『ゆっくりの生態 都会編 ~いただきます~』
「さ~て…夜食夜食っと…」
ある住宅で女性が呟きながら冷凍庫から何やら取り出した。小腹が空いたため夜食を取ろうと仕事部屋から出てきたのだ。
「やっぱお夜食は甘いものよね」
女性が取り出したのは"冷凍赤ゆパック"だ。その名の通り赤ゆっくりを冷凍しただけのものである。何度も言うがゆっくりは饅頭だ。
饅頭なので食べることができる。通常のゆっくりの味はその個体が置かれていた環境によって変わる。
ゆっくりにとって最適な環境で育つと不味くなり、逆にゆっくりを虐待すると甘みが増しとても美味しくなるという。
が、生まれたばかりの赤ゆっくりは何もしなくても美味しいのだ。おやつからツマミ、夜食など赤ゆっくりは重宝されている。
家庭で手軽に赤ゆっくりを食べたいとのニーズが高まり誕生したのがこの"冷凍赤ゆパック"だ。発売当初から大人気商品である。
「丁度いいからお風呂にも入っちゃおうっと」
彼女はボウルの中に冷凍された赤ゆっくりを数匹いれてから風呂に入った。
十数分後…
「ゅ……っ」
「ちょ…きゃ……ぃ…」
「ゅっ…きゅ…り…」
赤ゆっくり達がブルブルと震えだした。冷凍されただけなので仮死状態だったのだ。
「ふぅ……」
彼女が風呂からあがる頃には赤ゆっくり達は動き回っていた。
「ゆっくち!ゆっくち!」
「ちょきゃいはー」
「ゆっくちちていっちぇね!」
「わきゃりゅよー」
「みゃみゃはどきょ?」
レンジで数分熱しても解凍はできるが自然解凍の方が美味しいのだそうだ。
「う~ん…今日はどうやって食べようかしら……」
彼女はボウルを覗き込みながら呟いた。
「ゆっくちちちぇね!!」
「おねえしゃんはゆっくちできりゅひちょ?」
「おにゃかしゅいたよー」
赤ゆっくり達は彼女を見上げながらきゃいきゃいと騒ぐ。
「そうだなぁ…」
彼女は赤ちぇんの尻尾を掴むとひょいっと摘み上げた。
「おしょらをういちぇりゅよー!わきゃりゅよー!」
「ちゅぎはりぇいむのばんだよ!」
「まりちぇもおしょらをとぶんだじぇ!」
摘まれた赤ちぇんはそのまま彼女のお口の中へ投げ込まれた。
「このままでも美味しいわね」
「わ…わぎゃらっ!!ゆぎゃっ!!!!いじゃいいい!!!ら…らんじゃばああああ!!!!!」
赤ちぇんの中身はチョコレートだ。まだ少し中が固まっており噛むとシャリッシャリッと音がする。
「ちぇ…ぢぇんがああ!!!!!」
「どぼじでたべぢゃうのおおおおお!!!!」
「ま…まりちゃはおいじぐないんだぜええ!!!!れいびゅをたべるどいいんだじぇええええ!!!!」
赤ゆっくり達はパニックになった。狭いボウルの中であたふたと動き、逃げ出そうとボウルを登り始めた。
「これはこれで見てて面白いわね。……シンプルに焼いて食べよ♪」
彼女はフライパンに油を敷き熱した。
「いやあああ!!!はなじでええええ!!!はなじでええええ!!!!」
「ありちゅはちょかいはにゃにょにいいい!!!!」
「きょわいよおお!!じにだぎゅにゃいよおお!!!!」
「まりちゃはまじゅいんだじぇえええ!!!!まじゅいぎゃらたべにゃいぢぇええええ!!!!」
「りぇ…りぇいぶはゆっぐぢできりゅおうだうたえりゅきゃらああ!!!!ころちゃにゃいぢぇええ!!!」
彼女は5匹の赤ゆっくりを摘み上げ掌に載せた。ボウルにはあと2匹残っていた。
「まず5匹食べようっと」
彼女は5匹の赤ゆっくりをフライパンの上に落とした。
「あぢゅいいい!!!!!」
「いやっ!!いやっ!!!あぢゃ!!!あぢゅいよおお!!!!!だじでええええ!!!」
