色見本について

主に「鉄道模型趣味」誌や「鉄道ピクトリアル」誌、またその他インターネット上で収集した
マンセル値などを基に「Munsell Color Palette」(https://pteromys.melonisland.net/munsell/)で変換したものです。

※一部不明な色は写真からサンプリングして仮定するという、所謂「当てずっぽう」で色を出しておりますゆえご了承ください。

※マンセル値やDIC色番号などのデータ募集しております。

使用上の注意


大雑把だけど許してね!

参考文献があるものについてはその文献を参考にマンセル値を集めていますが
それでもわからないもの(掲載されていない、等)については手持ちの日塗工色見本帳(2021年L版)をもとに色を集めています。
そのため特にDIC番号についてはかなり大雑把に推定しています
……ああっ!バラストを投げないで!!浦賀水道に沈めないで!!

あくまで「自分が納得する色」で塗装しよう!

一部塗料メーカーの日塗工色見本にもあるように「マンセル値で指定しないこと」という注意書きがありますが、
そもそもマンセル値そのものが「単なる指標」にすぎません。
……面積効果、というものが塗料にはありまして、塗る面積が広いと明るい色に見えるそうです。
これは逆にNゲージなどの小さなスケールのモデルではマンセル値通りの色で塗ると面積が小さいためにかなり暗い色になるはずです。
なのでカラーチップはあくまで参考程度にしかなりません
保存団体とかで「保存されている実車に塗装するよ」ってならまだしも、模型なら多少オーバーに調色しても問題ないはずです。
結局頼りになるのは自分の感性なんですよ、モデラーの皆さん……

各資料の出版元、鉄道・バス・海運各社局、自衛隊、建機メーカー、塗料メーカーなどへの問い合わせはご遠慮くださいませ。

本ページ記載の色見本はあくまで個人的な趣味で収集しているものですので何卒ご理解くださいませ。


つかいかた


模型製作時の塗料の参考用として

参考資料として使っていただくのもありですが、「あくまで目安にすぎません」。
というのも、鉄道車両に限らずペンキというものは
「塗面積が広くなればなるほど明るく見える」という特性があるためです。
なので調色される際は「少し明るめに」「少し大げさ目に」色を作ってやるとよいかと思います。

架空鉄道の色づくりに

「うちの会社の赤色はこんな色かな」「青はこの会社のより緑っぽいかも」などなど
妄想される際に是非お役立てください……。(役に立つかこれ?)

RailSim など 3DCGでの鉄道車両モデリングに

3DCGで鉄道車両をモデリングされる際に活用していただくと一番それっぽい色合いになってくれるかと思います。
そもそもマンセル記号というものは環境光下で測定するものであるため、
「仮想空間内に光源を持つ」3DCGの世界においては幾分見栄えの良いものとなりましょう。
モデリングの際には「当該モデルのマテリアル材質の反射を30に」「反射率を0.15に」(ともにメタセコイアでの場合)
設定してあげるといい感じの色合いになってくれるはずです。
各色票はPNG形式です。色票の上で「右クリック→名前を付けて画像を保存」でそのままカラーチップとして使うもよし、記載のRGB値を使ってテクスチャを作るもよし、自分だけの使い方を見つけましょう。

※RailSimプラグイン(211系)への使用例(国鉄黄かん2号・緑15号・白3号・灰色1号・ねずみ色1号)。

用語集


マンセル値(マンセル記号)

1905年にアメリカの画家アルバート・マンセルが原型を作り、
1943年にアメリカ光学会なる団体が修正を加えたうえで正式な表色系とした
「マンセル・カラー・システム」で示される数値。
色相(Hue/ヒュー)・彩度(Value/バリュー)・明度(Chroma/クロマ)を数値化したものでHV/Cとも呼ばれる。
詳しい解説はWikipediaの「マンセル表色系」の項目を参照されたい。

なお日本語においては読み方があり、例題として国鉄のぶどう色2号(2.5YR 2/2)は
「にいてんごワイアール にのに」(または「にいてんごワイアール にパーに」)などと読む。

