シーフ(FINAL FANTASY XI)

登録日:2017/11/30 Thu 01:32:31
更新日:2023/03/02 Thu 06:55:41
所要時間:約 21 分で読めます




MMORPG『FF11』に登場するジョブの一つ。
サービス開始時から存在する最古参ジョブの一角であり、戦士モンク白魔道士黒魔道士赤魔道士と並び、ゲームスタートの時点で選択可能。

FFシリーズのシーフは1作目から登場している古株で、元々は海外のRPGで定番となっていたローグ(盗賊)系クラスをその起源とする。
しかし海外産RPGにおけるローグ系クラスは、基本的に「戦闘には弱いが、ダンジョン探索などで便利」というコンセプトだったので、ダンジョンクローラー*1要素がそれほど強くないJRPGとはかみ合わない部分も多かった。

このためシリーズ初期にはそれほど目立つジョブではなく、下手すると「ハンデ」とか「地雷」とか言われていたりもしたのだが、Vあたりからはそこそこ上手く落とし込めてきた感がある。
またVIIXでは主役級の人物のジョブにもなったことで戦闘面での強さも向上しており、FFの場合は「シーフは戦闘には弱い」というイメージもそれほど強くは無いかもしれない
リュックは若干先祖返りした感もあるが。


◆「どんなジョブなの?」

根本的にはVのシーフが原型。
つまり「直接戦闘では弱いが、ダンジョン探索やアイテム収集などに強い」という海外RPGで言う典型的ローグとして設計されている。

しかし戦闘系コンテンツの比重が高まるにつれ、また「パーティに参加できなければレベルが上がらないが、戦闘で弱くてはそもそもパーティに参加できない」という根本的な問題もあり、
「小技を駆使して大火力を出したりメンバーを支援したりできる、テクニカルなアタッカー(攻撃手)」というアタッカー系ジョブにシフトしていったという歴史を持つ。

現在では最初期の方向性を残した

●「トレジャーハンター」……攻撃した敵のアイテムドロップ率を上げるジョブ特性

●「ぬすむ」……敵の持っているアイテムを盗む

●「ギルスティール」……敵が落とすギルの額を上げるジョブ特性

といったローグ系の特性を持ちつつ、同時に

●「トリプルアタック」……一定確率で3回攻撃が発生するジョブ特性

●「二刀流……両手に一本づつ片手武器を装備できるジョブ特性

といったアタッカー系の能力、また

●「だまし討ち」……敵と自分との間に味方PCを挟んで攻撃すると大ダメージ、かつ発生した敵対心をそのPCに押し付ける

●「アカンプリス」……パーティメンバー一人の敵対心を半分吸収し、自分の敵対心とする

などといったヘイトコントロール系の小技も併せ持つ、複合的な特殊アタッカーとして認識されている。

メインウェポンはもちろんシーフらしい短剣(突属性)で、クロスボウを使った射撃もそこそこ得意だったりする。
他にも片手剣や、意外なことにモンクのような格闘スキルも持ってたりするが、こちらは正直オマケレベル。



◆「どんなところが優れてるの?」


トレジャーハンター。トレジャーハンター。トレジャーハンター。
(※大事なことなので3回)

第一世代MMORPGらしくドロップ率5%とか小数点以下の確率とかが普通に存在するFF11において、アイテムのドロップ率を上げられるトレジャーハンター、通称トレハンの価値は計り知れないほどに高い。

トレハンは他にも狩人、意外なところで青魔道士(セットした青魔法の追加特性)なども持ってはいるが、シーフに比べればランクが遥かに低い。
この為、敵からのドロップに報酬を依存する状況では是非とも欲しいジョブになっている。

そして11におけるトレハンは素のドロップ率に倍率での補正がかかるらしく、元々ドロップ率が高いアイテムほど効果が顕著に発揮される。
このため雑魚モンスターを倒して素材(装備や消耗品、家具などを作ったりするのに使う)を集める「素材狩り」では、シーフとそれ以外では効率に雲泥の差が出る。

