ゲームに関する専門用語や、当Wikiの記事中に登場する固有名詞に関する一覧。
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用語集整理のおしらせ
ファーストパーティの対義語。あるサービスに対して互換性のあるサービスを提供する会社。略して「サード」と呼ばれることが多い。
ゲーム業界的には「ハードを販売せず、ソフトを提供するゲーム会社」を指し、大多数のゲーム会社がこれにあたる。
ゲームソフトだけではなく、ゲームコントローラーといった周辺機器メーカーにもサードがある。
ちなみゲーム業界初のサードパーティは、今では『Call of Duty』シリーズで有名な「Activision」であり(*1)、ファミコン初のサードパーティとして知られたのが「ハドソン」である。
ごくまれに勘違いされることがあるが、現在の『ポケモン』の発売元である「株式会社ポケモン」はサードパーティではなくて任天堂の子会社。
実質的に一社専門のサードパーティの事を、ファーストとサードの中間ということで「セカンドパーティ」や「サテライトカンパニー」と呼ぶことがある(下記参照)。
ゲーム運営(コンピュータゲームの場合オンラインサービス)を終了すること。「サ終」とも言われる。
従来のゲームは、旧作でも保存さえしていれば本体の寿命が来ない限り、いつでもいつまでも遊ぶことが可能だったが、現代のオンラインサービスを前提としたゲームでは、サービス終了=起動不可能、とも言える。
アーケードゲームやコンシューマーゲームの場合でも、大幅に機能制限され、中にはチュートリアル相当、ゲストログイン相当でしか遊べなくなることが多い。
だが、ソーシャルゲームともなると起動することすらできなくなり、文字通りすべてが失われ二度と遊べなってしまう。
それは、それまでの投資(課金)がすべて水泡に帰すことを意味するため、最近のユーザーは「売上」「覇権」などと言ったキーワードに非常に敏感である。
こうした事態への対応策として、近年の一部のスマホゲームなどではサービス終了時に応援してくれたユーザーへの返礼やブランドの保全などを目的として、シナリオ回想やキャラクター図鑑、衣装着せ替えといった一部の機能を引き続き遊べるオフラインアプリに作り替え、サービス終了後も作品の存続・保存を図る事例が増えてきている。
なお、アーケードゲームでも最近はサービス終了すると完全に起動不可能になるものがしばしばある。
音ゲーなど一人用ゲームでは最終版としてオフラインパッチを配布するケースも見られるが、『鉄拳タッグトーナメント2』のようにオフラインプレイが十分可能な内容であるにもかかわらず、サービス終了後オフライン状態が一定時間継続する(従量課金の締め処理が出来ないでいる)ことにより起動不可能になったタイトルもある。
ちなみに、当wikiとは無関係だが、TCGにおいてもサービス終了(サポート終了)となると、大会がほとんど開催されなくなり遊べる場所がなくなってしまう。
新しいゲーム機が発売されると、いつまでも前世代のゲーム機にソフトを発売するわけにいかないので、ゲームメーカーとしてはいずれそのハードから撤退せざるを得ない。
このようなハード末期にリリースされる新作ソフトは、ハード最後の花道を飾るソフトとして注目を浴びることになる。
末期ということもあって供給量が少なくプレミア化する場合もある。ただ、最近では次世代機との縦マルチという手法が取られることがある(*2)。
ここの記事のように各所で取り上げられて記録に残るからか、近年はあえてハード最後のソフトの座を狙って正規ルートでパッケージを出せるギリギリの時期を狙うソフトも見受けられる。
後述の通り日本での3DS最後のソフトは2019年発売だが、北米のインディー会社William Kageが出したFragrant Storyは2022年4月21日発売である(*3)。
既にeshopはクレジットカードが使えず4ヶ月後には残高追加不可能になり、1年後には購入出来なくなる時期にダウンロード・パッケージ版の両方を販売しているためおそらくこのタイミングがラストチャンスだったのだろう。
なお、下記の表はパッケージ販売されたソフトのみで、ダウンロードのみや非正規ソフトは含まれない。また、「新作及び既発作品の廉価版の区別無し」という基準によるものである。
据置機における最後のソフト
機種 | タイトル | 発売日 | 備考 |
ファミリーコンピュータ | 高橋名人の冒険島IV | 1994年6月24日 | |
スーパーファミコン | メタルスレイダーグローリーディレクターズカット | 2000年11月29日 | |
NINTENDO64 | ボンバーマン64 | 2001年12月20日 | |
NINTENDO GAMECUBE | ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス(通販限定) | 2006年12月2日 | 通常販売&サードパーティならバンナムから2006年7月20日発売の『バトルスタジアムD.O.N』が最後。 |
Wii | ドラゴンクエストX いにしえの竜の伝承 オンライン | 2015年4月30日 | |
Wii U | ドラゴンクエストX オールインワンパッケージVer.1-4 | 2018年7月26日 | |
PlayStation | BLACK/MATRIX OO | 2004年5月13日 | ゲームアーカイブス版は配信終了。 |
PlayStation 2 | ファイナルファンタジーXI アドゥリンの魔境 | 2013年3月27日 | |
PlayStation 3 | FIFA 18 | 2017年9月29日 | |
Xbox | HALO ヒストリーパック | 2007年9月13日 | |
Xbox 360 | モンスターハンター フロンティアG9 プレミアムパッケージ? | 2015年11月18日 | |
メガドライブ | 魔導物語I | 1996年3月22日 | |
セガサターン | 悠久幻想曲 保存版 Perpetual Collection | 2000年12月7日 | |
ドリームキャスト | カラス | 2007年3月8日 | |
PCエンジン(Huカード) | 21エモン~めざせ!ホテル王~ | 1994年7月29日 | Huカードでは最後のPCE用ソフト。 |
PCエンジン(SUPER CD-ROM2) | デッド・オブ・ザ・ブレイン 1&2 | 1999年6月3日 | 一部店舗のみの限定販売だったため、現在では入手困難でプレミア価格が付いている。 |
PC-FX | ファーストKiss☆物語 | 1998年4月27日 | |
3DO | 井出洋介名人の新実戦麻雀 | 1996年6月28日 | PS/SSでも発売。 |
ネオジオ | サムライスピリッツ零SPECIAL | 2004年7月15日 | |
ネオジオCD | THE KING OF FIGHTERS '99 | 1999年12月2日 |
携帯機における最後のソフト
機種 | タイトル | 発売日 | 備考 |
ゲームボーイ | From TV Animation ONE PIECE 幻のグランドライン冒険記! | 2002年6月28日 | |
ゲームボーイカラー | ドラえもんのスタディボーイ かんじよみかきマスター | 2003年7月18日 | |
ゲームボーイアドバンス | ファイナルファンタジーVIアドバンス | 2006年11月30日 | |
ニンテンドーDS | 特命戦隊ゴーバスターズ | 2012年9月27日 | |
ニンテンドー3DS | 大戦略 大東亜興亡史DX~第二次世界大戦~ | 2019年5月23日 | 元号「令和」時代唯一の3DSソフト。 |
PlayStation Portable | 神々の悪戯(あそび) InFinite | 2016年4月21日 | |
PlayStation Vita | 幻想牢獄のカレイドスコープ | 2020年12月17日 | PS4/Switchでも発売。 |
ゲームギア | Gソニック | 1996年12月13日 | |
ネオジオポケット | SNK VS. CAPCOM カードファイターズ2 EXPAND EDITION | 2001年9月13日 | |
ワンダースワン | Dicing Knight. | 2004年5月31日 |
パソコンにおける最後のソフト
機種 | タイトル | 発売日 |
PC-9801 | ラブ・エスカレーター | 1998年4月17日 |
上記のゲームソフトでバーチャルコンソールなどの復刻販売や、現行機種向けにリメイクされて購入されやすくなったのが『ファイナルファンタジーVIアドバンス』『魔導物語1』『Gソニック』などである。
それ以外の多くが版権の問題などでバーチャルコンソール、ゲームアーカイブス、プロジェクトEGGに配信、現行機種向けにリメイクされておらず、購入が困難になっている。
既に評価の定まっていたものが、後に改めて評価し直されること。大抵は、かつて悪く見られていたものが良く評価されるようになることを指す。
ゲームの場合、内容が時代を先取りしすぎて当時のプレイヤーに理解されなかったり、別の作品と比較されるなどでゲーム単体としての評価が十分に行われなかったり、知名度が低く正当な評価が広まらなかったりで再評価が行われることが多い。
また、前作・続編の出来が酷すぎたためにイメージが悪化したり、続編・新作自体が出なくなって最終作として重宝されたりといったケースもある。
場合によってはその作品の存在感が増して後の待遇が良くなったり、ともすれば数年越しの新作が作られたりする。
発売当初に評価されないというのは悲しい事だが、たとえ後からでも、正しく評価される事にはそれなりの意味がある。
が、再評価で評判が上がっても売り上げには結びつかない事が多く、たとえクソゲーでも本数が出たほうがメーカーにとってはずっといいのである。
ただし、稀に良作だと思われていたゲームが再評価されることで評価を落とすこともある。
この場合は表面上は良いゲームと思われていたが深い部分がいい加減であったり、企業態度に問題があった事が主な要因である。
「一定時間ごとに食事をしないと空腹で倒れる」「寒いところに防寒具なしで行くとダメージ」といった現実に即したシステム。また、必要なものは店では揃えられず手近にあるものを利用して作成したり、敵から奪ったりするシステムのこと。
サバイバルがメインではなく、あくまでプラスの味付けとしてRPGやアクションで戦闘以外の側面で難易度を上げたりするために導入されている場合が多い。
入念な準備やリソース管理が必要でなかなか気が抜けない緊張感のあるプレイができる一方で、詰んでしまって先に進めなくなってしまう可能性もあるためサバイバル要素を嫌うプレイヤーもいる。
また、ゲームを進めて慣れてくるとリソースも豊富になって(*4)半ば死に要素となったり、練り込み不足でただ面倒くさいだけの要素に成り下がってしまうことも。
アクションやRPGで多く見られる、メインウェポン(主力の武器または技)とは別にある副次的な武器(技)のこと。
一般的なRPG作品や『ゼルダの伝説』シリーズ等ではメインウェポンとなる片手剣や槍等とは別に盾や短剣、爆弾等のサブウェポンが用意されていることが多く、メインウェポンでは戦いづらい相手に使う事が多い。
また、ポケモンの場合は基本的にはタイプ不一致の攻撃技を指しており、メインウェポンの相性補完となる不一致技や各種先制技、交代技「とんぼがえり」等が該当。相性補完技で不利な相手の弱点を突く等の用途で使われる事が多い。
FPSにおいては盾やナイフ、手榴弾、棒等のメインウェポンの銃とは別に装備する武器が該当。主にR1(RB)ボタンに操作を割り当てている作品が多く、主に銃の補助に使ったり銃では戦いにくい相手を攻撃する等の用途で使われる。
同種のものに対し、個々で他との違いを際立たせること。
ゲームにおいては、ステージやキャラクターといった「同種で複数用意するもの」にそれぞれ性能面やデザイン面でメリハリがついていると、バリエーション豊富な遊びを楽しめるとして評価される。その逆は単調と感じられ、低評価のポイントになる。
シリーズで同じ系統の作品をたくさん出している場合、ある程度は旧作とも差別化する必要がある。制作側の産みの苦しみは、なんだかんだでシリーズ作品においても大きい。
また、キャラクター数の多いゲームも性能で差別化する事が難しく、下手すれば単なる上位互換と下位互換になり批判に繋がる。
同じように「同一キャラの過去と未来」だったり「同じ流派の格闘家」等、本質的には一緒だが細かい所で味付けを変えていくのも差別化の一種。
『ストリートファイターII』ではほぼ同一キャラだったリュウとケンが、シリーズを増すにつれ、通常技はほぼ一緒なのに、レバー入れ技や必殺技で差別化していった結果、ほぼ別キャラと化したのが例。
「差別」と「区別」は両方とも、あるものと別のものの違いを分ける事を指して使う。
一般的に前者は「不当な上下格差」に対し、後者は「順当な分別 (=上記の「差別化」)」に対して用いられる事が多い。その前者を連想させる表現を、差別表現と呼ぶ。
