レデュエ

登録日:2023/02/04 Sat 19:37:15
更新日:2023/08/23 Wed 23:42:48
所要時間:約 20 分で読めます





親兄弟か…私が最初に殺した相手だ。あの時初めて、オモチャというものの楽しさを理解した。信じていた者に裏切られる驚きの顔。本当に滑稽でねぇ……

だがそれよりもっと痛快なのは、オモチャが壊れる瞬間だ…。それを味わって初めて、お前は私と対等になれる。


レデュエとは、特撮ドラマ『仮面ライダー鎧武』に登場する敵怪人。


身長:248.0cm
体重:183.0kg
特色/力:高い知性と独自の言語、装甲化した外骨格、優れた身体能力


概要

ヘルへイムの森の支配者的存在・オーバーロードインベスの中で2番目に登場した個体で、フェムシンムの幹部の1人。
デェムシュと同じく同族同士の殺し合いに生き残った猛者であり、フェムシンムの将を名乗る辺り地位はかなり高い。

「レデュエ」という名前はフェムシンムの言葉で「翡翠」を意味している。


人物像

血の気の多いデェムシュと異なり、理性的かつ学習能力が非常に高く、戒斗が森にばらまいた国語辞典を見ただけで日本語を理解し、極めて短期間のうちに片言ながらも話せるようになった(曰く、「オ前タチノ言葉、簡単スギル」)。

知性的で会話こそ可能だが、長い間森で暮らしてきた退屈からかその人格は歪んでおり、オーバーロードの例に漏れず非常に高慢かつサディスティック。
他者を等しく「退屈を紛らわせるオモチャ」としか見なしておらず、特に血を分けた者同士が殺し合う様を見る事を最高の娯楽と考え、信じていた相手に他者が裏切られる様やオモチャとみなした相手が破滅していく様を眺めることも好む極めて陰湿な女性。
多弁で理知的ではあるが彼女の喋る言葉は多くが甘言に近く、言葉巧みに相手の心を言葉で追い込んだり、言葉で相手を誘導して自分の手を汚さず目的を進めていくのも特徴。

対話を持ちかける紘汰の事も嬲るようにして追い詰めたが、彼女的には退屈さえ紛らわす事が出来れば後はどうでもいいらしく、積極的に人類に対して敵対する意思は見られない。
しかし、攻撃をしてこない紘汰に対して口にした「次ハ モットイイ オモチャニ ナレ(=もっと抵抗しろ)」という言葉からは、彼女も本質はデェムシュと同じく、弱肉強食の思想が染み付いた闘争本能の塊でしかない事が窺える。

表向きはロシュオの命令に従いつつも、内心は彼が持つ「黄金の果実」を狙う野心家であり、最終目的はロシュオが持っている「黄金の果実」を手に入れて世界を征服する事。
キラキラ輝きに満ち、栄える人間世界にこそ君臨し、そこで思う存分オモチャで遊びたいと思っていた。

また、兄である貴虎によって窮屈な生活を強いられていた中で、慕っていた紘汰が自身の意に反する行動を繰り返し邪魔だと考えていた呉島光実に興味を持つようになる。
中盤、彼と協力関係を結ぶと言葉巧みに操り、彼の心を徐々に追い詰めて周囲の仲間を欺き、貴虎を手にかけるなどして壊れていく様を見て面白がっていた。

だが世界を征服しても統治する気はゼロ。地球を欲したのも新しい遊び場が欲しかったからでしかない愉快犯でもあり、世界の統治は光実に丸投げする気だった。


戦闘能力

オーバーロードに恥じない戦闘力を持ち、幻術を見せる能力、本人曰く門があればとのことだが任意の場所にクラックを発生させる能力を持つ。
所有している武器はヘルヘイムの果実状の飾りが付いた中華風の長槍ダウ()
これで接近戦をこなし、緑色の光弾を放ち、ヘルヘイムの植物を操る能力を見せ、一振りで戒斗を負傷させてヘルヘイム症を発症させたほか、不意打ちである存在の背後を突いて致命傷を負わせる威力を持っている。


