加護として授かっていたので、競走中にこのリンゴを落として気を引くことで見事勝利を収める。
このリンゴは、不死の百頭竜によって守られていたとか。
- 『グリム童話集』「黄金の毛が三ぼんはえてる鬼」〈KHM29〉
→男の子が鬼の頭にはえてる三本の毛を取りに行く途中、とある町で
「これまで黄金のりんごがなっていた木が、今は葉っぱすら出ない、どうしてか」と聞かれ、
これ以外の場所で聞かれた問いも含めて三つを、鬼の介添えの老婆を経由して鬼から理由を聞き出す。
その木の根をかじっている
ネズミのせいだったので、これを殺せば元通りになると言われ、
その事を町の人たちに教えると、実際に実がなるようになったので、お礼をもらう。
→とある王様が黄金のリンゴがなる木を庭に持っていて、実の数を常に把握していたが
朝になると一つ減っている。三人の息子のうち長男、次男を見張りにつけるが正体がつかめない。
三男が見張りをすると、黄金の鳥がこのリンゴを食べていた事が判明する。
- 『グリム童話集』「一つ目、二つ目、三つ目」〈KHM130〉
→一つ目、二つ目、三つ目の姉妹が住んでいたが、二つ目はいじめられていて食事もろくにもらえずにいた。
神通力のある女に教えられて子ヤギからご馳走を得ていたが、露見して子ヤギが殺されてしまう。
再び神通力のある女に教わって、その子ヤギの内臓を家の玄関にこっそり埋めると、
葉は銀、実は黄金(黄金のリンゴ)という樹が一夜にして生える。これが縁で二つ目は
殿さまに認められ、お城に住むことを許される
→戦勝記念の祝典で、姫が黄金のリンゴを三日間、投げる事になるが、山男「鉄のハンス」の助けを得た
かつての王子(身分を偽って園丁として下働きをしている)が、
1日目と2日目はこれを受け取るや否やその場から逃げ去ってしまう。3日目に
逃れようとして発覚し、自分の正体を明かし、姫と結婚する。
(zsphereコメント:
着飾って舞踏会に参加し立ち去るの男性バージョンみたいな経緯になっていて、
色々と気になる話。)
→
ペルシア戦争におけるペルシアの
ギリシャへの遠征軍の中で、歩兵一万のうち一千の兵は
石突に金の
ザクロをつけた槍を持って残り九千の兵を囲み、残余九千の兵は銀のザクロをつけた
槍を持っていたと言い、そのほか、
クセルクセスの最も身近に従う部隊は石突に金のリンゴをつけた
槍を持っていたという。
参考文献
『完訳グリム童話集(1)』
『完訳グリム童話集(2)』
『完訳グリム童話集(4)』
『歴史(下)』ヘロドトス
『黄金伝説』国立西洋美術館企画展図録
最終更新:2016年02月27日 05:01