フィーニス/アナザー1号

登録日:2020/04/29 Wed 15:29:30
更新日:2024/04/19 Fri 21:36:02
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ボクが未来から来た、“歴史の創造者”だからさ。

キミが…歴史を変えてみる?


フィーニスとは、映画『仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション』に登場するキャラクター。
この項目では、彼女(?)の変身するアナザー1号についても記述する。

演:生駒里奈


概要

タイムジャッカーの一人。
一人称「ボク」だが、男にも女にも見える中性的な容姿を持っており、実際のところは不明。
無機質な語り口と近未来を思わせる白装束、そして引き摺る程に長いマントが特徴。

仮面ライダーゼロワン』の世界の2007年に突如現れ、シンギュラリティに加えて通信衛星アークの影響で暴走しつつあったヒューマギアウィルに接触。
本来の歴史で待ち受けているデイブレイクの顛末を教えた後、ブランクウォッチを手渡して姿を消した。

これによりウィルはアナザーライダーと化し、アークの打ち上げを阻止しようとする飛電其雄/仮面ライダー1型を妨害して打ち上げを完遂。
結果、デイブレイクは阻止されたものの、アークが機能を発揮した事により、ヒューマギアに世界が支配され、人類が絶滅寸前に追い込まれるという非常事態に陥ってしまった。

フィーニスの目的は『新時代の始まりのライダーとなる事』であるが、一方で「仮面ライダーの力とは本来悪の力」「その力を正義の為に使ったライダーこそが歴史を改竄した」と主張している。
仮面ライダーウィザード』特別編の敵であるアマダムと似た視点の持ち主だが、フィーニスの場合は『悪こそが正しい仮面ライダーの姿』という見方で一貫している。

タイムジャッカーではあるが、『仮面ライダージオウ』本編のラスボスであるスウォルツや、
映画『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』のティードほどの力は持たないらしく、自力で時間を超えた描写はない。
また、明確にされていないが、どうやら『ゼロワン』の世界の存在と思われる。

アナザーゼロワンの行動によって『ゼロワン』の歴史が歪められた後、2007年のアーク打ち上げの現場に向かう常磐ソウゴ魔王一行に奇襲をかけ……。


生み出したアナザーライダー

自身が変身するものを含めて2体。
フィーニスの場合は生み出した事による歴史改変自体が目当てであり、それが成功した後は完全に放置している。

  • アナザーゼロワン
仮面ライダーゼロワンのアナザーライダー。ジオウを誘き出す布石・捨て駒として生み出した存在。

  • アナザー1号
後述。




やっぱり、ボクの狙い通り来てくれたね……

何の事だ?

歴史を書き換えれば、必ずオーマジオウが介入し、歴史を元に戻そうとする…

キミが受け継いだ、全てのライダーの力を貰うよ。


そして…ボクが“始まりのライダー”となる!


\ICHI-GOU!/


始まりのライダーは……私だ!!



アナザー1号



私は原点にして頂点!時代の創造者だ!


新時代の1号として、人類を征服する仮面ライダーの歴史が始まる!!

身長:10.19m
体重:9.1t
パンチ力:65.1t
キック力:92.4t
ジャンプ力:ひと跳び86.5m
走力:500m4.6秒
特色/力:巨体を利用した格闘攻撃
変身者:フィーニス
契約したタイムジャッカー:フィーニス自らの変身
モチーフ:仮面ライダー1号(旧1号)
CV:石井康嗣(変身直後のみ生駒里奈)
登場話:『仮面ライダー 令和 ザ・ファーストジェネレーション』

フィーニスが変身する、仮面ライダー1号の力を宿したアナザーライダー。
『ゼロワン』の世界の2007年に現れたソウゴに奇襲をかけ、彼から奪ったオーマジオウの力=歴代平成ライダーの力で精製した「アナザー1号ウォッチ」を起動、自らに埋め込む事で変身した。
変身後は一人称が「私」になり、声が野太い男性のものに変わる。

