※俺設定注意
presented by [498]
2m四方の処刑場で、刑を免れた5匹の子ゆっくりがすすり泣いている。れいむの手に掛かった子供達で、生き残ったのは二匹、その二匹
も、中枢餡子が破壊されていないというだけで、生きる事に必要な機能は殆ど奪われた状態だった。
子まりさは口から上の表皮が眼球と一緒に取り除かれた、剥き出しの餡子は少しの大気の流れで激痛を感じるだろう。子ありすは目と口を
口内ごと抉られた、目が見えないのは子まりさと同じだが、こちらは呻く事も、呼吸する事も出来なくなってしまった。
この二匹は中身にダメージが無い分、先に逝った三匹より長く生きるだろう、それも精々次の朝日が昇るまでだが…これが派手に中身がこ
ぼれるような傷だったなら、もっと早く楽になれるだろうに。
れいむは囲いの外から、残った五匹の健常な姉妹達に呪詛を吐き続けていた。
「ゆっぐりずるなああああっ!!!おまえたちはっ!なんでおまえだぢがっ!れいむのおちびぢゃんはじんだのにっ!どぼぢていきでるの
っ!おまえだぢがっ!ああああああああああああああああっ!!!」
「でいぶぅ……まりさのおちびちゃん……なんでぇ?どおぢてええぇぇ……?」
我が子を殺し、今尚殺さんと息巻くれいむに対し、それでもまりさは情を捨てきれないでいた。
鬼畏惨は意外だった。ゆ虐を嗜む者として、同族殺しのシチュエーションはいくつも見てきたが、我が子を殺されても呪詛のひとつも吐か
ないゆっくりは初めてだ……だがこれは面白い、実に面白い。一通り虐待道具を手元に用意すると、鬼畏惨はまりさに声をかけた。
「さて、宣言通りこれかられいむを殺す訳だけど、それだけじゃツマラナイからひとつゲームをしよう。」
「ひゅぃっ!?こ、こんどはなにをするの…?」
「うん、今度はまりさが悩むような事は無いよ、ちょっとした決まり事を守って貰うだけさ。
1、殺されるれいむから目を離さない事。
2、れいむを殺す間、一言も喋らない事。
ね?簡単でしょう?」
「ゆ゛!?そ、そんな……ううん、ゆっくりりかいしたよ…」
「ただし、決まり毎を一回破る度に、酷い事……そう、とても酷い事が起こるよ。」
「ゆゆゆゆゆ!?なにがおこるの!?ゆっくりしないでおしえてね!!」
「ん〜?教えて欲しい?ん〜………教えなああぁぁい♪」
「そんなあああああああ!?」
「まあまあ、まりさが決まり事を守れば良いだけだよ、そうすれば何も起こらないから。」
そう言うと鬼畏惨はれいむを掴み、まりさの目の前まで持ってきた。
「今からスタートだよ、良いね?」
「……(こくり)」
「結構。おーい、れいむ、これから君の死刑を行うんだけど、その前にちょっと聞いて欲しい事があるんだ。」
「うるざいうるざいうるざいっ!!!れいぶはあのくそがきどもをごろずんだっ!りがいじだらさっさどはなぜえええええっ!!!」
「ん〜、これはイケナイ、ちょっと頭冷やしてもらおうか……なっっ!!」
バシイッ!