まともに説明すると長くなるため、ここではゲーム作品における差別表現を中心に解説する。
ゲームに限らず、あらゆるメディアで差別表現の問題はついて回る。
「差別を連想または助長する表現」に該当するか否かの基準が曖昧であり、また時代によっても基準は変化してしまう事が主な理由である。
例えば、本来は「1990年代に日本のギャルの間で流行したガングロメイク」が元ネタのはずのポケモン「ルージュラ」に対し、「これは黒人を揶揄したものではないか」との批判が寄せられ、以降は配色が変わったりメディアの露出を抑えられたりしている。
また、有名なところでは『ファイナルファンタジー』シリーズの初期作品における命中率低下の状態異常「盲目」が「暗闇」という名称に変わったり、『ソーサリアン』や『たけしの挑戦状』等昔の作品を移植・配信する際に一部の言葉だけを差し替えたり。
『セガガガ』では「アダルトチルドレン」と言う言葉の誤用、『戦国BASARA3』では大谷吉継の設定について抗議を受け、発売前に設定が差し替えられた。
実際に差別された経緯を持つ人種・病気・身体障害・文化に関連した表現は特にデリケートであり、デザイン変更や言葉の言い換えといった措置を取られる事が多い。
昨今のゲームで差別対象となるのは、亜人(*5)や魔族や異星人、実在しない病気や民族と言った「架空の存在」が使われる様になっている。
差別を肯定するためではなく、差別を否定するために差別表現を使う(悪役の言動として差別表現が登場する等)ことも考えられる。しかし、実在の差別を題材として扱うとどうしても不快な描写になりやすく、扱いが難しい。
本来何を意図したものであろうと、一部の表現を不愉快に感じる人は現実にいる。ゲームに支障の出ない範囲内でそれを修正する事は、無難な配慮であろう。
ただし、行き過ぎた規制は「言葉狩り」と呼ばれ、「表現だけを目の仇にして差別問題の本質(被差別側が生まれてしまう社会システムの不備等)を見誤らせる」「臭い物に蓋をしているだけに過ぎない」と非難されたりする。
さらに、代替えのために用意されたはずの言葉が逆に被差別者を揶揄しているように受け取れるような表現になってしまっていたりと、非常にデリケートな問題である。
行き過ぎた差別規制も差別用語の代替え語そのものもまた、等しく差別であり差別語であるということは頭の片隅に常に置いておきたい。
しかし、昨今欧米諸国ではリベラリズム(自由主義)が絶対視されており、「どんな些細でも差別表現が存在することは絶対に許されない」という風潮が急激に高まっている。
特に「女性」「黒人」「LGBT (性的少数者)」に関してはこれらに対する差別表現を根絶しようとする動きが強まっており、それらに対する配慮は「ポリティカル・コレクトネス (政治的な正しさ)(*6)」と呼ばれ神格化されている。
2014年9月、フェミニストのアニタ・サーキシアン氏がYouTubeで配信している「Tropes vs Women in Video Games」という動画シリーズ(*7)をきっかけに「ゲーマーゲート論争」が引き起こされた。
この論争により海外ゲーム業界は現代フェミニズムに瞬く間に侵食されてしまい(*8)、その流れでなし崩し的にあらゆるゲーム(特に洋ゲー)でポリコレが過度に重要視されるようになった。
その結果、ゲームの世界観や時代背景を無視して「女性」「黒人」「LGBT」のキャラクターが全面に押し出されるゲームも散見されるようになってしまった(*9)。
加えて、近年の作品ではプレイヤーキャラクターの性別を選ぶ際に「男・女」ではなく「スタイル1・2」と表記されたり、結婚できるゲームだと同性婚できるようなシステムも増えてきている。
しかしジェンダーレスを考慮した結果、逆にそういったものに非寛容な宗教や文化を持つ国の市場から公的に排除された作品も出てきてくるなど、国際的な問題にも発展している。
これらはゲーム以外のエンターテイメントでも問題となっており、特にアメリカでは社会全体がポリコレ一色と言っても過言ではないのが現状である。
「SAN」は英語の「Sanity (正気)」の略。
正気さの度合いを示すパラメータであり、クトゥルフ神話を題材にしたTRPG『クトゥルフの呼び声』のファンが好んで用いたことを発端に、コンピュータゲームのコミュニティにおいても使用されるようになった。
SAN値はおぞましい生物や奇怪な事象との遭遇によって減少、0になると気が狂った末にゲームオーバーとなるというのが一般的な解釈となり、これを元に以下の2つの用例がある。
作品が3つに分かれながらも1つの主題やコンセプトを共通して扱う作品群のこと。英語では「トリロジー (Trilogy)」とも言われる。
3部作構成の歴史は意外と古く、古代ギリシアの時代の頃から演劇や戯曲などで用いられてきた。
1作にすると長すぎる話を分けたり、時間や舞台を変更したりすることで世界観に広がりを見せたり、といった使われ方をする。
しかし、最初から3部作を構想していた作品だけでなく、ヒットしたので3部作として作ることになった、続編を作ったら結果的に3部作になった、といったものもある。
商業的に成功したのでさらに新たな3部作が企画されるということもある。
逆に元々3部作構成だったが失敗して1、2作で終わってしまうというものも…。
3部作の例
ゲームハードの進化に伴い表現力が広がり、リアルなグラフィックで広大な世界を自由に旅するRPGが海外で主流になってくるに連れ「アニメ(漫画)チックなデザインのキャラクター(*10)」「コマンド式バトル」「ランダムエンカウント」「自由度の少ないシナリオ進行」「ロードを挟む区切られたマップ」といった、旧態然としたシステムから脱却していない日本製のRPGを揶揄してできた言葉。当時は蔑称としての意味合いが強かった。
日本でも『The Elder Scrolls』や『Fallout』といった、オープンワールドRPGの人気や知名度が上昇するに連れ、比較のために使われるようになってきた。
ただ上述したシステムながら、海外でも『ポケットモンスターシリーズ』『クロノ・トリガー』『ファイナルファンタジーVII』『ペルソナ3』『ゼノブレイド』など高い人気と評価を得た作品もある。
また、JRPGを意識して作った海外産JRPGと言うべきゲームも作られていたりするため、今では蔑称から1つのジャンルとして確立したともいえる。
なお、上記のような条件が重視される為、純和製RPG系作品でも『DARK SOULS』などはJRPGには含まれない(*11)(*12)。
現在では、「オープンワールドでは何をやっていいか分からない」「オープンワールドRPGはどうしてもアクションの比重が高くなって、プレイヤースキルがある程度無いとクリアすら出来ない」「逆にリアルなグラフィックに馴染めない (アニメチックなキャラクターが良い)」「3D酔いを起こしてしまいやすい」等、オープンワールドRPGを苦手とする層も一定数存在しており、JRPGの短所として挙げられがちだった要素も再評価されるようになっている。
自由度を制限する分、ストーリーやシナリオを掘り下げやすく、ストーリーテラーに徹するなら非常に作りやすいという利点がある。LDゲームやレールシューターと、いわゆるオープンワールド系のだいたい中間ぐらいに当たる。 ハードスペックが増えた現在では、オープンワールドRPGとJRPG両方の長所を取り込んだ作品も増え、蔑称の意味合いはだんだんと薄れていくことになる。
レッテル貼りや対立煽りに使われることも多かった用語だが、優劣を比較するのはナンセンスな行為なので止めた方が無難。
コンピュータにおいて、コンピュータ本体を稼働させ、プログラム及びデータの処理を行うための半導体型の処理装置。
ビデオゲームにおいても例外ではなく、ビデオゲームを起動する際にはCPUとGPU、どちらも必須である。
CPUは「Central Processing Unit (中央処理装置)」の略で、いわゆるコンピュータ全体の処理装置であり、BIOSやOSの制御や本体ストレージ(HDD等)や光ディスク等からのデータの読み込み等を行い、ゲームにおいてはAI処理、物理演算、通信処理等の汎用処理を行っている。
GPUは「Graphics Processing Unit」の略で、本来は名前の通りグラフィック処理専用の処理装置であり、従来はグラフィック処理のみで使われていたが、2010年代以降はGPUでAIや音声等の汎用処理を行う「GPGPU」という手法も本格的に使われるようになった。
両者の構造は根本的に大きく異なり、CPUはコア当たりの性能が高い反面、1つのダイに搭載されるコア数は現在では基本的に数個、多くても十数個程度であり、複雑な処理を得意としているが単純な処理には不向きという欠点がある。
反面、GPUはコア当たりの性能は低いものの、1つのダイに搭載されるコア数は数百個から数千個以上にも上り、CPUが得意とする複雑な処理は苦手であるものの、CPUに比べて単純な処理を高速に行えるという利点がある。
半導体型のCPUの歴史は古く、1940年代に開発されたトランジスタによって1950年代以降、急速に普及が進み、1964年に後のPS3のCellを開発したIBMがSystem/360アーキテクチャをリリースして当時のCPU業界を大きくリードし、1971年にインテルが発売したマイクロプロセッサ型のCPUによってCPUの性能が大きく向上してチップの小型化も進み、現在のCPUおよびGPUはほとんどがマイクロアーキテクチャ型になっている。
ゲーム機およびアーケードゲームでも例外なくCPUが搭載されており、ファミコン及びSFCではリコー製のゲーム特化CPUが搭載されたほか、アーケード版『ドンキーコング』やGB/GBCではザイログ製の「Z80」が搭載されていた。
そして、1990年代のSSでは複数のCPUを搭載する「マルチコア」という技術も使われるようになり、現在のゲーム機やPCのCPUはほとんどがマルチコアCPUを採用しているが、当時はマルチコアを生かせるメーカーが存在しなかったので(*13)、実際のSSのCPUパフォーマンスは良くても高性能のシングルコアCPUを搭載した初代PSと同等しか出なかったとされている。
GPUの歴史はCPUより浅く、1970年代にPCのビデオチップという形で始まったが、当時のGPUは性能がかなり低く、矩形や多角形の領域を単純に塗りつぶす等、2D画像に簡単な描画処理を行うだけであった。
その後、GPUの性能は大きく向上し、1970年代後半~1990年代初期のアーケードゲームやファミコン等の同時代のゲーム機ではハードウェアスプライトやBG面、ラスタースクロール等の2D処理に特化した機能を搭載したGPUが搭載されるようになり、1990年代中頃になると3DFX(現NVIDIA)のVoodooや初代PSのGTE等、ゲーム機やPC、アーケードゲーム向けに当時の3Dゲームの台頭に合わせて開発された3D処理特化のGPUが採用され、台頭するようになった
GPUが定義されるようになったのは1999年にNVIDIAが自社製ビデオチップのGeForce 256を「GPU」と呼称したのがきっかけであり、現在ではゲーム機ベンダーもGPUという言葉を使っている。
英語の「Seamless」のことで、繋ぎ目のないという意味。ゲーム用語としてはRPGなどで戦闘に移行する際に専用の画面に切り替わらない、マップを移動したりするときに暗転が入らないでスムーズに移行することを指す。
誤解されがちだが「ロード(読み込み)がない」ことではない。技術の進歩で読み込み速度が早くなって移動中などに先読みが可能になったことでまるで読み込みをしていないように見せているということである。
ゲーム中に一定の条件を達成したという証。
主に「トロフィー」は国内発・PS3以降におけるゲームソフト(*14)において、
「実績(Achievement)」は海外発のプラットフォーム(360以降やWin/Steam等)での全ゲームでの呼び名である事が多い。
実績解放条件はゲーム側で独自に設定されていて、条件を満たすとゲームプレイ中に通知ポップアップが表示され、対応する項目が記録される。
またこのシステムを実装しているハード上でも、今まで獲得した実績やその累計数値などを記録・開示するようになっている。
そのゲームに対する達成度の指標であり、プレイの思い出・やりこみを振り返る事のできる機能と言える。
実績やトロフィーを解放して何があるかはゲーム任せ。基本的にゲームプレイに影響するご褒美を設けることは少ないが、解放されるとそれだけプレイヤーごとのプロフィールや集計に箔がつくなど、何か嬉しい要素がある。
逆に言うと、たとえ何もなくとも条件次第で絶対に解除不能になってしまった実績がゲームに含まれていると批判対象になることも。
稀な例だが360の「ギンガフォース」において同社の「エスカトス」で何らかの実績を解放したプレイヤーへの攻略上のサービスを行ったり、
ユービーアイソフトがPC含むマルチプラットフォーム向けに展開しているUBISOFT Connectのように、特定の実績で得たポイントを壁紙や追加コンテンツ、割引クーポンコードと交換できるといったサービスもある。