どうして平成ライダーの力から昭和ライダーの力が生み出されるのかという話だが、これは正確なところを言えば仮面ライダー1号の本郷猛」そのものではなく、ソウゴが継承し、宿した平成ライダーに通底する「1号の要素」を抜き出して組み合わせたパッチワーク方式である為。
詰まる所、「“仮面ライダー”という概念のアナザー」と言える*1
その影響か、力を奪われたソウゴもジオウへの変身自体は可能だが、仮面ライダーグランドジオウへの変身は終盤まで封じられていた。

容姿

『平成ジェネレーションズFOREVER』でティードが自ら変身したアナザークウガ同様の巨大なタイプの個体*2
アナザーライダーとしては珍しくオリジナルの面影を強く残しており、カラーリングはいわゆる旧1号のトーンになっている。
全身にはひび割れや錆が目立ち、さながら戦いの果てに怪物と化したかのような造形。

上半身はオリジナルの旧1号に近いが、腕が異様に長く伸びており、手には鋭い爪が伸びている。
また、胸部から腹部にかけて赤い十字の傷があり、腰にはタイフーンを模したベルトがある。
首元の赤いマフラーはバッタの翅に変わっている他、桃色の複眼の奥には悲しみに歪んだかのようなもう一組の眼が光り、クラッシャー内部は無数の牙が生えた悍ましいものとなっている。
最大の特徴は下半身で、1号の愛機にして友たるマシン・サイクロンをそのまま巨大化させたような形状になっており、この関係で足が存在しない*3
本物のサイクロン号と異なり鋭角で骨ばったシルエットになっており、立花レーシングクラブのマークもご丁寧に残されているが、髑髏の意匠が追加され、禍々しくなっている。
この為、仮面ライダーの代名詞にして伝家の宝刀たる必殺技ライダーキック物理的に使用不可能になっている。
この特異な下半身の形状は、本郷猛役を演じた藤岡弘、氏が当時『仮面ライダー』の撮影中にバイク事故で脚を怪我した結果、一時番組そのものが打ち切りになりかけた事件をモチーフにしているという説が挙げられている。

赤い十字でクロスファイヤー、骨や髑髏のイメージでスカルマンなど、仮面ライダーのルーツに当たる者達の要素も含まれており、
『時代を作り直す』というフィーニスの意志がメタ的に反映されたかのような姿に仕上がっている。

なお、オリジナルを現す名前とその活躍した年代の数字はどこにも存在しない。仮にあったとした場合、「ICHIGOU」なのか「1」なのかはよく分からないが。
また、オリジナルの敵の要素……この場合ショッカーの要素についても薄いが、これは1号そのものが本来ショッカーの改造人間だった事を思えば「1号の姿である事そのものがショッカーの要素」だとも言える。

能力

エネルギー弾による攻撃、下半身のバイクによる高速走行など、シンプルでありながら怪物じみた攻撃能力を持つ。
何よりの武器はその巨体で、一度は仮面ライダージオウトリニティに打ち勝っている。

誕生による改変

1号は文字通り仮面ライダーの歴史そのものの始まりであり、そのアナザーが『ゼロワン』の世界で生まれる事は本来有り得ないという。
そもそも元になった力はソウゴから平成ライダーを通じて抜き出した1号の要素である為、本物の1号である本郷猛に影響はなく、『仮面ライダー』の歴史にも変化はないと思われる。


劇中での活躍

仮面ライダー 令和 ザ・ファーストジェネレーション

中盤でソウゴから平成ライダーの力を奪ったフィーニスが変身。その力でジオウトリニティを蹴散らした後、アークの影響で暴走した(フリをする)1型と戦う仮面ライダー001のもとに乱入。
変身解除された或人を轢き殺そうとしたが、仮面ライダーゲイツの妨害で失敗し、2019年へ帰還する一行を変身解除しつつ見送った。

その後、2019年の時代でとあるビルの屋上に佇んでいるところにソウゴが出現。


ライダーの力を返してもらう!