劇中での活躍

初登場した際にはデェムシュを誘き出すべく戒斗が置いていった国語辞典を読んでおり、DJサガラも含めた3人で会話を交わしていた。
この時の会話は紘汰に部分的とはいえ聞かれている。
その後自身を急襲したシグルドを退け、森の深くへ辿り着いた鎧武と遭遇する。
最初はデェムシュが鎧武を甚振る姿を傍観していたが、「おい…おい!お前、言葉が分かんだろ!こいつに伝えてくれ!俺は戦いに来たわけじゃない!」と願う鎧武に対して「ズット…ズット…森ノ中…長ーイ…長ーイ…退屈…」「退屈…嫌イ…オモチャ、欲シイ。」「オ前…オモチャニナルカ?」とカタコト気味の言葉で返し、傍観を続けていたが最後はジンバーピーチアームズの苦手とする超音波で攻撃、負荷に耐えられなくなった紘汰が変身を解除したところでヘルヘイムの植物で宙吊りにして撤退する。


情ケナイヤツ…
次ハモット面白イオモチャニナレ。


その後はデェムシュがバロン レモンエナジーアームズ及び途中で乱入した鎧武と戦う中でテレパシーを送って撤退を促したり、この戦闘で傷を負わされたことにより「赤いヤツ…どこだ!?」と戒斗に対しての怒りに燃えるデェムシュがユグドラシルの調査団を襲った際にも現れる。
なお、その時は気絶したユグドラシルの職員が装着していたカッティングブレードのない戦極ドライバーを回収している。*1

そんな中で黄金の果実を狙っていたシドがユグドラシルを裏切り、保管していたロックビークルを使用不能の状態にまで陥らせる。
凌馬の依頼もあって紘汰・戒斗・光実はヘルヘイムの森へ向かうことに。
紘汰と光実は手分けして、戒斗は単独でシドを捜索する。
だが光実はすぐに森から脱出し、裏で結託していたシドの元へ向かう。
光実とシドは紘汰を倒す目的で利害が一致しており、シドが戒斗を抑える中で光実は貴虎のゲネシスドライバーで斬月・真に変身し、紘汰を動揺させた上での始末を目論む。

そして2人の作戦は実行され、ヘルヘイムの森においてシグルドはバロンと、斬月・真(光実)は鎧武と交戦。
そんな中でデェムシュが乱入、5人が入り乱れる大乱戦の中でクラックが開いてしまい、デェムシュは沢芽市へ向かってしまう。
鎧武とバロンが沢芽市へ戻ってデェムシュを追跡する中、この状況を密かに監視していた自身は斬月・真とシグルドの前に現れて対峙する。


お前たち…禁断の果実が欲しいか?
*2


挑発した上で戦闘を開始するも、2人の連携攻撃を前に


待った!降参だ。どうやら勝ち目はなさそうだ…。いいだろう。お前たちを禁断の果実の在処へ案内する。


何故かあっさり降参してしまい、変身を解いた光実とシドを森の深くであるロシュオの元に案内する。


この奥に、禁断の果実を隠し持っている奴がいる。欲しいなら、力ずくで奪い取るしかない。

そいつは話が早そうだ。

………

お前は行かないのか?

邪魔はしないよ。果実を手に取るのはただ一人。そうだったよね、シドさん。

まあ、そういうこったぁ。

誰もが知恵の実を欲しがるものと思っていたが…

冗談じゃない!どう考えても罠じゃんこれ。

ほう?

君、あの時逃げる余裕は十分にあったよね?なのにわざわざ僕らをここまで連れてきた。この先に待ち構えてるやつと戦わせるのが目的なんだろう?

そんなことをして私に何の得が…。

こんな推理はどうかな?君も知恵の実を欲しがっていて、しかも自分の手を汚したくない。だから役目をシドに押し付けて、後から奪い取るつもりでいる…とか?