髪を掴んでれいむの頬を思い切り叩く、振り子運動で戻ってきたれいむをまた叩く、同じ方向を更に叩く、叩く、叩く、叩く。
ちょっとスイッチ入ったのか、執拗にビンタを繰り返す鬼畏惨。気が付けば、れいむの左頬は倍近くに腫れ上がり、歯も何本か砕けてしま
っていた。ふとまりさを見ると、目を瞑ってふるふると震えている。
「おふぉ…ふぉおやぶぇでべええぇぇ……」
「ん、れいむもまともに話を聞けるようになったね。それとまりさ、目ぇ瞑ってるから一回目ね。」
「ゆうっ!?つ、つぶってないよ!!まりさおめめつぶってないよ!!?」
「はーい喋った二回目〜。」
「っゅ!?……」
「ん〜、まあそれはセーフにしといてあげよう。」
れいむが大人しくなり、まりさもルールを再確認したところで再び鬼畏惨がれいむに話かける。
「さてれいむ、今から僕の言う事を良く聞いてゆっくり理解してね。またさっきみたいに騒いだらバシバシするからね。」
「ひゅ、ひゅっくりりかいしふぁお……。」
「じゃあ話すよ。れいむはこれから死にます、二度とゆっくり出来なくなります。」
「ぼおでぃでぞんなぶぉどいうどおおおおお!?」
「さっきから言ってただろ?(笑)で、まあ殺すのは僕なんだけど、僕の意思で殺す訳ではありません。」
「だっだらふぉろさなければいいべひょおおお!?ヴぇいヴまだしにたふないいいいいっ!!!」
「あー、まーその、諦めて。俺も殺さない訳にはいかないんだよね
だ っ て ま り さ か ら 頼 ま れ た 事 だ し 」
「……びゅ?」
「まりさがね、子供達を助ける代わりにれいむを殺して欲しいんだって。子を思う母の気持ち、ってやつ?叶えてやるのが世の情け、って
ね。だかられいむ、申し訳ないんだけど、ゆっくりしんでね。」
「ちちちちちちがうよれいむ!まりさh「まりさ、三回目。」」
まりさの弁解を遮る鬼畏惨、これを言われたらまりさは黙るほか無い。口をギュっと結んで言葉を呑み込むまりさ、れいむはそれを肯定と
受け取った。
「……ぁぁぁあああああぁぁぁ……っ!ばでぃざあっ!!おぢびぢゃん!しんだっ!でいぶ、もっ!ごろざれっ!までぃざに!どぼでぃで
えええええええええっ!!?」
「……っ!…っ!」
「なんどがいえええええっ!!ごのぐず!びっぢ!ひどりでゆっぐりじやがっでっ!!なんででいぶはゆっぐあっ、がっ!あ゛あ゛あ゛あ゛
あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!!」
恨み此処に極まる、といったところだろうか、最早自分でも何を言ってるのか理解してない様子のれいむ。まりさは決まり事に言葉を奪わ
れ、俯いている。どーでもいーけど四回目な。
「理解してくれておにいさん嬉しいよ。よし、じゃあ早速死のっか。」
「いびいいいいっ!いやっ、いやあっ!でいぶまだじにだぐないいいいっ!おでがいゆるじでええええっ!?」
「まずは基本の足焼きから…」
「むじじないでえええええっ!!」
掴まれたままうにうに動いて抵抗するれいむを、まだ熱しきれてない鉄板の上に押し付ける。『楽園入り』したときの処理で底部の皮が厚
くなっていたのと、火が弱火だった事もあり、ゆっくり、ゆっくりと底部が焼けていくのを感じるれいむ、その瞳は恐怖一色に染まってい
た。
れいむの足を焼いた鬼畏惨は、それからも死なない程度の苦痛を与え続けた。
飾りを取り、目の前で燃やした。
剃刀で髪の毛を全部剃った。
剥き身の全身をボコボコになるまで殴り続けた。
腫れぼったい瞼を切り取り、目を閉じれなくした。
眼球に針を突き刺し、そのまま穴を広げるようにゆっくりと掻き回した。
穴の空いた眼球を取り出し、眼孔にわさびを塗りたくった。
口を金具で固定し、歯を全てペンチで挟み砕いた。
舌を出させ、釘で固定し、側面から剃刀で少しずつ削いだ。
「ぴふーっ……ぴふーっ…。」
「ぃ……っぐ、ひっ…ぐ、れいむぅ…れいヴううぅぅ……」
それまで目に涙を溜め、口を固く結んでその様子を見続けていたまりさが、とうとう我慢できずに口を開いてしまった。
「もうやだ!おにいざんっ!!ぼうやべであげでねっ!でいぶ、ずごぐくるじんでるよっ!せべでらぐにごろじであげでねっ!?」
「まりさ、五回目だよ?」
「わがっでるよっ!!でももうでいぶがぐるじんでるのみだぐないよっ!!おでがいだがららぐにじであげでねっ!!?」
「……まあいいか、予定回数に届いたことだし。よし!じゃあ最後は一思いに踏み潰してあげよう。」
ぐぶぁしゃあっ!
