ゆっくりコロコロ
※虐待というより虐殺というか事故
青空の眩しいよく晴れ渡ったある日の昼下がり。
森の中を抜ける一本のやや広い小道の途中。
なだらかに長く下る日当たりのいい坂道は今…阿鼻叫喚の坩堝と化していた。
「ゆっ!ゆっ!…ゆっくりやめるんだぜ!まりさたちをおいかけないでほしいんだぜ!」
「ゆっゆっゆっ!…おちびちゃんたち、ゆっくりいそいでね!おいつかれたらゆっくりできなくなっちゃうよ!」
ゴロゴロゴロ
「「ゆっくりおってこないでねぇぇぇぇっ!?」」
全力で坂道を下るゆっくりの一家。
れいむとまりさの夫婦と子れいむと子まりさが1匹ずつ、そして最後に赤れいむが2匹。
例外なく必死の形相で跳ねているゆっくり達を追いかけるのは…
「ゆゆっ!ゆゆっ!おきゃーしゃぁぁん!たるしゃんがおってくりゅよぉぉぉぉっ!?」
「ゆゆっ!ゆゆっ!おとーしゃん!ゆっくりまっちぇね!れーみゅをおいてかないでね!?」
「ゆぅっゆぅっゆぅっ!…たるさんゆっくりとまるんだぜ!まりさをおいかけてもおもしろくないんだぜ!」
「ゆぅっ!ゆぅっ!…まりさのいうとおりだよ!?たるさんゆっくりしていってね!」
ゴロゴロゴロ
「「「「どうじでどまっでぐれないのお゛ぉぉぉぉぉぉっっ!!」」」」
「ゆっ!ゆっ!…おちびちゃんたちもっとゆっくりいそいでね!?」
「ゆゆ゛っ!ゆゆ゛っ!れーみゅもうはしれにゃいよっ!おとーしゃん、れーみゅをゆっきゅりのせてにぇ!」
「ゆっ!ゆっ!…そんなゆっくりしてるひまないんだぜ!おちびちゃんたちはじぶんでにげるんだぜ!」
「ゆ゛っ!?おとーしゃんのばきゃぁぁっ!れーみゅをゆっきゅりさせちぇくれないおとーしゃんはゆっきゅりしにぇ!」
「ゆっゆっゆっ!どーじでぞういうごどいうんだぜぇぇぇぇぇっ!?」
ゴロゴロゴロゴロ
「…ゆ゛ぅぅぅっ!?どうしちぇたるしゃんがこんにゃちきゃくにきちぇるのぉぉぉぉぉぉっ!!??」
「ゆゆ゛っ!ゆゆ゛ぅぅっ!たるしゃんやめちぇにぇ!そこぢぇゆっきゅりしちぇちぇにぇ!?」
ゴロゴロゴロゴロ
「ゆゆ゛っ!ゆゆ゛っ!ゆゆ゛っ!たるゃんゆっくりやめぢぇにぇ!ゆゆ゛っ!ゆゆ゛っ…ゆ゛ぎゃあ゛ぁぁぁっ!!!!」
プチィッ
「ゆゆ゛っ!ゆゆ゛っ!ゆゆ゛っ!ゆゆ゛っ…もっぢょゆっぎゅりしぢゃがっぢゃよお゛ぉぉぉぉ…ゆぎゅびゅぅっ!!!!」
プチュッ
「「でいぶの「ばりざの「いもうど」あがぢゃん」がぁぁぁぁぁっ!!??」」
「ゆぅっ!ゆぅぅっ!…れいむのいもうとをころしたゆっくりできないたるさんはゆっくりしね!」
「ゆぅっゆぅっゆぅっ!…そうだぜ!たるさんはしんでまりさをゆっくりさせるんだぜ!」
ゴロゴロゴロゴロゴロ
「「どうじでどばっでぐれないのお゛ぉぉぉぉぉ!」」
ゴロゴロゴロゴロゴロ
「ゆっ!ゆっ!…れいむもまりさもゆっくりいそいでね!あかちゃんたちみたいになっちゃうよ!」
「ゆぅっ!ゆぅぅっ!あかちゃんがしんだのはおかーさんがたすけなかったからでしょぉっ!?」
「ゆぅっゆぅっゆぅっ!そうなんだぜ!まりさをたすけてくれないおかーさんはゆっくりしぬんだぜっ!」
「ゆぅっ!ゆぅぅっ!…どーじでぞういうごどいうの゛ぉぉぉぉぉぉぉっ!?」
ゴロゴロゴロゴロゴロゴロ
「ゆ゛ぅっ!ゆ゛ぅぅっ!…どうしてたるさんがどんどんはやくなってるの゛ぉぉぉぉぉっ!?」
「ゆ゛ぅっゆ゛ぅっゆ゛ぅっ!…たるさん!れいむはあげるからまりさをみのがすんだぜぇっ!!」
ドンッ
「ゆ゛ぅぅぅぅぅぅぅッ!?どうじででいぶをづきどばずの゛…ゆびゅぎゃぁぁっ!!!!」
ブチュリッッ
「でいぶの「ばりざのでいぶがぁぁぁぁぁぁぁっ!?」」
「ゆっへっへ…のろまなれいむはゆっくりまりさのみがわりになればいいんだぜ…」
ゴロゴロゴロゴロゴロゴロ
「ゆ゛ぅぅぅぅぅぅっ!?どうじでどばらな゛いの゛ぉぉぉぉっ!!??ゆ゛ぅっゆ゛ぅっゆ゛ぅぅぅっ!!」
ゴロゴロゴロゴロゴロゴロ
「ゆ゛っ!ゆ゛っ!…どうじででいぶをづきどばじだの゛ぉぉぉぉっ!ばがなのじぬの゛ぉぉぉぉぉっ!?」
「ゆ゛ぅっゆ゛ぅっゆ゛ぅっ!もとはといえばまりさをたすけないおかーさんがわるいんだぜっ!ゆっくりりかいしてね!!」
「ゆ゛ぅぅぅぅぅっ!?れいむもうおこったよ!?いもうとをころしたまりさはゆっくりしんでねっ!!」
ドンッ
「ゆ゛ぅっゆ゛…だじずるの゛おがーざんっばがなのじぬの゛…ゆびゃあ゛ぁぁぁぁぁぁっっ!!??」
ブチチィィッ
「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っ…でいぶのばがぁぁっ!どうじでごどもごろずんだぜぇぇぇぇぇぇっ!!??」
「ゆ゛っ!ゆ゛っ!あんなゆっぐりでぎないごどもはじんでどうぜんでじょぉっ!?ゆっぐりりがいじでねぇっ!!」