シドが自身の口車に乗せられてロシュオの元に向かった一方、光実は自分たちをここまで案内したのが罠であることに気づいており、罠を看破した光実を


フフフ…!面白いね、お前。すごく面白い奴だ…


と評した上で興味を示すようになる。

そしてロシュオに挑んだシドはシドった。初瀬が斬月に戦極ドライバーを破壊されたのがきっかけでインベスへ変貌して死亡することになったクリスマスゲームを提案した件に続き、またもや本作のアーマードライダーを退場させる原因を作った光実ェ…

更にデェムシュの侵攻と同時に自身はロシュオにデェムシュを救出すると言う口実で人間界へ進出、クラックからユグドラシルタワーへ侵入して陥落させて占拠し、沢芽市を孤立無援の状況に陥らせてしまう。
暫くしてから再登場した凌馬 「全部私のせいだ!ハハハハハッ!」

デェムシュは鎧武が新たに手にした極アームズの前に敗れたものの、ユグドラシルタワーを拠点に新たな策を講じていく。
最大の障害である紘汰の始末を目論む光実にオーバーロードの1人・2代目ガードベントデュデュオンシュを仲間(実際はお目付け役)として同行させて襲わせるもデュデュオンシュは幹部級怪人なのに僅か1話で死亡。


その後タワーでパソコンを分解、「やっぱり、ただの猿ではないみたいだ。むしろ工業技術や情報処理能力に関しては我々フェムシンムよりもはるかに進んでいる。」と評し、「おかげで楽しいオモチャが作れそうだよ。フフフフフ…」と不敵に微笑む。
ロシュオにパソコンで沢芽市の映像を見せたところで、ロシュオは新たにグリンシャを呼び出す。

タワーへ戻るとに提案した交渉を悉く受け入れられなかったどころか正論を言われて機嫌を悪くしていた光実に自身が支配者になったら僕に人類の管理を任せる約束は守ってくれるのか、と言われると「フフフ…。ああ、もちろん。私は新しいオモチャで遊びたいだけ。あとは好きにするといい。邪魔者を潰すのも、愛する人を救うのも…」と不敵に返す。
作戦が上手くいくこととロシュオが知恵の実を使うのかを懸念する光実だが、「ロシュオはね、すっかり枯れちゃってるんだよ。王妃の事以外は何も興味はないのさ。だから絶対に上手く行く。」とも言う。

そんな中で


全世界の人間たちに告ぐ。
私はフェムシンムの将、レデュエ。お前たち猿共の新しいご主人様だ。
もっと早くに挨拶しようと思ってたけど、地球にある全ての言語を理解するのに手間取ってねぇ。
統一言語を使いなよ。折角の情報処理能力が宝の持ち腐れじゃないか。

城乃内 「なんだよコイツ…偉そうなヤツだな…!」

我々はヘルヘイムの植物を自在に操る力がある。
これから世界中のクラックを活性化させて一年以内に地球全域をヘルヘイムに変える。
抵抗は無駄だ。降伏してよ…そうすればお前達人類の未来は保証する。
私の玩具としての未来だけどね。ウフフフ……アハハハハハ!!

ザック 「舐めた真似しやがって…!」


と、大胆にも世界に対して宣戦布告。


何を考えているんだ。これじゃ完全に宣戦布告じゃないか!

だって挨拶は大事だろ?

いきなり世界中を敵に回すつもりか?

大丈夫だって。私を信じなよ。さて、猿共がどうするか見ものだね。


光実も宣戦布告には驚きを隠せないが、本人は自信満々だった。
そして完成させた装置を光実に見せ、


たくさんの燃料が必要なんだ。でも問題ない。こっちの世界じゃ、それがうじゃうじゃいるからね。


と言った上でグリンシャを沢芽市へと向かわせた。
宣戦布告を前に取り残された人々を救出するためにザック・凰蓮・城之内は出撃し、インベスを迎え撃つ。
更に鎧武・バロンも加勢してグリンシャと戦闘、グリンシャは2人の攻撃の前に追い詰められたものの、突如として現れ、ヘルヘイムの植物を操る能力でグリンシャを救出する。


なるほど。今のがデェムシュを倒した力か。

お前が邪魔したのか!

困るんだよねぇ。餌集めの邪魔しないでくれよ。

餌だと!?

それが人攫いの目的か!

姉ちゃんも餌だったのか!

別にいいだろ?どうせ60億人も消すつもりだったんだし。

ふざけんな!

良いのかい?私なんかに構ってて。考えてもみなよ。私は世界中に宣戦布告したんだよ?だったら人類の取るべき手は…1つだ。

何の話をしている!?

沢芽市ごと、吹き飛ばす気か…


レデュエの宣戦布告を見た世界はなんと、沢芽市に戦略ミサイルを放つ。


フハハハハハ……凄いね人間って…。目的のためなら平気で仲間を犠牲にするんだね…。

そんなわけないだろ!だって沢芽市には、まだたくさんの人がいるんだぞ!