ジオウ、キミはライダーの力ってのが分かってない。ライダーの力ってのは“悪の力”だろ?

そう言い返すと再びアナザー1号に変身し、街に飛び降りる。


ボクこそが、本来あるべき“仮面ライダー”の姿だ!!

君も俺の事分かってないよ。俺は王様になる。ただし…“魔王”にね。

ソウゴもそう切り返して仮面ライダージオウⅡに変身。
未来予知を駆使するジオウⅡに、2007年の時とは打って変わって一方的に追い詰められる。
だが……。








以下『令和 ザ・ファーストジェネレーション』の終盤に関わるネタバレ








お前達が歪めたライダーの歴史は、私が正す!!

ゲイツの……!?




アナザー新1号


これが“始まりのライダー”だァァッ!!

身長:12.75m
体重:10.8t
パンチ力:116.5t
キック力:165.3t
ジャンプ力:ひと跳び177m
走力:500m2.4秒
特色/力:鋭い刃を備えた副腕/巨体を利用した格闘攻撃
変身者:フィーニス
契約したタイムジャッカー:フィーニス自らの変身
モチーフ:仮面ライダー1号(新1号)
CV:石井康嗣
登場話:『仮面ライダー 令和 ザ・ファーストジェネレーション』

ジオウⅡに圧倒されるアナザー1号が、『ゼロワン』の世界の2007年から引き寄せたゲイツのタイムマジーン轢いて破壊・吸収した事で変貌した姿。
モチーフは新1号で、アナザーアルティメットクウガやアナザージオウⅡなどと同じ別フォームモチーフの個体に当たるが、
1号はそもそも「フォームチェンジ」という概念が存在しない時代のライダーである為、厳密には「デザインの違いによる区別を強引に『1号の別形態』として解釈した上でのアナザー化」とも言える。
※『仮面ライダーゴースト』とのコラボ映画『仮面ライダー1号』に登場したネオ1号は明らかな別フォームである。

容姿

全体の形状はアナザー1号とほぼ同じだが、カラーリングの方は新1号とは似ても似つかない乳白色を基調とした骸骨のようなものとなっており、更に下半身に赤いバッタの脚を模した副腕が生えた事で車輪が格納されている。
この副腕はそれぞれ背中から2本、下半身から4本生えており、もはや新1号らしさはおろか、オリジナルの旧1号の面影すら殆ど感じられない、仮面ライダーとは名ばかりのバッタの怪物としか言いようのない異形の姿と化している。
なお、2本の腕も脚と見立てると8本脚となり、仮面ライダーシリーズ最初の怪人のモチーフである蜘蛛と同じ本数となる。

能力

アナザー1号と大差はなく、巨体やエネルギー弾による攻撃が可能。
また、クラッシャーからより巨大なエネルギー弾を放てる他、ゲイツのタイムマジーンを取り込んだ事により、時空跳躍も可能となった。

結末

変貌直後にジオウⅡを吹き飛ばして通常形態に戻させるも、乱入してきたゼロワンにより、「ロッキングカバンストラッシュ」の直撃を受ける。
その後は2人のライダーを相手に猛攻を仕掛けていたが、ジオウは既に突破口を見出していた。


足掻いたところで、歴史は戻らない!

そうかな!?お前、ゲイツが残したタイムマジーンを取り込んだろ。それを守りたいんじゃない?

どういう事?

そのタイムマジーンが未来に残り、それでアイツがやって来たんじゃないかな?だから、それを壊せば……!

そうか!歴史が元通りになるって事か!

