ゆっくりいじめ小ネタ267 名ゆ

「エサだぞ、マロン」
「ゆっ・・・!ゆっくちたべりゅよ!」

俺は、ゆっくり専門ペットショップの店員だ。
店員といってもアルバイトなので、本職ではない。

「どうだ?美味しいか?」
「ゆーん、とってもゆっくちしてるよぉ!」

主に、赤ゆっくりや子ゆっくりなど、成体になっていないゆっくりの飼育をしている。
アルバイトに任せられるくらい、ゆっくりの飼育は簡単なのだ。

今、目の前の水槽に1匹のゆっくりが入っている。
昨日生まれて俺に割り振られた、赤ちゃんのゆっくり魔理沙だ。

「そうか。しあわせーか?」
「ゆゆ!まりしゃ、とってもしあわしぇー!・・・・・・・ゆっ!!」

赤まりさの顔が青くなる。
中身の少ない餡子でも、生まれてから体罰ばかりされては覚えるのだろう。
小刻みにぷるぷると震える姿が面白い。

「まりさ・・・?お前、まだそんなこと言っているのか!?」

俺は大げさに驚くフリをして、スプーンを手に取った。
ティースプーンなので、あまり大きくない。

「ち、ちがうよ!まりしゃはまりょんだよ!?」
「まりさはマロンだと!?マロンなのにまりさを名乗るなんて、なんて悪いゆっくりだ。お仕置きしないとな」

水槽の隣に置かれているポットに入っているお湯を、コーヒーカップに注ぐ。
さっき沸かしたので、かなりホットなはずだ。
そしてコーヒーカップにスプーンを突っ込み、しばし待つ。

「ゆー!やめちぇね!!やめちぇねえええ!!もうあちゅいのはいやだよぉお!!」

スプーンの持つ部分まで熱くなったのを確認し、俺は赤まりさを左手に取った。

「やめちぇ!!おきゃーしゃんたちゅげでぇええええっ!!!」

ちなみにそのお母さんも、昨日、地下室で同じように助けを求めていた。
もう赤ちゃん産みたくないとかなんとか、妊娠用ゆっくりの癖に生意気なことを言うものだ。

スプーンを反転させ、盛り上がった部分を赤まりさの底部に近付ける。
恐怖心をあおるため、赤まりさも反転させて底部が上にくるようにした。

「自分の名前を言えない子はゆっくりできないんだよ!嘘の名前を言う子はお仕置きだよ!」

丸出しになった底部が、地面を探してもぞもぞと動いている。
実に不気味だ。
宙に発散されていく、底部に込めた力。

あまりにも可哀想なので、足場を押しあててあげることにした。

「ゆっぴぃぃいいっ!?!!??」

熱いスプーンが、赤まりさの底部に沈んでいく。
皮の薄い赤ゆっくりには、さぞかし辛いことだろう。

「あちゅいよぉおお!!あちゅいっ!!!おぎゃーじゃんだじゅげでぇええ!!あんよ!!あんよがぁああ!!!」

虐待目的ではないので、死んだり障害が残ることもない。
軽い火傷をする程度だ。

「嘘つきはこうやってお仕置きするんだよ。お前はマロンなのに、まりさって嘘をつくからこうなったんだよ。ゆっくり理解してね」

その言葉を、俺は延々と赤まりさに吹き込む。
ボロボロと赤まりさの目から、涙がこぼれる。
が、俺はそんなことで止めるわけがない。

二本目のスプーンをコーヒーカップに突っ込んでおく。
いま使っているスプーンが冷めたとき、すぐに交換できるように。



「ゆひっ・・・!ゆひっ・・・!ゆふゆ・・・ゆっふ・・・・くひっ・・・」

10分間のお仕置きが終了した。
赤まりさは、もはや声も出ないほど衰弱している。

「さて、これはマロンのためのご飯だからな。嘘つきにはあげないよ。返してもらうね」
「ゆ・・・どぼじで・・・ごひゃん・・・ちょおらい・・・ね・・・」

べにょっとナメクジのように潰れた体を、少しだけ起こしながら赤まりさは言う。
体力回復のためには食事が一番だ。
とりあえずご飯食べとけば死なないのがゆっくりだ。

「だってお前、まりさなんでしょ?そんな名前のゆっくりにはあげられないよね」
「ち・・・ちぎゃうよっ!!まっ・・・まりょんだよ!!まりしゃじゃなくちぇ、まりょんっていうなまえだよおぉ!!だがらっだがらごはんちょうだいねっ!」