「あんよじゃんがあぢゅいよおおお!!!ゆっぐぢできにゃいよおおお!!!!」
「ひゅっ!!ぎゃっ!!!ゆっ!!!ぎぃあああああああああ!!!!!!!」
「みゃみゃあああ!!!!だじゅぎぇでよおおお!!!!!どびょじでだじゅぎぇでぐりぇにゃいにょおお!!!」
フライパンの上を飛び跳ねたり転がったりと面白い反応を見せてくれた。が、10秒も持たないうちに5匹は動けなくなってしまった。
あんよを焼かれたり背中を焼かれたり。5匹はもう叫ぶしかなかった。
「む………ぎゅ……びぇっ……」
「おうぢ……おきゃあしゃん…どぎょ……っぐ…」
ボウルの中では残された2匹の赤ゆっくりが震えていた。5匹の悲鳴が聞こえているのだろう。
「よいしょっと」
彼女はフライ返しで赤ゆっくりをひっくり返した。台所は香ばしい匂いでいっぱいだ。
「ゆ……ぎ……い……」
「あ…あ…ぁ……」
「も……ぢょ……ぐ……じ…」
「ぎゅ……ぎぇ…っ…」
「い…い゛………」
5匹は皿の上に載せられた。彼女は冷蔵庫から烏龍茶を取り出し焼き赤ゆっくりを食べ始めた。
「はふっ!はふっ。んぐんぐ…」
赤ゆっくりはというと焼かれながらも微かに息があった。赤ん坊といえどもしつこい生命力を持っているのだ。
「ゅ……………ゅ…きゅ……」
「ちゃ………にゃ………ぇ…」
フルフルと震える焼き饅頭。味だけでなくその歯ごたえや感触も人気の1つだ。
「ぷはー!!!」
彼女は5匹を食べ終え烏龍茶を一気に飲み干した。皿を片付けてからボウルの中を覗いた。
「ひぃぃぃぃ………ゆ…っくちぃ…」
「む…きゅ……ぱ……ちぇは……」
赤まりさと赤ぱちぇが身を寄せ合ってプルプルと震えていた。
「これ以上食べると太るわ……」
彼女は2匹を掌に乗せると自室に戻った。
「えっと…確か…」
2匹を机の上に乗せると何かを探し始めた。
「たべにゃいで……まりちゃは…おいちくないよ……」
「む…む…むきゅ……たしゅけ…て…」
2匹は逃げ出すこともできず涙を流していた。
「ああ。あったあった。懐かしいわね…」
彼女は小さめの水槽を見つけた。昔魚でも飼っていたのだろうか。
「さ、お入り」
彼女は2匹を水槽の中へ入れた。
「ゆ…?たべ…にゃいにょ?」
「ゆ…っくち…ちていいの?」
「ええ。そこで暮らしなさい」
彼女は部屋を出ると台所からチョコレートを持ってきた。細かく砕いてから2匹の前に置いた。
「た…たべちぇも…いいの…?」
「ちょ…ちょきょりぇいと…しゃん…」
「食べてもいいわよ」
気まぐれで2匹を飼うことにしたのだろうか。
「むーちゃむーちゃ…」
「お…おいちい…」
2匹はチョコレートを食べ始めた。最初は警戒していたが徐々に活気を取り戻していった。
「「ちあわせえ!!!」」
「大きくなってから食べるのも悪くないもんね…情が移るかもしれないけど」
彼女は仕事を再開した。数時間後仕事が終わり寝る支度をした。
「ゆう~ゆぅ~」
「ぴぃぃぃ…しゅぴぃぃ」
2匹は既に水槽の中で眠っていた。
「また明日ね」
次の日目を覚ました彼女は朝食を取り炊飯器に残ったご飯粒を水槽の中に入れた。
「「ゆぅ………」」
2匹はまだ起きていない。
「起きたらちゃんと食べるのよ」
彼女は家を出た。
「ただいまー……あれ?ご飯食べてないじゃない……え、もしかして…」
夜になって彼女は帰宅した。水槽の中の2匹はご飯に手を付けていなかった。いやそれどころかまだ目を閉じていた。
彼女は水槽から2匹を取り出し手の平に乗せた。揺すったり指で突いても目を開けてくれない。
