登録日:2020/12/11 Fri 08:45:42
更新日:2024/04/25 Thu 15:57:55
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両面宿儺とは、
漫画・アニメ『
呪術廻戦』の登場人物の1人である。
●目次
【プロフィール】
等級:特級呪物
嗜好・興味:食べること
嫌いなもの:なし
イメージソング:平沢進『Day Scanner』・マリリン・マンソン『(s)AINT』
【その前に、史実における両面宿儺について】
『日本書紀』中に登場する人物。鬼神。
現在でいう所の
岐阜県にいたとされる。
「それぞれ反対側を向くように二つの顔がある」「手が四本、足が四本ある」という異形の姿かたちで伝わる
人間。人間……ホントに?
彼を討伐した官軍(朝廷サイド)が悪しざまに表現しただけで実際は普通の人間だった、ともいわれる(史書で敵の記述を悪く書くなんてよくあることだ)が、この特徴にあてはまる存在である
結合双生児が実在することや、各伝承で上記の特徴は共通していることから、本当にこのような容姿だった可能性も捨てきれない。
官軍の書物である『日本書紀』では「人民から略奪することを楽しんでいた逆賊のコイツをぶっ殺した」という旨の内容が記される。
だが、両面宿儺の地元では「鬼を討った」「国家安全・五穀豊穣を祈念した」「毒龍を退治した」という、武勇に優れた豪傑としての活躍が語られることもある。
どちらにせよ、腕っぷしが強くて戦い慣れした人物らしかったのは事実のようだ。
【本題の『呪術廻戦』における両面宿儺について】
おそらく
ラスボス枠で、本作においては1000年以上前に実在した人間。
人でありながら4つの目と腕を持つ奇形だったと伝わるが、生きた年代から判るように
両面宿儺とは別人で、先述した人間離れしたルックスから「両面宿儺」と呼ばれているに過ぎず(すなわち只の
通称)本名は不明。顔も一つだけしかない。
ちなみに、本作におけるリアル両面宿儺は「腕が4本、顔が2つの仮想の鬼神」という設定になっている。
呪術全盛の時代に術師が総力を挙げて両面宿儺に挑んだが、敵わず敗れたと伝えられるように、正真正銘の「呪いの王」であり史上最強の呪術師とも称される。
彼の遺した指でさえ当時の術師達にはそれすら消し去れず、封印することしか出来なかったほど。
合計20本の宿儺の指は全て散逸して各地に存在し、それぞれが「特級呪物」に指定されており、受肉した場合は上位の特級呪霊に相当する扱いを受ける。
2018年6月に
虎杖悠仁が指を食べたことで受肉し、現代に目覚めた。
しかし、彼が宿儺に耐えうる器であったため肉体を思うように乗っ取れずにいる。
他者とコミュニケーションを図る際には肉体に目と口だけを出現させる他、肉体の主導権を握った際は虎杖の全身に紋様が浮かび上がり、もう一対の目が開く。
生得領域内での姿は虎杖の体の主導権を握っている時とほぼ同じだが、女性ものの衣装を着ている。これは生前腕が二本ずつだったのでゆったりした袖口の服を着ていたため。
だが呪いの王と称されるだけあって体内に封じられていても力が衰えたわけではなく、死亡した虎杖を蘇生させることも可能(殺したのも宿儺自身だが)。
この蘇生の際に虎杖と契約を交わしているが、契約の一環で虎杖本人は忘れてしまっている。
生前の姿は伝承と同じく二対四個の目と二対四本の腕を持つ他、腹部に第二の口がある奇形の姿を持つ筋骨隆々の大男。
左右の目の内右側の2つは
散眼を行っているかの如くそれぞれ別方向を向いている。
その体には虎杖の身体を乗っ取った時とほぼ同様の紋様が描かれている。ただし、腕の紋様が現在は二重であるのに対して本来の姿は一本線になっている。腕二本分の紋様が纏めて一本の腕に生じているものと思われる。
奇形極まりないが、第2部のナレーションで
「これだけの異形の肉体を持ちながら一切の身体機能を損なっていない」と解説された。
また
金剛杵型の呪具と錫杖のような
槍型の呪具を手にしていた。
