陽炎の守護者ブルー・メルキス

登録日:2022/10/19 Wed 17:41:29
更新日:2023/04/13 Thu 18:06:04
所要時間:約 7 分で読めます






光文明水文明技術叡智の結晶。

反撃を許さない究極兵器




陽炎の守護者ブルー・メルキス》とは、TCGデュエル・マスターズ」のクリーチャー。
DM-10「聖拳編 第1弾」に収録されたレインボーガーディアンである。


解説

陽炎の守護者ブルー・メルキス SR 光/水文明 (6)
クリーチャー:ガーディアン 8500
このクリーチャーが相手のシールドをブレイクする時、相手はそのシールドを手札に加えるかわりに見せる。その中の「S・トリガー」を持つ呪文をすべて、自分がコストを支払わずに唱え、その後持ち主の墓地に置く。それ以外のカードを、持ち主の手札に加える。
W・ブレイカー

6コストの基礎パワー8500にW・ブレイカー持ちという当時としてもなかなか……というか当時の6コスト準バニラの基礎パワーが7000なのでかなり驚異的なスペックを誇り、更にメリット効果まで持ち合わせているため当時のプレイヤー達に多色カードの強力さを知らしめた1枚。
その効果も強力で、このクリーチャーで相手シールドをブレイクした際、S・トリガーを持つ呪文がその中にある場合には、自分がコストを支払わずに発動する事が出来る。
デュエマの花形である逆転要素のS・トリガーを使わせないどころか、逆に自分で使ってしまうという鬼畜極まりない効果なのである。
ブルー・メルキスでシールドを割る事が出来れば、《ホーリー・スパーク》は相手のクリーチャー全員をタップするし、《デーモン・ハンド》は相手のクリーチャーを破壊するし、《ナチュラル・トラップ》は相手のクリーチャー1体をマナ送りにしてくれる。
カウンターとして機能するはずのカード達が自分に襲い掛かってくるのだから、相手にしてみれば泣き面に蜂も良いところである。

ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン》に代表されるシールド焼却効果クリーチャーと比較すると、該当カード以外を手札に送ってしまう点はあちらより劣る部分だが、S・トリガー呪文を逆利用できるのは向こうにも無いメリットであり、使用感は一長一短といったところ。
基本的にコストが高めなシールド焼却組よりは低めに設定されているので、召喚しやすさでは優るか。
《アクアン》に引っ掛かる光文明を所持しているのもポイントで、強力な効果も去ることながらこの点で【アクアンホワイトブラック】のフィニッシャーとして起用されていた。

しかしながら欠点も存在する。
一つは能力が任意ではなく強制のため、その場にはそぐわない呪文でも発動せざるをえない点。
条件を満たした状態で下手に《アポカリプス・デイ》なぞ引こうものなら、例え攻めてる最中だろうと泣く泣く自分のクリーチャーごと全滅させる必要がある。
そこまで極端な例でなくても、専用構築用の一芸に特化した呪文を引き当てて持て余してしまう事は少なくない。
また、あくまで対応しているのは呪文のみであるためS・トリガー獣には無力であり、《アクア・サーファー》などを割ってしまえばそのまま召喚を許してしまう。
もう一つはシールドブレイク前提の効果だがスピードアタッカー等は持ち合わせていないため出たターンには仕事ができない事。
サポートを使わない限りはどうしても1ターン隙を晒してしまうためその間に除去されて退場という事は登場当時でも少なくなかった。
現代デュエマでもスピードアタッカーは基本火文明の担当なので火文明を持たないこのクリーチャーにそこまで求めるのは酷な話だが……
それ以外にもタマシードなどの呪文・クリーチャー以外で実用的かつS・トリガーを持つカードタイプが新たに登場しているため、効果発動の機会自体が当時から減っている一面も。

ただそのような一面を考慮しても相手のカードを逆手に取れるのは魅力的であり、ロマン溢れるカードである事は間違いない。
実際に収録当時でも、まだその危険性に気付かれていなかった同弾の無双竜機を差し置いてパックの中で最も高い評価を受けていたようだ。


派生カード

混成 B(ボルメテウス)W(ホワイト)M(メルキス) SR 光/水/火文明 (8)
クリーチャー:ディスペクター/アーマード・ドラゴン/ガーディアン 6000+
EXライフ(このクリーチャーを出す時、自分の山札の上から1枚目をシールド化する。このクリーチャーが離れる時、かわりにそのシールドを墓地に置く)
パワード・ブレイカー(このクリーチャーは、そのパワー6000ごとにシールドをさらに1つブレイクする)
自分が呪文を唱えた時、このターン、このクリーチャーのパワーを+3000する。
このクリーチャーがシールドをブレイクする時、相手はそのシールドを手札に加えるかわりに墓地に置く。

類似効果を持つ《ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン》と混成させられたディスペクターの一体。
ボルメテウスの身体をベースに、メルキスの砲台が翼と口に増設されている。
一見すると悪趣味なディスペクターには珍しくかなりまともなデザインに見えるが、本来ボルメテウスが真に怒ったときにのみ使う牙が口の砲台のために使えなくなっているので、その歪さは健在である。