中には、実績解除を主な目的としてゲームをする「実績マニア」たちも存在する。 プラチナトロフィー=実績100%達成が出来るかどうかを最優先してゲームを選び、ホーム画面にたくさんのトロフィーを並べて悦に入るのである。
Steamにて低価格($2以下)で簡単に多くの実績が解除できる(*15)いわゆる「実績ゲー」が一部の実績マニアのニーズにハマって売上を伸ばして、クオリティが伴っていない実績ゲーが乱造された時期があった。
だが、その後はそのような実績スパムゲーはSteamの審査に通りづらくなっている。
実績/トロフィーの内容がゲーム全体の評価に影響を与えることは稀である。しかし以下のような例はあまり歓迎されず、批判の対象とされることもある。
本来は映画・テレビの映像作品や演劇などで、用いられている衣装や道具や装置、風俗や作法などが、題材となった時代のものとして適当なものか否かについて考証すること。略して考証ともいい、監修としてクレジットされることもある。
セリフの言葉遣いや名称・呼称、制度、史実との整合性なども考証対象とされ、歴史ドラマや時代劇について語られることが多いが、近代・現代を扱った作品でも考証される場合もある。
ゲームにおいても時代考証は取り入れられている部分は大きく黎明期のRPGやシミュレーション、例として中世ヨーロッパの時代を取り入れた『ドラゴンクエスト』シリーズ、黎明期の『ファイナルファンタジー』シリーズや戦国時代をモチーフにした『信長の野望』シリーズ、近代ヨーロッパの世界観をモチーフにした『ハリー・ポッター』シリーズなどはその例に当てはまるものと言える。
プレイヤー側の予備知識の有無にもよるが、時代考証がしっかり成されていれば世界観やストーリーへの没入感が増すなどの評価点となり、逆に明らかに史実と異なるなどの理由で違和感があれば不評点となる場合が多い。
ストーリーを決めるために作る文章や演出の筋書き。
ジャンルの性質上ロールプレイングやアドベンチャーなどでは特に重要。逆にアクション系のゲームではシナリオの必要性は薄く、パズル等ではほぼ無いと言っていい。
ただし、本来ストーリー性を必要としないゲームが、特定のシチュエーションやシナリオを展開する「ストーリーモード」「キャンペーンモード」を備えていることもよくある。
ストーリーの良し悪しはシナリオの出来、ひいてはシナリオライターの腕次第といっても過言ではない。
基本的には、「状況を分かりやすく説明する」「後の展開に期待させる布石の用意、伏線の回収」「設定が練られていて説得力がある」などの要素を評価されると、質の良いシナリオとされる。
これらの逆が叩かれるシナリオのパターンであり、他にも「不快な展開・人物が多く感情移入できない」「ありきたりで意外性も無い」「奇をてらいすぎた独りよがり」といった内容も嫌われやすい。
そこを通り越して「理解不能」の電波シナリオに達してしまったものの多くはクソゲーと評価されやすいが、もっともシナリオの良し悪しやゲーム評価への影響率は受け手の感性や好みに左右される部分が大きく、客観的に判断する確かな物差しは確立されていない。
「一流の悲劇よりも三流の喜劇」という言葉が指すように、文芸的には評価の低いシナリオを好きな人もいるし、逆もまた然りである。シナリオだけをもって満場一致の評価を下されるケースは極めて珍しい。
そのため、当Wikiや姉妹Wikiにおいても、シナリオ面に評価点or問題点のウェイトを置かれているタイトルの扱いについての議論は紛糾しやすい傾向にある。
なお、一般的に日本人は上述のJRPG系統のシナリオ重視作品が高い評価を歴史的に得ていることや、普段より漫画・映像作品・舞台・オーディオドラマなどに慣れ親しんでいる都合上シナリオに対し特に厳しい。
逆に外国人はアメコミ・洋画等での細かな設定変更や豪快な演出は日常茶飯事なこともあり、それよりもゲーム性やビジュアル面のクオリティに評価のウェイトを置くため、日本ではシナリオが原因で酷評されたタイトルが海外では普通に高評価を受ける場合もある(勿論、逆もあり得る)。
とはいえもちろん無視しがたいあからさまな矛盾や退屈な展開は海外でも低評価となるため、「概ねそのような傾向もある」程度に捉えておくといいだろう。
2010年代にはゲームシナリオの制作を請け負う専門会社が登場するなど、シナリオの重要性はますます増してきている。
本来あった設定とは別に、後から設定を付け足すこと。「掘り下げ」とは似て非なるものとされる。
主にシリーズの続編が作られた時や作品数が増えた時、また話の展開上そのままでは不都合が生じると思った時などに加えられる。よくある後付けとしては「本名」「作品間における時系列」「人間関係」「あの時○○ができなかった理由」等。
長期での展開を想定したシリーズや、シリーズものの続編で明かされるものは予め構想を練っていない限り、基本的に後付け設定となる。
ここで話を上手く持って行けば、さも前から張っていた伏線のように話を盛り上げることができる。
逆に、後付け設定で新たな矛盾を増やしてしまったり、強引・蛇足と評されるものも少なからずあるため、当wikiでも後付け設定の存在が否定的に見られることも少なくない。その作品で初めてシリーズに触れる新規ユーザーには違和感なく受け入れられても、古参ファンからは酷評され賛否両論となった作品も。
これはシリーズを長く続けるうちに初期スタッフの大半が退き、新任や外注のスタッフによる理解不足や独自解釈によって、整合性のない設定が追加されてしまうといった事情も多い。中には別の設定を利用して後付け設定や矛盾を全て肯定したり、「IF展開」「パラレルワールド」と開き直る場合もある。
続編や外伝を出す度に既存作品との整合性についてフォローが膨大になっていくのは、長期シリーズゆえの悩みの種である。
やり込みの一種で、何らかの禁止・制限事項を自らに課すプレイスタイル。
実行者のアイデア次第で様々な縛りプレイが可能だが、以下のような物が代表的である。
等々、他にも様々な種類がある。
当然だが縛れば縛るほどゲームの難易度は上がっていくが、中には進んで大量の縛りを組み合わせるものまである。この場合はクリアできるギリギリまで縛りを吟味しなければならない。
動画サイトの「縛りプレイ」の他、かつてユーズド・ゲームズ誌で連載されていた企画「疾走!魔法大作戦 (RPGをほぼ全て魔法系コマンドだけで攻略)」が代表的か。
これらは行うも行わないもプレイヤーの自由であるが、(いわゆる「ランクゲー」のような)ただクリアを目指すにも意識して縛らないとバランスが悪い、縛りプレイが実質強制されるといった物は批判の的になる。
逆にシステム上縛りプレイが実質不可能な作品もある。
一方で、ゲーム内にそれを意識したような機能(PS4/3DS『ドラゴンクエストXI』等)やステージが存在する場合もある。
『Civilization』シリーズでは首都のみで他に都市を建てない、いわゆる「OCC (One City Challenge)」という縛りプレイが流行。
後に公式にゲーム開始時に「OCCでプレイする」というオプション設定が追加され、『Age of Wonders III』にも"OCCオプション"が採用されている。
物体の動きを検知する機能(装置)のこと。
原則としてジャイロセンサーは物体の傾きを感知し、加速度センサーは物体の移動を感知するものである。
例えば、Wiiのコントローラーである「Wiiリモコン」は、当初ジャイロセンサーが無く加速度センサーと赤外線カメラポインティングのみ搭載していた。
しかし、これではリモコンを振る・動かすという動作しか検知できず、回す・捻るなどの回転方向の動作は苦手だった(*16)。
そのため、改良型の追加デバイス「Wiiモーションプラス」でジャイロセンサーを追加搭載し、これを内蔵した「Wiiリモコンプラス」も発売された。
現代のデジタルデバイスでそれらを用いる時は、ジャイロ + 加速度センサーを複合して搭載するのがデフォルトになっている。
元々は2000年代前半の『コロコロカービィ』や『まわるメイドインワリオ』等、任天堂製の同社携帯機用カセットソフトのごく一部で実装されていた。
だが、Wiiの「Wiiリモコン + ヌンチャク」やPS3の「SIXAXIS/DUALSHOCK3」といった第7世代のゲームハードのコントローラ(特に前者)に搭載されたことで一躍有名になった。
第8世代以降のゲームハードではWiiUの「Proコントローラ」やXbox系列を除いて必ず搭載されており、スマートフォンの一部機種にも搭載されているが、こういったモーション操作ゲームの制作を得意とするのが任天堂という図式は崩れていない。
KADOKAWA(時期により版元は遷移している)から毎週木曜日に発売されているゲーム雑誌。
一般向けパソコン雑誌『ログイン (現在は廃刊)』の1コーナーから、ファミコンブームを切っ掛けに隔週刊行誌『ファミコン通信』として、1986年に独立した。
1991年7月26日号に週刊化し『週刊ファミコン通信』に改称。当時は唯一の週刊ゲーム雑誌であった。
名称が現在の『週刊ファミ通』になったのは、1996年1月5日・12日合併号から。FC退役後も長く「ファミコン」の略称を冠し、改名後も当時の名残を残し続けている(*17)。
かつては特定の機種やメーカー、作品を専門にした派生誌もいくつか存在したが、現在はほとんどが廃刊となっている。
ゲームの攻略情報やスクープ記事だけではなく、メーカーやクリエイター、販売店などにもスポットを当てた「ゲーム業界速報誌」として扱われていた。
さらには独自のノリを放つ読者投稿コーナーや漫画、ゲームとは無関係の新作映画や新譜CD・コンビニ新商品などのエンタメ情報も掲載し、当時は独特の立ち位置にあった。
現在は「最も販売部数の多いゲーム雑誌」を強みにしたスクープ記事が多く見られる。
『ファミ通』誌上で行われている有名なゲームレビュー。
当Wikiの記事でもよく引用されている、他のゲーム雑誌も同様のレビューコーナーをこぞって導入したほどの人気コーナー。
基本的には左側に4人の評価者、上部に評価対象となる発売前の新作ゲームを置き、縦一列にそのゲームに対する各人のレビューと最大持ち点10の点数がつけられる。
総得点が30点以上に達したゲームは「殿堂入り」の称号を付与。殿堂入りにもランクがあり、「シルバー (30、31点)」「ゴールド (32~34点)」「プラチナ (35点以上)」の3つに分類される。
4人のレビュアーは毎週交代する。発売本数の多かった夏季や年末年始には8人が2班に分かれレビューを分担することもあった。
雑誌が『ファミコン通信』だった頃は、個人の趣味嗜好を堂々と前面に出した極端なレビュー・配点も見られ、特に辛口レビュアーとして名を馳せたTACOX氏は総じて低めの点数で採点していた(*18)が、近年そうした傾向は見られない。
もっとも、
プレイも執筆も時間は限られているので評価の軸は序盤に集中しがちであり、レビューや点数がそのゲーム内容を的確に表せているとは限らない
。
「有名タイトルを贔屓している」「金で点数を売っている」などと囁かれ、明らかな低評価は参考になるが良作か否かの確認は取れないとされている。
殿堂入りや最高評価の40点満点を叩き出すソフトが現れると、その信憑性で物議をかもす事例も増えてきた。
逆に最近では20点台以下の低得点がつくような事はほぼ無くなったが、業界の水準が上がったというより、そもそもそんな点がつくようなゲームはレビューすらされないかメーカーが掲載を拒否するようになった事が大きい。
それ故に、「低得点は信頼できる」という点での信憑性も薄くなってしまった。
総得点の歴代最低記録は2020年現在で「総合12点」であり、この平均である3点は個別点としては「事実上の最低水準」とされる。
当Wikiの記事でもしばしば引き合いに出される。2点をつけられる事は極めて稀(確認できるところではGB『絶対無敵ライジンオー』『元気爆発ガンバルガー』 『CR大工の源さんGB』とPS『修羅の門』の4本のみ)で、0点や1点が付いたことはない。
このようにレビューの内容に疑心を抱かれるようになったためか最近はレビューを出す時期が遅れるケースが発生するようになる。
極端な例では『サイバーパンク2077』は発売から1年以上経った大作ゲームにも拘わらず、2022年前半の時点では未だにクロスレビューが書かれていない。
そこまでいかなくとも、知名度の高い作品は発売から1ヶ月経つまでレビューされない例も増えている。
しかも、何のゲームがレビューされないのかを事前に発表するわけではないため、「発売前や直後の早い段階で評価を知りたい」という需要には応えられなくなってきている。
小売店にレビューの切抜きが貼られているのはよく見られる光景だが、あると売上が大分違うらしい。
慣れた人々には役に立たなくても、そうでない人達には重用な情報源であることは確実である。
されど売上とは必ずしも比例する訳ではなく、クロスレビュー評価が低くても話題性の高い作品は売れる。
ゲームを進行する上で、プレイヤー側の裁量がどれぐらいゲームの結果へ反映されるかという度合いを指す言葉。
