から)

      • 数日後
「今日はみんなに木さんの削り方を教えるみょん」
「最初に言うけど、木さんを使っての喧嘩は絶対禁止だみょん!」
「「「「ゆー!!!」」」」
今日は各自に配布した木の枝を削りだし、鋭くとがらせ、木剣を生成する授業だ。
みょんはとがった石を各自に配布し、削り方を伝授する。

「れいむ、バランスよく削るみょん」
「めーりん、咥える場所を確保しないと使い物にならなくなるみょん」
石で削るため、そんなに鋭くは出来ない。
だが、饅頭を切り裂くには十分である。

「…ゆふふふ、これであの憎いみょんを…ゆひひひひ」
美まりさは一人でぶつぶつ何か言っていたがみんな見て見ぬふりした。

「てんこはみょんと同じように削ると良いみょん」
「破壊力ばつ牛ンになるなら喜んで」

「うん、みんなうまくできたね
でも、絶対に喧嘩なんかにこの剣は使っちゃ駄目だみょん!!!」
「わかるよー、大怪我の元なんだよねー」
「使うときは家族のためと、群れのためだお!」
「うん、それが分かればいいみょん! みんなはこれで免許皆伝だみょん!」
「やったね!」
「あたい!」
「みょんのお陰でれいむ強くなったよ!!!」
わいわい騒ぐゆっくり達。

「まりさー!」
美ぱちゅりーの登場。美まりさを迎えに来たのだ。
たまに美まりさを迎えに来ることがある。
みょんを含めたゆっくり達は思わず鼻の下を伸ばす。

「まりさ、今日の修行は終わったの? 一緒に帰りましょう」
「わかったよ! 一緒に帰るよ!!!」

そのまま仲睦まじく帰って行く二匹。
皆でれでれしながらその様子を見ていたが、てんこだけは機嫌悪くみょんに体当たりをし、
ちるのはけらけら笑いながら蝶を追いかけ回した。

それから数日後。
弟子として教育していたゆっくり達はてんこを除き、各々の生活に戻った。
てんこだけ、未だにみょんと修行の生活を続けている。

「てんこ! 相手の動きをもっとよく見るみょん!!!」
マンツーマンの指導。
そんな時
「むきゅううぅぅぅ!!! れいばーがせめできだわああぁぁぁぁあああぁぁ!!!」
美ぱちゅりーが叫ぶ。
レイパー軍団の襲来である。

みょんや弟子ゆっくり達がすぐさま呼ばれ、集まった。
最初は薄ぼんやりとしか見えなかったが、レイパー達は目視できるほどに近づいてきている。
数はおよそ50匹前後であろうか。
それ対し、みょんたちは10匹程度。
うまく分散できれば対処できない数ではない。
「わかるよー! 決戦の時なんだよー!!!」
「れいむの強さを思い知らせてあげるよ!!!」
「あたい!」
「れいぱーなんて田舎者は絶滅させてあげるわ!!!」

「みんな! 無理は禁物みょん!」
ドスまりさは鈍重なため、来るまでに時間がかかる。
ドスまりさが来るまで時間稼ぎをするのが今回のみょんたちの任務である。

「んほおおおおおおおぉぉぉおお!!!」
どどどどど!!

レイパー達が後数十メートルの辺りまで迫る。
みょんたちに緊張が走る。

「じゃおおおおおおお!!!」
めーりんの雄叫びで闘いの火ぶたが切って落とされた。

「ゆー!」
ずぶっ!
「いぢゃいいいいいぃいぃ!!!」
「れいむうううぅぅぅ!!! いっしょにすっきりじようねええええ!!!」
ずぱっ
「ばりざのほっべがあああぁぁぁ!!! どおじでこんなごどずるのおおおお!!!」

最初に到着したれいぱーは15匹程度。
みょんの下で戦い方を学んだゆっくり達からすればれいぱーは猪突猛進なだけで
十分対処できた。

「見ろ、見事なカウンターで返した 調子に乗ってるからこうやって痛い目に遭う」
一太刀の下葬り去ったゆっくりを見下ろし、決め台詞。

「てんこ! みょんの側を離れるなみょん!」
「てんこが思うに別に固まらなくても大丈夫なのではないか?
れいぱーがありすで無い事も結構あるらしい」
「いいから、みょんの側にいるみょん」
困ったように笑いてんこに指示するみょん。