「わ、死んでるんだ。弱いのね」
冷凍パックの赤ゆっくりの寿命は1日~3日だ。この製品を販売しているメーカーは多数あるが大抵がこの寿命である。
一部メーカーは1週間もつらしい。ちなみに死んだからといって一気に中身が腐るとか毒になるというわけではない。
「勿体無いけど…お腹壊しそうだから捨てちゃおう」
2匹はゴミ箱に捨てられた。食べるのは可能だが普通の人はこうやって捨ててしまう。
さて、ここで最近流行っている"冷凍赤ゆパック"の食し方をお教えしよう。
焼いてよし煮てよし生もよし。その中で最近最も流行っているのはお汁粉である。
お汁粉は冷凍赤れいむか赤まりさをお湯の入った鍋に入れて煮ればいいだけ。これだけでも確かに美味いが最近は少し違った作り方なのだ。
「ゆっくち!!ゆっくち!!」
「りぇいみゅはおうちゃがうみゃいんだよ!」
「だじぇ!!だじぇ!!」
「きょきょはどこなのじぇ?」
まずは赤ゆっくりを解凍する。完全解凍するまでにお湯を沸かしておこう。ぴょんぴょん跳ねられるほどにまで戻してから楽しむのだ。
ここからは色んな方法がある。
「ゆ!!おしょらをういちぇるのじぇ!!」
例えば赤まりさを使ってみよう。ここで一旦ガスの火を消しておこう。
「ゆぎゃ!!おぼうちちゃんかえしゅんだじぇ!!!」
帽子を脱がしアイスのコーンの要領で赤まりさを帽子の上に乗せよう。そして赤まりさをお湯の上に浮かべてあげよう。
「あじゅい!!!!!あじゅいんだじぇええええ!!!!!!!!!!」
とりあえずお湯に浮かんではいる。ここでガスが付けっぱなしだと泡で赤まりさが水没してしまう。
「だじゅぎぇでね!!!!!だじゅぎぇでえええ!!!!!!」
まりさ種は泳げるゆっくりなのだが赤ゆっくりの時点では親が余程の名人でない限り泳ぐことができない。ただ浮かんでいるだけだ。
「あじゅい!!!!あじゅい!!!!だずぎぇ……ゆぎゃああ!!!!おちりが!!!!おちりぎゃあじゅいよおお!!!!」
お湯なので帽子はいつもより早く解けてしまう。どんどん沈んでいく。あまりの熱さに飛び上がりそのままお湯へダイブすることもある。
「あじゅうう!!!びゃあ!!!!ぶぐ…ひぎゃ!!!だじゅ…だじで…だじ!!!!!!!ぎゃ!!!ぶぐぐぶぎゅ……」
赤ゆっくりが断末魔を上げて解けていく様は堪らない。そう、今流行の食べ方は見て楽しみ聞いて楽しむことも含まれているのだ。
最近主流なのは網を鍋に載せそこに赤ゆっくりを載せて楽しむというものだ。
「あんよしゃんがあじゅいよおおお!!!」
「ゆっぐちできにゃいよおお!!!!」
「あちい!!!!あぢいい!!!ゆっぐぢさしぇでええええええ!!!!」
網の上で跳ね回る赤ゆっくりを見るのも楽しい。網から飛び出そうとしたら戻してあげよう。
「ぼういやじゃああ!!!!おうぢかえりゅうう!!!!!あじゅいいいい!!!!」
「ぴょんぴょんできにゃいよおお!!!!ちゅかれちゃおおお!!!!!ゆぎゃああああ!!!」
「あんよしゃんがうぎょきゃないよ……ゆええぇぇぇえぇえん!!!!!ゆっぐぢぃいいいいいい!!」
体力が限界もしくは蒸気で足がふやけ動けなくなったら鍋に落としちゃいましょう。お汁粉にしなくても蒸饅頭として食すもよし。
中には氷水の中に浸けて少し体力を回復させてからまた網の上に乗せて楽しむ人もいるらしい。おおこわいこわい。
近々これ用のためだけの網が発売されるようだ。一足早く楽しんでみよう。
「きょきょでにゃにしゅりゅにょ?」
「ゆっくち!ゆっくち!」