【人物像】
一人称は「俺」。
天上天下唯我独尊を地で行く性格で、万事を己の快・不快のみを基準に判断し、人間はおろか呪いも含めた全ての存在を露骨に見下す傲慢不遜にして残忍なサディスト。
人を殺すことに喜びを抱くほどの苛烈な残虐性を持つ一方で、冷静さと確かな知性も併せ持つ厄介な存在。
基本的に弱者は彼の前では頭を垂れる事でしか生き延びる事が出来ないが、それでもすぐに殺されるか後で殺されるかが変わるだけで、ぶっちゃけその運命は宿儺のその時の機嫌次第である。
また、強さを絶対的な基準と見なしており、東京校の学長が
五条ではないと知った際には
「力以外の序列はつまらんな」と呟いている(遠回しに五条の実力を認めている)他、
漏瑚の実力の高さを見て
「誇れ オマエは強い」と称賛した。
反面弱者には酷薄かつ無情であり、非術師などの弱者が
幸せになろうとしたり、生きようとする権利そのものを一切認めていない。
俺から言わせれば
オマエらこそ何故そこまで弱い
何故弱いくせに生に執着する
つつけばたちまち崩れてしまう生き物が 永く幸福でありたいなどどうして口にできる
貴様らは身の丈に合った不幸を生涯噛み潰していればいいのだ
とは本人の談。
その後本人が明かした考え方は孤独を是としている一匹狼気質。
愛や情といった概念も知らないように見えて実は熟知しており、その上で「愛など下らん」と断言。
食うも殺すも自由気ままに楽しんでおり、「俺は俺の身の丈で生きているに過ぎない」として他者から理解されたい・他人の力で満たされたい…といった情緒は一切求めない。
人を殺すことを食事と捉えていたのも事実であり、「人間の味は多種多様で刹那的」「死ぬまでの暇つぶしとして啜る分には丁度いい」と評して楽しんでいる。
生きとし生けるもの全てと相容れない孤高の存在と言えよう。
【対人関係】
術師が死のうと 呪霊が死のうと どうでもいい
体内に凶悪な怪物を封じられているという点では
過去の『ジャンプ』作品を彷彿とさせるが、宿主の虎杖との関係は
険悪の一言。
虎杖を「つまらん小僧」として忌々しく思うと同時に完全に見下しており、共有している生得領域(精神世界)から彼の一挙手一投足を嘲笑混じりに眺めている。
虎杖が自分を取り込んだのをきっかけに呪霊が活発化したことを理由に
「オマエがいるから人が死ぬんだよ」と言い放ち、
更に
とある人物が死にかけ虎杖が助けを求めた際にはそれを断り、全てを引換にしようとも助けることが出来ない様を惨めと嘲り、
真人と一緒に心底楽しそうにゲラゲラと大爆笑する真正のド外道ぶりを見せるなど、
どこまでいっても「呪い」でしかなく、相互理解はおよそ不可能な存在。
そして迂闊に肉体の主導権を渡すと好き放題に暴れまわるため極めて危険。
ただし終始余裕めいた態度だったり虎杖諸共指が多少死んだところで意にも介さない言動を貫いていたが、肉体の主導権を奪えないのはなんだかんだで相当に厄介だった模様(虎杖との縛りも他の目的も大きいが、軽く見えて宿儺自身溜息をつきつつうざと言い放った迂遠なものだったあたり本当に厄介だったと思われる)
何らかの目的に利用するために
伏黒恵に関心を寄せておりその才能を評価している。
上記したセリフの通り他者には基本的に興味がなく、価値観や尊厳への考慮などしない宿儺だが、伏黒のみは唯一の興味対象で、術式に巻き込まぬよう領域の射程を制限するなど異様ともいえるほどの特別な対応を取っている。
通称宿儺P
呪詛師の一人
裏梅は千年前から親交がある顔馴染みで、
「美味しい料理を作れる」という理由で側に置いていた。
【戦闘能力】
その実力はまさしく規格外。
指を二本しか取り込んでいない状態ですら、誕生から間もないとはいえ「同格」の特級呪霊を術式無しで圧倒する程の実力を持つ。
対峙した漏瑚は一言「どけ」と言われただけで、「五条悟とは異質の強さ!!圧倒的邪悪!!」と内心恐怖していた。
特筆すべきは膨大な呪力量と類い稀な呪術センス。
前者は、五条より呪力量が多いと自他ともに認める乙骨をして、一目見て「体感だが倍以上はある」と語るほど。
