
一体どれほどたっただろうか? 周囲の我慢も限界に達しようとしたころ、ついにそれは起こった!!

「「「・・・・・!!!!!?????」」」

なんとケージ内のゆっくり達が激しく暴れ始めたのだ!!
あるものは顔面が擦り切れんばかりに顔を床に擦り付け、またあるものは眼球が破裂しそこから餡子が噴出した。
だが奇妙なことに1匹として声を上げるものは無かった。正確にはそれすら敵わなかったのだ。
暴れ狂う饅頭と飛び散る餡汁・・・・・さしずめそこは処刑場か。

数分後、永遠にも感じられた地獄は終幕を迎え、そこには一人佇むBが残された。

「こ、これは一体どういうことでしょう? ゆっくり達は一体何故こうなってしまったんでしょうか?
 これははまるで魔法や気功のようです・・・まったく理解できません・・・。」
「・・・そうか!!B選手はきちんと放屁を行っていたんです!!!」
「そ、それは一体どういうことですか!?音も無くゆっくりを殺すなど・・・・まさか!!!!」
「気付きましたか。そう、彼はスカしたんです・・・!!!」

そう、Bはすかしっ屁により一切気取られる事無く仕事を終えていたのだ!!!
Bは笑顔を浮かべた、それは一仕事やり遂げた男のものであった。

ウオオオオオォォォォォォォ!!!

会場を割れんばかりの歓声が包み込む!!
他の3選手も悔しそうではあるが、それ以上に感動した笑顔で拍手を送っていた。

「しかし驚きましたね、まさかスカしてくるとは! 私まだ興奮がさめませんよ!!」
「ゆっくりどころか会場の人間全てに悟られないとは・・・いやはや、実に恐ろしいほどのアサシンテクニックですね。」

何とも末恐ろしい男である。こんな男が現れるとは、改めてこの大会のレベルの高さを実感させられる。

「さて、残す時間も僅かになってまいりました。A選手は仕留め切れるのか! B選手は再度装填しD選手を追えるのか!」
「D選手の最後のふんばりが鍵ですね、体力的にも限界でしょう。もはや精神力の戦いです。」
「おおっと、ここで依然沈黙を守ってきたC選手が動き出しました! だが何やら様子が変です。」
「何やら懐から、ビンを取り出しましたね。薬は禁止されていますし、あれは一体?」

「これだけは使いたくなかったのだがな・・・・・」

そうつぶやきCはそれを一気に飲み干した。
          • グゴギュルルルルルルル、彼の腹から地獄の獣の叫びのような音が響いてきたではないか。

「ただいま資料が届きました。彼が服用した物質についてですが・・・・・何と牛乳です!!」
「牛乳ですか!?」
「はい、それも試合開始からここまで懐で人肌に温めたぬるい牛乳です。しかも更に恐ろしいことに・・・・・
 なんと三日三晩常温で放置したすっぱい牛乳だそうです・・・!!!」
「!!! そ、そんな危険な!!! 彼は命が惜しくないんでしょうか!?」
「それだけこの試合に賭けているんでしょう・・・その決意に漢を感じますね!!」

Cはすばやくケージに駆け込み
「破ァァっっっ!!!!!!」
ブビィッ・・・
「「「!!!!!???」」」
それは小さいものであったが、それはどこまでも水っぽく、そして鉛よりも重い響きを秘めていた。

閃光一閃、刹那の瞬きのまにゆっくり達は全滅した

「な!!!ななななな何と言う早業!!! 最早人間のなせるものではありません!!!」
「これが腹を括った男の底力なのでしょうか!!! その気迫やまさに鬼神です!!!」

だが男はここで止まらない!!! 足早に次のケージへ踊りこんだのだ!!!

「わあああああああ!!!止まらない!!!止まりませんC選手!!!」
「まるでここが最後の戦場と言わんばかりです!!!彼は死ぬ気なのか!!!??」

「ゆぐうぅうう!!?? なんなのおにいさん、ゆっくりしてよー!!!」

Cの気迫に押されてゆっくり達はすでに涙目だ。そしておもむろに男は尻を向け

ブビィッブボボボボボボボボボッモワッビヂャビヂャビヂャ・・・・・!!!

「「「・・・・・・・・・」」」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・ゆっぎゃああああああああああ!!!!!???? な”に”ごれ”ええええええええぇぇぇぇぇ!!!!!!!」
「「「ごっぢごな”い”でえ”ええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!?????」」」
「・・・・・・・・('A`) 」

Cの体はもはや限界であった。
だが彼は命を賭けてこの戦いに挑んだのだ。
そして・・・見事に散った・・・

ケージ内では顔面に『実』をたっぷりとつけたれいむが暴れ周り、全てのゆっくりを巻き込んでの地獄絵図が繰り広げられていた。
そしてその中心ではCが真っ白に燃え尽きていた、その顔はとても安らかなものであったと言う・・・


「無茶しやがって・・・・・・・」
「彼は最後まで立派に戦い抜きました、我々がこの事を忘れることは無いでしょう・・・・・」

会場がとてつもない悲しみに包まれる・・・
C選手としては1秒でも早く忘れてもらいたかったのだが、この事件は後世まで語り継がれることとなった・・・



そして・・・
「3・・・2・・・1・・・そこまで!!! これをもって試合を終了とします!!!」
「残念ながらA・B両選手追いつくことが出来ませんでした。そして、おめでとうございます!!! D選手見事優勝です。」

パチパチパチパチ・・・惜しみない拍手が彼を包む、観客は総立ちとなり涙を流すものも少なくなかった。

「ありがとうございます!! 最高の気分です!!!」

D選手は大きく手を振り皆に応える

「今の気持ちを誰に伝えたいですか?」

「無論、C選手です。彼は残念なことになってしまいましたが、彼は最高の戦士でした。
 正直皆さんは私が彼に勝ったと思っていませんでしょうし、私自身そう思っています。
 今回、私は彼に人として多くのことを学びました。可能ならばこの感動を伝えたいです。」

「そうですね。この場に彼は居ませんが、その言葉を聞いていなたらきっとよろこんでくれたでしょう。」

そうして会場は再度感動の涙に満たされた。



            • ちなみにCは家に帰って風呂に入ってた




そして

「表彰、D殿。貴君はこの度の大会で見事多くのゆっくりを撃滅し王の座を勝ちえたことをここに称える。」
「ありがとうどざいます、 謹んでお受け取りいたします。」

そういって賞状を渡されるDは『素面の屁コキング』として皆から熱い歓声を受けた。

「次にC殿。貴君はこの度の大会で自身の命を賭けて見事最後まで戦いぬいたことを称え、ここに敢闘賞を与える。」
「・・・・・・・(´・ω・`)」

そういって賞状を渡されるC、人々がこの日のことを忘れることは決してないであろう。軽く鬱った。


「それではこれを持ちまして、第1回ゆっくりオナラ選手権を閉会と致します。
 選手の皆様、そしてそれを見守った観衆の皆様、最後までお疲れ様でした。 
 来年度も我々は皆様の参加を楽しみに待っております。それではまたの日まで!!」


こうして大会は幕を閉じた
だが戦いは始まったばかりである、もう1年もすれば決戦の日は巡ってくる
人々は来るその日に向けて、己を磨くのであった・・・



終われ





ムクドリ( ゚д゚ )の人



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最終更新:2022年05月03日 16:30