自力で時間を超えられないフィーニスがどうやって2007年の世界に現れたのか、それがヒントだった。
ソウゴ達が2007年の『ゼロワン』の世界に向かった後、アークの打ち上げ阻止が失敗した事で2019年に戻ったのだが、この時或人を救出しつつ迅速に移動する必要に迫られた為、ソウゴが自分のタイムマジーンで全員を拾って帰還していた。
この関係でゲイツの機体が2007年に置き去りになってしまい、それがフィーニスのいた未来の時代まで放置されていたのである(位置の都合上、恐らく正史におけるデイブレイクタウンに沈んでいたと思われる)。

フィーニスはそれを拾って時間を超えていたのだが、ここでそのゲイツ機を使用した事が弱点となった。
  • 破壊されればゲイツ機はこの時点で消滅する
  • フィーニスの時代にタイムマジーンが残らない
  • フィーニスはウィルの元に現れる事が出来ない
  • よってアナザーゼロワンが誕生しない
  • アナザーライダーの力が無いウィルは其雄に勝てない
  • アークの打ち上げは阻止され、歴史は改変されない
というロジックで全てを解決する事が出来るようになってしまっていたのだ。
それを防ぐ為にわざわざタイムマジーンを引き寄せて取り込み、アナザー新1号になったのである。

だが、ゼロワンのロッキングカバンストラッシュを受けた際に奪った歴代平成ライダーの力を手放してしまい、
結果、グランドジオウの力を取り戻したジオウによる平成ライダーオールスターによる総攻撃と、ゼロワンの連続フォームチェンジによる反撃を受けて一転劣勢に*4


仮面ライダーは本来、人類を滅ぼす兵器だ!その歴史を歪めたのは、お前達の方だァッ!!


それを決めるのは…俺達だ!

過去がどうだろうとも、俺は未来を…新時代を切り開く!

最期はゼロワンのライジングインパクトとジオウのタイムブレークの合体技「ライジングタイムブレーク」を受けて突き刺さったままだったアタッシュカリバーを貫通させられ、胴体に大穴を開けられて盛大に爆発四散。
取り込んでいたゲイツ機が破壊された事でタイムパラドックスにより歴史改変の事実はリセットされ、『ゼロワン』の歴史は無事元に戻されたのだった。


余談

  • アナザー1号の声を演じる石井康嗣氏は偶然だが、映画『仮面ライダー1号』に謎の怪人の声で出演している。

  • 実はフィーニス自身もタイムパラドックスに巻き込まれていたりする。
    というのは劇中でジオウが言及したように「2007年に乗り捨てられ、そのままになっていたゲイツのタイムマジーン」を使って時間を超えて来た経緯があるのだが、ゲイツが2007年に来たのはそもそもフィーニスが過去に遡って歴史を変えたからである。
    これにより過去と未来の無限ループが発生しており、そもそもの始めはどうやって過去に来たのかorどういう経緯でゲイツ機が『ゼロワン』の世界に放置されたのかは不明。
    最終的にフィーニスが倒され、ゲイツ機も破壊された事でこのループは消えてなくなっている。





追記・修正は平成ライダーの力を手に入れてからお願いします。

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最終更新:2024年04月19日 21:36

*1 新作発表の度に毎年のように「仮面ライダーらしくない」と言われる事も多かった平成ライダーだが、実際のところは昭和ライダーへのリスペクトは忘れておらず、例えばジオウの変身ポーズの流れは1号とほぼ同じである。1号の要素は他にも変身ポーズは龍騎やブレイドが、昭和ライダーの共通テーマである異形となった悲しみはファイズやウィザード、ブレイド・オーズ・鎧武が持っている。1号以外の要素まで書き出すとキリがないのでここでは割愛する。

*2 「クウガと1号は巨大怪人なのに、ゼロワンだけ等身大である」事について、「1号は昭和ライダー第1号、クウガは平成ライダー第1号であり、それぞれのシリーズを代表する大きな存在である為に巨大怪人だが、ゼロワンは令和ライダー第1号だが、まだ令和ライダーの歴史は浅く、大きい存在ではないからでは?」という考察がある。

*3 ちなみに、コアとは「仮面ライダーの負の側面の強調」という共通項がある。

*4 この時ブレイキングマンモスも使用しているが、直前のライジングホッパーへの変身前に通信衛星ゼアが打ち上げられている。ようやく打ち上がったのにすぐ降ろされるゼア……