G級(MHF‐G)

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G級(MHF‐G) - (2016/07/13 (水) 12:00:57) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2014/02/15(土) 05:12:45
更新日:2024/03/18 Mon 17:35:39
所要時間:約 18 分で読めます







ここで挙げるG級とは、モンハンシリーズの外伝にあたるオンラインゲーム
モンスターハンターフロンティアG(以下MHF-G)』におけるメインコンテンツの一つである。

現在でこそ名実ともに本作のメインコンテンツとしての立ち位置を確立しているG級だが、
ここに至るまでには致命的なスタート失敗に始まり、数え切れないほどの改新、変革、変化が複雑に入り混じっているため、それらの事情も追々後述していく。
内容はMHF-G10時点でのG級を中心に説明する。






概要

2013年4月、MHF(フォワード5)からMHF-Gへの超大型アップデートと同時に実装されたランク。
PシリーズのG級と同じく、現時点では最高難易度のコンテンツという位置づけである。
それと同時に、向こう側にはない独自のシステムや要素が非常に多い。


G級自体は実装の約1年前の段階から計画されていた。
フォワード4当時は秘伝防具や運営等の諸問題によりギスギスした空気が漂い始めており、更に公式イベント開催に際し重大発表(G級のこと)が告知された際には「もしかしてサービス終了するんじゃね?」とまで噂された程である。
それに対し、いざG級の存在を発表するとプロデューサーの杉浦、もといギウラスは皆の不安を払拭する意図を込めて

「反省しろ~~~!」

と茶化した一幕もあった。


昇級試験

G級に昇るためには、HR7でギルド指定クエスト(本家でいうキークエスト)を全てクリアする必要がある。
すると、天翔龍シャンティエンの撃退を目的とした緊急クエストが発生。
これをクリアすることで晴れてG級ハンターに昇級する。

なお、シャンティエンは後述の極限征伐戦でも戦うことが可能。


特徴

最近は本家と比較的近いシステムにリファインされつつあるMHFだが、
このG級では今までと違う独自の仕様が多く盛り込まれており、半ば別物に近い。
故に、かつての凄腕ランク実装当時のようにプレイヤーの情報収集がとても大事となる。


とはいえ全てを事細かに説明することは難しく、アップデート毎に仕様変更・新要素の追加が行われるため、全てを網羅するのは現実的でない。
ゆえに本項目では大体ざっくりとした説明に留めておくので、詳細は各自で調べていただきたい。



GR/GSR

従来のHR(ハンターランク)/SR(スキルランク*1)に相当する新ランク。

上昇テーブルなどの仕様は概ね同様で、後述するがクエストの受注条件等には一切関係ない。
(G8以降は一部例外あり)
一定ランクに達する毎に恩恵が増えていき、G級ライフが少しずつ楽になる。
なお、GSRはかつての秘伝書システムにあったようなマイナス制限は一切無い。
後述のG級ハードコアクエストでは「G級秘伝書」の装備が必須となる。

また、G級帯の生産武具のレア度もGRでランク付けされている。
防具の場合は強化時の防御力ボーナスに深く関わってくるため、地味に重要。



Gz(ジーゼニー)

G級専用の通貨。
上限は従来のゼニーと全く同じで、G級武具生産・強化、及びクエスト受注の契約金などに必要。
今までと違って参加人数で報酬金が割られないようになっており、
「圧力」スキルを発動することでクエストクリア時のGzを増加させられる。
(厳密な仕組みでは違うのだが、とりあえずそういう感覚で問題ない)


G級クエスト

受注には専用のG級受付嬢に話しかける必要がある(ちなみに竜人族の女性)。

凄腕まではHRによって狩れるモンスターが制限されていた。
しかし、G級ではGRに関係なく難易度★1~★7までどれでも好きなモンスターのクエストを受注する事が可能。
ナンバリング側で例えるなら、上位に昇級したてのハンターが
いきなりラージャン古龍といった大物達と戦えるようなもの。


だが、いきなり強豪共をホイホイ狩れるほどG級は、ましてやMHFのそれは甘くない。
フォワード時代に問題化した「防御力の必要意義低下」を解消し、防御力を確実に機能させるため、
G級クエストでは★の数によって防御減算、つまり実際の防御力に下方修正が発生するようになる。
(ついでに属性耐性も一括で2分の1にされてしまう)
難易度の横には目安として「適正」「注意」「危険」「達成困難」が減算後の防御力で判定される。
「適正」ならそうそう即死しないが、「達成困難」だと一発オワタ式のような極限状態になる。


