勝熱英雄 モモキング

登録日:2020/05/11 Mon 21:56:35
更新日:2023/07/25 Tue 05:27:16
所要時間:約 10 分で読めます





《勝熱英雄 モモキング》はデュエル・マスターズのクリーチャーである。
ここでは、モモキングの友達、略してモモダチも一緒に取り扱う。



概要

DMRP-13で登場した、火/自然のヒーロー・ドラゴン/ジョーカーズ/チーム切札
今弾で初登場したキングマスターカードの1枚でもある。

勝熱英雄(ジョーネツヒーロー) モモキング KGM /自然文明 (8)
クリーチャー:ヒーロー・ドラゴン/ジョーカーズ/チーム切札 12000
<キリフダッシュ>[火/自然(6)](自分のクリーチャーの攻撃の終わりに、そのクリーチャーがその攻撃中にシールドをブレイクしていれば、このクリーチャーを[火/自然(6)]支払って召喚してもよい。
スピードアタッカー
T・ブレイカー
各ターン、このクリーチャーがはじめて攻撃する時、その攻撃の後、このクリーチャーをアンタップする。
多色ではない呪文の効果、または、多色ではないクリーチャーの能力によって、相手がクリーチャーを選ぶ時、このクリーチャーは選べない。

デュエル・マスターズ キング』でジョーカーズのマスターである切札ジョーが小学5年生に進級し、彼の住む街川越に鬼札アバクが襲来する。
鬼札王国を駆るアバクに対抗するため、「を倒すと言えば桃太郎」という発想から
桃太郎感あふれるドラゴンをデザインし、デッキーに図書室にあった桃太郎の本といっしょに食わせて生み出した新たな切札。
スキンシップが大好きなようで、ジョーやモモダチたちにも積極的にスキンシップをとるが、
モモダチたちはるるに惹かれてるるのほうが桃太郎感出てしまったりと、いまいち締まらない。

背景ストーリーでも同じように、大長老のお許しで多色の力を振るうようになったジョーカーズのマスターによって
ジョラゴンとジョニーがいなくなったあと生み出された存在。

ドラゴンにしてジョーカーズという恵まれた種族設定と、火と自然という主人公らしいステロイドカラーというだけで十分強いのだが、
能力も8コストとして見てもすでに十分おかしい攻撃性能を有する。
SATBというだけですでに強いというのに、《メタルカオス・ドラゴン》と同じタイミングで誘発するアンタップ能力を持つ。
つまり、出したターンにすでに1枚で6打点を用意できるのである。
そのくせ、多色以外のクリーチャーと呪文の効果で選ばれないアンタッチャブル能力を持つため、場を離れにくい。
《テック団の波壊Go!》や《襲来、鬼札王国!》《無法のレイジクリスタル》
「破壊の赤!スクラッパーレッド!」「知識の青!ブレインブルー!」「魅惑の緑!トラップグリーン!」「閃光の黄色!スパークイエロー!」「強欲の紫!ハンドパープル!」「ブレイクあるところに我らあり!シールド戦隊、トリガージャー!!」
など除去できるカードは限られており、非常に強い耐性である。
なお、昨今採用が見られる《ひみつのフィナーレ!》*1や《天使と悪魔の墳墓*2などでも除去できる可能性はあり、
また《ボルシャック・ドギラゴン》も進化元にしたカード次第では除去できるので油断は禁物。
あと、《*/弐幻 ニャミバウン/*》など非クリーチャー・非呪文の単色カードの効果は通じるしブロック自体は普通にされるので不意に出てきたスレイヤーブロッカーにチャンプブロックされて死ぬという事も十分考えられる。

更にすでにこの時点で《龍秘陣 ジャックポット・エントリー》《紅神龍バルガゲイザー》《爆銀王剣 バトガイ刃斗》等踏み倒し方法や、
《ヤッタレマン》《コッコ・ルピア》などコスト軽減も多数あるのだが、
こいつはなんと自分自らコスト軽減を持っている。
それが他のチーム切札にも見られる<キリフダッシュ>能力。

<キリフダッシュ>は自分クリーチャーの攻撃終了時に、その攻撃でシールドのブレイクを行っている場合に発動するサボタージュ能力で、本来の名目コストとはことなるキリフダッシュコストで召喚ができる(しかもメインステップではなく攻撃ステップにである)。
もちろんコストを払う召喚行為なので、《百発人形マグナム》などのメタも受けない。
踏み倒しではないので《異端流し オニカマス》にも妨害されない。
おまけにシールドブレイクの一連の処理が終わってから召喚のタイミングが訪れるため、相手がシールド・トリガーを発動する時はまだバトルゾーンにいない、すなわち除去トリガーではキリフダッシュには対抗できない。
極めつけはキリフダッシュ宣言は「一度に複数枚同時宣言が可能で、登場時能力はキリフダッシュで召喚するたびに処理することが出来る」。
これがどういうことかというと、例えば4マナを支払える状態で『<キリフダッシュ>[自然](4)』、「出た時に2マナ加速しマナを1枚回収できる能力」を持つ《熊四駆 ベアシガラ》と『<キリフダッシュ>[自然](2)』を持つ《モモダチ モンキッド》を同時にキリフダッシュ宣言したとする。
このままでは《ベアシガラ》のキリフダッシュコストを支払った時点で使用可能マナがなくなり《モンキッド》は召喚出来なくなるが、先に《ベアシガラ》の登場時能力を処理することで、うまくいけば使用可能マナを2つ増やし、《モンキッド》のキリフダッシュ宣言も可能になるのだ。