またトレハンだけのジョブかと思いきや、意外とそんなこともない
……というかレベル帯にもよるが、片手武器アタッカーの中でも最強を争える大火力を持っていたりする

これは二刀流とトリプルアタックによる圧倒的なまでの手数の多さと、不意打ち・だまし討ちを使ったWS(ウェポンスキル。ゲージをためて使う武器技)の火力増強効果によるところが大きい。



◆「んじゃ欠点は?」


ぶっちゃけた話、トレハンを除けば「パーティ戦術上必須」で、かつ「シーフにしかできないこと」があまりない

それでありながらシーフ自身はソロ性能も高くはなく、また性質上パーティメンバーがいないと真価を発揮できないという矛盾がある。

また近接アタッカーとしてみた場合、火力こそ高いのだが「敵に与えるTPが多い」という弱点が非常に痛い。
TPというのはいわばWS用の「技ゲージ」で、敵味方共に相手を殴るor殴られることで蓄積され、これを消費して技を放つというシステムになっている。

そして殴られた場合にたまるTPは「一撃が重くて間隔が長い攻撃<<一撃が軽くて間隔が速い武器」となっているので、典型的な手数特化型であるシーフは、他ジョブに比べ、敵に与えるTPがものすごく増えてしまうのだ。
よって必然的に敵の痛いゲージ技を誘いやすくなってしまい、味方の事故死やヒーラー(回復役)の負担を招きやすいのである。
突属性アタッカーとして競合関係にある踊り子は「モクシャ」という与TPを減らす特性をもっているし、竜騎士は重い両手槍が武器なのでそもそも与TPが少ないため、シーフの欠点はこの点でも非常に目立つ。

このため、「報酬的にはものすごくシーフ(トレハン)を入れたいんだけど、戦力的に入れる余裕がない」という事態が割としょっちゅう発生する。

また報酬がドロップ式ではないコンテンツではそもそもトレハンに意味がないので、この場合もかなり立場が苦しい。



◆「世界観的には?」

過去シリーズでも盗賊であることを隠さない誘拐犯がいる一方で、トレジャーハンターだと言い張る服泥棒もいたが、11でもこの両方の側のシーフが存在している。

前者のシーフは言ってみれば「盗賊」「犯罪者」なので、やることも窃盗、強盗、密輸、横領、詐欺、果ては暗殺など、果てしなくダークなジョブ、というか商売である。

こうしたシーフというのは全くの個人で活動していることも多いが、だいたいは何らかの後ろ暗い組織とパイプを持っているのが一般的。
そして中の国におけるシーフ業界の最大手とも言えるのが、ジュノ大公国に本店を構える(自称)商業組織「天晶堂」である。
天晶堂は「表の顔」ですら、入会に合言葉と紹介状が必要な「ワケあり」物屋という危険なものだが、「裏の顔」ともなるとさらにデンジャーで、エルシモ海賊や旧アタルフォーネ盗賊団残党といったS級犯罪者集団とも深い関わりを持っている。

中の国で裏家業に携わるシーフにとっては切っても切り離せない大組織であり、冒険者(プレイヤー)も様々な形でかかわることになる。

一方で、そういった裏家業ではなく、表の世界で堂々と生きているシーフも多い。
彼らは古い遺跡や獣人の城砦から宝物を狙う文字通りのトレジャーハンターだったり、商人が赴けない僻地で貴重な獲物をとってくるハンターだったりするのだが、もう一つ大きな活躍の場が各国の「軍」である。
シーフの敏捷さや隠密行動の技術、鍵開けや気配探知、遁法といった特技は哨戒・偵察・潜入などの特殊任務にぴったりであり、軍においてもそうした要員として非常に重宝される存在だったのだ。

この系統のシーフで特に有名なのは、20年前の大戦においてアルタナ連合軍が編成した多国籍教導部隊「ハイドラ戦隊」のそれだろう。
ハイドラ戦隊はアルタナ連合を構成する4か国、即ちサンドリアバストゥークウィンダスジュノの各国から精鋭を選抜して作られた特務教導隊*2で、戦争の勝敗を分けたザルカバード会戦では獅子奮迅の働きを示し、連合軍の勝利に大いに貢献したとされる。