概ね「プレイヤーが取りたいと思う行動や選択がゲーム内で可能であり、それに対する反応が用意されている」ゲームが自由度が高いと言われる。
例えば『Grand Theft Auto』シリーズにおいて「ゲーム進行に無関係な通行人を攻撃したり殺したりできる」という要素は「ゲームにおける自由度」の端的な一例として挙げられることが多い。
しかしそれはあくまで一例であり、実際には以下のように様々な観点から見た「自由度の高さ」が存在する。
以上のように「自由度」が持つ意味は幅広いため、例えばシナリオ進行は一本道で自由度が低いが、戦闘面では様々な戦術や攻略法が通用するため自由度が高い、といったゲームも存在しうる。
よってこの言葉を使う場合は、「何の」自由度について語っているかを明確にすることが重要であると言える。
自由度が高いゲームは同じ目的を達成するにも様々な手段が用意されているため、「プレイさせられている」感が薄く、繰り返しプレイしても飽きにくいという魅力がある。
一方で自由度が高いことで「作り手が意図したバランスが崩れやすい」「演出方法が制限される」といったデメリットも生まれうる。
またいろいろな意味で「能動的」なプレイを要求されるため、そのゲームに不慣れなプレイヤーなどは何をどうすれば良いのかわからないまま序盤でプレイを諦めてしまうということもしばしば起こる。
このため自由度の高さは長所となりうるが、単に高ければ良いというほど単純な話でもない。
信仰している宗教の教えに従うために、特定の行動を慎むこと。
日本と違い海外では宗教に関する表現が御法度とされる事が多く、よく十字架や「God」という言葉等が軒並み差し替えられている。
転じて、ネットでは「自身の主義や信条によって受け入れられない物」を語る際のスラングでもあり、「○○は宗教上の理由で使わない」といった風に使われる。 傍から見たら「縛りプレイ」になっていることもしばしば。
プレイヤーの分身や、物語の軸となる登場人物。ゲームでは、プレイヤーは基本的にこのキャラを動かす。
ゲームによって様々だが、主人公以外の視点がメインであったり、主人公が複数いたりもする。主人公かくあるべき、と決まったルールは特にない。
かつては、固有のセリフ文がある「喋る主人公」と、一切用意されていない「喋らない主人公」の2タイプに大別された。
多くの作品が作られていく中で、「プレイヤーの分身役に近いが固有の容姿とセリフがある」「戦闘や一部のイベント以外では喋らない」「喋らないが、当人の発言とされるゲーム中の選択肢が個性的」
「完全なるプレイヤーの分身(アバター)。容姿カスタマイズやチャット機能を備えている事もある」「自分で作れるアバターなのに戦闘、一部のイベント、ムービー等で台詞あり」
等の色々な主人公キャラが登場した。そのため、喋るか否かという分類基準はなかなか通用しなくなっている。
なんだかんだ言って一番長く付き合う事になる存在なので、物語の軸に絡みつつ思い入れもしやすい主人公はそれなりに愛される。
しかし、物語演出が稚拙であったり別のキャラクターの推しが強すぎたりで、公称上の主人公が「空気」と呼ばれてしまう場合もあったり、空気とは逆にアクが強すぎてプレイヤーから殺意を抱かれる主人公もいる。
ギャルゲー・アダルトゲームの場合、男性主人公に強いキャラクターづけがなされると単に感情移入をし辛くなるだけではなく、「ヒロインが惚れたのは自分(=プレイヤー)ではなくゲーム内のキャラに過ぎない」という感覚的な弊害が生じやすい。
そのため、この手のジャンルの主人公キャラは総じて没個性であることを求められ易いという事情があり、前髪で隠すなどして目を描かない程度はよくあった。
ただしストーリー性重視のノベルゲームが流行りだした頃から、エロゲーでも主人公の見た目が設定されるようになってきており、『ToHeart2』や『リトルバスターズ!』『School Days』等の主人公の顔はしっかりと設定されている(*21)。
一方で、Hシーン主体作品では相変らず(ヒロインの裸を見るのに邪魔にならないように)半透明の幽霊のような物体(3D作品だと青いシルエット)に成り下がることが多い。
身近な存在であり、故に難しい。それが主人公。
本来の主人公ではないが、物語において重要な役割を担ったり、主人公の相棒だったり、はたまたライバルだったり、というようなキャラクター。
「影の主役」「裏の主人公」といった言われ方もする。
ゲームによってはもう一人の主人公を操作して進めるシーンが用意されていたりする。
公式に主人公が複数おり、主役をこれと言って一人に絞っていない場合は「W主人公」や「群像劇」といった呼ばれ方をする。
主人公が男であるなどで異性同士だった場合は「ヒロイン」と呼ばれることも。
主にゲーム機本体に標準では同梱されない機器を指し、ゲーム機の機能を拡張するものや追加コントローラーなどがある。
ケースやストラップなど、直接ゲーム機に関与しないアイテムはアクセサリーと呼ばれる。
ソフトによっては専用コントローラーを使用しないと遊べないゲームもある。通常のコントローラーでも代用が可能なケースもあるが、遊びやすさの点では劣るだろう。
遊ぶためにゲームソフト以外の出費を要求するため、周辺機器がないとろくに遊べないゲームは売上を大きく落とす覚悟が必要になる。
『BEMANI』シリーズ等の音ゲー全盛期にはゲームセンターでしか使えなかったコントロールパネルを家庭用で再現するための専用コントローラーが多く作られた。
一時期は、専用コントローラーが必須なタイトルをサーボ搭載済完成機として発売するケースもある。
「ニーズ」とも言う。大雑把に言えば、「消費者が欲しいと思い追い求める事=需要」で、それに応えることを「供給」という。
ゲームも商品であり、商売は需要あってのもの。そこでは、どんな客層がどんなゲームを求めるかを見抜いた作品作り・販売戦略が求められ、
制作者はときに「自分が本心から作りたいもの」と天秤にかけなければならない葛藤となりうる。
消費者のニーズの方を引っ張り込んでしまうほどの大作も稀に生まれるが、本当に稀である。
購買層や要求されるポイントは、ジャンルやハードなど諸々の条件によって変わる。
子供を主なターゲットとして狙うなら、ゲームシステムは理解しやすく、ストーリーや難易度は易しめ、デザインも親しみやすいものに。
ヘビーゲーマー層を狙うなら、難易度を高くしたりやり込み要素を充実させたり。
アクション、RPG、対戦格闘ゲーム、ギャルゲー、キャラゲー、シリーズもの、どんなジャンルにもそれぞれに沿ったポイントがある。
内容だけでなく供給量にも需要は関係する。需要に対して流通量が少なすぎると販売機会を損失するし、多すぎると値崩れを起こして在庫・赤字に悩む事になる。
しかもゲームの中身は実際に遊ぶまで具体的には分からないので、発売後も需要は変動しうる。
かように厄介なものではあるが、ゲームビジネスに関わる制作・販売側はこれを読んでいかなければならない。
需要に対してどれぐらいの供給量を用意するかの方針は時代背景(主に景気)に左右されやすく、何よりも機会損失を嫌ったバブル期以前は過剰気味に供給することが多く(*22)、在庫をコストとみなす風潮の強い現在では供給量を絞る傾向にある(*23)。
開発期間や費用が膨らみ続けている昨今の業界では、需要の読み難い完全新作よりも、人気シリーズの続編モノやリメイク・派生作品などといった、安定した需要を見込める方向性へと傾きがちである。
しかし、かつて無かった斬新なゲーム作りに挑戦する事には、非常に大きな意義がある。
メーカー的にいえば世間的な需要に乗っかればある程度は安牌ではあるものの、そうした保守的な姿勢を続けているだけでは作品の多様化の妨げにも繋がり、発展が停滞して市場の先細りという事態をも招きかねない。
我々購入者の側も同様で、安定・安心に傾倒しすぎることは、今まで触れた事のない楽しみや意欲溢れる作品と出会う機会を自ら狭めていると言える。
もちろん、ゲームの購入にあたって最も重要な基準は高いお金を出して買うプレイヤー個人の好みだが、業界と市場の健全な発展には「新しい需要の開拓」が必要であることを、忘れないようにしたいものである。
潜在需要の発掘が出来なければ、待っているのは縮小再生産のみである。
商売のやり方の事。
売り手側の利益を大きくしたり、買い手側にとって求めやすくしたりといった、商売にかかる工夫全般を指す。
色々な手法があり、それを示す単語の後ろに付いて「○○商法」といった言葉が作られる。
もっともこの言葉は露骨・阿漕といったネガティブイメージで語られる事が多い。
個々の商法に関する解説や具体例は現状ではクソゲーまとめ用語集に詳しい(下記リンク参照)。
企業は利益を出してナンボではあるが、ユーザー離れを引き起こすような極端な例は本末転倒。過ぎたるは及ばざるが如し。
事前情報なしでは勝てない強敵や回避不能な罠のこと。
RPGで低レベルなうちから行ける場所に高レベルな敵が現れたり、ACTで何もないところに突如落とし穴が現れ即死するなど。また、普通にプレイしていれば誰もが取ってしまう行動(ダンジョンの宝箱を開ける等)を逆手に取ったシステムなど、得てして意地の悪いギミックが多い。
基本的に対処法さえわかってしまえば回避や攻略が可能な罠を初見殺しと呼ぶが、逆に事前に予備動作や警告があるものは初見殺しとは言わない傾向にある。
また、ネタがわかっていて何度挑戦しても攻略できないものは単に難しいだけである。
熟練者が初心者を狙い撃ちして勝利を得ようとする行為。主に乱入対戦が可能な格闘ゲームや、対戦要素のあるオンラインゲームで行われる。
英語ではサブアカウントを用いたものを指して「スマーフィング」(Smarf-ing)と呼ぶ。
格闘ゲームではクレジット投入による乱入でプレイ中のユーザーと対戦できる作品において、プレイ中の初心者に対して明らかに腕前のかけ離れた熟練者が乱入し、一方的に勝利してしまうことを指す。
格闘ゲームブーム隆興期から問題視されており、初心者離れを引き起こしてブームの衰退の一端となった。店によっては初心者専用の台を用意する、一部のゲーム側でも乱入禁止設定ができるなど対策は取っていた。
だが、店員が監視して違反者に対し入店拒否等の罰則を与えるくらいの気概がない限りはほぼ無意味であり、「初心者台の方がかえって危ない (初心者台で遊ぶのは「狩ってください」と言っている様なもの)」とまで言われたほどである。
オンラインゲームの対人戦では双方の実力が平等になるようマッチングするのが基本であるが、そういった機能を搭載していない作品や、搭載していてもサブカ(サブエントリーカード)やサブ垢(サブアカウント)を使用すればシステム側からは見分けがつかない(*24)、などの理由で初心者狩りが横行する作品が多く、こちらも「初心者鯖の方が危ない」と言われる。
実際に初心者狩りをしているプレイヤーは「練習の為仕方なく」「弱い方が悪い、練習しろ」という言い訳をすることもあるが、これは単なる自己正当化でしかない。
こういった行為を行う理由はおもに「同格の相手だと勝てない」「成績を上げるために勝利数を稼ぎたい」「単に憂さ晴らししたい」「他のゲームのファンに対し "このゲームのファンは腕の良い奴しか居ない" と偉ぶりたいので初心者は追い出す」といった身勝手なものが多い。
この行為の最たる問題点は上述のように「新規ユーザーの定着(そして成長)を妨害する」という点に尽きる。
その作品に興味を持って始めたはいいものの、いきなり熟練者に何もできないほど圧倒されていたぶられてしまえば、ゲームの面白さを味わう以前に嫌気が差してプレイ意欲を失ってしまう。
初心者狩りを放置するとプレイ人口の減少に繋がり結果的に作品の寿命を縮めることになるため、メーカー側も様々な対策を取っているが、ユーザー側のモラル意識にも関わる問題でもあるため、完全になくすことは難しいのが現状である(*25)。
ハードの処理が追いつかずに、ゲームの体感速度が落ちる現象のこと。ハード性能が低かった黎明期は仕方の無い面があったが、2020年代においても、カクつく、固まるといった現象の起こるゲームが散見される。
ゲームによっては処理落ち込みの難易度設定になっている(*26) ため、AC版『グラディウスII -GOFERの野望-』のように他ハードへの忠実な移植は不可能ではないか、と言われたものもある。
処理速度が超高速化したPS4/Oneの世代になると「CPUがこのくらいの動作をすると処理落ちする」とまで計算して、あえて進行速度を落とすというプログラムも含めて移植されるケースも出てきた。
移植でなくともゲームによっては「意図的に処理落ちしたように見えるプログラムを組んである」という物も存在。例えば「画面に登場するキャラ数が30を超えたら動作速度を1/2にする」など。
こちらは本当の処理落ちではないため、本来はスムーズに動かす事も可能。移植版ではこの意図的部分の低速率を変更できるオプションを追加している事もある。
地面に埋められ人の目にはつかず、うっかり踏むと爆発し、悲劇を生む(*27)兵器。
ゲーム内で言葉通りの武器として登場する以外にも、以下の比喩表現が存在している。