因みに追加コストではなくあくまで召喚コストなため《ヤッタレマン》や《ドンドド・ドラ息子》の効果でコスト軽減ができるという裁定である。
《奇石 ミクセル/ジャミング・チャフ》や《制御の翼 オリオティス》が再び日の目を見ることになるか。
超戦龍覇 モルト NEXT》や革命チェンジとの相性もバッチリ。

非常にヒロイックで強力なカードであり新章の切り札を名乗るに相応しいクリーチャーではあるが、実を言うと従来のジョーカーズデッキに入る事はほぼ無い。
というのもジョーカーズの基本戦術は盤面と手札を整えて《ジョット・ガン・ジョラゴン》や《ガンバトラーG7》、《ジョジョジョ・マキシマム》等で反撃を許さず一気にワンショットを狙う、というもので積極的にビートダウンするデッキではないからである。(最近だとループで延々とGRクリーチャーを連打するデッキになってるが。)

キリフダッシュを主軸にしたジョーカーズデッキは従来のジョーカーズと区別するために【赤緑キリフダッシュ】といった呼び方をされる場合が多い。

元ネタ『桃太郎』

桃太郎は日本の童話で、桃から生まれた桃太郎が、・猿・雉を家来に加えて鬼退治をするというストーリーである。
DMでは桃太郎を元ネタにしたクリーチャーはすでに3度登場している。

まずは《特攻隊長マイキー》。

特攻隊長マイキー R 火文明 (6)
クリーチャー:ヒューマノイド 1000
スピードアタッカー
このクリーチャーが相手プレイヤーを攻撃してブロックされなかったとき、バトルゾーンにあるパワー3000以下の相手のクリーチャーを1体選び、持ち主の墓地に置いてもよい。

《轟撃兵フレンディオス》《猿神兵アッシュ》《鳥神兵クウザ》の3体を引き連れ鬼退治!
……といいたいところだがカードパワーが微妙。ぶっちゃけ、道具の《マイキーのペンチ》のほうが使われている。
アッシュは【アッシュランデス】というデッキがあるので活躍しているが。

機動剛勇ラスト・モモタロウ C 火/自然文明 (3)
クリーチャー:アーマロイド/ワイルド・べジーズ 3000
このクリーチャーが攻撃する時、その攻撃の終わりまで、このクリーチャーは「W・ブレイカー」を得てもよい。そうした場合、その攻撃の後、このクリーチャーを破壊する。

続いては意外な強さを持ち、【ドギラゴン剣】における《勝利のアパッチ・ウララー》のリペアとして考慮されたこともあるラスト・モモタロウ。
桃太郎なのにぼっちという点に懸念が残るが、種族がアーマロイドなのでフレンディオス、アッシュ、クウザと組めばいいだろう。
マイキー「あの」

超九極 モモタルス SR 光文明 (9)
進化クリーチャー:エンジェル・コマンド/侵略者 15500
進化−自分の光のクリーチャー1体の上に置く。
侵略−光のコスト9のコマンド
T・ブレイカー
このクリーチャーの攻撃の終わりに、自分の山札の上から1枚目を見る。それが進化ではない光のコスト9のクリーチャーなら、バトルゾーンに出してもよい。

最後にモモタルス。《極まる侵略 G.O.D.》がいる以上リーダーでもなんでもないが、
一応《二極 シヴァイーヌ》《四極 キジトロン》《六極 サルーエル》がいる。
九極版バルガといえる強い能力持ちだが、ぶっちゃけG.O.D.が強すぎて差別化を図らざるを得ない。
というか大体コイツと一緒に並び立つであろう《超九極 チュートピア》によってコイツの効果は妨害されてしまう。
前回は猿とペンチが強かったが、今回は犬と雉が強くて猿は微妙。

ということで、モモキングはこれら桃太郎の先輩たちに負けずに環境で活躍できるだろうか?
活躍できたのがラスト・モモタロウだけじゃねえかとか言わない

ついでに、黍団子もいる。

予言者キビダンボーラー C 光文明 (2)
クリーチャー:ライトブリンガー/サムライ 3500
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の手札からサムライまたはクロスギアを1枚選び、見せる。そうしない場合、このクリーチャーを破壊する。

そこ、そのへんの桃太郎よりカードパワーが高いとか言うな。

モモダチ

そんなモモキングだが、元ネタが桃太郎であり、ジョーからも桃太郎としてデザインされてるので当然、犬・猿・雉がいる。
モモキング誕生時にいっしょに登場しており、モモキングは早々にモモダチとしてスキンシップを図っていた。