ハイドラ戦隊は通常の部隊と異なり、「それぞれが別の分野に特化したスペシャリストを、6人1組とで運用する」という多兵科複合小隊戦術を取っており、シーフは偵察・哨戒・特殊工作のスペシャリストとしてその重要な一角を担っていた。



◆「シーフ48の必殺技」


とんずら(アビリティ)
自身の移動速度を1.6倍にする強化系アビリティ。効果時間は基本30秒。
シリーズにおける伝統的な逃走用アビリティだが、11では戦闘システムの都合上「必ず逃走できる」という効果ではない。むしろ逃げ延びられる方がレアケース。
このため咄嗟の逃走用というよりは、特殊な状況で計画的に使われることが多い。


不意打ち(アビリティ)
次の攻撃が相手の後方から当たった場合、その攻撃を確定クリティカルにするアビリティ。
通常攻撃だけではなく大威力のWSにも乗るので、火力増強効果は非常に高い。
サポートジョブでも使うことができるが、シーフの場合は補正にボーナスがかかって超強力になる。


だまし討ち(アビリティ)
次の攻撃の際に敵との間に味方を挟むことで、発生したダメージ分の敵対心をその味方に押し付けるアビリティ。
メインジョブがシーフの時のみ、ダメージに大幅な増強補正がかかる。
↑の「不意打ち」と併用するテクニックは「不意だま」と呼ばれており、敵の真後ろに位置した味方メンバーに対し、強烈な大ダメージヘイトを発生させることができる。
「タンク以外の誰かに一時的にターゲットをとってもらい、その隙に不意だまWSを本命のタンクにぶつけて、強力にターゲットを固定する」という戦法などに用いられる。
ただし強力な後方カウンター持ちにこれをやるのは自殺行為なのでやらないように。


ダンシングエッジ(ウェポンスキル)
スキル200、レベルで言うと60で覚えられる短剣WS。
これ以前のWSとは隔絶した威力を誇る強力な物理WSで、サービス開始初期にはこのWSによってシーフの黄金時代を現出したこともある。
現在ではさらに強力なWSが存在するためそれほど使われることはないが、古参のシーフにとっては印象深いWSだろう。


ルドラストーム(ウェポンスキル)
エンピリアンウェポンスイカバーラムネ味」「トゥワシュトラ」装備時、もしくは特殊なイベントをクリアすることで使用可能になる短剣WS。
「1段Hit」「TP:ダメージ修正」「補正ステータス:DEX」という徹底的にシーフ、それも不意だま運用に向いたWSになっており、それらと併用した場合の威力はまさに破壊的なものがある。


シーフツール(アイテム)
シーフだけが使用できる専用アイテム。ダンジョン内の宝箱にこれを使うことで、正規の鍵(そのダンジョン内のモンスターを倒して手に入れる)なしでも宝箱を開けることができる。
RPGのローグ系には切っても切り離せない定番アイテムであるが、一時期RMT業者に悪用されまくったため使用に関するペナルティが激増しており、現在ではとても金策に使えるレベルではなくなっている。


盗賊のナイフ(武器)
LV70から装備できる、シーフ専用の短剣。Sozu RogberryというトンベリNMが一定確率でドロップする。
「装備して攻撃すると、時々アイテムを盗める」というシリーズ伝統の短剣だが、11の場合は「トレジャーハンターのランクを1上げる」という似て非なる、しかしシーフにとって喉から手が出る程ほしい効果を持っている。
かつては「抽選ポップ*3」「ドロップ率劇悪」という悪条件が重なった激レア装備であり、往時には取引価格が1億ギル超にまで達する程の高騰っぷりをみせたりした。
しかしそのレア度故にRMT業者の格好のターゲットとなり、ポップ場所はあやしいツールを使った業者の24時間監視下におかれることになってしまう。
これを問題視した開発チームによって、ある時突然にレア度を劇的に下げられ、一気にシーフの標準装備として普及したという歴史を持つ。
現在ではLV99以上に対応した「サンダン」という同様のトレジャーハンターつき短剣が存在する。


