あんまり虐待しません。
罪のない
ゆっくりが死にます。
ちょっとれいぱーが出ます。
ゆっくりを使った新製品を思い付いた。
使用するのはありす種がいいだろう。
早速ありすを調達し、とかいは(笑)なおねーさんを演じる。
この実験ではゆっくりの『思い込み』を利用する。
食事は砂糖と葛粉を水で溶いて火にかけて練ったもの。
これは毎食ありすの目の前で作る。
火が入って段々と透明になる様を見せて
「これを食べれば透明感溢れるとかいは(笑)なお肌になる」
と信じさせる。
で、毎日葛粉と砂糖水を『お化粧』と称してまぶす。
ありすは「とってもとかいはだわ!」と喜んでいた。
そうして一ヶ月後。
目の前にはカスタード餡のくずまんじゅうがあった。
ほんのり肌色にみえる葛と透けてみえる中のカスタードが綺麗で、一見高級な和菓子にみえる。
ありす自身は自らの変化を「とってもとかいはだわ!」と信じて疑わない。
と言うか元の姿を覚えていないんだろうな。
とことん幸せなナマモノだ。
そんなありすにはまだ重要な仕事がある。
繁殖(量産)できるかのテストだ。
媚薬を溶かした砂糖水を霧吹きで吹き付け暗い箱に閉じ込めた。
翌日ありすは自分と同じ半透明な身体を持つ子供を実らせていた。
量産もできる事を確認し、レポートにまとめた。
更に数日後。
「ゆぎい!あんこのみえてるぎぼぢわるいあでぃずはじんでね!」
「んほぉぉ!いやがるまりざもがわいいよぉぉぉ!」
「いやあぁぁ!!べたべだずるぅ!にげられないぃぃ!」
「ぞんなにからんできで積極的ねぇ!」
あのありすを野に放ってみた。
会社にはありすの子供と孫を提出した。
続けて安定した『くずまんじゅう』として繁殖させられたのでオリジナルは不要と言われたのだ。
持て余したありすを野に放してみたらこの有様だ。
子供を宿す側だったからすっかり溜まっていたんだろうな。
「んほぉぉぉ!すっきりー!!」
「いやあぁぁぁ!!ずっぎりー…うぅ…」
間もなくまりさからはえてくる茎。
観察のためにありすを透明な箱に隔離しようと持ち上げる。
ねとねとする感触に顔をしかめる。
砂糖水と葛が溶け合って何とも言えない感触だった。
こどもの頃遊んだスライムのような。
「何するの!ありすはまだとかいはなあいを---ゆぎゃあぁぁ!!あでぃずのがらだが!!あでぃずのがらだがぁ!」
ありすの体がどろりと崩れ、指のあいだからすり抜けていった。
べちゃ、と嫌な音を立ててありすは地面と一体化した。
柔らかくなりすぎた体とカスタードの生んだ悲劇か。
地面にはカチューシャと金髪くらいしかありす痕跡は残っていない。
あとは透明と黄色のよくわからないべたついた塊がうごめいていた。
動いてるってことはまだ生きてるのか…
全くもってでたらめな生命力だ。
「…量産は無理なのかしらねぇ」
ぼやきながら襲われた野良まりさに目をやると、生やされた茎には6つの赤ゆが実っていた。
そのうちの4つは透明で、2つづつ中身の色が違っていた。
「ねえまりさ。この赤ちゃんはどうするの?」
「ゆぅ…れいぱーの子なんてまりさほしくないよ…」
「私が引き取ってもいいわよ」
「ゆ…おねがいできる?」
「えぇ。じゃ、ちょっと我慢してね」
素早くまりさから茎を引き抜き、ありすだった物に挿す。
まりさには常に持ち歩いている紙パックのオレンジジュースを与えた。
それと迷惑料として安物のゆっくりフードを。
これは野良がおいしく感じる程度の物だ。
これ以上の品質だと後々問題が生まれるためだ。
「ゆっ!ありがとうねおねえさん!まりさゆっくりおうちにかえるよ!」
「気をつけてね。基本人間さんはゆっくりできないからね!」
「けどおねえさんは優しかったよ!」
「それは私が特殊なの。いい?人間さんには近づいちゃダメだからね」
「ゆっくりりかいしたよ!じゃあね!おねえさん!」
「はいはい。じゃあね」
ゆっくりまりさを見送って、足元の実ゆっくりに目をやった。
それぞれが飾りを成形しそろそろ生まれ落ちそうだった。
ありすだった塊はすっかり吸い尽くされたのか、地面にはカチューシャ以外なくなっていた。
「「「ゆっくちうまれりゅよ!!」」」
ぷるぷると震え、赤ゆっくり達が生まれ落ちた。
通常のゆっくりありす、まりさが一匹づつ。
葛ゆっくりがそれぞれ二匹づつの計6匹。
「ゆっくりしていってね!」
「「「ゆゆ?ゆっくちちていっちぇね!」」」
「おねーさんがみんなのおかーさんの代わりだよ!早速だけど、この中に入ってね!」
「ゆゆ!ゆっくちりきゃいちたよ!」
赤ゆっくり達は素直についさっきまで親ありすの入っていた透明な箱に移動した。
親まりさはふつうのゆっくりだった為か、葛ゆっくりも普通に跳ねていた。
「お腹減ったよね、ごめんね。お家に帰ったら美味しいご飯をあげるからね!
いい子ならゆっくり我慢できるよね?」
「ゆゆ!がみゃんしゅりゅよ!」
いい子、美味しいご飯、その二つのワードで赤ゆっくり達は素直に言うことを聞いた。
あの野良のまりさも素直な個体だった為なかなか優秀な赤ゆっくりなのだろう。
「お家に着くまではみんな寝てていいからねー。沢山寝たらご飯が美味しいよ!」
「ゆゆーおやちゅみなちゃい!みんにゃゆっくちにぇようにぇ!」
透明な箱に布をかぶせると箱からの物音がすっかり消えた。
早くも赤ゆっくり達は眠りについたらしい。
素直なゆっくりは可愛いなぁ。
研究対象が増えたことと優秀な赤ゆっくりが手に入ったことを喜びつつ、私は家路に急ぐのだった。
つづくかもしれません
葛まんじゅうが食べたくなって思い付いた。
ゆっくりに葛をコーティングしたネタはあったけど
それじゃ表皮ごと葛にしたらどうだろう、と。
最初は葛ゆっくりを野性に帰して群れを大混乱させる
つもりでした。
ありすを選んだのは化粧とかに対して憧れを持っていそうだから。
主人公
ゆっくり加工所に勤める女性。
ゆっくりのことは好き。食事的な意味で。
研究の為にえげつないことを平気でするが本人に悪意はない。
基本ゆっくりは食品扱い。
ペットゆっくりは普通に可愛がる。
その二面性から変人扱いされるが本人は気にしていない。
最終更新:2009年03月05日 01:15