後者に関しても、特定の資質や能力に左右されない再現性のある呪術であれば、一度見聞きしただけでほぼ扱えてしまう。
術式発動までのキレ、展延と生得術式の切り替えのキレ、全てにおいて神懸かった力量を持ち、呪力効率に関しても五条が六眼を持っていない場合宿儺の方が勝っているという。
第2部の人外魔境新宿決戦では受肉の再開により生前の姿へと回帰。これにより四本の腕による体術を駆使して戦える他、
- 一対の手で常に掌印を組みながら残ったもう一対の腕を格闘戦に利用
- 2つの口により心肺に負担を掛けず呪詞の詠唱を絶え間なく可能
と、常人では到達不可能な唯一無二のアドバンテージを獲得。
呪力ゼロ状態の禪院真希と同等の格闘戦を繰り広げるなど虎杖と同等かそれ以上の身体能力を誇り、最高速の出ている穿血すら容易く回避する反応速度、四本の腕を駆使した格闘戦も強力無比。
更に高度な反転術式により、指数本飲み込んだ人間(虎杖)という完全体から遠く離れた状態で心臓がなくても問題なく活動可能……というより肉体の主導権を得るため自分で抜き取っていた。痛覚はどうなっているのか。
この件は虎杖に主導権が戻るとなすすべなく死ぬので虎杖の超人的な体質とは関係なく、つまりどうやったら祓えるのか?というレベルで耐久面もずば抜けている。
御厨子
ほら 頑張れ頑張れ 俺が飽きるまで何度でも付き合うぞ?
宿儺の生得術式。
作中で詳細は語られていないが、本人の知名度もあって宿儺自身は「自分の術式は呪術界隈では広く知られている」と考えており、少なくとも五条に関しては物語序盤の時点で「虎杖に宿儺の術式が刻まれる」事を想定していたため、その時点で既に何らかの情報を持っていたものと思われる。
切断や飛ぶ斬撃を多用し、その全貌こそ明らかになっていないが、
- 「切断」する能力かと思えば、それらとは一線を画す「炎を操る」力も持つ。
- 「御厨子所」は厨房・台所を指す語。
- 本人の台詞・術式の説明・煽りなどに料理を彷彿とさせる表現が高頻度で見られる。
……といった具合なので、読者間では「料理」に根差した術式だとする解釈が根強い。
一見すると捻った能力に思えるが、そもそも『大多数の生物が抱える『他の生命体を殺害し、その肉体を生存の為取り込む』という『捕食』という『生存行為』を『他の生命体の肉体を加工し、味覚を介して快楽を得る』という『道楽』に昇華させた』のが『料理』という概念である。
それはつまり人類が知性を持って霊長の座についた証の一つであり、人類の業を体現した概念とすら言える。
寧ろ己以外の存在を見下し、サディズムを満たす為に『消費』する彼にとってこの上なく相応しい概念であると言えるだろう。
実際、術式の一部が開示されてから雑誌のアオリ文には「最強の式神、実食開始!!」「万死の厨房現る!!」「美味なる死は入念な下拵えから。」という風に、明らかに調理の概念を意識した内容のものになっている。
技
龍鱗 反発 番いの流星
斬撃を飛ばすだけのシンプルな中遠距離攻撃技。
宿儺にとっては通常攻撃でしかないが、宿儺の規格外の呪力により一発一発が必殺レベルの威力を持ち、高層ビル程度なら豆腐感覚で真っ二つに両断せしめる。
おまけに超高速で飛んでくる上に一瞬で何度も切り刻める連射性能の高さも特徴。
伏魔御厨子展開中は呪力を持たない対象(≒無生物)目掛けて放たれる。
イメージ図は普通の包丁。
対象の呪力差や強度に応じて一太刀で対象を卸す斬撃。相手の強さに応じて効き目が変化するとされる。
対象に触れなければ発動できないが、伏魔御厨子展開中は呪力を帯びた対象目掛けて放たれる。
イメージ図はたこ引き包丁。
捌の応用技。
触れたものを蜘蛛の巣状に一瞬で細かく細断する。
広範囲の地面を切り刻んで崩落させたり、掌で触れた相手の身体を賽の目状に刻んでしまうこともできる。
新宿頂上決戦にて編み出した技。
『解』の斬撃対象を空間・存在・世界そのものにまで拡張し、それら諸共に標的を切断する宿儺ですら至難と断言した絶技。