「第二幕だみょん」
先ほどの15匹はレイパーの中でも移動速度が速い者達だ。
そして、今みょんたちの眼前まで迫っているレイパー達は残りの35匹。
さっきは一人一匹ずつ分散して各個撃破できたが今度はうまく分散しても
一匹につき、少なくとも三匹相手にしなければならない。

「べーりんんんん!!!」
「みゅっ!!!」
ずっ!
めーりんは目の前のありすを突き刺し、そのまま前方に突き進もうとする。
しかし、めーりんは侮っていた。レイパーの意地を。

「いだいわあああああ!!!」
叫びながら暴れるありす。するとありすの体は木剣にめりこみ、そのままめーりんに近寄る。

「!!!」
めーりんは慌ててありすを振り払おうとするが、
ありすはめり込んだままめーりんに迫る

「あいじあいまじょおおおおおお!! ゆげっ!!!」
どすん、と鈍い音がなり、衝撃でめーりんは木剣をありすごと落とした。

「めーりん! あぶないところだったんだねー!」
ちぇんの奇襲でめーりんは難を逃れた。
しかし、めーりんの木剣はありすに刺さったまま。
迂闊に取りに行けばレイパーの餌食になりかねない。

「悔しいけどめーりんは一旦撤退するお!!!」
跳ねて一時撤退するめーりん。彼女の判断は正しいと言える。
ゲスであれば体当たりで応戦できるが、相手はレイパー。
醜く歪んだ顔から吹き出る粘液が付着すれば粘液の効果で一時的に体力が落ち、
そのまま死ぬまで犯されてしまう。
レイパーをかいくぐって逃げるめーりん。
ざくっ!

「ゆわっ!!?」
突然めーりんは背中を切られ、バランスを崩して盛大に転んでしまった。

「ゆぐぐぐ、一体何が…」
その隙を見逃すレイパーではない。

「んほおおおおぉぉおおお!!! べーりん!!! いっじょにずっぎりずるんだぜええええ!!!」
後ろからまりさにのしかかられてしまった。

「やめでええぇぇぇえええ!!!」
「でいぶもずっきりさせでねええぇぇえ!!!」
無防備になっためーりんに数匹のレイパーが殺到した。
これではもう助からない。
前から後ろから、めーりんはただひたすら犯され、黒ずんだ物と化した。

「はぁ、はぁ、れいむ、もう疲れてきたよ…」
元よりあまり体力のある方でなかったれいむは疲労困憊。
ありすと交代で休憩しながら戦っているがそろそろ限界だ。

「でいぶうううぅぅぅうううう!!!」
そんなバテバテなれいむを狙うのは目に見えた事だった。

「ゆぎゃあああああ!!!」
「れいむ!?」
ありすが振り向き、れいむを助けに行こうと跳ねようとしたその時。
ずぱっ!

めーりんの時と同じようにありすもまた何者かによって切られ、地面にダイブした。
「ゆぐっ!」

「ゆっくりほらせでねえええええ!!!」
「やめなさいよ! この田舎者!」
ありすが叫べば他のレイパー達もその声に釣られてやってくる。
「ぢんぼおおおおおお!!!」
「すっきりさせでねえええぇぇっぇええ!!!」
結局ありすはれいむを助ける事が出来ないままれいむと同様に死ぬまで犯された。

始めのうちこそ何とか全員持ちこたえてきたが、次第にめーりんやありすのように
何者かに切られ、その結果命を落とす者が多発した。

ちるのは逃げ回りながら、ヒットアンドアウェーで攻撃を繰り返し、
レイパーの数を減らしていった。

「ぁたいっ!」
ずぱっ!
横一閃にレイパーを切り、また距離を取牢としたその時、
ずむっ!
「あたいっ!?」

振り返るとそこにはレイパーの死体が。ついさっきまで無かったはずの死体。
ちるのは急いで方向転換をして別の方向に逃げようとしたが、
ずぱっ!
ちるのも何者かに後ろから切られ、その場に倒れた。

「あたい! いたい!!!」
ぐずり出すちるの。

「はぁはぁ」
しかしレイパーはそんな事お構いなしだ。

どすん!どすん!
だめ押しとばかりにちるのの側にレイパーの死体が置かれ、三方を死体に囲まれた。
パニックになりながらちるのは辺りを見回す。

ちるのが見たのは、
「ゆふんっ!」とまるでざまぁ見ろとでも言いそうな美まりさだった。

ちるのが美まりさに気を取られている内にレイパーがチルノの木剣を反対側から咥えた。
「ゆふん!」
「ぁたい!」
レイパーが力を込め木剣を引くと、ちるのの口から木剣が抜けた。
ちるのがれいぱーの顔を見ると、その顔はよく見知った顔だった。