「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っ!だがらっでごろずごどないでじょぉっ!?のろまなごどものでいぶよりずっどゆっぐりじだごだっだのに゛っ!」
「ゆ゛っ!ゆ゛っ!なんでぞんな゛ごどいうの゛ぉぉぉぉっ!?でいぶもばりざのがわいいごどもだっだでじょお゛ぉぉぉ!?」
「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っ!あんなごでいぶどぞっぐりでやぐだだずでがわいぐながっだよ!じんでどうぜんなんだぜぇっ!」
「ゆ゛ぎゅぅぅぅぅぅっ!?どうじでぞう゛い゛う゛ごどい゛う゛の゛ぉぉぉぉっ!?ばり゛ざごぞじね゛ぇぇぇぇぇっ!!!!」
ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ
「「どうじでだるざんもっどばやぐなっでるの゛ぉぉぉぉっ!?」ん゛だぜぇぇぇぇぇぇ!?」
ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ
「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っ!こどもをころしたれいむとはゆっくりできないんだぜ!れいむはたるさんとゆっくりするんだぜっ!!」
ドカッ
「ゆぎぃぃぃぃぃっ!?ばり゛ざの゛ばがぁぁぁぁっ!!!!じね゛ぇぇぇ…ぶぎゅり゛ょぉっっっっ!!!!」
ブジュブリュッッ
「ゆっへっへ…まりさはひとりでもゆっくりできるかられいむなんていらないんだぜ、ゆっくりりかいしてね!」
ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ
「…なんでとまらないんだぜぇぇぇぇぇ!?まりさだけはみのがすんだぜ!ゆっくりわかってね!?ゆっくりしていってね!?」
ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ
「…ゆ゛ぅぅぅぅぅっ!?ゆ゛っゆ゛っゆ゛っ!な゛ん゛でどま゛ら゛な゛い゛ん゛だぇぉっ!ばがな゛の゛じぬ゛の゛っ!!??」
ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ
「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っ!!!!や゛べでぇぇぇぇぇっ!ばでぃざじに゛だぐな゛い゛ぃぃぃぃぃぃっ!!!!」
ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ
「ゆ゛ぎゅぅぅぅぅぅっ!も゛っどゆ゛っぐり゛じだがっだぜぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!…ゆべぶぎゃぁぁぁぁぁっっっ!!!!」
ブジュリュブジャッッ
ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ………
「あっちゃ~…」
坂の上から惨劇を見下ろしていた青年は呆然と立ち尽くす。
大八車に載せていた酒樽が固定が甘かったのか、坂を登る最中に車から転げ落ちてしまったのだ。
間の悪いことに青年の後ろからゆっくりの一家が『おかしちょうだい』だのと付いてきておりその結果は…見ての通りである。
「つーかあいつらなんで横に避けないんだよ…?よくあんなんで野生で生きていけてたよなあ…」
あんな状況で仲間割れ起こすわ、酒樽説得して止めようとするわ…知っていたつもりだが改めてゆっくりの頭の悪さを思い知る。
「はぁぁ…祭りで神社に奉納する予定の御神酒が縁起の悪いものになっちまったよ…どうしよ?」
例えケチのついたものだろうと放置する訳にもいかず、
脱力する青年は樽を拾いに、餡子の染みが点々と続く坂道を下りながら呟くのだった。
「ゆっくりしていった結果がこれだよ!」
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まずは完読していただき篤く御礼を。
派手な殺り方好みで注射よりも玄翁好きな、不束者の新参で御座います。
スピード感を出そうと地の文抜きを主軸に書いてみたものの
…読み辛いだけでしたかね、同じ死に方繰り返してるだけで退屈な内容ですし。
そのうちまた何か書くかもしれませんが生暖かい目で見て下さると幸い…今後とも良しなに。
…御神酒の奉納先?賽銭もロクに貰えない貧乏神社じゃないことだけは確k
最終更新:2022年05月22日 10:46