要は『解』をガード不可能の耐久無視即死攻撃に変える拡張術式。元々の殺傷力がバカげたレベルだったのに更に過剰になった。
体得してみせた後は単発の斬撃を放つ以外にも、格子状に斬撃を巡らせ放つ芸当も見せた。
だが宿儺と言えども使用には「呪詞の詠唱」と「閻魔天印の掌印」が不可欠。そして五条との新宿決戦で行った縛りので「術式の指向性を手掌で設定する」という3つ目の条件を満たさなければ発動できなくなった。
伏魔御廚子
宿儺の
領域展開。
背後に様々な生物の骨が寺を象った様なお堂が出現する。
結界により標的を閉じ込めない領域展開で、結界を閉じずに生得領域を具現化する神業により成り立つ領域。
更にこの「結界で閉じ込めない」という性質が
「相手に逃げ道を与える」という縛りも兼ねており、これにより領域の最大射程は指15本の時点で
半径200mという規格外の規模となっている。
なおこの結界を閉じない手法は現代の術師・受肉術師共に満場一致で「ありえない」と
即断言した恐るべき神業であった。
この領域内で必中効果が付与された「解」と「捌」が絶え間なく浴びせられることにより、領域内の全てを生物無生物問わず粉微塵に切り刻み、完全な更地へと変えてしまう。
理論上は呪力が完全にゼロになったタイプの天与呪縛に対しても問答無用で攻撃を加えられる点でも他の領域展開とは一線を画している。
しかもこれほど大規模な技にもかかわらず、宿儺の気分ひとつで射程や範囲を自在に調整することすら可能とかなり器用に発動可能。
後に「結界を閉じない」という特異な領域故にそもそも領域同士の押し合いをスルーできるとんでもない性質まで判明。
例え領域展開のぶつかり合いになっても結界の外側に影響を及ぼし、相手の領域結界に攻撃を加えて結界を破壊する常識外れの戦法まで披露している。
発動時の印相は閻魔天印。
その他技術
謎の詠唱と共に発動する術式。炎を弓矢のような形状にして放出する。
元ネタは2015年46号の『ジャンプ』に掲載された作者の読切作品『No.9(ナンバーナイン)』。
生得術式ではなく呪力操作の部類に相当する技術。
宿儺のそれは欠損した指や手、果ては臓器までもを一瞬にして再生してしまうなど極めて強力。
更には他者の治療も可能で、「確定した死」でなければ蘇生レベルの治癒も行えるなど、家入硝子など治癒専門の術師をも上回る破格の性能を持つ。
渋谷事変で真人一派も使用した対術式攻撃。
その実態は簡易領域をよりハイレベルに昇華させたもの。術式を付与していない領域を纏うことで空いた容量に相手の術式を流し込んで中和する技。
使用中は肉体に刻まれた生得術式を使用できないデメリットを抱えるのだが、宿儺によれば「一度領域に付与した術式」は対象外。なので宿儺は領域展開中でも展延を発動できる。
打撃との誤差0.000001秒以内に呪力が衝突した際に生まれる空間の歪みにより、打撃の威力を2.5乗に跳ね上げる現象であり技術。
装備
平安時代宿儺が使用していた金剛杵型の呪具。
万が死の間際構築術式で再現しており、渋谷決戦にてお披露目された。
特性は「雷撃の発生」。強力な雷撃を標的目がけて放つことができるシンプルながらも強力な呪具。
平安時代宿儺が使用していた錫杖型の呪具。本編未登場。
【作中での活躍】
【過去】
呪術全盛期とされる平安時代にて奇形児として生を受けた。当時は呪霊も呪詛師も現代とは比較にならない程凶悪だった中、宿儺はさながら天災の如く恐れられたという。
死後にも20本の指が死蠟の呪物として残り続けているが、その死因は不明。
【復活~呪胎戴天】
虎杖が学校に現れた呪霊を倒すために指を取り込んだことで現代に復活を果たすも、前述した通り思うように主導権を握れなくなってしまった。
直後に現れた五条には不完全とはいえ終始手玉に取られており、「小僧の体をモノにしたら真っ先に殺してやる」と恨み節を吐いている。
後に少年院に出現した特級呪霊を倒すべく虎杖に主導権を譲られる。
宿儺は等級だけは同じであるハズの呪いを相手に終始弄び続けた末に呪いを祓ったが、この時虎杖は先の戦いで消耗していたためか主導権を取り戻せなかった。