「ちるのちゃあぁぁん!!!」
ゆっくりだいようせい。
まだ小さい頃、群れにも所属してなかった頃に一緒に遊んだ友達であった。
成長するにつれてお互いに親に連れられ別々の群れに入ったため今まで会う事は無かったが。

「いやぁぁぁあああ!! やめて!」
ちるのが何を言おうがもう遅い。レイパーとなった親友はちるのの口内を蹂躙し、

「ちるのちゃん! わたしもうがまんできないよ"おお"おお"おお!!!」
「あだいいいいいぃぃぃぃいいい!!!」
早速ちるのを犯した。


そしてちぇんも何者かに切られ、倒れたところをらんに連れさらわれた。

「むきゅ! やっと到着よ!!!」
「みんな!!! どおなっでるのおおおおお!!!」
生き残ってるゆっくりが半数以下になった頃にようやくドスまりさが到着した。

「どすうううぅぅぅうぅぅ!!! いっじょにすっぎりしようねえええええ!!!!」
ドスまりさの巨体に興奮したのだろうか? レイパー達がほぼ全員ドスに向かって行く。

「うるさいよ!!! れいぱーはじねえええぇぇぇええ!!!」
巨体が飛び上がり、軽い地響きと共に着地する。
ドスまりさの下敷きになったレイパー達は潰れ饅頭となった。
残りのレイパー達はそれでもドスまりさを犯そうと躍起になる。

ドスによりレイパーが駆除され、群れのゆっくり達が死体を片付け始めた頃。
「さすがに大勢相手だと結構疲れたみょん」
「やはり二人で一緒に戦った方が安全だな 今回のでそれが良くわかったよ>>みょん感謝」
「でも、他の奴らは…」
「気にしても仕方ない。とりあえず片付けよう、もしかしたら生き残りがいるかも知れない」
「そうだね…」
二匹も死体を片付け始める。

「ん、あれは…?」
てんこが一ヶ所にレイパーの死体が集まっている場所を見つけた。
「あそこに生存者がいる事は確定的に明らか」
その場所に向かい、レイパーの死体を退けると、頭から茎を生やし、
少しだけ下ぶくれが大きくなったちるのがいた。
そして、その向かいには顔だけ凍っただいようせい。

てんこはすぐに生存者の事をみょんに知らせた。
みょんはちるのの頭から茎を引きちぎり、咀嚼し意識のないちるのの口に流し込んだ。
少しだけちるのの顔色が良くなるとみょんはてんこと一緒に二匹を捨てに行くフリをして、
みょんの巣へ運び込んだ。

後片付けも終わり、二匹はみょんの巣へ向かった。

道中てんこはみょんに尋ねた。
「みょん、てんこはちるのだけじゃなくてれいぱーまで助けた理由を知りたいんだが…」
当然な質問だった。
この群れにはだいようせいはいない。つまり、ちるのにのし掛かるように凍っていただいようせいが
レイパーであることは確定的に明らか。

そんな憎いレイパーまで助けるなど、どのような了見なのかてんこは理解できなかったのだ。

「いずれ分かるみょん」
みょんは一言そう言うと巣に着くまでの間、てんこの質問をことごとく無視した。

「てんこ、てんこは無視されてふ、ふがいがなじみに襲われた!」
巣に着く頃にはぐずりだしていた。
「ほら、理由は今から分かるから泣くなみょん。」
頬摺りして、てんこを宥め、巣に入る。
するとちるのがだいようせいの凍った顔面を舐めて氷を溶かしていた。

「ゆっくりありがとう! ちるのちゃん!!!」
「あたいにまかせてね!!!」
二匹は仲むつまじくすりすりを始めた。

てんこはますます混乱した。
みょんだけでなく被害者であるちるのまでもがレイパーを助けたのだ。当然だろう。

「ちるの、だいようせい、とりあえず何があったのか教えてほしいみょん」
みょんは事の顛末を二匹に説明させようとすると、

「みょん! いるのは分かってるんだよ!!! 出てきてね!!!」
みょんの巣の周りを群れのゆっくりたちが取り囲んでいた。

「お早いお出向かいか。ちるのとだいようせいはそのまま隠れてるみょん。
てんこはみょんと一緒に来るみょん」
みょんはやれやれといった表情でちるのとだいようせいにはそのまま隠れるように指示し、
てんこはみょんとともに行くように指示した。