1.特にコンシューマーゲームの、面白そうと期待して購入したソフトがとんでもないクソゲーだった場合の比喩として使われる俗語。(*28)
ゲームの中身は直接プレイして初めて判明するものであり、ただ一見しても分からないクソゲーはまさに地雷。特に人気シリーズからこれが出ると甚大な被害を引き起こす。
確実に地雷を避ける事はまず不可能だが、レビューサイトや雑誌、口コミといった「プレイ経験に基づく情報」を仕入れる事で、ある程度の予防は可能だろう。
厄介なのは発売直後の新作で、ひと通りプレイを終えた上での情報がタイミング的に手に入りようがないし、正確性の判断もつけにくい。
発売前情報や開発元・発売元の前科を参考に回避する手段もあるが、例外なく地雷相当とも限らない。新作の購入は覚悟を決めて慎重に。
クソ度合いが並外れて大きい場合は「核地雷」等、より破壊力の大きな表現に変わることもある。
なお、見た目からして香ばしいオーラを漂わせているソフト、雑誌レビューの時点で目立って点の低いソフト、公式サイトなどが粗雑で何やら不穏なソフトはクレイモア地雷のごとく「見えている地雷」と言われる。
踏む/遊ぶ事で被害が生じるという地雷/クソゲーの性質が、爆発すると分かっていても踏まずにおれないクソゲー愛好家の性によって、このような表現を成立させたか。
地雷・地雷扱いされたゲームの一例 | ||
核地雷の例 | 四八(仮) | ファミ通レビューで中庸点(大抵、無難な凡作を意味するジンクス)+他作品のキャラが出るなど迷彩罠もあった。 |
将棋新世紀 PonaX | 定番将棋ソフト『激指』シリーズと同じ発売元+14,000円前後という強気な価格設定+クソゲーになりにくいジャンルで出たクソゲー。 | |
半分見えている地雷の例 | プロゴルファー猿 | PVは素晴らしいため一見騙されそうになるが、レビューなどを見ると地雷臭が漂ってくる。 |
明らかに見えている地雷の例 | エルヴァンディアストーリー | オープニングムービーやグラフィックが貧相な上に発売前に出た体験版の出来も酷い。 |
黄金の絆 | レビューも悪ければ公式サイトも不穏。 | |
見えている地雷かと思ったら そうでもなかった例 |
テイルズ オブ ザ ヒーローズ ツインブレイヴ | ジャンルが悪名高い『バーサス』と同じ・原作とかけ離れたキャラデザなどのせいで前評判だけが異常に悪かった。 |
艦これ改 | 延期に延期を重ねた+発売直前まで情報が全く出ない+発売直前に漸く公開されたのはPSVのゲームとは思えない質素な画面と、前評判だけが異常に悪かった。 | |
見えている地雷かと思ったら良作だった例 | ときめきメモリアル4 | 前科のあるプロデューサーを続投+デザインの大幅な路線変更と、前評判だけが異常に悪かった。 |
ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ | 捕獲仕様の変更等の発売前情報のせいで前評判だけが異常に悪かった。 |
2.オンライン等の協力プレイで、下手すぎて(または迷惑行為で)味方の足を引っ張るプレイヤー(COM含む)への蔑称。負けに繋がった場合は「戦犯」とも呼ぶ。
代表的なものとして、『クイズマジックアカデミー』の協力モードや『Wonderland Wars』の修練場、稼働は終了したが『An×AnLiveAA』のダブルスでの味方COMキャラあたり。
特にアーケード界隈では猫も杓子もチームバトルの時代。1対1の戦いとは違い、基本システムに加え味方との連携や複数の敵を相手取る立ち回りをしっかり理解しないといけない。
勝てる状況でわざわざ捨てゲーを繰り返す等あからさまな場合はメーカー公式から警告・最悪データ凍結や協力モード不可等の制裁が下される事がある。
だが、システムや使用キャラ・刻々と変化する状況(アップデート含む)に慣れていない、一人用モードが説明不足で対人戦に必要なテクニックを覚えるのに全く役に立たない、途中で入力機器に不具合が発生した等で望まずしてチームを敗北に導いてしまう事もあるので、下手な人をすぐ地雷・戦犯呼ばわりするの事は避けよう。
地雷プレイヤーと認識されると、ネットで晒され吊し上げられることも。特に故意の利敵行為や、過度の煽り(挑発)行為は晒されやすい。
ただし、どこからが地雷かを見極める事は難しい面もあり、気に食わないプレイヤーをやたらと晒す行為も問題視される。
晒し行為を規約で禁じているゲームやSNSもあるので、迂闊な晒し行為は逆に地雷と同格の烙印を押されてしまう。
有名地雷になると名前を見るだけで他のプレイヤーが負けを確信して消化や捨てゲーに走り勝負にすらならない(相手側からすればボーナスゲーム状態だが)なんて事態も起こりうる。
3.音ゲーにおいて、選曲画面に表示される難易度と実際の難易度に著しい乖離が存在する曲。
音ゲーでは選曲画面に曲・譜面の難易度を表記するのが普通だが、表記されている難易度と実際の難易度に乖離が存在する曲も少なくない。
表記に対し実際の難易度が高い曲は「詐称曲」と呼ばれており、その中でも乖離の大きい曲を「地雷曲」と、極度に酷いものは「核地雷」と呼ばれる。
選曲画面の難易度が低い曲をプレイしたら実際の難易度が高くクリアできなかった…といったことが起こるため、表記難易度はもちろんクリアレートなどにも気を配る必要がある。
どの曲が該当するかはプレイするまでわからなかったり事前の調査や経験でしか回避できないため、曲の内容が知られていない新曲や、あまり曲に詳しくない初心者~中級者ほど被害が大きい傾向にある。
ゲームにおいては人間のかわりに状況を判断し、操作してくれるプログラムのことを指す。NPCを動かすだけでなく、難易度の自動調整などをAIが行っている例もある。
本来の意味での「AI」とは「コンピュータが状況を自動的に判断、思考(計算)して結果を出力する」ものである。
「あらかじめ決められたパターンの中からランダムに選んで(或いは条件にあてはまるものを選択して)行動する」NPC等を「AI」と呼ぶのは誤用(*29)であるが、「NPC(=人工物)の頭脳」というイメージもあってかこの呼び方が定着している。
なお、「与えられた情報をそのまま保存し、状況に合わせて適宜提示するプログラム」は、人工知能ではなく「人工無能(または人工無脳)」という。ゲームとしては『どこでもいっしょ』が有名。
AIの設計は難易度やゲームバランスに直結する要素といえる。敵のAIが賢すぎると理不尽に難しく、バカすぎればヌルゲーと化す。
味方は味方で賢すぎるとプレイヤーの存在意義が無くなるし、むしろプレイヤーがAIの足を引っ張るという本末転倒な事態に。かといって味方がバカでプレイヤーの障害になるほどな場合、まともな対策をとれない場合はかなりのストレス源になる。
敵のAI作りの極端な例では、格闘・アクションゲームでプレイヤーの入力に完璧かつ瞬間的に対応してきたり(これは「超反応」とも呼ばれる)、プレイヤー側の秘匿情報(麻雀やカードゲームにおけるプレイヤー側の手札など)を完全に把握した前提の手を打ってきたりと、もはやインチキに等しい。
何にせよ「普通に考えたらこうはいかない」レベルに良かったり悪かったりすると、普通にゲームを遊ぼうとするプレイヤーの意欲を削ぐ。
ならばパターンを分析してハメ倒すなど、普通ではないゲームとして遊ぼう…とするタフなプレイヤーも中にはいるが、何事もほどほどが肝心である。
コントローラーに内蔵されたバイブレーションがゲームにシンクロして震えることで臨場感を与える機能。
最初に導入されたのはN64の周辺機器「振動パック」で、その後プレイステーションの「アナログコントローラー」でコントローラーに内蔵されて以降、ゲームコントローラーのスタンダードな機能となった。
当初はプレイヤーキャラがダメージを受けると震える、といった形で使われていたが、ゲームが進化するにつれて「震えることでヒントを出す」といった形でユーザーに情報を与えてきた。
現在ではスピーカーを応用してより詳細な振動を表現する「ハプティクス」があり、これはスマートフォンが先んじて実装した後、ゲーム機ではSwitchがいち早く純正コントローラーに「HD振動」として採用。「振動の強弱で音楽を奏でる」などといった芸当まで披露するようになった。
One以降のXboxコントローラーやPS5のコントローラーは4系統の振動機能を持つ。割当は今まで通りのパッド全体の強弱に加え、LRトリガーに独立の振動肢を持っている。
これでブレーキをロックさせた時はLT、アクセルを入れすぎてホイルスピンさせたときはRTのみを振動させるなど、臨場感を増すのに役立っている。
大雑把に言うと、アクションゲームにおいて、「ダメージを受けても動作が中断されず、食らい・仰け反りモーションにならなくなる効果」の事。
「armor (鎧)」の名がついてはいるが、被ダメージや防御力そのものに関係する用語ではない。
語源は、カプコンの対戦格闘ゲーム『X-MEN CHILDREN OF THE ATOM』に登場したコロッサスの特殊能力「スーパーアーマー」である(*30)。
「基本的に攻撃を喰らうとひるみモーションが発生するゲーム」の用語で、古いゲームに見られる「そもそもひるみの概念がない作品」のキャラはわざわざアーマーと言わない。
特定のアクション使用時にのみ付与されたり、キャラクター特性として持っていたり、効果を維持できる被弾回数が規定されていたりと、その運用形態は様々。
ダメージを受けつつもよろめかずに動き続けるその姿は、記号的にも性能的にも「タフで根性がある様子」をありありと表現する。
受けた分のダメージはしっかり効いている点が、攻撃の完全な無効化を意味する「無敵」との大きな違いであるが、
されど実際のところアクションゲームで「仰け反らない」「アクションを中断されない」のはなかなか強力な特性であり、
技やキャラクター性能の幅を広げるとして元の格ゲー以外でも多く採用され、今ではわりと一般的な用語となっている。
ただし、本来ダウン無敵で救済されるべき場面でも救済が受けられないので、中くらいのダメージ1発で済んでいたのが多段ヒットして即死、なんて弊害もある。
実際に使われるときは、「アーマー」もしくは「アーマー効果(*31)」と表記されることが多い(*32)。
また、アーマーの性能差などを表現する場合、以下のように呼び分けられることもある。
ただし、この辺りの使い分けには明確な基準が無いため、「こういう見方もある」くらいの程度の参考としてとどめておいた方が良い。
実際、語源のコロッサスの元祖スーパーアーマーは上記のスーパーアーマーと全く違い防御力の向上や、ひるまない(攻撃中に喰らっても攻撃はやめない)ものの若干硬直があった。
執筆時にこの効果に触れる際は大まかながら共通した見解がある「アーマー」または「のけぞり耐性」として触れる程度にとどめるか、あるいは注釈で詳細を補足するなどの配慮をする方が良いかも知れない。
「据え置き型家庭用ゲーム機」の略。
元々ゲーム機と言えばこれを指していたが、携帯機が登場し差別化するためこう呼ばれるようになってきた。
ただし、スマホの普及により携帯機が衰退した現在では、再び「ゲーム機=据置機」というイメージになっている。
携帯機と違ってサイズなどの制約が少ないため、大型で高性能なゲーム機として作り上げることが可能。
とは言え限度というものがあるのでデカすぎ、値段が高すぎといった理由で失敗してしまったハードも少なくはない。
基本的に本体とは別にコントローラーが附属しており、テレビ(モニター)に接続して遊ぶタイプのゲーム機。
しかし、バーチャルボーイのようなテレビに出力しないゲーム機も据置機に分類されることもある。
なお、これまで発売された多数のゲーム機をある程度の特徴に分けて区切ったものを「世代」と表現する。
以下が現在に至るまでのCS機における据置機の歴史である。
+ | 据置機の世代 |
主にエンディングで流れる演出。ゲームを開発した人の名前がスクロールする(*46)。
ただし、ゲームによっては逆にオープニング含むゲーム内に組み込まれていたり、スタッフロールが存在しなかったり、(ゲームをクリアしなくても)タイトル画面のメニューからスタッフロールが見られたり、スタッフロール中にプレイヤーが操作できたりするものもある。
開発人数が多いAAA級ゲームではスタッフロールがやたら長く、その開発規模を実感する事ができる。
Kickstarterなどクラウドファンディングを用いたゲームは、一定以上の出資者を全員スタッフロールに記載する事が多く、ゲーム規模の割に長いなんて事も。
長くてもスキップさえ出来れば特に問題視されないが、スキップ出来ない場合は周回プレイに支障を来す為、やりこみユーザーからは批判されやすい。
「スチーム」と読む。パソコンゲーム・ソフトウェアのダウンロード配信サービス及びマルチプレイサポート、ユーザー同士の交流、著作権管理などを目的とした世界最大のプラットフォーム。
単純にそのゲームストア自体を指す事も多い。開発・運営はアメリカのゲーム会社「Valve Corporation」で、本プラットフォームで使用するDRMは「Steamworks」と呼ばれている。
