アプロディテ


  • 「アプロディテ」は「泡から生まれた女神」の意。
   クロノスによって切り取られ海に投げ込まれたウラノスの男性器の周囲に生じた泡から生まれたため。


  • キティラ島から、のちにキプロス島へと移ったとされる。キプロス島もアプロディテ信仰の聖地であり、
   またアプロディテには「キュプリス・アプロディテ」というこの島にちなんだ尊称もある。




  • ホメロス風讃歌』所収「アプロディテ讃歌」によれば、この女神はあらゆる生き物に甘い情熱をたきつけるが、
   ただ三人の女神にだけはこの力が及ばない、という記述がある。
   すなわちアテナアルテミスヘスティアのみがアプロディテの力に屈服せず喜ばないとか。
(この三女神はいずれも処女神)

   ゼウスすら惑わせるアプロディテの力に対し、逆にゼウスによって人間の男を愛するように仕向けられた
   アプロディテがトロイアの王族アンキセスと交わり、アイネイアスを生む。
   その経緯は上述の「アプロディテ讃歌」に詳しい。
(またそのため、アプロディテは『イリアス』やウェルギリウス『アエネイス』でも一貫してトロイア贔屓である)



      参考文献

『神統記』ヘシオドス
『イソップ寓話集』
『四つのギリシャ神話


最終更新:2015年11月07日 04:16