意外と素直なゆっくりだ。
俺は仕事がうまくいきそうな予感を感じて少し嬉しくなる。

「自分の名前がマロンだって分かったの?」
「しょ・・・しょうだよっ!!まりょんは・・・、とってもゆっくちちたまりょんなんだよ!」

エサの入った箱を、俺は赤まりさに見せつけた。

「そうか、じゃあ許してあげる。もう嘘の名前なんか言っちゃダメだぞ」
「ゆ!ゆっくち!」

エサを返してもらえると思ったのか、ぱあっと笑顔になる。
仕上げにもう一度、刷り込んでおこう。

「まりさなんて、マロンに全然似合わない名前だしね」
「ゆ゙・・・・・・・っ!」

返事を返さず、媚びた笑みを貼り付けている。
まりさという名前を、声に出して否定したくないらしい。
だが、それではダメなのだ。

「どうしたの?まりさってマロンには合わない、全然ゆっくりできない名前だと思うよね?」
「ゆ゙っゆ゙っゆ゙っ・・・!!」

今にも泣きそうな顔で、震え始める赤まりさ。
俺はさらにプレッシャーをかける。

「え?何で応えないの?マロンなら、まりさって呼ばれるの嫌だよね?嘘の名前じゃゆっくりできないよね?」
「ゆ゙っ・・・・!ゆ゙っ・・・!」

声こそ出していないものの、もう涙がボロボロとこぼれている。
そんなにまりさという名前が大切なのか。

だが、いつまでも遊んでいるワケにもいかない。
俺は最後の問いをした。

「もしかして、マロンじゃないと思ってるのかな?」
「・・・ッ!」

目をまんまるにして、俺を見上げる赤まりさ。
その表情は、ころころと変わり定らない。
コイツの中で、変な感情が葛藤しているのだろう。

またお仕置きか。
そう思い、俺がスプーンに手を伸ばそうとした、その時。

「ま゙っ!まり゙ょんは、ま゙り゙ょん゙は・・・まり゙しゃな゙んて、ゆゆ゙ゆ゙ゆっゆゆ゙ゆ゙っくちできな゙い・・・な゙まえっ!だいっきりゃいだよっ!!!」

部屋中に響き渡るほど大きな声で、赤まりさは宣言した。

「そうだよな。マロンはとてもゆっくりしてるね。ご飯をおたべ」

エサ箱を水槽に戻し、赤まりさに食べさせてやる。

食べ終わった後は、名前を理解したことを褒め、すりすりをしてあげた。

「マロン。ちゃんと自分の名前がいえる子は、ゆっくりできるんだよ」






あれから2週間。
赤まりさことマロンは、子ゆっくりといえるほど大きくなっていた。

今日は、引き渡しの日。
飼育係の俺も立ち会うことになる。


「こちらがマロンです。生後2週間、ご要望通り子ゆっくりです」
「ゆゆ?おにーさん、このおねーさんはだぁれ?まろん、ゆっくりできる?」

子まりさは、今では自分のことをちゃんとマロンと呼ぶようになっていた。

少し前までは、気を抜くと自分のことをまりさと言ったりしていた。
特に緊急事態のときなどは、体罰も恐れずまりさまりさと言う。
なので、「まろんをゆっくりたすけて!」というまでゆっくりレミリアを連日けしかけたりもした。


「ゆー?おねーさん、まろんとゆっくりしようね!」

笑顔の客に、敵意がないと判断したらしい。
子まりさは楽しげに歌など歌い始めた。

「マロン、ちょっとそこで待っててね」
「ゆっくりりかいしたよ」

客を連れて、レジへ行く。
お会計だ。

「すごいですね、あの子。ちゃんとマロンって言ってるなんて、ちょっとビックリです」

客は子まりさに感動したのか、ぺらぺらと自分の話を始めた。

「以前、れいむ種を飼ってて「ここあ」って呼んでたんですけど、全然理解してくれなくて・・・」
「赤ちゃんからすりこめば大丈夫って思って試したのに、やっぱり自分のことはれいむって言うんですよねぇ」
「生まれたときから名前を持ってるって、なんだかすごくやりにくい・・・」
「やっぱり、ペットなら自分が愛着持てる名前にしたいじゃないですかー?あの子、凄く好きになれそう」

普通、ゆっくりに名前を付けることは難しい。
なぜなら生まれたときから、れいむ種なられいむ、まりさ種ならまりさと、名前を理解しているからだ。

結果、体罰的に押しつけなければ名前を変えることは難しい。
だが、愛好家にそのようなことができるはずもない。

その点に目をつけたのが、このゆっくりショップだ。
赤ゆっくりのうちから体罰たっぷり染み込ませているが、外からは見えない。
多少値は張るが、それでも自分の好きな名前を付けられることは嬉しいもの。
金に糸目をつけない愛好家がこぞってこの店にやってくる。


レジを終え、子まりさを引き渡してから控室に戻った。

「ん?」

テーブルに、紙が張ってある。
いつもと同じ、ヘッタクソな字だった。



れいむ種 
名前:クッキー 
引き渡し:子ゆっくり

    よろしくね☆  店長より



俺は給湯室に向かった。




おわり。

作:ユユー

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2009年01月23日 14:53
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。