ユグドラシルがしようとしたことを、もう忘れたのか!?

お前たちは全世界から見捨てられたんだよ。ほーら、来たよ。

ここはレデュエの口車に乗ってやるとしようか…。


戦略ミサイルはロシュオの力により消滅。*3


助かった…のか?俺たちは…

おめでたい奴らだ。これから何が起こるのかも知らずに。
全ては私の思惑通りさ。


救出したグリンシャを再び2人にけしかけ、その場を離れる。


一方で人間の計算機と機械技術を応用してフェムシンムの呪術を拡張した装置を完成させ、攫っていた人間から生命力を吸い出してロシュオの王妃を復活させようとしており、選んだ人間は好きにしていい、と光実に指示をする。

それを聞かされた光実は買い出しをしていた舞の元に現れ、人間とオーバーロードが共存する世界を作る、自分なら出来る、チーム鎧武のメンバーは大歓迎だ、と言うが「そんなの、ユグドラシルがやろうとしてた事と同じだよ!紘汰が許す訳ないよ!」と拒絶されてしまう。
おまけに、「私が信じているのは紘汰じゃない。希望だよ。だから…希望を諦めない紘汰についていく。あいつ1人に背負わせたりしない。同じものを信じた人だから、最後まで一緒に戦う!」と言われたことにより、紘汰に対する怒りが頂点に達する。


希望だと…それが、舞さんと僕とを隔ててる壁なのか?なーんだ。そんな脆いもの、簡単に壊せるじゃん。


光実はドルーパーズにいた紘汰を呼び出し数々の不満をぶつけた上で暴行、傍観していた貴虎が止めに行こうとした中、紘汰に加勢しようとした戒斗に攻撃を仕掛けて左腕を負傷させ*4「君にはまだ利用価値がある。こんなところで壊れてもらっちゃ困るよ。」と言った上で光実を回収する。
その後光実に「君たちフェムシンムには家族っているのか?」と質問された際には項目冒頭の家族すら嬉々として手にかけていた過去を告白した。

そして翌日、光実と貴虎は戦うことになり、湊に兄弟の問題は他人が首を突っ込むものではないと言われたのに止めようとした紘汰の前に立ちはだかる。


水を差すような真似はやめて欲しいね。

お前は…!

血を分けた者同士が戦い合うなんて、最高の娯楽だよ…!
そっと見守ってやるのがマナーじゃないか?

そうか…お前もあの赤いやつと一緒か…そんなものを楽しむために、俺たちの世界を引っ掻き回してんのか!


怒りに燃える紘汰が変身したカチドキアームズと対峙し、押されるも「つまらないやつかと思っていたが、案外遊び甲斐があるのか…」と評する。
その後「お前はミッチに何をさせたいんだ!?」と疑問をぶつける紘汰に「あいつはただ見てるだけで面白い。私が弄るまでもなく勝手に踊って壊れていく。最高に良くできたオモチャだ!」「お前にとってももうあの男は敵だ。」とも返す。


よくも…よくもそんな理由で…俺たちの仲間を!


鎧武は極アームズに変身、次々にアームズウェポンを召喚し果敢に攻め立てる。


そんな…まさかこいつは、知恵の実の力…何故だ…!


周囲の植物を操って鎧武を拘束しようとしたがそれも振り解かれる。
劣勢気味ではあったが、最後は火縄大橙DJ銃の砲撃を近くにあった車でガードベント防いで


そうか…お前は既に…
まだ何も分かってないようだな。いづれお前がその力の意味を理解する時が楽しみだ。


と紘汰の行く末を暗示するかのような言葉をかけて撤退する。

同時並行で行われていた光実と貴虎の戦いは光実の勝利に終わった。


いい目になったね。どうだい?実の兄を手にかけた気持ちは?流石の君でも…心が痛むかい?

心が痛む…馬鹿言えよ!僕は兄さんを乗り越えた…ようやく解放されたんだ…呉島貴虎の呪縛から!

(それは違うな。お前は決して、私からは逃れられない。)

あんたは…

(お前の人生は全て私から与えられたものだった。自分の力で勝ち取ったものなど、何一つない。)

黙れ!説教はもううんざりなんだよ…

……?