「大勢で一体何の用だみょん?」
「むきゅ~! みょんはこれから裁判を受けてもらうわ!!! 広場に来るのよ!!!」
美ぱちゅりーが声高に宣言する。
てんこは焦った。もしやみょんがレイパーを匿っているのがばれたのだろうか?
だとすればみょんの身が危ない。
なにか言い訳しなければ。と考えている間に二匹は広場へと連行された。

「今日こそみょんは年貢の納め時なんだぜ! ゆふふふ」
広場へ連行されたみょんを見て今度こそれいむの敵がとれるとニタニタ笑うまりさ。
美ぱちゅりーに擦り寄り、二三言葉を交わしてにやりと笑う美まりさ。
そしてゆーゆー騒がしくなるゆっくり達。

「せーしゅくに!!! これから裁判を始めるよ!!!」
ドスまりさが声高に宣言する。
「被告! みょんは前に出てね!」
「はいはい…と。」
みょんがドスまりさの前に出る。

「むきゅ、罪状よ! 被告みょんはれいぱー襲撃に乗じて、
自分の弟子ゆっくりをみんな殺した! 間違いないわね!!!」
群れはどよめきに包まれた。
群れの中からは「れいむのれいむを返してね!!!」とか「いもうとを返すお!!!」とか
死んだみょんの弟子ゆっくりの友人や親類がみょんを批難した。

「意味が分からないみょん。どうしてみょんが弟子を殺さなくちゃいけないんだみょん。」
冷静につっこむが、今の群れの連中は聞く耳持たぬといった様子でがなり立てる。

(…むっきゅっきゅ! うまく行ったようね!!!)
(さすがだよ! ぱちゅりー!!!)
ドスまりさの傍らでひそひそと話す美まりさと美ぱちゅりー。
美まりさはレイパー襲撃時に他のゆっくり達の隙を伺い、斬りつける。
これだけで機動力を奪われたゆっくりはレイパーの餌食となるのだ。
わざわざ危険を冒して止めを刺さなくてもよい分余裕が生まれる。
こうして、美まりさは他のゆっくり達を次々と手にかけ最終的に
自分とみょんしか生き残っていない状況を作り出した。

この上で、死体を片付けている最中に死体に切り傷があることを自ら公表する。
こんなことするのはみょんしかいない! といえば群れのゆっくり達はそれを鵜呑みにした。
何せ美まりさはドスまりさの娘。
そんなゆっくりできないことするわけがない。そう思ったのだろう。
加えて、みょんを嫌ってるゆっくり達も美まりさに呼応することで
みょんを信じるゆっくり達の意見は排除された。

「やっぱりみょんはゆっくりできないみょんだったんだよ!!!」
「わかるよー! みょんは悪いゆっくりなんだよー!!」
「さっさと殺すべきなんだぜ!!!」
いよいよみょんの立場が危なくなった。
ドスまりさはふぅと一息つき、
「みんな! ゆっくり静かにしてね!!!」
と大声で叫ぶと群れのゆっくり達はぴたりと静まりかえった。

「みょんが犯人だったんだね! 許さないよ! わるいみょんは…」
「みょんがどうやって犯人って証拠だよ!」
ドスまりさの言葉を遮り、てんこが叫ぶ。

てんこを見た瞬間、美まりさは青ざめた。
弟子ゆっくりは全員始末したと思いこみ、生き残りがいたとは思っていなかったから。

「みょんはてんこと一緒にれいぱーと戦っていたんだよ!
へんな言いがかりするとただじゃすまないよ!!!」
てんこは強気で捲し立てる。
群れのゆっくり達もてんこの発言にどよめく。

(まさかみょんがてんこと一緒に戦っていたなんて思ってもいなかったよ!!!)
(むきゅ! まりさ! どうするの?)
(ゆゆゆゆゆ……)