鬼畏惨は足を揃えて軽く跳び、まりさの希望通り、れいむを一瞬で絶命させた。
心を違えたとはいえ、愛したれいむの死に、まりさは声の限り泣き喚きたかった。だがそれは出来ない、れいむを死に追いやってまでも守
りたかった子供達の存在がそれを許さなかった。まりさが次にやらなければならないのは、れいむの死を悼む事ではない、恐怖に震えてい
た我が子達を安心させてやる事だ。
飛散した餡子を粗方片付けると、鬼畏惨はまりさを箱から出し、5匹の子供達をまりさの傍まで持ってきた。まりさに擦り寄る子供達に、
精一杯の笑顔で応えるまりさ。
「ゆ゛っ!おちびちゃんたち!もうだいじょうぶだからねっ!もうゆっくりしてもいいんだよっ!」
「お…おか〜しゃああああんっ!」
「ゆぴいぃぃっ!こわかっちゃよおおお!」
「ゆん…ありしゅのいもうちょがああぁぁ……」
「ゆああああぁぁん!」
一匹ずつまりさと対面していく子供達、そんな中、子ありす一匹だけは鬼畏惨の手の上に居た。降ろせと主張する言葉を無視し、子ありす
の顎の辺りを指で探る鬼畏惨。
「おにいさん!すーりすーりはあとでさせたげるから、はやくおちびちゃんをおろしてあげてね!」
「ゆゆ〜ん♪おにーしゃん、ありしゅとすーりすーりちたかったんだにぇ!きもちーけどありしゅはみゃみゃとすーりすーりしたいよ、ゆ
っくちおろちてね!」
「小さいから見つけ難いな、何処だ…?……あった!そおい!」
「ぴっ、ぎいぃっ!?」
「あ゛あ゛あ゛あ゛!?なにじでるのおおおおおおお!!?」
鬼畏惨はお目当てのモノを探り当てると、上着のポケットから針のような物を取り出し、子ありすの顎に突き刺した。鉤状になった先端が
皮を破る微かな感触を確認すると、一気に引き抜き、そして引き千切る。痛みに絶叫する子ありすを両側から指で押さえ、今度は頭頂部か
ら額にかけてを皮がズタボロになるまでヤスリで傷付けていく。
「いぢゃあ゛あ゛あ゛い!!あ゛でぃじゅのきれいな゛がみのげがあ゛あ゛あ゛っ!!?」
「やべであげでええええ!!ぞんなごどじたらあがぢゃんうべなぐなっぢゃうでしょおおおおお!!?」
「まりさ、憶えてるかい?5回だ、君は5回決まり事を破った、れいむの処刑のときに。だから起こるんだよ、『酷い事』が、今、ここで
ね。」
「だっだらまりざにずればいいでじょおおおおっ!?」
「HA☆HA☆HA、お断りします。それにさ、『5回』と『5匹』って丁度良くない?ね?ハイ続行〜。次はおくちにバイバイしようね〜☆」
「おでがいじばっずおでがいじばずっおでがいじばずううううう!!ぼうおぢびぢゃんにひどいごどじないでええええええ!!!」
「いやああああ!!ありじゅのおくちもってかにゃいでええええええ!!っぶぶぉ!あばばばばばばbbb!!!」
先のれいむよる子ゆっくりの処刑を見て、ティン!ときた鬼畏惨は、同じく5匹の子ゆっくりから口を奪う事を思いついたのだ。
足元にすがりついてくるまりさを軽〜く蹴飛ばして、作業を開始する鬼畏惨。まずはバターナイフを頬に深めに挿し込み、口の周囲を円を
描くようにスィーっと回し、口を口内ごと切り取る。このとき口にあたる部分が残らないよう、スプーンで念入りに掻き出す。
声を発する事が出来なくなった子ありすが、顔をぐにゃりと歪ませ、目に一杯の涙を溜めて鬼畏惨を見ている、『ありしゅのかみのけをか
えちて』『ありしゅのおくちをかえちて』そう訴えているようだった。
自分から取り去られたおくち、ぺにぺに、自慢だったかみのけを見つめる子ありす。鬼畏惨はそれ等を、元が何だったか分からなくなるま
で、子ありすに見せ付けるように靴底ですり潰した。
口に空けた穴からの中身の流出が落ち着いたところで、強力粉を少量のオレンジジュースで溶いたものを穴に埋め込み、傷口を塞ぐ。
処置が一通り終わると、最後に鬼畏惨は子ありすの頭に、子ゆっくりの口程度の大きさの特注漏斗を挿し、ちょっとの事では抜けないよう
固定した。これは口を無くした子ありすの栄養摂取の手段となる。
鬼畏惨の手から開放され、床に置かれた子ありすはまりさの元へ弱々しく這っていく。やっとの思いで辿り着いたものの、『おかーしゃん』
の一言を発する事が出来ない、当然だ、その為に必要な器官はもう無くしてしまったのだから。
とてつもない絶望感に襲われる子ありす。もう『おはなし』も出来ないし、『おうた』も歌えない、親愛の証である『ぺーろぺーろ』も無
理だ、ごはんを『むーしゃ、むーしゃ、しあわせ〜』する事も出来ないなら、原初にして最大のコミニュケーションである『ゆっくり』も
叫ぶ事が出来ない。
鬼畏惨はまりさがKATAWAになった子ありすにかまけている間に、少し離れた所で泣いていた子まりさを取り上げた。一拍遅れてまりさがそ
れに気付くが、時既に遅し。ざんねん!!こまりさの ゆっくりは ここで おわってしまった!!