(1人では何もできない半端者。どれだけ取り繕ってもそれが貴様の本性。)

ふざけんな。何も出来ないのはあんたの方だろう?これ以上、僕に付きまとうなよ!

おいおい…お前1人で何やってる…?

消えろよ、幻め!僕の中から出て行け!

(呉島光実は、呉島貴虎の影だ。私が消えれば、影であるお前もまた消えるしかない。)

うるさい!消えろ消えろ消えろ!

あれれ…もしかして…壊れちゃった?


ユグドラシルタワーへ帰還した光実に対して言葉をかけるも、光実は葬ったはずの貴虎の幻影に悩まされるようになっていた。

その後ロシュオにタワーに捕らえた人たちの映像を見せ、「これだけの猿がいれば、王妃を目覚めさせるに十分な生命エネルギーが集まるでしょう。計画は順調です。」と言うが、ロシュオは犠牲が多いことと滅びに近づいたことを危惧する。
また、極アームズのことを敵に塩を送る、と評したが「人類は敵ではない。彼らが滅びる定めの猿に過ぎぬから芽を摘むだけの事。だが、人類の中にただ一人でも未来を切り開く者がいるのだとしたら、考えを改めねばならぬ。」と言い返され、「蛇にそそのかされたか、王よ!」と言うも、念動力を前に「御意…」と返す。
なお、同行していた光実は「オーバーロードにも、そんな考えを持つ奴がいるのか…」と心の中で語っている。

その後、光実は再び買い出しをしていた舞とペコの元に現れ、舞を連れ出そうとする。
いい加減にしろよ、と言ったペコに「黙ってろよ、クズ」と返しシンムグルンに襲わせた上で舞を連れ出すことに成功するが、ペコの発信を受けた紘汰が駆けつけ戦闘に発展。
貴虎に勝利したことで迷いを振り切った光実はカチドキアームズすら圧倒するようになり「あいつ、てっきり壊れたかと思ったけど…これほどのものになるとは。」と評した。


(こうやってお前は身近なもの全てに手をかけるんだな。)

どけよ!

(いつかは、あの女の事も邪魔になるに違いない。)

消えろ!


貴虎の幻影に惑わされていたところにバロンが駆けつけて2VS1の戦いになり、鎧武は極アームズにチェンジして2人で攻撃するも、受け止められてしまい撤退することに。


いいよ、見逃してあげる。さっさと尻尾を巻いて逃げろよ。


2人に勝利した光実は舞をユグドラシルタワーへと連行することに成功したが、尚も貴虎の幻影に悩まされていた。

その後光実が捕らえられた人がいる部屋へ向かうと以前救ったはずのラットやリカも捉えられている姿を目撃する。


あーあ、僕の言いつけを守らないから。

すまなかったね。守りたい人間だったのかな?

いいんだ、2人とも自業自得だ。

いいねぇ、かつての仲間に対する冷酷さ。兄を超えたことで、お前は見違えるほど強くなった。だが、相変わらず詰めが甘い。葛葉紘汰もあと一息で始末できたものを…

いいんだ。あいつは、いつでも始末できる。

甘く見てはいけない。あの男は知恵の実による祝福を受けている。次に戦う時は、確実に勝てる策を講じるべきだ。例えばそう、お前が連れてきたあの女をエサにして罠を張るとか…

何だって?

あれは使い道次第で最高の切り札になるぞ。

舞さんを戦いに巻き込むって言うのなら、君と僕との仲もそれまでだ。

ハハハ…冗談だよ。


レデュエを信用出来なくなった光実は舞を戦いに巻き込まないよう、ヘルヘイムのロシュオの元へ預けた。

同時並行で舞を救うために紘汰たちはユグドラシルタワーへと潜入、シンムグルンを撃破した紘汰と凌馬の前に現れる。


シンムグルンすら倒すとは…。ますます手に負えない強さになってきたね、お前。


自ら鎧武・デュークという最強クラスの相手と対峙するが、一歩も引くことなく意味深な言葉をかける。


大方蛇に唆されて手に入れた力だろう。おかしいとは思わないのかい?強すぎる自身のことを…。

何がだよ!?

その様子では自覚もないか…。では問いを変えよう。何故お前はこの世界の人間たちのために戦っている!?

当然だろうが!みんな俺の仲間だ!