水を張った鍋の上に新発売された網を載せた。この網は細長く幅は赤ゆっくりが3匹が並べるほどだ。網の上に数匹の赤ゆっくりを載せる。
「ゆぎゃ!!!おみじゅしゃんがみえりゅよ!!」
「ゆっく……ゆあああ!!!!おちちゃうよ!!!」
「おみじゅしゃんはゆっくちできにゃいよ!!」
「みんなくっちゅこうにぇ!!」
最初は網の上を動いていたが真下に水があるのを確認してからは動くのをやめ中心付近に固まった。
赤ゆっくりでも水に溶けると死んでしまうことを自覚しているのか。
「きょれにゃらゆっくちできりゅね!!」
どうかな。ではガスの火を点けよう。お湯が沸くまでは赤ゆっくり達の好きにさせてやろう。
「にゃんだきゃぽかぽかしてきちゃよ!!」
「あんよしゃんがあちゅいんだじぇ!!」
そろそろだ。
「あじゅいよおお!!!!!」
「ゆっくちできにゃいよおおお!!!!」
「くっちゅかにゃいでにぇ!!!あちゅくりゅしいよ!!!」
「まりちゃはきょきょからでりゅんだじぇ!!……ゆぎゃあああ!!!!!!だじゅぎぇ…びゅぐ…びゃあああ!!!」
「まりぢゃああああ!!!!!」
「どびょじでおぢぢゃうにょおお!!!!」
早速1匹お湯の中へダイブしましたな。沸騰中のお湯なのであっという間に溶けてお湯が少し黒くなりました。
「だじゅぎぇぢぇええ!!!!」
「ぢにぢゃぐにゃいよおお!!!!」
「どびょじだらいいのおお!!!!」
説明書の使用例ではこう言えばいいらしい。
「1匹だけ助けてあげるよ。あとは全員水の中に落としちゃうからね」
この言葉を聞いて赤ゆっくり達は喧嘩を始めた。
「まりちゃがゆっくちしゅりゅよ!!!」
「うりゅしゃいよ!!!!りぇいみゅがゆっくちしゅりゅよ!!」
「まりちゃのためにおちちぇね!!」
「ちね!!ちね!!!」
「ゆぎゃああ!!!おちりゅうう!!!!…あじゃあああああ!!!!!!」
この喧嘩模様を楽しむのだ。次々と赤ゆっくりが脱落していく。残るは2匹だ。
「おちちゃえ!!!!おちちゃえ!!!」
「うるちゃいよ!!!りぇいむなんかちんじゃえ!!!」
2匹はまだ戦っていたが蒸気で体がべとべとになり思うように動けない。
「はなりぇでね!!!ゆっくちできにゃいよ!!!!」
「まりちゃからはなれるんだじぇ!!!!」
そのうち体がくっつくようになった。このままでは決着がつかない。
「この勝負まりさの勝ちだね。れいむは死んでもらうよ」
「ゆがああ!!!どびょじでええ!!!!」
「まりちゃがちゅよいにきまっちぇるよ!!!りぇいみゅはゆっくちちないでちんでね!!」
赤れいむを持ち上げる。すると赤まりさまでくっついてきた。
「おしょらをういちぇりゅのじぇ!!」
「おろぢでえええ!!!!!りぇいむはちにじゃぐにゃいよおお!!!!」
「じゃ、お2人さん仲良くね」
赤れいむから手を離した。
「あじゅいよおお!!!!!おびょおびょぼよおおおお!!!!」
「どびょじでまりぢゃがおぢでるのおお!!!!だじゅぎぇでええ!!!!!」
別に助けてあげても良いけどどうせ明日には死ぬんだからこれでいいでしょう。
赤ゆっくりの踊り食いというのも人気だ。こちらも赤ゆっくりが動けるようになってから食すのだ。
「にゃんだきゃにゅりゅにゅるしゅりゅよ…きぼぢわるよお…」
口の中に赤ゆっくりを入れて噛まず飲み込まずその感触を味わうのだ。プルプルと口の中で動くのが面白い。
「だじぢぇ…きょきょはゆっくちできにゃいよ……ゆ!!にゃんだきゃあちゃまがいちゃいよ…」
ちょっと歯を立ててみよう。そこから少し力を入れて皮をちょっと噛んでみよう。