「どおなってるのおおおおお!!!」
「むきゅ、みょんは冤罪だったの?」
群れのトップまでもがパニックに陥る。

-このままではまずい。
「まってね! そのてんこは嘘つきだよ!!!」
美まりさはとっさに叫んだ。
このままではみょんが無実ということがばれ、
それどころか下手をすれば自分が犯人だという事までばれかねない。

「どうやっててんこが嘘つきって証拠だよ!?
見ろ、見事なカウンターで返した
調子に乗ってるからこうやって痛い目に遭う」
「ゆぐぐぐぐ…」
何も言い返せない美まりさ。

「むきゅー! 今日は閉廷よ!!! みんな! おうちに帰るのよ!!!」
いやな予感を感じた参謀ぱちゅりーは群れの全員とみょんとてんこを帰らせた。
そしてドスまりさ、参謀ぱちゅりー、美まりさ、美ぱちゅりーも巣に戻り、
事の顛末を問いただした。

「どういう事なの! これは!?」
最初から美まりさを怒鳴りつける参謀ぱちゅりー。
ドスまりさは巨体に似合わずビクビクおびえながらぱちゅりーをなだめようとする。

「ま、まりさは悪くないよ!!! 悪いのはみょんだよ!!!」
その一言で参謀ぱちゅりーはすべて理解した。
みょんが本当に無実であること。
何らかの理由で美まりさがみょんを憎み、
陥れるために弟子ゆっくり達を次々と罠にはめていたのであろう事を。

「まりさ、ぱちゅりーのいうことに素直に答えなさい」
まりさに話しかける参謀ぱちゅりーの表情は美まりさの知っている表情ではなかった。
無表情で起こっているのか、笑っているのか、
それとも他の表情なのか、まりさには伺い知れなかった。
ある種の威厳を放つその表情に美まりさは気圧され、ついに全容を話してしまった。
みょんを陥れるために他の弟子ゆっくり達に不意打ちを食らわせ、レイパーの餌食にしたこと。

「まりざああぁぁぁあああ!!! どおじでぞんなごとじだのおおぉぉおおぉぉ!!!」
うろたえるドスまりさ。
「みょ、みょんがいけないんだよ! みょんがまりさをいやらしい目で見るから…」
泣きそうになりながら親に弁明する美まりさ。

「ぱぢゅりいいいぃぃい!! おでがいだよ!! まりざをだずげてあげてねえええぇぇぇ!」
他のゆっくりであればその場で処刑もいとわないほどの重罪であっても
やはり我が子かわいさからか、ぱちゅりーに美まりさを助けるように掛け合う。

「でも、無実のみょんを犯人に仕立て上げるのは…」
「ぞこをおねがいじまずううぅぅうう!!! まりざをたずけであげてくだざいいいぃぃぃ!!!」
「むきゅううぅぅぅ…」
さすがに娘の婚約者を真犯人として公表する訳にはいかないと思っていたぱちゅりーは

「仕方ないわね、今回だけよ。」
「ありがどおおぉぉおおおぉぉ!! おあちゅりいいいぃぃいい!!!」
そしてぱちゅりー親子は考える。
あのてんこがいる限りみょんを犯人に仕立て上げることはできない。

仮に自分たちがてんこが共犯だと主張しても群れのゆっくり達は納得しないだろう。
みょんは傷だらけでついこの間来たばかりの新参だから、どうとでも言いくるめられるが、
てんこは昔から様々なゆっくり達と交流していて、群れのゆっくり達からもそれなりに信頼されている。
もしも自分たちがてんこを共犯と言おうものなら、てんこの友ゆっくり達が猛抗議するだろう。
下手すれば美まりさを庇おうとしていることに気付く者が出てくるかもしれない。
そういった事からも、今日は早々に閉廷しておいてよかったと参謀ぱちゅりーは思った。
もし、一緒に戦っていたはずの美まりさについててんこが言及したならば、
この美まりさはあっという間に自滅し、事の真相を暴露していただろう。

「むきゅー、こまったわ…」
「むきゅ! お母さん! ぱちぇはいい方法を思いついたわ!!!」
娘である美ぱちゅりーがとある作戦を思いついたらしく、提案する。

「むきゅ! さすが私の娘! ナイスあいでぃあだわ!!!」
「でも、それ大丈夫なの?」
ドスまりさは心配そうに訪ねる。

「大丈夫だよ! まりさはきっとうまくやってみせるよ!!!」
美まりさが自信満々に言ってのけた。


続くへ)

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最終更新:2022年04月16日 22:18