具体的な計算式は防御力-((クエストの難易度数値-1)×150)
例えば凄腕までの防具は一括してGR1、難易度★1に相当する。
仮にこれを防御力750とした場合、★1では減算されないが、★2は-150で600に減少。
★6に至ってはこの時点で-750、つまり裸同然の0にまで下降してしまう。
それを防ぐためには、まずは低ランクのG級帯で作成可能な防具を作り、強化しながら徐々に対応していく事になる。
(そのためG級帯の防具は、凄腕までのものとは比べ物にならないほど防御力が凄まじく高い)


一方、個人で事前に★の数を下げる=被ダメージを減らす設定も可能。
引き換えに減った★の数に応じて報酬もしょっぱくなり、剥ぎ取りが失敗しやすくなる。
つまり、最低まで下げれば即死の危険性も報酬枠もグッと減ってしまう上に剥ぎ取りも失敗しまくる
これは他の要素によるサブ的な報酬にまで影響してしまう。
逆に、モンスターの下見や行動パターンの観察には有効といえるか。


G級の特殊なクエストには多くの種類があり、大別して
  • G級ハードコアクエスト(従来のHCクエと同じ)
  • 極征クエスト
  • 烈種・始種クエスト
  • 特別クエスト
  • G遷悠クエスト
の5つが存在する。
これらは前述の難易度設定が行えないので注意(烈種はG5になるまで難易度固定ではなかった)。

ちなみに各フィールドの汎用BGM・および発覚音は専用のものになる。
遷悠クエストのみ、そのモンスターの出典元で使われたBGM(専用曲がある場合)・SEになる。



極限征伐戦

G級のメインコンテンツで、MHF4大定期開催イベントの一つに属する。
このクエスト限定の古龍モンスターと戦う事ができ、クリアするたびにレベルが上昇して強さが増す。
前述の極征クエストはこれに該当。


MH4のギルドクエストと似たシステムだが、決定的に異なるのはLv上昇で技を解禁していく事。
そしてLvに応じた防御減算も徐々にかかっていくため、必然的に強力なモンスターに化ける。
モンスターによって違いはあるが、概ねLv500・1000台で全要素を解放する模様。

報酬にはそのモンスターの素材だけでなく、G級の武具強化に必要な素材も入手できる。
最近は1回参加するだけでも最低限の必要分の素材が手に入るようになっている。


参戦モンスターはいずれもG級の大物古龍種だけあって、高レベルになるほど凶悪な強さとなる。


開催ごとに狩猟対象のモンスターが変更されるため必ずしも常駐ではない。
基本は1回につき2体のローテーション。

また、G5以降はチャレンジコンテンツ「至天征伐戦」も同時平行で開催している。
こちらは連戦前提でない分、登場モンスターは極めて強力。
狩人応援コースや元気のみなもと効果も無効化されるガチ討伐系のクエストである。
強豪イベントの双頭襲撃戦と違って完全な実力試しの趣であり、新規の武具素材は一切無い。

至天対応モンスター


スキル

G級独自のスキルが多く存在する。
また、一部のスキル(根性、ド根性、いたわり)はそれぞれ最上位スキルでなければ発動不可。

詳しくはこちらの項目を参照。


モンスター

従来のシステム据え置きで、新たに「烈種」「始種」を実装。

G級での面子は既存モンスターと、G級初登場のモンスターが入り乱れる。
なお、既存モンスは特異個体にしない限り基本は元の仕様そのまんまなので注意。
肉質は変種ほどの大々的な変更は無いが、概ね属性が効き易く調整されているため
属性武器の選択も重要になってくる。


現在、極征クエスト以外に登場する固有のモンスターは以下の通り。



また、G2以降実装の下記モンスター達も剛種ランクと共にG級対応している。


更に、以下のモンスター達はメゼポルタに現れた「遷悠種」としてカテゴライズされており、
G級では例外的にGR500~が受注・参加条件となる。

モンスター自身の仕様にも変更があり、MH3以降と同じく罠・閃光を繰り返し使うと耐性がつく。
更に怯み耐性は、各部位は怯ませた回数の分だけ倍算されていくため、特定の部位だけを狙って怯ませ続けることが困難と化した。

また、既存のモンスターは、一部攻撃に変化が加わっていたり(G2まで)、全く新たなモーションを獲得したりしていることがある(G3以降)。
或いはその両方というパターンも。