「いじゃい!!!いじゃいよお!!!!なんがざざっでりゅうう!!!!」
そのままザクッと噛んでもいい。慣れた人は上手く噛んで半殺しにできるそうだ。口の中を窄めてみるのも楽しい。
「ゆびょおお!!!!!!せびゃいよ……きゅ…きゅぎゅじい……」
舌で遊んでやるのも楽しい。
「ぺ~りょぺ~りょ?……びゃああ!!!!しょこはおびぇびぇだよお!!!!いじゃいよおお!!!!」
赤ゆっくりの目玉は甘いしゼラチン質になってるから味ですぐに分かる。舌で押し潰したりドロドロに溶かすのも良い。
他にも色々と楽しみ方がある。但しこの食べ方ははしたないので親や恋人の前ではやらないように。おにいちゃんとの約束だ。
「ゆっくちうまれるよ!!」
「ゆっくちおちるよ!!」
「おきゃあしゃんはどきょお!?」
所変わってここは真っ暗な部屋の中。次々と赤ゆっくりが生れ落ちる。
「ゆぴゃっ!い…いちゃいよぉ…」
「おねえしゃんがしゅりしゅりしてあげりゅよ」
「きょきょはどきょなにょ?」
「わきゃりゅよー」
「ゆっくちちていっちぇね!!」
「おきゃあしゃんはどきょにいりゅの?」
「ちょかいは!ちょかいは!」
「むきゅ!むきゅぅ」
様々な種の赤ゆっくりの声が聞こえる。
「おかあざんはここだよおぉぉお!!!」
「ゆえぇぇぇえん!あがぢゃんうばれぢゃだべだよおぉ!!」
親ゆっくりであろう必死な叫び声も聞こえる。親ゆっくりと赤ゆっくりの声がミックスされて部屋は小うるさかった。
「おきゃあしゃんのこえがしゅりゅよ!!!まりちゃはここだよおお!!!」
「おきゃあしゃんとしゅりしゅりちたいよおおお!!!」
「ゆぴっ!!!」
「れいみゅのあたみゃがおみょいよ!」
「まりちゃはどきょからきちゃにょ?」
「むきゅ!!きゅりゅしい…」
「せみゃいよ!!わきゃらにゃいよお!!」
段々と赤ゆっくり達の声が大きくなる。苦しそうな声も聞こえてきた。
「ゆ!あきゃりゅくなっちゃよ!!」
「まぶしい!!!!」
「ゆぴゃっ!!!!」
ドアが開く音がした。それと同時に真っ暗な部屋に電気が灯った。
「うん、今日も大量だね。ご苦労さん」
部屋に入ってきた男性は台の上に乗せられたれいむの頭を撫でた。
「うあああああ!!!!がえぜえええ!!!!あがぢゃんがえぜえええ!!!」
れいむは鬼のような顔をして叫んだ。
「おおこわいこわい。おっと…。また1匹生まれたね」
れいむの頭からは蔓が生えていた。まだ数匹生れ落ちていない個体がいた。
「こんなの…とかいは…じゃないわ……」
「わがら…ない…よ…らんじゃまぁ……」
「も…もういやなのぜ…あがぢゃん…うみだぐない…」
「でいぶのあがぢゃん……がおみぜでよ……」
異様な光景だった。部屋には長い台が置かれていた。ずらっとれいむ種まりさ種ありす種ぱちゅりー種ちぇん種のゆっくりが並んでいた。
皆底部を接着剤で固定されている。頭に蔓を伸ばしているゆっくりもいた。そして各ゆっくりの真下には箱が置かれていた。
箱には生まれたばかりの赤ゆっくりが詰まっている。
「じゃあ回収するね」
彼の他に数人の男性が部屋に入ってきた。ある男性は箱を台車に載せていた。一定数箱が載せられると台車を押して部屋を出て行った。
ある男性は何も入っていない新しい箱をゆっくりの真下に配置した。ある男性は注射器を手にしていた。中身はオレンジジュースだ。
それを慣れた手つきで台に載せられているゆっくり達に注射していった。全ての作業が終わると彼らは部屋を出て行った。
「ここからだじでよおおおお!!!」