ゲームインストールと起動はインストールしたデスクトップアプリクライアントから行うが、それ以外のほとんど(ゲームの購入も含む)はサイトにアクセスして行うのでブラウザからも同様に可能。
アカウント作成後にゲームを一度購入すると作成したアカウントに登録されるため、実質ネット環境のあるどのパソコンからもダウンロード/インストール及びプレイが可能となる上、アップデートも自動で行われるため、ディスク保管・管理の手間も無い。
現状では海外だけでなく日本の大手ゲーム会社の一部やインディーズからの参入も多くPCゲームストアの最大手となっており、最近ではパッケージ版でもSteamの認証システムを使用するソフトが多く、PCゲーマーには不可欠なツールとなりつつある。
なお、全作品がダウンロード販売という特性上、中古販売は不可能という点は留意しておきたい(*47)。
毎週・週中・週末及び季節ごとの定期や、シリーズ・パブリッシャ毎の不定期など比較的大規模かつ高頻度で行われるセールは魅力の一つとしてよく語られる。
特にリリースから時間が経ったゲームは中古並みに値下げをする傾向も強く、そういったタイトルはセール時となると50~80%以上もの大胆な一時値下げに至る事も多い。
一方で、インストール後に一度ネット認証しなければゲームが起動できない点や、リージョン規制(国によって価格に差がある事や販売規制・言語の未収録)があるが問題点として挙げられる。
特にリージョン規制は、元々が海外のインターネットを基盤とするプラットフォームだけに国際的な市場の情報が伝わりやすい性質上、ユーザーから槍玉に挙げられやすい。
洋ゲーならこれは致し方無い程度(特に言語)だが、むしろ日本発のゲームの方がこの問題は深刻で、国内企業においてこれに対する温度差はかなり激しいものがある。
特に一時期のスクウェア・エニックス、カプコン、現在のセガやバンダイナムコ、ファルコムなどは頑なに日本ユーザーだけを拒み続け、国内Steamユーザーに反感を植え付ける要因となっている。
こういった「おま国」仕様のタイトルは日本語テキストを入れない程度などまだ生易しい方で、いかなる手段を持っても日本からは正規での購入・(シリアルコードの代理販売でも)プレイをさせないというケースも少なくない。
悪質なレベルになると、正規購入であってもシリアルコードの認証を弾くという物まである。
なぜ国内企業がこういった措置をとるかは様々だが、主に「日本では売れ行きが悪い」「パブリッシャーや小売店・ハードメーカーへの配慮(大人の事情)」「工数や予算的な問題」といった理由が挙げられる。もっともユーザーが納得するかは別問題であるが。
なお、Steamでのコンビニ決済・銀行振込・ペイジー・WebMoney対応を実現させ、日本国内におけるSteamの普及活動に大きく貢献しているパブリッシャー「Degica」の存在も知っておいて損はないだろう。
ちなみに、EAの「Origin」やユービーアイソフトの「UBISOFT Connect」等、ゲームランチャー兼ダウンロード販売サイトもあるが、シェアや知名度からSteamが最大勢力であることは現在も変わっていない。
また、海外ではSteam用のダウンロードキーコードを販売しているサイトもあり(*48)、セールやサービスも様々で使い分けているユーザーも多い。
さらに、SteamはValveの運営方針で表現の自由が最大限認められており、他ハード(特にPS系)ではポリコレの影響で徹底的に規制されがちな性表現の強いゲームも制限なく販売されている。
真剣にプレイする事を止めて適当に遊んだり、さっさとゲームを終わらせるために動いたり、ゲームの操作を放棄すること。「途中退出」もこれと同類である。
かつてはアーケードでハイスコアを目指すプレイヤーが、途中のスコア状況で基準としているスコアに満たなかった場合(ある面をクリア時点で何万点以上等)、稼ぎパターンが確立しているとそれ以降はハイスコア到達が見込めないために以降のプレイで稼ぎを止めたり席を立つ事がこう呼ばれていた。
現在ではオンライン対戦に対応している作品ではこれが発生しやすく、戦況が不利になった・絶対に勝てないことが分かった・味方が気に食わないなどの理由で退出や捨てゲーを行うマナーの悪いプレイヤーは多い。
ソロプレイならば何の問題もないが、一緒にプレイする人間がいる場合、そちらに迷惑をかけるため、基本的に行ってはいけない。
対戦相手からしても気分悪く思う人もおり、特に協力プレイでは味方がまだやる気なのに捨てゲーするのは非常に迷惑な行為である。
また、近年ではアーケード作品にてイベントの内容次第では手早く終わらせるために捨てゲーが当たり前のように行われることも。
言うまでもないが、完全にゲームを終わらせないまま席を立つ行為は後続のプレイヤーにとって迷惑に繋がるので気を付けよう。
他にも、MORPG/MMORPGにおいてプレイヤーがほとんど遊ばない、または完全に脱落したということでも揶揄して使われる。
英語の「Stealth Marketing」のことで、「stealth (ステルス)」は「隠れる」「こっそりと」といった意味を持つ。
商品やサービスを提供する側の人間が、一般の消費者に宣伝と気づかれないように宣伝をすること。通称「ステマ」と呼ばれている。
企業側の人間が消費者を装って商品を褒めたり、企業側とのつながりを伏せた上で有名人に宣伝してもらったり、などの行為が該当する。善意の口コミを営利目的で演出する、いわば「口コミにおけるサクラ」である。
企業が消費者を騙す、消費者の善意を利用するという面で問題視され、法律で規制を行っている国もあるほど。
自社の商品を宣伝するだけでなく、逆にライバル商品を貶める「ネガティブキャンペーン」も上記の手法でやればステマの一種となる。
インターネットが普及した現代は誰でも簡単に情報発信が可能で、伝播の速度と範囲も昔とは比べ物にならない。そのため、掲示板・口コミサイト・ブログなど、あちこちでステマ疑惑が浮上して問題になっている。
そして、一部の口コミ系サービスサイトが実際に金銭がらみのやらせをしていたことが発覚・報道されたことで、認知度は一気に拡大。消費者が情報を誤認する恐れのある行為に対し、消費者庁が警告を出すにまで至る。
ゲーム業界での代表的な例は、ある個人ブログのコメント欄でPSPを持ち上げDSを貶めた書き込みのリモートホストがソニー社内のものだったという「ゲートキーパー問題」や、大手ゲハブログ(2chゲハ板のスレッドを紹介するブログ)に広告代理店との背後関係が噂され炎上するなどが挙げられる。
当Wikiも、誰でも編集できる状態で紹介記事を書いて判定をつけていく方針と、発売3ヶ月以内は執筆禁止と言うルールから、ゲーム記事に速報性は無く効果的とは言いがたい。
しかしステマを行える土壌自体は存在しており、「社員が書き込んだのでは?」と言う疑いを持たれた記事も存在する。
「何事もまず疑ってかかれ」ではなんとも窮屈な話だが、一つの情報を鵜呑みにしない事、他の情報と比較して真偽を見極める事は、現代の情報社会において常に必要な心得である。
一方でこの言葉が広まるにつれ、社員である事を明かしている宣伝さえもステマ扱いしたり、「自分の気に入らない作品が話題になっている=ステマだ」と言う無根拠な決め付けも増えており、本来の意味でのステマを批判したい人にとっては頭が痛い問題となっている。
このため態々ステマと差別化するために、冒頭に「この記事は○○社によるPRです」と宣言してブログ記事を作る「ダイレクトマーケティング(ダイマ)」と言う言葉まで生まれる羽目になった。そもそも「ダイマ=無印マーケティング」なので、ステマ問題さえ無ければ生まれなかった言葉である(*49)。
元はプロレス用語で、見た目の派手さよりも格闘技的な実力主義を前面に打ち出したスタイル及びコンセプトを指す(*50)。
クソゲー評を扱う界隈では「仕様通りにゲームが完成していると思われるのにクソな出来」である事を指し「ストロングスタイルのクソゲー」という風に使う。
2008年KOTYスレにて、Wii『プロゴルファー猿』の選評で使われたのが初出。
折しも当時のKOTYではバグなど「本来の完成形とは異なる仕上がり」によってクソ化したとされるゲームが大量に登場しており、見た目の派手さ・面白さをネタにする一方で、きちんとした形で世に出られなかった事を惜しまれてもいた。
同時に設計の失敗というより作りの手抜きによって生まれた志の低い作品に対し「これはクソゲーどころかゲームでさえない。商品未満だ」として、ゲームソフトとして評価する事自体に難色を示す意見もあった。
そんな中に登場した『プロゴルファー猿』を始めとする「目立ったバグも無く普通にプレイ出来て普通につまらない」作品群は、ネタにするには地味でありながらゲームとしてのクソっぷりとその根本的な力強さを見せ付けた事で、ストロングスタイルの称号を与えられた。
この用語が定着したのは、後のエロゲー版KOTY2009年の総評における『りんかねーしょん☆新撰組っ!』への評価が決め手であるとされる。
エロゲーは元々まともなゲームになっていない商品未満が出回りやすい土壌を抱えているのだが、その中でも当作品はADVとしては目立った破綻の無い設計でありながら「エスパーしか楽しめない」とすら言われた意味不明・理解不能のシナリオ一点勝負で並居る強豪と競り合った。
その後、KOTY2010は奇しくも据置・携帯・エロゲー全部門で、ストロングスタイルのクソゲーがKOTY大賞に選ばれた。
商品仕様が、バグが、メーカーが、スタッフが、商法が…といった要素ではなく、「ゲームの内容」をもってする正統派のクソゲーが「ストロングスタイル」である。
本来の意味は「機銃掃射」だが、ゲーム用語としては左右の平行移動を示すFPS/TPSの用語であり、多くのFPSのキーコンフィグ画面でその単語を見ることが出来る。早い話がWASDのAとDに当たる部分。
初めて「ストレイフ」という概念が登場したのはid Softwareの『Catacomb 3D』と『Wolfenstein 3D』でのこと。
この2作にはAltキーを押すことで左右旋回が左右平行移動に切り替わるというシステムが搭載されており、説明書ではこのAltキーを指して「ストレイフキー」と呼んでいた。
同社の『DOOM』以降では左右平行移動キーが切替ではなく独立したキーとなり、この際『Wolfenstein 3D』の名残で平行移動キーを指して「ストレイフキー」と呼んだ。
『DOOM』の大ヒットにより多くの会社が『DOOM』をベースにFPSを製作するようになったが、これにより「ストレイフ」というid Softwareの独自用語も他社に伝播、FPS用語として定着するようになった。
斜めを向いて前進と左右平行移動を同時に行うことで、通常の√2(≒1.41)倍の速度で移動するテクニック。前進速度と横移動速度が合成されることによる現象であり、アナログ方向の移動が開発されていなかった黎明期FPS時代では多く存在したバグで、『DOOM』の競技大会において多用されていた。
『F-ZERO FOR GAMEBOY ADVANCE』で斜めを向いてスライドすると加速する「合力走法」も原理的には一緒。
これを受けて続編の『QUAKE』では一定時間斜め移動をすると速度を感知して自動的に減速するシステムが導入されたが、今度は減速開始前に移動角度を変え続け高速移動する「ジグザグ」と呼ばれる呼んで字の如くなテクニックが登場。
さらにこの減速処理がジャンプ中は無効化されるという「サークルジャンプ」というテクニックも発見され、更には連続ジャンプすると前のジャンプの速度を引き継げる事から、ジャンプし続けながら移動角度を変え、無制限に加速する「ストレイフジャンプ」というテクニックに至った。
アナログスティックによる移動、三角関数による移動速度の算出が浸透するに連れて鳴りを潜めたバグ技だが、「テクニック次第で異次元の速度を叩き出せる」という競技的な仕様がユーザーに受け入れられ、スポーツ系FPSにおいて意図的に仕様として実装されている場合もある。このため、ストレイフジャンプを指して「ストレイフ」と呼ばれることもしばしば。
英語の「spin-off」のことで、特定の枠組みから飛び出して独立する事であり、ある作品を元にした「外伝作品」「派生作品」の意味を持つ。
直接話がつながっていたり、同じタイトルやシステムを引き継いでいたりする「続編」とは、異なる立ち位置にある。
元作品に登場した人気キャラクター(時には敵役も)が主人公となったり、システムや世界観を全面刷新したりと、続編ものに比べるとその作りはかなり自由。
例えば、今や任天堂の代表作と言えるほど有名なマリオシリーズは、レギュラーキャラの多くに派生作品や独自のシリーズが生まれ、元のアクション以外にも色々なジャンルのゲームが作られている。
そして、元をたどれば
『マリオブラザーズ』自体、『ドンキーコング』からスピンオフしたシリーズ
ということになる。
なお、そのシリーズを初めてプレイするいわゆる新規ユーザーは、スピンオフよりも正当続編や正式ナンバリングタイトルで増える傾向がある。
特にナンバリングのある作品は、タイトルを見ただけで続編とわかるためか、ナンバリングのない作品よりも新規ユーザーが増えやすい。