マンダウ(武器)
11における最終装備の一つ、「レリックウェポン」に属する短剣。シーフの他には赤魔道士、吟遊詩人が装備できる。
強力な基本性能に加え攻+60という怒涛の攻撃力ブーストを持ち、シーフの弱点である攻防比の低さを大きく補ってくれる逸品。
追加効果:毒、不意打ちダメージ強化するウクリティカルダメージアップ、専用WS「マーシーストローク」の解禁など他にもいろいろな効果を持っているが、何より人気なのはその性格。
レリックウェポンはみんな武器なのに固有の人格を持っており、入手時にプレイヤーに対して喋ってくれるのだが、マンダウはなんとヤンデレ系ドSお嬢様という一部の層にピンポイントなキャラ属性を備えているのである。


エーネアス(武器)
レリックウェポンと同クラスの最強武器「イオニックウェポン」に属する短剣。吟遊詩人と踊り子も装備可能。
イオニックウェポンは武器間で特性に差がない画一的な性能をしているため、そのジョブに上手くマッチしているか否かで評価が大きく変わるのだが、エーネアスとシーフの相性は抜群の一言。
現環境では単純DPS(時間あたりの火力)においておそらく最強を誇る武器であり、人気も高い。


アサシンアタイア(防具)
多人数同時参加コンテンツ「デュナミス」で手に入る、ハイドラ戦隊専用防具「レリック装束」のシーフ用。
外見はアーティファクト防具*4「ローグアタイア」の色違いで、IIIやV同様に緑色でまとめられたあちらと違い、シックな紺色を基調としている。
性能面ではローグアタイアが微妙な方向性だったのに対し、こちらはパーティ戦闘で役立つ様々な機能が詰め込まれている便利防具。
特に両手部位「アサシングローブ」は、盗賊のナイフ同様にトレハンのランクを+1するという特性を持っており、必須装備とされている。
LV99以降はこれを素材に強化した「プランダアタイア」が装備可能になる。



◆「プレイヤー的な意味でのシーフの歴史」

※ここからはややディープな用語が登場します。


1 『これで 横だま の力はこのグツコー様のものだ!』

サービス開始初期の混乱期を越えると、シーフはソロプレイ・パーティプレイ共に抜群の存在感を誇るようになった
これはソロプレイにおいてはトレハンやぬすむ、シーフツールによる解錠などのアイテム入手に関する優位性のためであり、パーティにおいてはその「不意打ち」「だまし討ち」の強力さのためだった。

当時の不意打ち・だまし討ちは、
  • プレイヤーキャラのTP蓄積速度がまだまだ遅く、必然的にリキャスト1分の「不意打ち」「だまし討ち」も毎回のようにWSに乗せることができた
  • 「敵の背後」という不意打ちの成立条件が極めて緩かったため、斜め前に位置をずらせば敵の真正面に立っているタンクに対しても「不意だま」が可能だった(所謂「横だま」)
など今より遥かに強力な性能を持ち、これがシーフをパーティの要に押し上げていた大きな原因だった。


2 『秘めたお宝、頂戴します!』

その後、経験値稼ぎ以外のハイエンド戦闘コンテンツも充実してくるようになると、シーフの特性「トレジャーハンター」の重要性が増してきた。

当時のエンドコンテンツは、多人数コンテンツ「デュナミス」や、HNM(Hyper Notorious Monster =超強いボス級モンスター)討伐など、報酬を敵からのドロップに依存するタイプが多かった。
この為少しでもドロップ率を上げるためシーフのトレハンが常に必要とされており、そういった状況では「シーフ枠」として必ず活躍の場が確保されていたのである。