得られる素材もG級独自のもの。



武具

G級で生産できる武具には従来と同じく種類があり、それぞれ特徴が違う。
これらをよく知り、使い分けることがG級ライフを楽にしてくれる


武器

凄腕までとは比較にならない攻撃力の武器が非常に増え、ハンター側のインフレを加速させた。
ただし、モンスターによって性能の方向性に違いがあるので「どれかが一強」にはならない。


詳しくは項目を参照。


  • G級覇種武器/烈種武器/始種武器
覇種武器からグレードアップ。最近はG級覇種から一発生産も可能。

斬れ味一段階アップ等の恩恵がある都合、(G級)覇種防具とセットでの運用が推奨される。
ただしG級覇種段階での性能は覇種武器からちょっと上がった程度のものが多く、そのままではある程度強化したG級武器に叶わない。
基本はすぐに「烈種」と呼ばれるモンスターの素材を中心に強化することになる。
烈種武器の素の性能はG級武器に負けるが、烈種防具とセットで運用する事により
かなり強化したG級武器に匹敵する性能を引き出せる。
また、武器自体が1種類のスキルを内包しているのも大きな特徴。
ここから「始種」素材を使うことで最上位の始種武器に強化され、素の性能がG級武器Lv50前後に匹敵。
内包スキルがグレードアップする(例外あり)。


  • G級進化武器
ラヴィエンテの素材を使ったかつての最強武器が堂々と凱旋。
強化には想像を絶するとてつもない労力と時間を要するが、その分最終的な性能は文字通り「最強」の2文字に恥じない。


防具

多くが強化すると、というかデフォルトでも防御力1000以上に達する。まさにインフレの極地。
また、G級防具とG級秘伝防具は装飾品として作り変えることが可能(それ以外は不可能)。
精錬についてはG級防具の項目に譲る。


G級におけるスタンダードな防具。スキル枠拡張、装飾品への精錬などの機能を持つ。
詳しくは項目参照。


  • G級覇種防具/烈種防具/始種防具
覇種防具からグレードアップ。
後述のG級秘伝ほどではないが素の防御力が低いので、極力すぐに烈種防具へ強化するのが基本。
烈種以降の特徴は1部位さえあればスキルアップグレードが常時発動すること。
始種防具にまで強化すれば強力なG級スキルが付与され、始種武器とセット運用時の補正も上昇する。
「パーツ単位で運用」というコンセプトは、剛種防具時代から一貫して変わらないのでうまく利用すべし。


  • G級狩護防具
狩護防具より更に上の、現状では課金防具専用となる派生段階。
課金専用だけあって非常に強力な効果を多く持ち、その中にはG級防具としての特性も持つなど高性能の一言に尽きる。
ただし、最終的な性能では最大強化したG級防具の方が上というケースも多々あるので過信は禁物。
防御力ではどうあがいてもG級防具には勝てないため、賢い運用を。


フォワード時代に色々な波乱を巻き起こした秘伝防具がグレードアップ。
詳しくは項目を参照してほしいが、現在のG級環境において秘伝防具自体の立ち位置は低く、
かつてのように「秘伝さえあれば他はいらない」訳ではないことを十分に留意する必要がある。


ハンターナビ

MHF-GGから実装されたナビゲートシステム。
HR/G級ハンターが次にこなすべき指標や課題を示してくれる。
クリアすると有用な報酬を貰うことが可能。
初心者のみならず、諸事情でMHFを離れていたハンターが復帰する際の助けになってくれるはず。


G級においては最低限の防具一式と装飾品を作ることができ、更にレアな素材をナビの方でお膳立てしてくれる。
特に装飾品はMHFの必須スキルとも言うべき剛撃のスキルポイントが付与されるため、やる意義は大きい。

G級専用武器種

穿龍棍

MHF-GGから登場したG級専用の武器種。
見た目はズバリトンファーそのもので、圧倒的な手数と機動力、そして空中戦による打点の高さを生かした武器。
ストーリークエストを第8章までクリアすることで生産解禁となる。
詳細は項目参照。


スラッシュアックスF

MHF-G10から登場した、同じくG級専用の武器種。
本家のスラッシュアックスをベースにMHFらしい大胆なアレンジを施した新生スラアク。
G級に上がった時点から素材入手で生産可能。
詳細は項目参照。