「らんじゃまああああ!!!!らんじゃまああ!!!!」
「ぼういやだああああ!!!!おうぢにがえらぜでえええ!!!」
残されたゆっくり達は騒ぎ始めた。騒いでいる最中にも残りの赤ゆっくりが生れ落ちていった。
「ゆひゃあ……ゆひゃあ……」
「はやぐ…ずっぎじ…させでね…」
「ゆっくりしないですっきりさせるんだぜ!!」
「んんほおおおおお!!!!!」
また違う男性が台車を押して部屋に入ってきた。今度は成体ゆっくりが詰まった箱を載せている。
「待たせたね。ハッスルタイムだよ」
彼は台の上のゆっくり達に言い放った。
「ぼういやだあああ!!!!」
「はっずるはいやだあああ!!!!!!」
「あがぢゃんうみだぐないよおおお!!!!!」
「あんよざんうごいでよおおお!!!!にげないどゆっぐりできないよおお!!!」
台の上のゆっくり達は悲鳴を上げた。
「遠慮するなって。…さぁ、お好きな子とガンガン盛り上がってね」
彼は箱の中のゆっくり達を1匹ずつ台に載せていった。
「んまあああ!!!!なんでがわいいいれいむなのおおお!!!!」
「ゆほっ!!!いいまりさ!!!」
「ゆひょおおお!!!!ゆっくりしたありずなんだぜえ!!!」
「ぼ…ぼうがばんできないよおお!!!!」
台に載せられたゆっくり達は意中のゆっくりを見つけ次第交尾を始めた。
「い…いやだああ!!!!きぼぢわるいいいい!!!!!」
「ゆひょおおお!!!!つんでれよお!!!!つんでりぇえええええ!!!!」
「ゆわっ!!!!!このれいむはまりささまのなんだぜ!!!!」
「うるさいんだぜ!!!まりささまによこすんだぜえ!!!!」
「お二人さん、3Pなんかどうだい?」
「「ゆ!!!」」
「ぐるじいいい!!!!やべえでええええ!!!!!いだいいい!!!!」
「さいこうなんだぜええ!!!」
「つぎはそっぢのあなとこうかんだぜええ!!!!」
「わぎゃら!!ぎゅあ!!!あぎゃあ!!!!」
「むぎゅ……ぎゅ…っぎゅ……」
「びょうじゃぐっございごおおおおお!!!!!」
部屋の中は酒池肉林と化した。
「いぐあああああ!!!!いぐうううう!!!!」
「だざないでえええ!!!!!あがぢゃんできじゃうううう!!!」
「だずぜえええ!!!!!だずぜええええええ!!!!」
「やめでええええ!!!!!!!!」
「「「「「「「すっぎりいいいいいいい!!!!」」」」」」」
「「「「「「「す…ぎ…りぃ……」」」」」」」
すっきりーは1回では済まなかった。何回も何回もすっきりーさせられた。台に固定されたゆっくり達はどんどん茎を伸ばしていった。
中には腹の辺りが大きくなる個体もいた。こちらは胎生型妊娠のようだ。
普通であれば衰弱死してしまうところだが先程打たれた高カロリーの特製オレンジジュースのお陰でそのようなことはない。
「ハッスルタイム終了だよ。ちゃんと時間は守ってね」
男性が声を上げた。
「ゆひゅううう。さいこうだったぜ!!」
「すっきりー!!!」
「さんぴーってわるくないんだぜ!!!」
従順にもゆっくり達は台を下り始めた。そして1匹ずつ箱の中へ入れられていった。
「あとは…」
彼も注射器を取り出した。今度も中身はオレンジジュースだ。1匹ずつ注射されていく。出産を早めるためだ。
妊娠すると過剰なカロリーは全て赤ゆっくりに回されるのだそうだ。
「じゃあ皆さん美味しい赤ちゃんを育ててくださいね」
彼はそう言うと台車を押して部屋を出て行った。ドアが閉まると同時に部屋の電気が消えた。
最終更新:2022年05月03日 19:21