ただし当時のHNM戦のような超格上戦においてはシーフは基本的に戦力にならず、「殴ってトレハン乗せたら別ジョブに着替えてきてください」等といった扱いも半ばデフォ化しており、「活躍」と言ってよいのかどうか微妙ではある。

またこの時期は海外展開に伴う人口の大幅増加、またそれに伴うRMT業者の活発化によって、シーフに関するトラブルが急増していた時期でもあった。
例えばシーフの専用特性である「ツールによる鍵開け」だが、ダンジョン内の宝箱を求めているのは金策目的のシーフだけではない。
というか各ジョブはアーティファクトなどの為に必ずダンジョンの宝箱を開ける必要があったため、「ダンジョン内で宝箱を独占するシーフ(通称「緑のゴキブリ」)」との軋轢は割とシャレにならんレベルにまでなっていた。

普通に「シーフらしい」プレイをしているだけで、環境やシステムの不備のために「害悪」呼ばわりされてしまう事態に、多くのシーフが釈然としない思いを抱えていた。


3 『男の価値は見かけじゃないんだ! トレハン と クリティカルダメージアップ で勝負だぜ!』

そして数年後、ジョブ・ゲームバランスを一変させた『アビセア三部作』が実装される。
アビセアエリアでは全てのジョブが「戦闘に必須なジョブ」「戦力的には不要だが、報酬弱点*5のために必要なジョブ」「存在意義が皆無なジョブ」の三者にはっきりと分かれたが、幸いなことにシーフは1番目のジョブに含まれていた。

これは1つには、アビセアエリアでの対NM(ボス敵)コンテンツでは報酬がほぼ全てドロップ式であり、シーフのトレハンが必須だったこと。

そして第2には、アビセアエリア限定の強化効果がシーフの性能を恐ろしく引き上げたことである。
シーフの短剣WS「エヴィサレーション」、そして新WS「ルドラストーム」の超威力はアビセアエリアの覇者である戦・モ・の三傑に迫る火力をもたらし、また回避性能が激増したことで忍者同様のタンク役すら可能となっていた。

こうしてアビセアエリアにおける我が世の春を謳歌していたシーフだったが、アビセア実装・レベル上限解放以後の敵味方の果てしない性能インフレは、その将来に一抹の不安をもたらしてもいた。

特にアビセアエリアでの強化の恩恵が少なかったナイト暗黒騎士学者といったジョブはその地力を着実に伸ばしつつあり、飛躍の時を虎視眈々とうかがっていたのである。


4 『このままながめてるのもいいか(よくない)』

そしてアビセア三部作の終了、さらに最後の追加ディスクである『アドゥリンの魔境』が実装されると、いよいよシーフの栄華も終わりを告げることになる

これ以後のシーフが環境からはじき出された原因は、根本的に言えば「シーフ(トレハン)は欲しいけど、入れる余裕がない」という点にあった。

まずアビセア終結後~アドゥリン初期にかけては、11史上でも類を見ない「DPS至上脳筋ゲー」状態であり、アタッカー界ではDPSに優れた暗黒騎士やモンク以外は基本的にお呼びではなかった。

やがてアドゥリンも後半になると、敵火力の超インフレによりそれら近接高火力アタッカー達も衰退を迎えたが、かと言って同じ近接アタッカーであるシーフが躍進できたわけもない。
この時期に頭角を現してきたのは、敵の攻撃をもらわない遠距離から攻撃できる狩人などの遠隔アタッカー、獣使いなどのペットジョブ、そして久方ぶりの復権を遂げた黒魔道士とその仲間たちだった。

更にアドゥリン前後の時期を通じて、主流となったコンテンツはいずれも人数制限が非常に厳しく、戦力にならないシーフを編成に入れている余裕は全くといっていいほどになかったのである……


5 『いつか帰るところに帰るために』

その後アドゥリン終盤~現在までにこれらの極端なジョブバランスは概ね修正され、現状ではコンテンツに合わせ、様々なジョブ(全部とは言ってない)に出番がある状況となっている。