モモダチ キャンベロ UC 火文明 (2)
クリーチャー:ジョーカーズ/チーム切札 1000
<キリフダッシュ>[火(1)](自分のクリーチャーの攻撃の終わりに、そのクリーチャーがその攻撃中にシールドをブレイクしていれば、このクリーチャーを[火(1)]支払って召喚してもよい)
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、そのターン、自分の他のクリーチャー1体に「スピードアタッカー」を与える。(「スピードアタッカー」を持つクリーチャーは召喚酔いしない)

犬。かわいい。元ネタの犬は勇敢なはずだが、むしろ臆病。
そのためなのか、パワーが低い代わりに他のクリーチャーにSAを与える「こうげきが低くてすばやさが高い」デザインとなっている。
2コストウィニーとしてはかなり優秀なデザインとなっている。やはり<キリフダッシュ>で出すのが前提だが、
赤単速攻】などで《凶戦士ブレイズ・クロー》・《ホップ・チュリス》と組み合わせてやりたいところ。
もちろん、ジョーカーズでは攻撃の要。

モモダチ モンキッド UC 自然文明 (3)
クリーチャー:ジョーカーズ/チーム切札 1000
<キリフダッシュ>[自然(2)](自分のクリーチャーの攻撃の終わりに、そのクリーチャーがその攻撃中にシールドをブレイクしていれば、このクリーチャーを[自然(2)]支払って召喚してもよい)
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く。

メイプル超もみ人「訴訟も辞さない」
猿。なんと6弾前に登場したばっかりの《メイプル超もみ人》の完全上位互換
《メイプル超もみ人》は《青銅の鎧》の種族がジョーカーズになった同型再販で、
環境でも【緑ジョーカーズ】で活躍しまくっていた名カードなのに、その完全上位互換が出てしまった。
青銅の面 ナム=ダエッド》が【緑単】くらいでしか使えなかったため安泰と思われていた《青銅の鎧》の18年目にして初の上位互換でもある。
このため《青銅の鎧》は《風の1号 ハムカツマン》や《御狐目 コンチ》《天災 デドダム》といった多色で活躍しやすいカードたちと競り合ってきたが、
《不死妖精ベラドアネ》とモンキッドの影響から入るデッキを失いつつある。
今青銅を使うなら「がいずれも入らない2色デッキで、ビーストフォークを中核に置く」ような超限られた条件になるのである。
青銅同型再販の《正々堂々 ホルモン》と《雪精 ホルデガンス》はまだアウトレイジスノーフェアリーデッキで活躍できるが……。

《桜風妖精ステップル》の実質上位互換でもあり、あちらとともに【黒緑速攻】でも活躍が見込める。
マナが伸ばせるため、早期にモモキングを出せるようになるというのも強み。
性格的にはやや皮肉屋のようだが、るるにはストレートに好意を示していた。

モモダチ ケントナーク VR 火/自然文明 (4)
クリーチャー:ジョーカーズ/チーム切札 5000
<キリフダッシュ>[火/自然(2)](自分のクリーチャーの攻撃の終わりに、そのクリーチャーがその攻撃中にシールドをブレイクしていれば、このクリーチャーを[火/自然(2)]支払って召喚してもよい)
マッハファイター(このクリーチャーは、バトルゾーンに出たターンの間、タップまたはアンタップしているクリーチャーを攻撃できる)
このクリーチャーが攻撃する時、シールドを1つブレイクしてもよい。

雉。4コストだがキリフダッシュで2コストで出せ、マッハファイターを持つため自分の持つアタックトリガーと噛み合っている。
ブロッカーとか攻撃曲げを食らってもシールドをブレイクでき、
しかも「相手の」とは書いていないので自分のシールドを割ってトリガーを暴発させたり、手札補充も可能。
【赤緑速攻】で《デュアルショック・ドラゴン》を出したりも可能であり、
【5色ドギラゴン剣】でも団長だけでなく《Mの悪魔龍 リンネビーナス》《グリージー・ファブノーレ/死的で詩的な制裁》なんかにひっかかるため踏み倒しが可能。……まだ団長止まらないのか。

性格としてはキザで女好き。るるが好みらしい。まあそりゃるるまだ28歳だもんな。息子のジョーくんが小5(11歳)なので忘れがちだが。

総じてリーダーたるモモキング共々ジョーカーズだけでなくビートダウン環境全体におけるインフレを形作る結果となった。
今回は桃太郎も犬・猿・雉も活躍が期待できそうである。

余談

今までジョーは友人のキラ・ボルツ・キャップ以外にはジョーカーズの存在は秘匿していた(敵やクリーチャーワールドの住民は除く)が、
モモキングたちはるるの作った朝ごはんを普通に食ってジョーを驚かせていた。
なお、るるはすでにクリーチャーが喋るのに慣れきってしまっているため、特に違和感なくジョーの友人として受け入れていた。
そしてモモキングよりも先にモモダチたちの支持を受けていた。

なお、キングマスターカードは作中においてとりわけすごい扱いを受けている模様だが、
モモキングの誕生にあたってはジョラゴンに比べてそこまで苦難はなかった。



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最終更新:2023年07月25日 05:27

*1 【ドッカンデイヤーミッツァイル】などで採用

*2 白黒系コントロール各種