それは違うな。お前はもはや、この世界の住人ではない。我々の仲間だよ。

何だと!?

既に人間の食べ物が喉を通らなくなっている筈だ。


極アームズの力を得てからの紘汰だが、カレーを一口食べて「これ味薄くない?」と違和感を覚える、激戦で疲弊しているにも関わらず食欲が出なくなるなど、不気味な予兆が見え始めていた。


禁断の果実の禁断たる所以だ。それが何を意味するのか、今から見せてやろう。

うわっ、何を!?

この先、お前を待ち受けている世界に案内してやろうじゃないか。

なるほどね…。催眠術か。妙な技を使ってくる…。


レデュエの催眠術にかかった紘汰。


あれ…?ここは…街が平和に戻ってる…もう…インベスはいないのか?


だが犬と散歩していた男性は怪物だ、と言い、周囲を見渡すと初戦で葬ってしまっていた角居裕也の姿が。


出てきたな…化け物め!

化け物…?俺が?裕也…なんだよ…


右腕を確認すると、今は亡き初瀬と同様にインベスの兆候が現れていた上に、ビャッコインベスへと変貌してしまう。


平和になったこの街を、お前らの好きにはさせない。


裕也は戦極ドライバーとオレンジロックシードを用いて鎧武に変身、


フルーツジュースにしてやるぜ!


の決め台詞*5を用いて襲いかかる。
何とか逃げ出し、ドルーパーズに辿り着いたものの、異形と化した手を見られたことで阪東に化け物と言われてしまい、便宜を図ろうとするもまたもやビャッコインベスに変貌し、自身の意思とは関係なくラットを攻撃してしまう。
かつてシグルドがヘキジャインベスと化した初瀬を撃破した場所において紘汰は人々に怖がられ、裕也の変身した鎧武の繰り出す連続攻撃に追い詰められる。


やめてくれ!俺は紘汰だ!分かんねえのかよ裕也!?

黙れ!お前はもう紘汰じゃない。ただの化け物だ!この世界にいちゃいけない存在なんだ!

(そうか…。俺はたまたまベルトを手に入れただけで、もしかしたらこんな未来があったとしてもおかしくなかったんだ…)


ビャッコインベスへの変身が解け、紘汰はブルーシートに身を隠す。


むしろ…こうなっていたなら、裕也を手にかけずに済んだ…

苦しんでいるな?だが、これはただの悪夢ではない。いずれお前の身に降りかかる現実だ。

俺は、みんなを救う力が欲しくて!だから、オーバーロードになるしかないって…

それが便利な道具だとでも思っていたのか?お前は世界の運命を覆す者として、世界の外側に立つしかなくなる。お前はもう人間ではないのだ。

でも俺は!誰も傷つけようとしてる訳じゃない!

関係ないよ。力を手に入れた事で、お前はこの世界における法則を逸脱した。違反者であり侵略者。人々にとっては恐怖の対象でしかない。

人を守るために戦おうとしてもか!?

そんな言葉を誰が信じる?もう、お前の声に耳を貸す人間などいるものか。理解するより、憎むほうがはるかに容易いからね。


こんなところに隠れていたか化け物!

大人しく観念しなさい!


夢の中ではナックルとマリカまで現れ、紘汰を攻撃する。
そんな紘汰に仲間が加勢するのだが、アーマードライダーではなくインベスであるデュデュオンシュとセイリュウインベスだった。


大丈夫かね、我が友よ! さぁ、行きたまえ!みんなが待っている!
仲間想いだったのかと評価が上がった

みんなって、一体誰なんだよ…?

もちろん、私たちのことだ。この世界において、怪物と忌み嫌われる者達。全てを覆し、支配する力を持つ我々こそがお前の仲間なんだよ…葛葉紘汰。


今度はレデュエとシンムグルンが待ち構えており、仲間へ引き込もうとする。
更に、他のインベスが紘汰の意思に関係なく人々を襲う。


やめろ!やめさせてくれ!

心を痛める必要はない。お前の事を敵とみなした連中だ。彼らの世界は滅び、そしてお前のための世界が新しく始まる…。

俺のための世界…

さあ、我々とともにこの世界を手に入れよう。禁断の果実の祝福を受けたお前がいれば百人力だ。

俺は…!