シーフは「参加人数に余裕が一切ない」コンテンツがいまだに多いこと、報酬がドロップではなくポイント制の「アンバスケード」の隆盛などもあり、かつてのような「必須枠」の地位こそ取り戻していないが、総合的に見ればなかなかの人気者。

また最近(2017年11月)では「デュナミス~ダイバージェンス~」という新コンテンツが実装されたが、これはかつてのデュナミスを想起させるトレハン必須コンテンツであり、シーフの需要は極めて高い。

そして近年ではお助けNPC「フェイス」の実装、またプレイヤー側の性能が向上したことによって、長年のシーフの弱点だった「ソロ時こそシーフで行きたいが、シーフはソロに弱い」という問題がある程度解決されている

このためシーフの金策面での優位性はどんどん高まっており、最新コンテンツ以外での人気も右肩昇りの状態にある。



◆「有名人」

「なによぉ。それじゃああたしが、悪い人みたいじゃないのぉ。」

「ナナー・ミーゴ」Nanaa Mihgo (NPC)

ミスラ♀。ウィンダス森の区に住居を構える、通称「泥棒ミスラ」
トレジャーハンター的な宝探しもするが、天晶堂からの後ろ暗いダークな依頼を受けたりもするという、比較的プレイヤーに近い感じのシーフ。ウィンダス関連をはじめクエストなどでも多数登場するため、知名度は高い。
セクシーで間延びした喋り方をするが、性格はシーフらしくがめつくて目端が利き、かつほどほどに狡猾。
フェイスとしても最初期に実装されており、同期のフェイスたちの中ではなかなかに高性能な方。「ぶんどる」を使ってくれる珍しいフェイスだが、ぶんどったものは自分の懐ではなくプレイヤーにちゃんと渡してくれるので安心。



「ちっぽけな命の、でっかい意地ってのを見せてやるぜ!」

「アルド」Aldo (NPC)

ヒューム♂。件の商業組織「天晶堂」の長であり、歳は若いが中の国のシーフの総元締めとも呼べる青年。
オープニングムービーで獣人軍に追われて燃え盛る都市から逃げ出した少年が彼であり、またその最後で廃墟と化した都市を仲間たちと共に望む青年が彼である……のだが、服装が全然違うため多分初見ではだれもわかるまい。
その扱いからもわかるように、11のNPCキャラの中では「主人公」に近い立場を想定されていたようで、初期のメインストーリーなどでも重要なポジションを占めている。
しかしプレイヤーからの人気はどちらかというとヒロインサイドに圧倒的に集中していたため、どうにも影が薄い。彼が主人公のアドオンミッションも出てるのに……
フェイスとしては2タイプ実装されており、いずれも攻撃特化型のシーフになっている。無駄行動が少ない分火力は高めだが、シーフタイプ共通の弱点である与TPの多さがちと痛い。



「悪いけど、便乗させてもらうわ」
「そろそろ行くわ。いい?約束忘れたら承知しないからね。」

「ライオン」Lion (NPC)

ヒューム♀。エルシモ島に本拠を構える海賊都市「ノーグ」の首領、ギルガメッシュの娘。パンツは白(重要)。
海賊の娘らしくアグレッシブな性格で、父に命じられて中の国で起きている異変を探るべく単身各地に出向いている。便乗ブラザーズ3号(1号は某暗黒騎士、2号は↑)
初期ミッション、及び『ジラートの幻影』におけるメインヒロインであり、プレイヤーにもストーリー展開にも深くかかわってくることになる。
……のだが、開発チーム内で扱いが二転三転*6したらしく、次のディスクのメインヒロインが人気者だったこともあり、最終的にはイマイチ地味なキャラに終わった感がぬぐえない。
しかしフェイスとしては初代メインヒロインの意地を見せたか、豪華に2タイプが用意されている。
どちらもシーフタイプらしい手数型の火力アタッカーだが、正直そんなことはどうでもいい。馬鹿野郎!なんで下にホットパンツをはかせた!言え!なんでだ!