現在は非G級の緩和が大きく進んでおり、2016年度には大規模リファイン<プロジェクトR>によって非G級の大がかりなスマート化が行われたため、昔ほど進めるのは苦では無くなっている。




追記・修正お願いします。






















概要(黒歴史編)

以上がG級の現在となる。


ここから触れるのは、G級創立当初に起きた大問題について。
目まぐるしく変化を遂げ続けた今では想像もつかない話だが、当時は運営とユーザーが数多の混沌と問題にぶつかりまくり、七転八倒と幾度もの改善が行われていた。
そう、始まりのG級(MHF-G1)は地獄と呼ぶに相応しいアビ叫喚と化していたのである…



MHF史上最悪のアップデート、MHF-G(ゴミ)1



先行テストの不穏な雰囲気が少しずつ改善されていき、
フォワード最後の盛大な宴も終え、遂に迎えたMHF-Gアップデート当日。
恒例の緊急メンテにやれやれ、と肩を竦めたハンター達は
体よくシャンティエンを撃退し、順調にG級へ昇級していく。
しかしながら、そんな彼らを残酷に待ち受けていたのは
糞システムの数々、終わりなき地獄のマラソンの始まりだった・・・



これより以下に記すのは、G1アップデート当時に大きく騒がれた重大な問題の数々である。


当時のG級武具

G級武器の問題点について詳しくはこちらの項目で。
要約すると、強化の成功確率が今と比べ物にならない、「素晴らしく運がないな、君は(笑)」の幻聴が聞こえそうなほどの低さ。
レア素材を使ってもその低確率が一切変わらず、しかも努力して完成させたところで覇種武具の攻撃力に負けるという見返りに合わない性能だった。
そのため多くのハンター達からは「作る価値無し」と断じられてしまう事態に。


G級防具も詳しくはこちらの項目を参照していただきたい。
こちらも要求素材の多さや覇種武具にスキル枠拡張以外で勝てる利点が殆ど無かったことから
G級防具は装飾品(以外に使い道が無い)」と見なされてしまっていた。
以後、素材数が緩和されたG3までG級防具は防具としての存在意義がフワッフワな状態が続いた。

また、防具に関連して地味ながら致命的だったのは
前述の防御減算システムがハンター達には確認不可能だった事、なおかつ今より減算度合いが1ランクキツかった事か。
更に先行テストでは仕様そのものすら伏せられていただけでなく、もっと致命的な問題として
クエストの適正GRと同じ防具でなければ防御力が下がるという誰得仕様もあった。
この仕様ではせっかく作ったG級防具が上下のGRでは全く無駄になる訳で、人の努力を無下にするようなシステムから「賽の河原オンライン」と揶揄されて大バッシングを受け、本実装時に撤廃された。


このように、鳴り物入りのG級武具はクソゲーと呼ぶのも生温い超絶運任せ強化と、覇種武具のせいでことごとく普及しないという最悪のスタートを切ってしまっていた。
何故こんなことになったのかと言うと、どうやら運営が「苦労して作った前の装備が無駄にならないように」という配慮を行ったから、らしい。
しかし、その結果がどうなったかは改めて強調するまでもないだろう。


当時のGR

実装当初にハメ・効率主義が横行した最大の原因。

今のように全部のモンスターから自由に選択できた訳ではなく、
ナンバリング・Pシリーズ等と同様にGRPを溜めて緊急クエストをこなし、次のGRに進むことで
次第にモンスターが増えていくという形式で、ある意味HR時代を踏襲した内容に見えた。

しかしながら、これがまた杜撰なシステムだと判明するには時間を要しなかった。


まず、1回のクエストで貰えた当時のGRPは、最大で1300ぐらいだった。
この数値をよ~く覚えた上で、最初のGR1-1とGR1-2それぞれから次に上がるのに必要な値を見ていただきたい。


GR1-1~1-2 約300
GR1-2~1-3 約30000


・・・お分かり頂けただろうか。
最初のランクアップはまだしも、そこからGR1-3への時点で目算23回以上もの戦闘を強いられるのである。
計算するのもイヤになってくるが、酷いことに以後もこの調子でドンドコ要求GRPが増えていく。
本家、フロンティア、どの目線から見ても正気の沙汰じゃない。

最終的には…



GR3-3(当時の最高GR)

