「とかいについたわ!とかいだわ!とかいだわーーーー!!」
「みんなでとかいでゆっくりしようね!」
とあるゆっくりの群れが都会へやってきた。
群れとはいっても2つの家族がくっついただけの小さな群れだ。
この群れはレイパーありすに襲われたり、捕食種に襲われ半分ほどの家族を失い
ありすが素晴らしいとしつこく主張する都会へ行ってみることを決めた。
「ゆぅ…ここのつちさんはかたいね。ちょっといたいよ」
「これくらいへっちゃらよ!とかいはだもの!」
「とかいまであるいてきておなかがすいたよ!まずはごはんをさがすよ」
「ゆぅぅ…ぜんぜんくささんもおはなさんもないよ…どおじて…?」
「どぼじでくささんがないのおおお!?」
「ほかのゆっくりもいないよ…」
「ほ、ほかのとかいはなごはんがあるはずよ!」
「もうあしがいたいよおお!ゆっくりできないよー!」
「にんげんさんがいっぱいいてあぶないよ…ゆっくりできないよ」
「もうやだ!おうちかえる!」
「どぼじでぞんなごどいうのおおおお!!!??どがいはじゃないわああぁ!」
コンクリートの地面は固く、そこらじゅうを人間が歩いている。草木も山よりはるかに少なく、また味も悪い
この1日で都会はゆっくりできないということをゆっくり達は思い知らされた。
何より、他のゆっくりをまったく見ないという点が大きかった。
「このままじゃみんなゆっくりできないよ。おやまにかえろうね!」
「はやくかえりたいよ!」「ゆっくりしないでかえろうね!」
「ど……どぼでええええええええええええええええ!!!!!!???」
「とかいにいたいんだったらありすだけのこればいいよ!ほかのみんなはやまにかえるよ!」
「ふ…ふん!かってにすればいいわ!みんながこんないなかものだったとはおもわなかったわ!」
こうして、群れは早々に山に帰ることになった。ただ一匹ありすを除いて。
「ふん!あんないなかものいなくなってせいせいするわ!」
ありすは去勢を張り早速狩りに出直す。しかしやはり食料は見つからない。
このまま夜になっては困るのでおうちを探す。幸いなことにゆっくりが入れるおうちは少なくなかった。
「ちょっときたないけど、とってもとかいはね!」
ダンボールに潜り込み、ありすの1日は終わった。
次の日、ありすが目を覚ますとまず空腹に襲われた。
「とかいはなごはんをさがさなきゃ…」
しかし食料はみつからない。
それもそのはず、山で育ち暮らしてきたありすには、都会に落ちているものでどれが食べられるかなどわからないのだ。
僅かに虫や草を食べることはできたが、焼け石に水程度だった。
そして相変わらず他のゆっくりに出会うことはなかった。
(もしかしてとかいはゆっくりできない?)という疑問が何度も頭に浮かぶが、とかいはの本能には逆らえなかった
四日目、ありすがおうちの外に出ると、一匹のれいむがなにかをガサゴソと漁っていた
とかいで始めて会ったれいむ――――ありすは一目散にれいむに接近し
「ゆっくりしていってね!」
と叫んだ。しかしれいむは素早くこちらを向き、ぷくぅ~と威嚇した。
「れ、れいむ…?ゆっくりしていってね?」
「…ありすはどこのありす?」
「ありすはありすよ!とかいはのありすよ!」
「ひとりでここにきたの?」
「むれにいたわ!でもみんないなかにかえっちゃったわ!まったくいなかものなのよ!」
「ゆ?いなか?」
どうやらまともなありすだと判断され、警戒がとけたようだ。
それかられいむとおなじようにふくろを漁り、ごはんを食べた。
とかいで初めてゆっくりとふれあった興奮で、味はよくわからないけどおいしいと思った。
「ありす、それで"いなか"ってどんなとこなの?」
「いなかはあんまりゆっくりできないわ!むしさんがいっぱいいるし、れみりゃとか、れいぱーとかもいるもの!」
「どんなおうちなの?」
「きのなかとか、どうくつとかね。でもいなかもののゆっくりがいっぱいいるからおうちのとりあいもあるわ」
と田舎のことを教えていくが、ありすはとかいはとかいはと言いながらもやはり田舎で育ったのだ。