「うら~ッ!うらうらうらうらうらうらうらッ!」

「マクシミリアン・ベルガー」Maximilian Berger (NPC)

ヒューム♂。20年前の世界における、バストゥーク第一共和軍団長
拡張ディスク『アルタナの神兵』のバトルコンテンツ「カンパニエバトル」に味方として参戦するNPCで、内部ジョブこそシーフだが、設定的な意味でのシーフらしさは皆無。
シーフの特性を攻撃面に全振りしている超脳筋で、二刀流+常時トリプルアタック+高確率クリティカルによる超火力で並み居る敵モンスターを粉砕する。
5分間隔で絶対回避(一定時間物理攻撃完全無効)を使うため防御面もなかなかだが、カウンターやスパイク(反撃ダメージ)持ちを相手にすると手数がそのまま跳ね返り、超被ダメージでお亡くなりになってしまう。
フェイスとしても実装されているが、この手のキャラの常として弱体化がかなり激しい。



「この悲惨な戦いの果てにいったい、僕らはなにを得るのだろうね?」

「レコ・ハボッカ」Lehko Habhoka (NPC)

ミスラ♂。20年前の世界における、ウィンダス連邦軍の客員参謀。通称オスラ
ミスラ族は元々女性に比べて男性が極端に少なく、本国であるガ・ナボ大王国に集中して居住している(確保されている?)ため外で見かけることはほとんどなく、ゲーム内に登場する唯一のミスラ♂が彼である。
一見気さくで物柔らかだが、どこか底知れないミステリアスな雰囲気を纏った青年で、アルタナディスクのウィンダスストーリーに深くかかわってくるキャラの一人。
フェイスとしても実装されているが、偏執的なまでの原作?再現(アルタナストーリーで共闘する機会がある)のせいで使い勝手が少々悪い。



「だから心配しないで、きっと、またあの丘で会える、約束するよ……」

「プトリトゥトリ」Putori-Tutori (NPC)

タルタル♂。20年前のアルタナ連合軍教導隊「ハイドラ戦隊」の一員
元はウィンダス連邦の戦闘魔導団(双子戦闘魔道団)に所属していたが、ハイドラ戦隊設立にあたって引き抜かれた凄腕のシーフ。
ハイドラ戦隊においては偵察・潜入・欺瞞工作・破壊工作などで活躍し、後には小隊長にも抜擢されている。
戦地からも婚約者に対してかかさず手紙を書いて死亡フラグを重ねていたが、天晶暦863年8月、決戦の地となったザルカバードで、他のハイドラ戦隊隊員と共に消息を絶った。
レリックウェポン「マンダウ」にまつわる関連NPC(前所持者)であり、マンダウ入手時のクエスト、アルタナミッション、公式ウェブページの読み物など、ハイドラ戦隊隊員では群を抜いて出番が多い。



※「貴殿に依頼事項あり。貴殿のアニヲタとしての修正とシーフとしての追記に期待している。 」



(他ジョブの項目へ)

【スタンドードジョブ】
戦士モンク白魔道士黒魔道士赤魔道士シーフ
【エキストラジョブ】
ナイト暗黒騎士・獣使い・吟遊詩人・狩人
【ジラートジョブ】
忍者竜騎士召喚士
【アトルガンジョブ】
青魔道士コルセアからくり士
【アルタナジョブ】
踊り子・学者
【アドゥリンジョブ】
風水士魔導剣士

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最終更新:2023年03月02日 06:55

*1 ダンジョン探索をメインとするRPG

*2 ただし実際は大半の人員がサンドリアから選ばれていた

*3 普通にフィールドにいる雑魚を倒すと、リポップ時に一定確率でNMがポップするという方式

*4 クエストで入手できるそのジョブ専用の防具一式。LV60でフル装備可能

*5 特定の魔法やWSを特定のタイミングで敵に当てることで、ドロップ報酬が激増するというシステム

*6 初期段階では『プロマシアの幻影』でもヒロインを務める予定だったらしい