2Dゲームにおいて、画面上の複数の小さなキャラクターをVDP(GPU)が自動で合成表示する技術。
この機能が無い機種でキャラクターを画面表示する際には、キャラクターと背景を重ね合わせる為の切り抜き加工や旧位置のキャラクターの消去を一々プログラミングする(CPUが処理する)必要があった(*51)。
しかしスプライト機能によりキャラクターの位置情報を指示するだけでVDPが自動で処理してくれる為、CPUの負荷が軽減されアクションゲームやレースゲームでの安定した処理が実現できる様になった。
元々は初期のアーケードゲームでハード側の機能として実装されたもので、1980年代にはこの機能がファミコン等のゲームハードやMSX等のホビーパソコンにも実装され、汎用化された。
中には「画面表示はスプライトだけで、背景画面を表示できない」という極端な設計がされた基板もある。
しかし現在ではテクスチャを貼った板ポリゴン(ビルボード)をスプライト代わりに使う、いわゆる「擬似スプライト」を使用するのが一般化したため、ハードウェアスプライトは廃れてしまった(*52)。
具体的に何をもってスマートデバイスとするかという明確な定義は定まっていないのだが、広義では様々な用途に対応できる情報端末全般、狭義ではスマートフォンとタブレット端末を指す。
当wikiで取り扱うタイトルは長らくAC/CS/PCにおいて発売されたタイトルに限られていた。
だが、CS機で発売されるゲームと遊戯性に差がない作品やCS機・PCとのマルチタイトルが増加したこと等ゲーム業界を取り巻く環境の変化を受け2020年よりスマートデバイス向けの作品の記事執筆も解禁されている。
ただし、現行ルール上はいわゆる「ガチャゲー」は執筆不能扱いとなっており、この他にもいくつかの規定があるため、一概に○○だから記載OK/NGとは言いにくい。
記事を執筆したい場合には詳しくは「このWikiで扱う作品」を参照。
DS/PSP以降に搭載されていた無線通信機能のひとつ。他者の同機種と瞬時にデータのやり取りができる機能。
ゲームボーイにあったケーブル通信と異なり、文字通り「何の接触もなくただすれ違った相手」ともすぐに通信できる。
どこまでの範囲にいるどんな状態の相手と通信できるかはハード仕様による。ニンテンドーDSでは通信開始~終了間で一度に受け付けられる人数がまだ少なかったが、3DSではそれが大幅に増えてすれちがいやすくなっている。
DSではゲームソフト自体を起動している状態でなければ(=起動中のゲームでしか)通信できないものであったが、3DSでは本体管轄に変更されたため、本体を起動して通信をオンにしていれば記録のある複数のソフトで同時にすれちがい通信を行うことが出来る。
ただし3DSでDSソフトを起動している間は3DSのすれちがい通信が使用できない為、3DS世代の真っ只中DSで発売された『ポケットモンスター ブラック2・ホワイト2』などプレイヤーを悩ませた物も。
これが導入されてから携帯ゲーム機市場が衰退するまでは、隠し要素の解放にすれちがい通信を利用するゲームも増えてきた。
同士の少ない地方在住者に逆風が吹いているとも言えるが、大型家電量販店など一部の商業施設にはすれちがい通信用のスペースと設備が設けられることもあった。
チート(改造)ユーザーと通信してしまうと、不具合や最悪データクラッシュを起こす危険性がある。
被害の大きさはどういった内容のデータ通信を行うかにもよるが、完全に防ぐには、人の多い場所に近寄らない、すれちがい通信自体を行わない、という本末転倒な対応になってしまうため、利用者にとっては悩ましい問題であった。
また、PSPでも『モンスターハンターポータブル 2nd G』などごく一部のソフトですれちがい通信をソフト側で擬似的に実装しているソフトが存在しており、スマホアプリの一部にも類似機能が実装されている。
PSVに搭載されていたすれちがい通信の亜種。2017年7月31日サービス終了。
PSVをネットワークに接続して通信し、現在のプレイヤーの位置情報を元に、周辺にいるほかのプレイヤーが現在遊んでいるゲームや、プレイヤーの足跡を辿って同じ場所にいた他のプレイヤーが遊んでいたゲームを確認したり、ゲームによっては周辺のプレイヤー同士でのアイテムの交換や配布などを行えた。
すれちがい通信がインターネットを介さないP2P方式(*53)で通信するのに対し、nearはインターネット接続かつサーバー経由で別の端末と通信するため、アクセスポイントに近い地域でないと通信できないという欠点がある(*54)。
更にすれちがい通信と比べても更新間隔は非常に長く、ゲームやサーバーの負荷状況などにより10~60分に1回しかデータ通信が行えない。
上記のように通信しづらい仕様であるため「全然すれちがっていない」と言われるほど非常にすれちがいにくく、nearを最も有効活用できる3Gモデルが販売不振(*55)になったこともあり、nearですれちがう事はほとんどなかった。
対応ソフトも初期の頃は多かったが、次第に減少し、2014年以降は対応ソフトは一切発売されていない。
このような事から2015年3月の本体アップデートで一部機能が削除され、2017年7月にはサービスを終了したことで以降はnearを起動できなくなっている。
プレイ中に乗り物酔いに近い症状が出る現象。PSやSSなどの登場により3D表現がゲームの主流になったことで、こういったゲームのプレイ中にかかるケースが増えたことからこの名がついた。主な症状はめまいや吐き気など。
正確な発生メカニズムは解明されていないが、画面からの視覚情報と実際に平衡感覚を司る三半規管との感覚のズレ(*56)が原因と言われている。
画面上の動きが激しい3DアクションやFPSなど一人称視点のゲームをプレイしていると起こりやすく、他にもニンテンドー3DSの裸眼立体視機能を使用することでも起こりうるので、苦手な人は要注意。
「疲れていたり体調不良の時は無理にプレイしない」「長時間連続でプレイせずにこまめに休憩する(*57)」「少しでも具合が悪くなったらプレイを中断して休憩する」などの対策が必要。
西暦を100年単位で数える「世紀」の終わりの時期の事。
語彙としては上記の通りなのだが、こと日本に限っては「ノストラダムスの大予言」に代表される終末論が一時期もてはやされていた事や、世紀末が実際に世界の終末となった無法地帯を舞台とする漫画『北斗の拳』が大ヒットしている背景などがあり、「この世の終わり」「世界滅亡寸前」というニュアンスで語られる事も多い。
無事に21世紀を迎えた現在では、そのような舞台設定の作品はポスト・アポカリプスもの(終末もの)と呼ばれる。
ゲーム用語として「世紀末」が使われる場合は、ゲームバランスの状態がとんでもない事になっている様を示す。由来は、前述の人気漫画を題材とするAC格闘ゲーム『北斗の拳』である。
「1コンボで死ななければ安い」「一撃必殺技が有用すぎる」「特定キャラに壊れ技がある」等々もはやバランス調整などどこ吹く風だが、「登場するほぼ全キャラクターが実用的な永久コンボ持ち」などのように研究が進むにつれ全員に何かしらぶっ壊れている要素・強さがあると判明。
それにより一線を越えて逆に変な意味でのバランス感覚が成立(?)するに至った。その様を「世紀末」と通称するようになり、バランス崩壊を起こしているようなゲームに対して使われるようになった。
「バランスが世紀末」という表現は、要するに「ゲームバランスが極めてピーキー」という意味なので、基本的には褒め言葉としては使えない。最大限好意的に解釈して「尖りまくっている」くらいか。
『北斗の拳』原作が持つ荒廃しきった弱肉強食の世界観と、ゲームが持つ崩壊しきった弱肉強食のバランス。そして、日本人が世紀末に持つ終末的なイメージ。これらの絶妙なマッチングが、ゲーマーの間でこの形容表現を定着させたと言える。
この語はもはやバランスが壊れているゲームを指す語として定着している感もあるが、出典を考えれば「一見とんでもないバランスだがほぼすべてのキャラが勝ち目がある程度に壊れている」…というケースを世紀末と称するべきで、
特定のキャラクター・アクションだけがぶっ壊れていて他は皆太刀打ちしようが無いといったケースは単なる調整不足・劣悪なバランスという評にとどまるといえる。
時代背景が世紀末ではないゲームについては「幕末(月華二幕)」「戦国(BASARAX)」等、時代に合致した言葉で言い換えられる場合もあるが言おうとしていることは同じ。
余談だが、『北斗の拳』と同じくアークシステムワークスが手がけた『戦国BASARA X』はその後者に近いながらも、負けず劣らずに仕様を突き詰めまくった世紀末な様相を呈していることで有名。
こちらはコンボ中のキャラクターが跳ね回る様から「戦国陸上」と称されているが、意味するところは「世紀末(スポーツ)」とほぼ全く同じとされる。
家庭用ゲームにおいて、ゲームのプレイ記録を半永久的なデータとして記憶媒体に保存する機能。
1980年代前半以前の家庭用ゲームにはこの機能はほとんど実装されておらず、本格的に実装されるようになったのはファミコン中期以降である。
RPGやアドベンチャー等、ストーリー要素ややりこみ要素のあるゲームはプレイ記録を保存しておかないとゲームの進行が最初からやり直しになるため、この機能を実装する事がほとんどである。
初期のセーブ方式はカセットカートリッジ内蔵のバッテリーバックアップが一般的で、1990年代後半の第5世代(PS世代)から2000年代中期の第6世代(PS2世代)にかけて、メモリーカード等のフラッシュメモリによる保存が一般的になり、2000年代末以降の第7世代以降はフラッシュメモリに加えて本体のHDDやSSDも保存媒体として使われるようになった。
PCゲームにおいては近年はネットワークを介したクラウドセーブが可能となり、複数のPCを乗り換えてプレイする場合でもセーブデータを引き継げるようになっている(*58)。
プラットフォーム系アクションやストーリー重視型RPG等ではセーブスロットが複数個用意されているゲームが多いが、逆にレースゲームや対戦型FPS等の対戦特化型のゲームやポケモン等のキャラクター収集型ゲーム、オープンワールド等ではセーブスロットの概念がないゲームが多い。
復刻版ゲーム機・PS4『PlayStation PLUS』・WiiU/3DSの『バーチャルコンソール』・Switch『Nintendo Online』に付随するレトロゲームタイトルに付いているセーブ機能のこと。
エミュレーターのステートセーブが発祥とされる機能で、ゲーム自体の機能に頼らずその時のプレイ状況がそのまま記録され、かつ即座に再開出来る。
要はバックアップ保存が可能なデータセーブがどこでも出来るので、いつでもその時の状況をまるごと再開出来る便利な機能である。
製造元によって呼称は異なるが機能はほぼ共通している。
PS4/Switchや復刻版ゲーム機など、機種によって差はあるが複数スロットが用意されていることも多く、シナリオを分岐して楽しむ、プレイの巻き戻し的な要領で応用する等といった併せ技も可能。
キャラクターのセリフに音声を吹き込む者で、近年のゲームを彩る重要な要素。
掛け声や短い台詞を出力するのがやっとだった1980年代は、ゲームメーカーの社員がキャラの声を担当するのが当たり前だった。
当時プロの声優が出演したのは、LDゲームや『スーパーリアル麻雀』シリーズと言ったごく一部のゲームのみであった。
その状況を一変させたのが、PCエンジン用CD-ROMドライブとして1988年12月に発売された「CD-ROM²(*59)」である。
これにはADPCM音源も搭載されており、CD-DAのオーディオトラックとともに、ゲーム機で生音を扱うハードルを飛躍的に低下させた。
『コブラ 黒竜王の伝説』や『イースI・II』といった、人気声優を起用したCD-ROM²のゲームがヒットしたあたりから、ゲームにおいても声優の存在が注目されるようになってゆく。
こちらもアニメ同様非常にデリケートな要素で、キャラクターと声が合っているのであれば御の字だが、噛み合わなければ人によってはクソ認定されかねない。
大抵のゲーム作品では基本的にベテラン声優が演じているが、高齢や事故・急病等で亡くなる事もあり、体調不良や別分野での活動にシフトすることで現役から退く事もあるため、悲劇もつきものである。
予算等の都合で稀に新人声優(酷い場合は完全素人)の起用もあるが、完全新規キャラならともかく原作となるアニメで既にベテラン声優が演じているキャラの声をやらせた場合、ほぼ総スカンを食らう。
全く異なるゲームとアニメ・吹替映画で一見関係無さそうに見えても、「あの声優が出演している」事で知名度が上がるケースが多い為、ゲームの売上・評判に直接影響し得る要素でもある。
声優によるゲームとアニメを跨った波及効果として以下の例が存在するが、ゲーム作品名のみ挙げる。
他にも声優が非公開の場合があるゲームも存在する。
過去に出演したゲームの声優が別のゲームの声優として出演する事も当然多く、人気声優であればこちらも波及効果で売上げに好影響を及ぼすこともある。