約150000


ここまでの合計GRP

約650000



連戦数にして、約5 0 0 回







1クエストの所要時間を最短5分と仮定した場合、500×5=2500分で約42時間。
1日2時間でGR上げに専念すると上がりきるまで21日かかる。
これに狩猟クエスト以外の要素(素材採取、準備など)を加味すると、冗談抜きで1ヶ月近くもの時間を要する。

そして、当時の獲得GRPの良効率ベスト3はイャンクック、ダイミョウザザミ、ポカラドンの3体。
というより彼らぐらいしか本当に効率の良いモンスターがいなかった。
現実は1回5分なんてうまいこと事が運ぶわけがなく、正攻法で恐ろしい連戦数をこなしていたら
とてもじゃないがGRP稼ぎが全く捗らない。
だったらPTプレイでハメ戦法を使った方がずっとマシだということで、
彼らをハメで延々と狩り続けてGRを上げる風潮が生まれてしまった。
むしろ、そうする以外に方法が無かった。

この状況を誰が呼んだか、名付けてクッキーポカラ丼オンライン」。
名前だけなら美味しそうに見えて、その実ハンター達には全く美味しくないおかわり地獄である。


このように肝心のモンスターハントを取り巻く環境すらも劣悪で、延命と言うにもあまりに杜撰すぎるシステムであった。
しかもGR3-3までに会えるG級新規モンスターはポカラドン、ファルノック、ヒュジキキしかおらず、ミドガロン以降のモンスターとは戦うことすら出来ないと判明して更なる不評を招いた。
(後に運営は「完全に延命ありきの意識がチーム内にあった」ことを暴露している)
ミドガロンから最後のアノルパティスまで配信されたのは、G2に入ってようやくの事であった。


ちなみに実は、この問題は先行テストの時点から既にこうなる可能性を孕んでいた。
だが前述の賽の河原オンラインの方がずっと大きく騒がれた為、プレイヤーも運営も見過ごしてしまったのだ…


覇種真っ青の強さを誇る(新規)モンスター

上記の武器強化失敗や、終わりの見えないGR上げが鬼畜すぎたため、それらに比べると地味だが、
新規モンスターの強さが露骨に優遇されているという声もちらほら上がっていた。
特に顕著なのが☆2のファルノック、☆4のミドガロン、☆6のアノルパティスである。

以下、基本ステータス(体力・攻撃力倍率・全体防御率)を同ランクの古参モンスターと比較した表。
ランク モンスター名 体力 攻撃力倍率 全体防御率
☆2 ババコンガ 11200 7.0 0.45
ゲリョス 12000 7.0 0.45
ファルノック 20000 6.5 0.45

ランク モンスター名 体力 攻撃力倍率 全体防御率
☆4 リオレウス 12900 4.8 0.45
ドドブランゴ 14000 5.0 0.45
ミドガロン 25000 7.3 0.45

ランク モンスター名 体力 攻撃力倍率 全体防御率
☆6 エスピナス 16000 5.5 0.55
ラージャン 12000 3.6 0.45
グラビモス亜種 15400 4.6 0.4
アノルパティス 24000 7.5 0.45

いかがであろうか?
GR4を超えてくると攻撃力倍率がの低いモンスターが目立つが、これは上記で述べた防御力補正が大きくなるため。
流石に一撃で即死してしまうような攻撃力ではまずいと判断されたのだろう。
しかしこの仕様が当てはまっているのはほぼ古参モンスターであり、
新規モンスターはそんなこと御構い無しと言わんばかりに、攻撃力倍率が軒並み6.0~7.0超えのモンスターがバンバン出てくる。
また、体力も古参モンスターが大体14000~16000の間に収まっているのに対し、新規モンスターは20000超えが当たり前。
☆1のポカラドンと☆5のギアオルグのみ20000を下回っているが、
それでも16000、19200と高く、この2体は肉質が物理・属性共にかなり硬いためあまりフォローになってない。

また、G1,G2で実装された古参モンスターは既存のモーションが強化・もしくはエフェクトが追加されただけという、
(例:回転攻撃時に竜巻のエフェクトが発生する だけの ティガレックス、火炎ブレスが毒ブレスに置き換えられた だけの イャンガルルガなど)
G級の名を冠する割には少々味気ないものとなっている。
強力な新規モンスターの踏み台のような扱いになってしまう古参モンスターという図式は、MHFでは今に始まったことではないが、
実装前に語られた触れ込みには「G級は覇種をも超えたランク」と語られていたため、
実力・存在感共にマイナーな古参モンスターが一念発起するのではと少なからず期待されていた。
そのため余計に肩透かしを食らうハンターが多かったようである。