そして少年院から出た宿儺は伏黒と対峙。宿儺は肉体から心臓を抉り出し、主導権を取り戻すと死ぬ状況を作り戦闘を開始した。
恵としては「心臓なし(弱体化)では勝てないと思わせる→反転術式で心臓を戻させる」ことが出来れば勝ちだったが、宿儺は術式なしの身体能力だけで恵を完全に圧倒する。
宿儺は恵の術式を見てその特異性や汎用性を評価しつつ、「宝の持ち腐れだな」と言い、この程度では心臓を治さないと告げる。
恵は奥の手(後の摩虎羅)を出して相打ちの構えを取るが、ここで虎杖が自分の死を厭わず主導権を取り戻す。そして虎杖は死亡することとなった。
その後、宿儺と虎杖は生得領域(宿儺曰く「心の中」)で対峙。
宿儺は先の恵との戦いで何かを見出したのか、虎杖の心臓を元に戻す代わりに
- 宿儺が「契闊」と唱えたら1分間体を受け渡すこと
- この縛りを忘れること
- その1分間で人を傷つけず、殺さない(虎杖がごねた為追加 「はーうざ」)
という縛りを提案する。
殺さないという縛りを追加しても宿儺の邪悪さを身をもって体験した虎杖は何か裏があると当然拒否するも、戦って勝者の言う通りにするところでお互い承諾したため(縛りに詳しくなかった&心の中なので諦めなければ負けないと思ったのだろう)、その直後虎杖が手出しも呆ける間もなく一瞬で斬殺して上記の縛りを取り付けて心臓も元に戻した。
【幼魚と逆罰】
生き返った虎杖はしばらく死亡したことにしておいて、呪術の制御を学ぶこととなる。その最中起きた里桜高校の事件では宿儺が直接関わることはなかった。
しかし、宿儺の指が呪霊を引き寄せて吉野順平の母が死亡する要因になったり、真人に肉体を変えられた順平を治すことを虎杖に求められても拒否して真人と共に「惨めだなぁ」とゲラゲラ笑ったりなど、虎杖(と読者)に再びその邪悪さを見せつけた。
吉野順平は死亡し、虎杖は真人との戦闘に入る。
ここでも戦闘に加担することはなかったものの、宿儺の存在は
- 虎杖が相手の魂を直接攻撃できるようにし、真人の魂変化による防御を無意味にする。
- 真人の術式「無為転変」を虎杖に使用すると、宿儺の魂にも触れてしまい、それを良しとしない宿儺から大ダメージを受ける。
- 上述の理由で術式が使えないため、術式に必中効果を付与する領域展開を使用すれば大ダメージを受ける上、呪力切れでほぼ確実に死ぬ。
と、虎杖が真人に対して圧倒的有利を取れることに繋がった。
最後は
七海相手に使用した領域に虎杖が侵入し、強制的に宿儺の魂に触れてしまったことで、真人が致命傷を負わされて敗走。呪いの王たる傍若無人さを見せつけた。
その後も宿儺の存在が日本各地にて呪霊の蜂起に繋がっており、何もせずとも周囲に影響を与え続けていた。
そして、再び彼が動いたのは【渋谷事変】でのこと…
【渋谷事変】
呪胎九相図の長男
脹相との戦いで敗北した虎杖。そこへ現れた
美々子・菜々子・漏瑚が
合計11本もの指を取り込ませたことで虎杖のキャパシティを越え、一時的に主導権を得ることに成功した。
美々子と菜々子の「
夏油様を救ってほしい」という願いは一蹴し、
殺害。
漏瑚から提案された虎杖と体を取り替える縛りは自分の目的成就のためしなかった。
その後の漏瑚との戦闘でも圧倒的な実力差を見せつけ、漏瑚を手玉に取る。漏瑚は極の番をもってしても宿儺に傷1つつけられないまま、開によって焼き尽くされることとなった。
漏瑚との戦闘後にその場に現れた裏梅と語らうも、伏黒恵の危機を察知してその場を後にする。
その頃、
重面と対峙していた恵は魔虚羅を呼び出し、調伏の儀を利用した相打ちを狙っているところだった。その状況を理解した宿儺は、部外者たる自分が魔虚羅を撃破することで調伏の儀を無かったことにするため、魔虚羅との戦闘に入る。
魔虚羅の環境や攻撃に適応する力を見て、受胎戴天時点での自分なら敗北していたと思いつつ、戦闘を続ける。
そして、魔虚羅の適応に対抗するために自身を中心とした半径140mの広域に伏魔御厨子を展開。摩虚羅を解と捌で切り刻み、瀕死となったところに開でトドメを刺した。