遂に紘汰は自らの意志でインベスに変貌する。
再び裕也と対峙、迷いを振り切った紘汰は先と打って変わって裕也を圧倒、変身解除にまで追い込む。


やれるもんなら、やってみろ!俺たち人間は、決して貴様らには屈しない!

裕也…

ほぉら、トドメを刺してしまえよ。

俺が死んでも…俺の仲間が、必ずお前を倒す!

すまん裕也。誰が仲間か、誰のための世界か、そんな事はどうでもいい!ここには、死なないでいて欲しかった奴がいた。そして、まだ生き延びて欲しい人達が残ってる!


紘汰は裕也ではなくインベスを攻撃、


俺の味方かどうかなんて関係ない!守りたいものは変わらない!たとえ俺自信が変わり果てたとしても!

人間は必ずお前を拒む!そんな連中のために犠牲になる気か!?

犠牲なんかじゃない!俺は、俺のために戦う!


そう宣言した紘汰はビャッコインベスから鎧武 極アームズへと変身する。


俺が信じた希望のために!
俺が望んだ結末のために!


この言葉に裕也は笑みを見せており、紘汰はレデュエの幻術を打ち破ることに成功した。
レデュエは部が悪いと判断したのか、ここで撤退する。
かなり疲弊したのか、変身を解除した紘汰は膝をつき、そこからはヘルヘイムの植物が生え伸び始めていた。


そうだ俺は…後悔なんてしない…!


末路

そして41話。
光実はバロンと一騎打ちを繰り広げ、お互いに変身が解けても生身で戦う中、舞がヘルヘイムの森にいることが凌馬によって知らされる。
次はバロンに代わって時間稼ぎを申し出たブラーボ・グリドンと戦闘、逃げられたものの「こんなところで…手間取るなんて…まあいい、ロシュオのそばにいる限り…舞さんは無事だ…」と安堵する中で現れる。


本当にそうかな?あの女をロシュオに預けて、私を出し抜いたつもりか?
お前、意外と間抜けだねぇ。

なんだと?

考えてもみなよ。ロシュオが本当にあの女のことを気に入ったら、お前みたいな危ないやつの側に置いておくわけないだろう。

そんな…

(誰もがお前の思惑通りに動くとでも思ったか。)

どうして…どいつもこいつも…!

(お前のことなど、誰も信頼していない。本当に価値がない人間は光実、お前1人だけだ。)

ふざけるな…!舞さん…!

私にも、ようやくチャンスが巡ってきたようだ…。


目論見通りにいかず発狂しながらもロシュオの元へ向かった光実をよそに、自身も何かしらの策を練っていた。

そして紘汰と戒斗はヘルヘイムの森の奥へ突入し、ロシュオと対決する。
しかしロシュオには2人がかりでも歯が立たずバロンはあっさり敗北、鎧武も極アームズに変身し果敢に攻撃を仕掛けるがロックシードを破壊されてしまい窮地に陥る。
その時、レデュエの奇襲の攻撃がロシュオの背後を貫く。


フハハハハハハ!油断めされましたなァ!王よ!
フフフフ!この瞬間を、ずっと待ち焦がれていた…!黄金の果実…!世界の全てを弄ぶ力が、私の物に!!
フハハハハハ…!!アハ!アハハハ!アハハハハハ!ハハハハハハハ!!


隙を狙っていたレデュエは乱入しロシュオが隠し持っていた黄金の果実を体内から抉り出して強奪。勝ち誇ったかのように狂笑するレデュエだが、黄金の果実は消失する。


な、何だこれは…!?ロシュオォォッ!本物はどこへやったァ!?

我らフェムシンムは、役目を、終えた…ッ

ロジュオォォォ!!言えェェェッ!どこに隠したァ!?

愛する者よ…これで、私も、お前の、元に…!

ふざけるなァ…!おのれェェエエエエエエエッ!!
おのれ!おのれェ!もう少しで!黄金の果実が手に入るはずだったのにィィ!!


黄金の果実を入手できず逆上、地に伏せる瀕死のロシュオをダウで滅多刺しにするも、これがぜってぇ許さねぇ!に定評のある紘汰を激怒させてしまう。


レデュエェェェッ!!

お前みたいなやつは、ここで俺がぶっ潰す!!