他にも酷い要素はまだまだある。
しょっぱ過ぎるにも程がある報酬(「何も出ない」枠すらあった)。
何故そこを制限するのか分からないGz所持制限。
etc……
「コレ」が、運営チームがお客様を半年待たせて実装した一大コンテンツである。

ただただ延々モンスターとの戦いだけを強いて作れる武具は役立たず、
クソ真面目に正攻法で狩るよりも皆でハメたほうが超効率的という末期的環境。
幾らなんでも、こんなゲームが果たしてモンハンの「G級」の重みに耐える、遊んで楽しいと思える真っ当な内容であるだろうか。
ましてや、基本無料プレイが当たり前になりつつあった当時のオンラインゲーム環境で見ても、数少ない完全料金制のオンラインゲームである。
せっかく手を出した最上位のコンテンツがこの有り様では、金を払う価値を見出すことに虚しさも覚える。


結論として、G1の内容にプレイヤー達から下されたのは「G(Garbage)級」…「ゴミ級」の蔑称が相応しいという過去最悪の評価だった。
唯一好印象として評価できるのは新規BGMだけ、とも言われた程。

後にG1を振り返ったギウラスが、

  • 「面白さ」をまったく考慮しない、ただ時間を要求するだけのゲームを誰が遊ぶのか?

  • お客様からの評価を100点満点で例えたら「100点中5点

と語っていることからも、G1の不出来は数多くのプレイヤーの不信と怒りを招いたであろうことが伺える。



さて、ここで冒頭のギウラスの発言を振り返っていただこう。

「反省しろ~~~!」

今となっては誰が反省すべきであったかは語るまでもない。

まあ「反省しろ」発言はMHF終了の噂に対しての発言なのでこのツッコミはちょっとズレているが…

その後の顛末

このG1で犯した大失敗が何も影響を出さなかったはずが無く、サービス開始からG1に至るまでの運営の後手で杜撰な対応・態度にある程度許容し、フォワード暗黒期とも言うべき秘伝絶対主義を生き抜いてきたハンター達は遂に我慢の限界を超えて激怒、溜まり続けた不満を爆発させた。
フォワード時代までの比にならない大量の引退者を出しに出しまくり、PC版の人口は一気に減少。
後にそれまで複数有ったPC版サーバーが1つに統合される事態にまで発展した。
(ただし統合の件は、元々運営の中で予定にあった事である。それが結果的に早くせざるを得なかっただけ)

結果的に見れば、長きに渡って積もり続けたツケを運営は手痛い形で払うこととなった。

特に重要なのが、G級実装以前から延命、搾取の鬼と批判され続けていたように運営態度がすこぶる良くなかった事であり、その姿勢を続けていれば例えG級の構想が無かったとしても、遅かれ速かれプレイヤー達の不満が大爆発する未来は目に見えていた。
いずれこうなるのは避けられない運命だったのである。



G級改新と波乱の道のり

そして運営は、G1アップデートからしばらくして「G級を根本から見直す」と宣言。
これはG級の惨状に対し、ハンター達がG級の質に対して運営にハッキリ「NO!」と突きつけたことを意味していた。

ここから暫くの間、「G級改新」としてMHF-Gは激動の時代へと突入していくことになる。


G1の問題点は運営の信じられないリファイン速度の速さもあって、段階的にだがどんどん改善されていった。

  • GRシステム…GRP緩和策などが取られ、G2で制限が完全撤廃。自由にモンスター選択可能に
  • G級武具…作りやすさは改善されたがなお要求素材数が多い。G3で大幅減少により作成難易度低下

かと思えば、折角の新たな目玉コンテンツの極限征伐戦が難易度や報酬面の問題で大ブーイング。
G1の失敗も含めPC版のハンター人口が1万人台まで落ち込む事態になり、改めて本腰を入れた運営は何度も開催とフィードバックを継続することに。
一方、気になるライバルMH4の発売で案の定ハンターが少なからず流出。極征の事件もあり運営もハンターも気を揉む*2

G3でG級の大部分が改善されたものの、ギウラスから見れば「100点中50点」とまだまだ再建途上だった。

顧客層拡大のためにPS3、WiiUでもサービス展開するが、プレイヤーの選択の幅は広がったものの戦略的には大きく成功したとは言えなかった。
また、シジル無限作成バグという重大な不具合事件が起きたり、ミヤーシタこと宮下がいつの間にか左遷異動してキモトこと木本が表舞台に現れたり…といった出来事も起きた。
一部では宮下が憎まれすぎたので木本が新たなスケープゴートにされたという憶測を呼んだ