これにより調伏の儀は中止となり、恵は命拾いすることとなったが、あまりにその代償は大きかった。
宿儺が展開した伏魔御厨子は魔虚羅だけでなく、
140m圏内にいた無関係の人間も建物も全て切り刻み、渋谷の一角を更地にしてしまったのだ。
「せいぜい噛み締めろ」という言葉を残し、虎杖に肉体の主導権を返還して彼を絶望させた。
主人公側の呪術師は殺しておらず、渋谷の一角どころじゃない被害を生みかねない漏瑚と重面+αを始末して伏黒も治癒したことから、渋谷事変でのMVPかもしれない、過程で大量の民間人を虐殺しているのを除けばの話だが。
尚、アニメ版の描写では、魔虚羅との戦闘中に偶々入り込んだビルの中にいた人間をついでのように一瞬で皆殺しにしている。
【死滅回遊】
未曾有の大規模呪術事件の
死滅回游を平定し、獄門疆に封印された五条悟を解放するため、死滅回游に参戦する虎杖ら呪術高専生。
舞台の一つである東京第1結界に突入した虎杖と伏黒は、
日車寛見や
レジィ・スターと激闘を繰り広げていき点を獲得して、ただ巻き込まれただけの泳者が殺し合いに参加しなくて済むようルールを追加。さらに「術式を消滅させる術式」を持った術師来栖華との接触にも成功。
来栖に受肉している天使と呼ばれる1000年前の術師と、〝堕天〟と呼ばれるプレイヤーを殺すことを条件に獄門疆の封印を解く、と約束した虎杖達だったが、実はその
〝堕天〟が両面宿儺であることを、宿儺自身が明かした。
+
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以下、単行本24巻以降のネタバレを含みます。 |
【呪胎戴天−再帰−】
暫くは静観していたが、 紆余曲折を経て、精神的に疲弊していた伏黒恵に接近。そして…
最初に虎杖と契約した縛りをここで発動。
1分間主導権を握ると同時に、虎杖の指を千切り、呪物化。
虎杖と交わした縛り─
─そしてかつて虎杖が受肉したように。─
無理矢理指を呑ませて肉体を乗っ取るのは縛りに含まれないのだろうか?
『覚えているか?』
『"面白いものが見れる"と』
『言ったろう』
小僧
実は宿儺が伏黒に見出していたものの正体とは、術式の潜在能力と自身の受肉に耐えうる「器」としての耐性だった。
これを利用すべくタイミングを見計らっていたが、伏黒が絶望した隙を衝いて肉体を乗っ取り、遂に完全復活に成功。
直様虎杖を吹き飛ばした後、来栖から術式「邪去侮の梯子」を浴びせられ「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!」と物凄い絶叫とのたうち回る程のダメージを負うが、下手くそなハニトラ伏黒が正気に戻った演技をし、彼女の片腕を齧りとって戦闘不能に追い込んだ。
そこで、吹き飛ばした虎杖が直様戻って来て、今まで見せた事のない出鱈目なフィジカルを発揮し驚愕。
だが、これは羂索の仕掛けだと気付き、(そうか 小僧はあの時の)と何かを思い出した様な反応をする。
宿儺は術式を使い虎杖をズタズタに切り刻もうとするが、問答無用で突き進んでくる虎杖に困惑し、一撃を喰らってしまう。
これは、宿儺が仲間を傷つけようとするのを、伏黒の肉体が宿儺を拒絶して術式の呪力出力を落としている為である。
禪院真希もその場に参戦し、虎杖達との連携で少しずつ追い込まれていくが、術式の対象が虎杖達以外であればいいと冷静に分析し、足場を崩して2人の連携を止めて反撃する。
真希に警戒しながら戦闘を続けていたが、裏梅が乱入し「霜凪」で虎杖と真希を凍結した事で戦いが中断。
肉体を仕上げる為に裏梅が用意した“浴”に浸かるため、裏梅と共に鵺に乗り、禪院家に向かう。
凍結から抜け出せた虎杖が直様追いに来たが、すでに手が届く距離におらず、何もできない虎杖のそんな姿を見て
と裏梅と共に嘲笑いながらその場を去った。
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最終更新:2024年04月25日 15:57