効果の方はボルメテウス寄りになっていて、メルキスが備えていた呪文の横取りは跡形も無くなりシールド焼却が主となっている。
ただ呪文の要素を反映してか1枚唱える毎にパワーが3000ずつ加算されていく効果を備えていて、パワード・ブレイカーと合わせて2枚唱える毎に焼却枚数が増えていく仕様になっている。


デュエル・マスターズ プレイス

陽炎の守護者ブルー・メルキス SR 光/水文明 (6)
クリーチャー:ガーディアン 8500
このクリーチャーがシールドをブレイクする時、相手はそのシールドを手札に加えるかわりに公開する。その中の呪文をすべて自分が唱え、持ち主の墓地に置く。それ以外のカードを、持ち主の手札に加える。
W・ブレイカー

TCG版の時点でも十分強力な1枚だったところにプレイスでは更なる強化が施され、なんとS・トリガーに限らず呪文全般を横取りできるようになった。
テキストには記載されていないが、通常の呪文でもS・トリガーと同様に0コストで発動可能になっている。
プレイスの環境でも《英知と追撃の宝剣》などの強力な呪文は揃っており、S・トリガーですらないそれらのカード達がシールドを割られる度に牙を剥いてくるのは脅威の一言。
一方で使える呪文の幅が広がった事によって、その局面で適さないカードでも発動せざるを得ない短所もそのまま伸びてしまっている。
他にも呪文をあまり入れないビートダウン系のデッキには弱いという弱点も晒している。

後に覚醒編へ突入してからは相手の超次元呪文を強奪してサイキック・クリーチャーを召喚できるようになった他、いずれ実装される双極篇ツインパクトも呪文面を反射できる予定であり、更なるパワーアップを残している状態なのが空恐ろしい…。


背景ストーリー

闘魂編から続くドラゴン光文明の戦争によって荒廃した超獣世界
窮地に貧したクリーチャー達は異なる文明同士で融合する事によってその危機を乗り越えようとし、各地でレインボー獣が誕生し始める。
そうした流れの中でガーディアンの一員として誕生したのが《陽炎の守護者ブルー・メルキス》と推測される。

光文明の一団としてメカ・デル・ソルと共に攻勢を掛けていたが、最終的にはアーマード・ドラゴンアース・ドラゴンが融合して生まれた《無双竜機ボルバルザーク》に撃退されている。

王来篇

超獣王来烈伝」に刻まれし12の王の一人「闘魂王」ボルメテウス・ホワイト・ドラゴンと混成させられた《混成 B(ボルメテウス)W(ホワイト)M(メルキス)》として登場。
石柱状態の《禁時混成王 ドキンダンテXXII》によって引き起こされる世界滅亡の最中、それを止めようとする《王来英雄 モモキングRX》達の前に立ち塞がった。

対峙するや否や、百万回死ぬ炎によって《「正義星帝」》と《ネ申・マニフェスト》を行動不能に追いやってしまう。
ただ一人辛うじてかわす事が出来たモモキングはボルシャックの炎を駆使してB・W・Mの視界を塞ぎ、炎の裏側から全速力で突進。
モモキングの刀とB・W・Mの爪、刹那の斬り合いの末に爪がモモキングの顔の数ミリ脇を掠めた一方で刀はB・W・Mの身体に突き刺さり、再生する事も出来ずにB・W・Mは崩壊。
ギリギリの攻防の末にモモキングは勝利し、「闘魂王」の魂は「超獣王来烈伝」へと還っていった。

王来MAX

ディスペクターとして「超獣王来烈伝」の12王と合体させられていたクリーチャー達が、実は龍頭星雲の向こう側にあるデモニオが栄える世界『鬼の王の歴史』における12の王という新事実が発覚。
これに伴い、ボルメテウス・ホワイト・ドラゴンと混成していたブルー・メルキスは「陽炎王」として「邪鬼王来烈伝」にその名を刻んでいた事も明らかになった。

こちらの歴史でも恐らくはB・W・Mとしてデモニオを急襲したと思われるが、鬼レクスターズとして覚醒した《終来王鬼 ジャオウガ》にその魂を飲み込まれてしまったようである。


余談

  • 陽炎は一般的に「かげろう」と読む単語だが、メルキスの場合はルビに「ようえん」と記載されている。
    この読み方は登場から18年後に「邪鬼王来烈伝」で記載された時も変わらずだった。

  • 背景ストーリーでは特にこれといった活躍は見せていない事から、ラスボスやらが犇めいている「邪鬼王来烈伝」の12王の中では《聖霊龍王 バラディオス》と並んでやや浮いている。
    設定的なものはともかく、上述のように競技面では活躍を残せたクリーチャーではあるのだが…。

  • 多色クリーチャーかつ特殊種族というわけでもないのに1つの種族しか持っていない珍しいクリーチャーでもある。


追記と修正の技術の叡智の編集。荒らしを許さない究極の規制。

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最終更新:2023年04月13日 18:06