プライドの高さもあり、ついつい自分の今までの暮らしを自慢してしまう。
そして次第にれいむに押されてきてしまう。事実田舎のほうが食料も豊富でゆっくりが暮らしやすい環境なのだ。
"都会はゆっくりできる"という幻想に身を任せているありすとは違い、れいむは田舎のほうがゆっくりできるのではないかと考え始める。
「いなかはたべものがいっぱいあるの!?」
「いっぱいあるけど…とかいのほうがいいわよ!いなかものにはなりたくないもの!」
「…ねぇありす!れいむにいなかのばしょをおしえてよ!」
「な、なんでそんなこというの!?」
「れいむもいなかにいきたいよ!こんなゆっくりできないばしょよりいなかにいきたいよ!」
「ど…どおしてえぇぇぇ!!!??どぼじでぞんなごどいうのおおおおお!!!!!?どがいのほうがゆっぐりでぎるでしょおおおおぉ!!!」
「とかいはゆっくりできないよ!れいむのかぞくもみんなしんじゃったよ!もうこんなところいやだよ!」
「…ゆ?…あら、ここはどこかしら?」
気がつくとありすはおうちのすぐそばにいた。
じぶんはなにをしていたんだろう。そういえばれいむとごはんをたべていたんだ。
れいむーどこー?と、声を出そうとして振り返ろうとしたとき、自分は何かに乗っかっていることに気づいた。
黒ずんで茎を生やし、ぐちゃぐちゃになったれいむだった
「う…うわああああああああああああああああ!!!!!!」
どうみてもレイプしたのは自分しかいなかった。
レイパー?自分はレイパーなのか?あのいつも見下していたどいなかものレイパーと同じなのか?
「ゆ、ゆっくりごろしれいぱーなんだねー!わかるけどわかんないよー!みんなにほうこくだよー!」
「えっ…まって!」
ちぇんにみられていた。みんなにほうこく?れいぱー?どうしよう
わかんないよー?わかんないよーわかんないー
その後ありすは復讐を恐れ住処を変えたこともあってか、報復を受けることはなかった。
あのれいむがやっていたようにふくろを漁ろうとしたのだが、たまにしかふくろが置かれず、さらに青い車がきてふくろをもっていってしまう。
たまに他のゆっくりもふくろをあさりにくるが、ゆっくりしていると一緒に青い車に入れてられて、断末魔が聞こえてきた。
ただ食料を必死で確保して、それ以外はおうちに閉じこもり孤独に過ごす日々
一度だけまりさがおうちにやってきたけど、まだ気づいたら足元で黒くなっていた
ゆっくりとは程遠い生活
とかいはってなんだろう?
なぜこんなことになったんだろう?
そうだ、いなかにかえろう
きっといなかにかえればれいぱーもなおる
いなかにかえって、とかいはってなんなのかおしえてもらおう
「ゆっくりしていってね!」
ありす?ありすはとかいはのありす?
「ええ!とってもとかいはなありすよ!」
やまからきたの?ゆっくりしていってね
ありすはいなかにかえるの
「どおしてそんなこというの!?とかいはじゃないの!?」
ありすは…とかいはってなんなのかわからなくなっちゃたよ
とかいでゆっくりできなくなったからいなかにかえるよ
「い…いながもの!いながものよ!!!こんなのがとかいにいたなんてしんじられないわ!いますぐしね!しになさい!しね!!」
いなかものをころすのがとかいはなの?
「と…とかいはよ!とかいはなのよ!とかいはなのよぉ!!!」
そんなのがとかいはだったの?いままでなにをしてたんだろうむれのみんなにあやまろう
じゃあねありす。とかいでゆっくりしていってね
「ふっ…ふざ…ほっ…んほっおほおおおおおお!!!」
なにこれ
いたい やめて
しんじゃうよ
れいむもまりさもこんなことされてたんだね
もっとゆっくりしたかったよ
「まったくいなかものなありすだったわね♪あんないなかものでもあいしてあげたんだからいいことをしたわ」
「まずはとかいでくらすとかいはないえをさがすわ!ゆっくり~のひ~すっきり~のひ~」
「い…いたよ!ありすだよ!れいむをころしたレイパーありすにちがいないよ!」
あとがき
オチが適当すぎる…誰かいい案あったら改変して書いてください…
最終更新:2022年05月04日 00:11