「子まりさ、GETだぜ☆という訳で、まずは子供産めなくなっちゃおうね〜。」
「ぴいぃっ!?やじゃあ!やじゃああああ!ぷっちんちないでえええ!!ざりざりはいやあああああ!!」
「うがああああっ!?ごのくそじじいいいいっ!!ぼうおでぃびぢゃんだぢをいぢべるなあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」
先程の子ありすの『避妊手術』の光景を思い出したのだろう、涙や涎を垂れ流して絶叫する子まりさ。足元では虐待される我が子の姿に耐
えかねたのか、言葉にゲス化の兆候が見え始めたまりさ。死ね、死ね、と憎悪を込めて鬼畏惨の足に体当たりを仕掛けるが、鬼畏惨は『お
お、痛い痛い』と一笑すると、それ以上構わずに子まりさを弄り始めた。
先の子ありすでコツを掴んだのか、手際良く作業を進める鬼畏惨。避妊までの処置を終えると、子ありすとは違う方法で子まりさをKATAWA
にしていく。
足元では先程の嘲笑を本気にしたまりさが『ゆっ!ゆっ!きいてるよ!あとすこしだよ!』と攻撃を続けている。鬱陶しいから蹴りでも入
れてやろうかと思った鬼畏惨だったが、後々面白い事になりそうなので放置する事にした。
5分後、足焼き目無し子まりさが出来上がった。目線を下に向けると、まだまりさが足に体当たりし続けていた。鬼畏惨はまりさの横に子
まりさを落とすと、まりさの攻撃が効いてるかの様にガクリと崩れてみせた、そして明後日の方向を向いて、まりさに聞こえるように大声
で
「なんて激しい攻撃なんだー、殺すつもりだったのにー、うっかり落としてしまったー、くそー見つからないぞー、子まりさーどこだー?
出てこーい」
とわざとらしく叫んだ。
哀れゆっくり思考、これを好機と考えたまりさは
「ゆゆ!ちゃんすだよ!おちびちゃんをくちにいれてあんぜんなところまではこぶよ!!」
と言い、ピクピクと痙攣する子まりさを口に入れて部屋の隅まで逃げて行った、急いで、急いで、とにかく急いで。だから気付かなかった
のだろう、まりさが逃げた後には、心細さから母親の傍を付いて廻っていた未だ無事な子供達3匹が残されていた。
置いて行かないで、と、まりさを追う子供達を摘み上げ、纏めて鉄製の台に乗せる鬼畏惨。ガクガクブルブルと震える子供達を、今度はど
んな風に可愛がってやろうか、と考えていると、部屋の隅からまりさの悲鳴が聞こえてきた、ようやく子まりさの状態に気付いたらしい。
「なにごれえ゛え゛え゛え゛!?おぢびぢゃんのきゅーとなおべべがっ、あんよがあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!?」
「……ふむ、ゲスが発現すると言動がよりテンプレに近づくのか?要検証か、だが今は…」
「ゆ゛!まりさとまりさとありすがいないよっ!?どこにいったの!?どこ!?ど……こ…?
あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!どぼぢてそんなとこにいるのおおおおおお!!?まっててええええええ!!いまたすけ
るからねええええええ!!!」
再び鬼畏惨の元まで戻ってくるまりさ、だが先程と違ってその表情には幾許かの余裕が伺える、鬼畏惨のあの三文芝居の影響だ。息を切ら
しながらも、不敵な態度で鬼畏惨を威嚇する。
「ゆっ、ふ、ゆっ、ふ…ゆふ、じじい!いたいめにあいたくなかったらおちびちゃんたちをかえしてね!」
「くくくそー、つつつつよいからってー、ちょうしにのるんじゃないぞー。」
「ゆっふっふ、つよがったってむだだよ!さっきまりさにたおされたのおぼえてないの?ばかなの?しぬの?」
「うるさーい、だれがー、かえしてー、ヤルモンカー。」
「ゆふっ、ゆふふ!ならしかたないね!ちからずくでかえしてもらうから、じじいいはゆっくりしんでね!!」
「な なにをする きさまー!」
まりさの渾身の一撃を受け、鬼畏惨は氷の剣を奪われたかのような断末魔を上げ、その場で崩れ落ちる、勿論芝居だ。
倒れた鬼畏惨の上で何度も跳ね、『えい、えい、ゆー』と勝利の雄叫びを上げるまりさ。次は子供達を助けなければならないのだが、まり
さは遥か上空の台まで上る術を持たない。助ける方法をアレコレ考えてるうちに、倒した鬼畏惨がプルプルと震えながらゆっくりと上体を
起こし始めた。早く子供達を助けなければ!焦るまりさの横で、鬼畏惨が独り言を言い始めた、まりさに聞こえるように。
「くそー、今逃げられたらもう捕まえられないー、子ゆっくりだったら台から跳んでも死なないだろーなー、あいつらがそれに気付かなけ
ればいいんだがー。」
「ゆゆ!?いいことをきいたよ!」
「しまったー、きかれたー。」
「おちびちゃん!ゆっくりそこからとびおりてね!」
「ゆうう〜!?みゃみゃなにいっちぇるのおおお!?」
「たかいよおおお!おちたらゆっくちできにゃいよおおおお!?」
「ゆえええええええん!!きょわいいいいいいい!!」
「だいじょうぶだよっ!!」
「「「ゆっ!?」」」
まりさは胸(顎)を張りながらそう言った。
まりさは人間さんもやっつけたんだ、それも、二度も!そんなまりさの子達ならきっと跳べる、跳べる勇気を持ってる!
子供達に投げかけた『大丈夫』には、そんな想いがこもっていた。
「おちびちゃん、まりさのかわいいこどもたち……とべるよ!まりさのこはつよいこだもん!だからゆうきをだして!
おねがい!とんでええええええっ!!」
「……ゆ!まりしゃ、ゆっくちとぶよ!」
「まりしゃ!?きけんだわ!こんなたかいとこりょかりゃおちたりゃ…」
「ゆんっ!まりしゃもとぶよ!だってまりしゃはおかーしゃんのこだもん!こんにゃのへーきだもん!」
「まりしゃ…わかったわ、ありしゅもとぶ!しゃんにんでいっちょにいきまちょう!」
「じゃああいずでいくよ!……いっしぇーの、ゆっ!!」
「「ゆっ!!」」
「「「ゆ〜!?お、おちょらをとんでるみちゃべらっ!!」」」
三匹同時に飛び降りる子供達、目をつぶってた所為で三匹仲良く顔から落ちるが、自重が軽いおかげで致命的なダメージを受ける事無く地
上に帰還する事が出来た。落下の痛みに泣く子供達に駆け寄り、少し腫れた顔面を優しくぺーろぺーろするまりさ。
「ゆう!ゆううぅぅっ!!こわかったね!がんばったね!おちびちゃんたちはつよいこだよっ!!」
「ゆぶぁああああん!こわかっちゃあああああああっ!!」
「ゆっぐ、ゆっぐ……」
「おかーしゃーん!おか、おかあああしゃあああああああんっ!!」
「……もう、だいじょうぶだよ…こわいおにいさんは、おかあさんがやっつけたからね……みんな、ゆっくり…
ゆ っ く り し て い っ て ね !」
「「「ゆ……ゆああああぁぁぁぁん!!!」」」
困難に打ち勝ち、ついにゆっくりを我が手に取り戻した親子。嬉し涙に塗れながら寄り添う姿は、キラキラと輝いて見えた。
多くのものを失った、愛した伴侶、子れいむ、7人の姉妹達……ゆっくりしよう、居なくなった者達の分まで……
「おちびちゃんたち……ひとつだけおねがいがあるよ、いなくなってしまったこたちのこと、ときどきでいいから……
おもいだして……あげてね……」
「わしゅれない…!わしゅれないよ!」
「みゃみゃ、みゃみゃあああ!」
「まりしゃは…みんなのぶんまでゆっくりするよ!みんなもてんごくでゆっくちちていってねっ!ゆあああぁぁぁん!!」
こうして親子の長い悪夢は終わった、背負った悲しみは計り知れないが、それでもこの先を往かなくてはならない、『ゆん生』という名の
険しい道を……
「まりさは……まりさははようやくのぼりはじめたばかりだからね。
このはてしなくとおい、ゆっくりざかをね…」
未完
最終更新:2022年04月17日 00:22