また、近年では声優がプレイする側としてゲーム実況することも多く、人気若手声優の花江夏樹氏やベテラン声優の中村悠一氏、エロゲ声優の橘まお氏と言った複数の声優が自身のYouTubeチャンネルで配信を行っている。
声優の中には名前を変えてアダルトゲームに出演する者が少なくない。
そう言った声優がアダルトゲームに出演する場合に使う名前のことを「裏名義」と呼ぶ。
声優の中には複数の裏名義を使い分ける者もおり、同じ声優でも出演するアダルトゲームによって名前が違うこともある。
ちなみに、名前を変えてアダルトゲームにも出演する声優はベテランや大御所の方が多いと言われており、声優業界の伝統となっている。
当然ながら知名度が高いアニメ作品や、社会現象となった名作アニメに出演している声優にも、アダルトゲームに出演している声優が多い。
ボイスが用いられているゲームにプロの声優を採用しているときに用いられるキャッチコピー。
今ではプロ声優の参加が当たり前のことだが、ゲームにボイスが付き始めた頃(PCエンジンCDROM2登場からしばらくの間)はゲーム会社の社員、要は素人が声を当てていたこともあったので(*60)、そうではないということを主張する目的もあったと思われる。
本当に豪華な一流声優たちが名を連ねることもあるが、新人や無名の声優だったり疑問符のつくことも多い(*61)。
現在ではゲームの内容よりも真っ先に「豪華声優陣」を謳っている場合、「豪華声優陣以外にアピールできる物がない」と見做される為、そのような作品はゲーマーからは警戒される(*62)。
しかし、最近では豪華声優陣が当たり前となってしまい、洋ゲーの吹き替えにまでこのキャッチコピーが用いられるようになってしまった。
洋ゲーの場合は洋画の吹き替えを担当するような声優ならいい(*63)のだが、オタク受けを狙ってアニメ声や萌え声の声優を起用して雰囲気をブチ壊してしまう場合もあり問題視されている(*64)。
ファーストパーティとサードパーティに対して出来た言葉。
ゲーム業界的にはファーストパーティ(ハードウェア販売会社)と契約してほぼ専属的にそのファーストの出すハードにのみソフトを提供する会社を指す。
実際にはファーストパーティの関連企業や子会社である例が多い。例えば任天堂ハード専属のインテリジェントシステムズやHAL研究所がこれにあたり、
PCEのセカンドパーティであるNECアベニューも、ファーストパーティであるNECホームエレクトロニクスの系列企業であった。
赤十字社のシンボルマークでいわゆる
白い背景
に赤い十字で構成されたマークのこと。
十字架に抵抗があるイスラム圏では赤新月マーク、宗教的要素を持たない赤水晶マークも存在して同じ効果も持つが、ここでは赤十字マークとしてまとめて解説する。
戦災や紛争から保護すべき対象を識別するために用いたマークであり、ジュネーブ条約などの国際法や各国の国内法で定められている。
そのため、戦時に於いてこのマークを付けた対象への攻撃は厳に戒められている(*65)。
そう言った権利を守るために赤十字マークを付けられる対象も定義されていて、簡単に言うと以下の通り。
・赤十字社やその関連団体、もしくはそれらから使用許可を受けたもの
・軍隊の医療衛生部隊や関連設備など
・戦時における医療・衛生各種施設や要員・装備など
上記以外のものに赤十字マークを付けると刑事罰を課せられる違法行為になる。
つまりは平時の日本で赤十字社でも自衛隊でもない民間人ならば病院や医師でも赤十字マークを付けることは許されない。
昔の創作作品では認識が甘かったために病院や看護婦のシンボルのように用いられてきたが、前述の通り創作作品での利用でも違法となるので、赤十字社が改めるように各作品に要求を出している(*66)。
ゲームにおいても、赤十字マークに見える形象を回復アイテムや治療設備に使おうとして赤十字社に訂正を求められる例が時折ある。
これは、現実の軍隊を忠実に再現しリアルを追求するのであれば、赤十字マークを使うのが適切に見えるゲームでも同様である。
さらに、混乱した戦地では正確に図象を描けない可能性もあるため、色彩や形象が多少歪んでいても赤十字マークとみなせると定義されているので「ちょっと十字架の形を変えてみました」では追求を逃れることはできない。
このため、現代の創作活動をする際には無視できないレベルとなっている。
わかりやすい例としては『地球防衛軍』の第1作では回復アイテムを赤十字マークにしていたが、続編以降ではデザインやカラーを変更している。
なお、赤十字社は「暴力や破壊を伴うゲームは戦争や人権弾圧について良くない意識をプレイヤーに与えるか?」については否定している。
それどころか、描写が適切であれば教育手段として適切に使う事もできるというゲームに肯定的な意見を出しているほどである。
赤十字マークも赤十字社が許可を出せば創作作品に使用できるので赤十字社の理念の広報のためにコラボイベントを行っているゲームも存在し、もちろんそのゲームでは許可を得て赤十字マークが登場する。
爽快とは、気分の良い様。ゲームでは主に破壊欲を満足させるゲームに対して「爽快感がある」と表現する。対義語は「もっさり」となる。
人間に限らず動物は、往々にして壊す/殺す/吹っ飛ばす事などそのものと、その手応えにある種の快楽を感じるらしい。
適度に存在感のある物を、派手な音とエフェクトで、思うがままに次々と破壊できると、そこには爽快感が生まれる。画面がすっきりときれいに片付く様もまた気分爽快である。
プレイに対する意気込みや中毒性に繋がるとして、コレの有無によってゲームの評価が左右されるケースは非常に多い。
Web上での社会的ネットワークサービスのこと。俗に「SNS」と呼ばれる。
「Mixi」「Facebook」「LINE」「Twitter」「Instagram」等の総称で個人間や不特定多数に対して情報を共有・発信することができるもので、互いにコミュニケーションを図ったり、ニュースリリースをいち早く知る手段として使われたり利用方法は幅広い。
ゲームとしての側面で言うと個人の攻略情報やテクニックプレイを披露したり、特定のタイトルでオフ会を集ったりと様々な利用ができる。
同時に、ゲームメーカーやクリエイターが発信する手段に使われることも少なくなく、かつクリエイター個人から思わぬ情報がもたらされたり、待望の新作のプレゼンテーション、隠された情報のタレコミ等不意をつく様なサプライズもある。
近年のゲーム機ではSNSと連動できる機能が付いていることが当たり前になり、今日では動画をシェアリングすることも可能になった為スーパープレイを披露したり、ネタに走ったりと様々な応用に応えてくれる。
これまでYoutubeや公式ホームページ等で辿り着かないと知り得なかったことがより身近に感じつつある反面、特定のアカウントに対して誹謗・中傷をする、問題行動・発言を繰り返す、デマ等といったネットリテラシー面で問題になることもしばしばあり決して良いとは言い切れない負の側面もあるので、きちんとした常識が求められる。
ハードウェアを展開するゲーム会社もその波に乗ろうとSNSを展開していたことがあった。かつては任天堂が「Miiverse」を、ソニーが「プレコミュ」をそれぞれ独自にコンソールプラットフォーム内で展開していたことがあったがTwitter等の波には打ち勝てず、いずれも連動というかたちで取り入れることとなった(*67)。
プレイヤーの思い通りにコントロールできるか、を表す言葉。
一口に操作性と言っても様々で、カーソルの動き・キャラの動き・ボタン配置など、複数の要素を総合的に評価される。
操作性が良ければ、それだけでゲームを遊んでいる気分は盛り上がり、手触りの印象も良い。特にアクションや格ゲーでは勘所の1つであり、時として作品の評価を分けるほどの重要ポイントともなりうる。
裏を返せば、ここが悪かったばかりに他が台無しになる例も少なくない。キー入力のレスポンスが遅い、挙動がおかしくて制御しにくい、操作系が複雑など、程度次第ではプレイヤーのフラストレーションを溜めてしまう。
またタッチパネルを使うゲームや体感型のコントローラーを使用するゲームが登場してからは、それに由来する操作性の問題も発生している。
中には、敢えて操作性を良くしすぎないことがゲームを面白くするためのアクセントになっている作品や、上達したときの達成感を味わえる作りになっている作品もある。そうでない場合、無意味に操作性の悪いゲームは単に動かしていて面白くない駄作となるだろう。
攻撃や魔法の性質を表した要素。「火属性は水属性に弱い」等、攻防の相性を表現するシステムとして用いられることが多い。
地水火風の四大元素がポピュラーだが、陰陽五行やエレメンタルを参考にしたり、打突など物理属性もあったりする。
相性の組み合わせもじゃんけんのように一方にしか勝てないものから、火と水は互いに弱点という双方性や、ダメージの増減に関わる、果てはファンでも相性の組み合わせを覚えるのに一苦労するほど入り乱れた属性を取り入れたゲームもあったりする。
また、転じて「メガネ属性」「ドジっ子属性」といった、キャラクターの魅力となる特徴を大雑把に分類して表現した「萌え属性」というものもある。
ある作品の続きとして制作される作品のこと。英語では「Sequel (シークエル)」と言われる。
基本的に前作の話の続き、あるいは同一の世界観で話を展開するのだが、中にはシリーズの前後で話が繋がっていなかったり全く別の世界であっても続編と呼ばれることがあり、そうした作品の場合は「最新作」と呼ばれることも。
新作が発売されてから続編ありきのストーリーだったことが判明した場合は批判が起きやすい。
続編があると明言していても、時間が空いたり次世代ハードでの発売だったりすると批判の的になったりする。
また、人気作の続編が前作までの話を台無しにしたりしてシリーズの人気が失墜してしまう…なんてことも。
英語の「Spiritual Successor」(または「Spiritual Sequel」)の訳語。直接的な続編ではないが、作品の根本にあるテーマや設計を受け継いた作品の通称。
版権上の理由や会社の倒産、開発チームの解散やメンバーの移籍など大人の事情で続編が制作不可能となった時、元作品の関係者によって新規タイトルとして精神的続編が作られることも。
別作品の影響を色濃く受けている場合は「〇〇ライク」と呼ばれ、こちらは元作品と無関係な人物が制作した場合も含まれる。
精神的続編の例
PSハードで行われている、PSのブランドイメージにそぐわない過激な表現をメーカーに自重させる独自の規制。
このソニーチェックは日本独自のものである為、かつてCEROレーティングに適合しても国内で発売されなかった作品が数多くある。
2000年代後半から2010年代前半に、時代の変化に合わせてなのか一時的にこのソニーチェックが廃止された時期があった。
しかし、2014年9月に起こった「ゲーマーゲート論争」によりゲーム業界にフェミニズムとポリコレが急激に侵食して以降、女性に対する性表現に限定して復活してしまった。
しかも、以前と異なり復活したソニーチェックは世界規模の規制である為、日本のゲームだけでなく海外のゲームでも独自の規制が入るようになってしまった(*68)。
海外でも規制について思うところがある者が増えており、『アリス・ギア・アイギスCS』の欧米版の販売を行ったPqubeが、「PS版とSwitch版でなぜか女性キャラの肌の露出に違いがあるからそれを踏まえて買ってね」と事前予約の段階で比較画像付きで発表していた。
一方で、任天堂は2019年の株主向け応答で「各国のレーティング機関の審査に任せて任天堂が恣意的に制限しない」という趣旨の発表をしており、性的描写に寛容な姿勢を見せていた。
しかし、Gamizumiが2022年10月にSwitchで新作をリリースする際、任天堂の承認が降りず(数ヶ月前に出した時は通っていた)セクシー描写を抑えざるを得なかったと発表。
その新作ゲームのWin(Steam)版はトップレスの女性を描写していたが、Switch版は水着に着替えさせられた。
日本のCEROでは女性の乳首や性器は禁止表現となっているが、ESRBなど海外のレーティングでは対象年齢を高め「裸体(Nudity)」で申請すれば『The Witcher 3』のようにトップレスを表現できる。
そのため、「その国のレーティング機関に任せている」ならばトップレスは可能であり、実際に2022年前半時点までは海外Switchでトップレスを描いていた作品が発売されていた(*69)が、これ以降はリリースされなくなった。
なお、Gamizumiから発売された当該ゲームのPS版はさらに表現が穏当なものになっている。
2010年代後半にPS4で発売される一部ゲーム(主にギャルゲー)においてお色気シーンの映像に「謎の光」によって胸の谷間やパンチラ等が消される、という自主規制が入っていた。
中にはほぼ全域が塗りつぶされ、キャラクターの顔以外真っ白という状態にまで修正されたシロモノも。
本来であればCEROによって適正に規制されているのだが、ソニーチェックによるわかりやすいエロ規制の象徴として語り草になっている。