くたばり損ないめェ!今のお前に!何が出来るって言うんだァ!?


紘汰はオーバーロードの力で損傷したロックシードを再生させて極アームズに変身。
極アームズが召喚した影松・真と激しいぶつかり合いを繰り広げるも、瞬く間に圧倒される。
ヘルヘイムの植物を操り反撃を試みたが、逆にヘルヘイムの植物を操られて身動きを取れなくされてしまう。


なんだ…その力は…!?

葛葉…貴様も…オーバーロードに…!


更に鎧武はロシュオの所持していたジョエシュイム(大剣)で連続攻撃を加えて圧倒、もはや勝敗は誰の目に見ても明らかであった。


馬鹿な…!私が…滅びるだと!?


そして最後はオレンジロックシードを装填した火縄大橙DJ銃のオレンジチャージを受け爆死。
レデュエの死をもってオーバーロードインベス…いや、フェンシンムは全滅することになった。


その他の作品

オール仮面ライダー ライダージェネレーション

ネヴァンによって蘇った怪人で、フェニックスと共にボスの1人として登場。
自身が操作しているライダーの出自やベルトに興味を示す。
原典で因縁があってかつ、翻弄していたバロン・龍玄・斬月との掛け合いは必見で、彼らを使用して倒すことも出来る。


仮面ライダー×スーパー戦隊 超スーパーヒーロー大戦

前作(『仮面ライダー1号』を含めるなら前々作)で春映画に登場したデェムシュに続き、春映画に登場する。


余談

  • 実は女性とも言われている。
    『THE 仮面ライダーEX』のような資料も存在する一方で、凌馬は彼と呼んでいた。
    「彼」は本来男女の区別なく使われる三人称であるためこの「彼」呼びは女性説を否定はしないが、転じて性別を超越した存在とも解釈出来るか?
  • 担当声優の津田健次郎氏は『鎧武』以前に『仮面ライダー電王』のオクトイマジンを演じられており、仮面ライダーシリーズへの出演は2度目。
    その後は『仮面ライダージオウ』のカッシーン、『仮面ライダーリバイス』のベイルを演じられている。
  • 緑色の体色、狡猾な本性、白い首領の所持する主要アイテムを欲して死に至らしめるも、最終的に主役ライダーに止めを刺された点では、前作グレムリンを彷彿とさせる。
  • 武器のダウは、自身と縁の深い光実が変身した龍玄・黄泉 ヨモツヘグリアームズの武器としてシンムグルンの斧・ディムブと共に流用された。
  • 初期案では、暴力的なデェムシュとは逆に慈悲深くて良心的なキャラクターになる予定だったという。実際の本編では御覧の通りだが。


このwikiに、どんな項目でも追記・修正出来る奴がいる。編集権限が欲しいなら、力ずくで奪い取るしかない。

そいつは話が早そうだ。

………

お前は行かないのか?

邪魔はしないよ。管理人の座を手に取るのはただ一人。そうだったよね、シドさん。

まあ、そういうこったぁ。

誰もが権限を欲しがるものと思っていたが…

冗談じゃない!どう考えても罠じゃんこれ。

ほう?

君、あの時除名する余裕は十分にあったよね?なのにわざわざ僕らをここまで連れてきた。この先に待ち構えてる管理人に除名させるのが目的なんだろう?

そんなことをして私に何の得が…。

こんな推理はどうかな?君も管理人の座を欲しがっていて、しかも自分の手を汚したくない。だから役目をシドに押し付けて、後から奪い取るつもりでいる…とか?

フフフ…!面白いね、お前。すごく面白いwiki籠りだ…

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最終更新:2023年08月23日 23:42

*1 このドライバーは凌馬たちの裏切りでヘルヘイムの森の奥へ落とされた貴虎がドライバーの使用方法を知りたがったロシュオの前で使用した。

*2 この時点でカタコト気味だった日本語を完全にマスターしている。

*3 同時に貴虎はロシュオの元から解放された。

*4 この時負った傷をゲネシスドライバーで抑え込むことでヘルヘイムへの毒を得た戒斗は後にヘルヘイムの果実を食らうことでロード・バロンへと覚醒した。

*5 過去の回で視聴者参加クイズの「この後紘汰が変身後に言う決め台詞は?」の間違いの選択肢にこのセリフがあった。