波乱万丈の末、「真のG級」と題したGGで新武器種「穿龍棍」の実装が大好評となり、
G1で死に体と化したMHF-Gは息を吹き返すことに成功。
他の武器種が追いやられかける驚異的な普及率で一時はバランス崩壊が危ぶまれたが、それはまた別の話。

以降は小規模の問題(上記の武器種間バランス、緩やかではあるがハンター人口の流出etc)やインフレの加速化などの懸念点がチラホラと発生はしたものの、
これといってG1並の致命的な大問題が起こることは無かった。
そして、G級の整備やイベント展開、G9以降の明確なエンドコンテンツ「G級ラヴィエンテ」の実装等によりプレイヤー側の再認識が進み、ようやく「G級=MHFのメインコンテンツ」という立ち位置を確固たるものとすることになった。
その年月、実に約3年。短いようでとても長い道のりであった。


G1の大失敗後の運営体制

流石に運営も昔ほどの酷さは無くなり、現在のMHF…もといMHF-Gは昔と比較して驚くほど遊びやすくなった。
新規・復帰プレイヤーへの待遇やサポート、キャンペーンはかなり手厚く行われている。
従来以上にユーザーの意見を積極的に聞き入れ迅速なフィードバック、リファインを行うようにもなった。
地獄のフォワード・G1時代が嘘のようなユーザーフレンドリーである。
課金は相変わらずとも言われるが・・・これは料金制オンラインゲームである以上は必然の販売形態であるし、一種のバランス調整も兼ねているので流石に致し方ない面はある*3
確実に言えるのは、もはや昔のような重課金をせずとも最低限の料金だけで十分遊べるようになったことである

余談

大失敗から綱渡りでなんとか立て直した運営の手腕は評価できる所もあるが、反省にしろ改善策にしろいささか遅すぎた部分があるのも事実ではある。
事実、G級序盤とその後の大失敗が原因で、当時ただでさえ元から危うかった運営の信用は完全に失墜。
新モンスターや新コンテンツ実装が告知されるたび、その出来を全くといっていいほど期待しない・過小評価する声が一部から出るのが恒例と化してしまった(それだけG1の惨状が今も深い爪痕になっているのだ)。


また、数字面では2013年度決算でカプコンの利益低調の原因として名指しされた程多大な損失をもたらした
ゲーム会社の中でも特に利益を重んじるカプコン。もし二の足を踏んでしまえば足切りは避けられないかも、
という正念場に立たされたこともあった。

その危機をなんとか乗り切れた2014年11月、渋谷で行われた感謝祭のステージではG1からの失策を振り返る「反省の宴」が開催。(動画https://www.youtube.com/watch?v=-9bbyT63sgk
G1のアレすぎる要素の数々は(ざっくり言うと)F5・G1に要素を盛り込みすぎた結果テストプレイ・調整が不十分になってしまったためと明かされた。
そして、最後にはギウラスをはじめとした主要スタッフ4人に抽選で選ばれた観客が「反省しろ~~~!」と顔面にパイを投げつけるイベントで〆、というオチもついた。
(後に「実は反省してないんじゃないか?」という物言いから巨乳好きのギウラス(本人公言)と(いつもの)愉快な面々が滝行に挑まされるという荒修行に発展した)


もちろん、我々はこの程度で帳消しにしてはならないし、これからも忘れてはならない。

かつて運営の大失敗がもたらした負の歴史を。

誰もが終わりなきおかわり地獄に頭を抱え、絶望し、声を上げた日々があったからこそ、今のG級があるという事を・・・


あと、「G1からG2で同時接続が3万から2万に減った」などとよく言われるが、これは若干不正確である。
実際にはF5の時点ですでに同時接続は減少傾向にあり、F5終盤は25000~20000程度だった。
ではなんで3万人とか言われているかというと、F5の最終週は「MHF最後の宴」というコース全解放などの大盤振る舞いなイベントをやっていて、その週の同時接続が3万人ほど居たからである。
G1の出来があまりにひどかったため、微妙に誇張された形で話が広まってしまった。
まあ大して変わらないけど…

追記・修正は当時からメゼポルタ在住のG級ハンターにお願いします。
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