CMYK値

印刷用の表色系であり、色の三原色であるC(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)に加え、
これらの三原色で作り出せない黒色であるK(キー)を加え四原色としたもの。
それぞれの色の数値を百分率(%)で表して色を決めていくというものである。
例えば「赤」を作りたければCMYK値は0/100/100/0としてやればよい。

sRGB値

国際電気標準会議(IEC)によって定められた画面表示用の標準色空間。
ディスプレイのメーカーや機種に関わらず同じ色を表示できるように決められたもので、
光の三原色すなわちR(レッド)G(グリーン)B(ブルー)の各色の数値を0から255までの間で表示するものである。
ちなみにsRGBのsとはスタンダードのこと。

DIC

ディーアイシーと読む。これは印刷インキメーカーの名であり
もともとは「大日本インキ化学工業」という社名の英語表記の頭文字をとって現社名としたもの。
「DIC-158」「DIC-120」などといった色番号はこのDIC社が発行する「DICカラーガイド」に記載されている
色番号からとったものである。
なお、「DIC-N〇〇」は「日本の伝統色」、「DIC-C〇〇」は「中国の伝統色」、
「DIC-F〇〇」は「フランスの伝統色」、「DIC-G〇〇」は「DICグレートーンカラーガイド」の番号である。
なお、ステンレス車両などに貼り付けるカラーフィルムはDICカラーの場合「ダイタック」というものが使われているようだ。

東洋インキCF

こちらも日本の印刷メーカー「東洋インキ」の色番号であり、番号の頭にCFとついている。
かつては5000番台、8000番台が使われたが再度改番されて現在は「1050番」という5桁番号で管理されている。

ダイナカル

上述の東洋インキの関連会社である「トーヨーケム」が販売するカッティングシートの名称。
姉妹品に「ダイナカルサイン」があり、主にステンレス・アルミ車に多く使われる。

モディカル

「リンテックコマース」が販売するカッティングシートの名称。

Viewcal(ビューカル)

「桜井」が販売するカッティングシートの名称。

スコッチカル

「スリーエム ジャパン(旧:住友スリーエム)」が販売するカッティングシートの名称。

NOCS(ノックス)

「中川ケミカル」が販売するカッティングシートの名称。

DNTスーパーカル

「シンロイヒ」が販売するカッティングシートの名称。DNTとは大日本塗料の略であるが、これはシンロイヒが大日本塗料系列の会社であるため。

国鉄色

日本国有鉄道が制定した色である。
一般の鉄道ファンには鉄道車両向けの色(「国鉄車両関係色見本帳」で規定)がよく知られているが、
国鉄バスや鉄道連絡船、駅や列車のサインシステム、果ては橋桁まで専用の色見本帳が宛がわれており、
細かく管理されていた。日本全国に路線を持っていた国鉄だからこそ標準化を進めなければならなかったわけである。
なお車両関係の色見本帳は1956年に初版が発行され、1986年までの間に8回発行されていた。

日塗工(にっとこう)

社団法人「日本塗料工業会」。国内の塗料メーカーが集まってつくられた法人で、
日塗工番号とは同会の発行する「塗料用標準色見本帳」に記載されている番号のこと。
この色見本帳は2年ごとに新しい版が出ることとなっているが、これは色見本の色票が
「2年程度は退色しない」ように作られているため。初版は1954年発行。

RAL(ラル)

ドイツにおける標準委員会のひとつである「Reichs-Ausschuß für Lieferbedingungen」(配送と品質保証のための国家委員会)のこと。
同会が制定した標準色が「RAL-Farbe」(RAL標準色)と呼ばれるもので、4桁の数字で管理される「RAL Classic」と、新たに登場した「RAL Design Colors」とに分かれる。
日本ではあまりなじみがないが、ドイツやオーストリア、スイス、ハンガリー、イタリアなどでは幅広く使われる。

台湾油漆工会

台湾の塗料メーカーが集まって作られた団体。日本でいうところの日塗工に近い立ち位置の団体と言える。

JIS慣用色名

JIS(日本工業規格。2019年に日本産業規格に改称)が制定した「JIS Z8102」(物体色の色名)のこと。
鉱工業製品の物体色の色名のうち、特に表面色の色名について、2001年版(JIS Z8102:2001)では269色が規定されている。
ただしあくまで目安でしかなく、色名はそれを採用する企業や塗料メーカーによって当然違うので注意が必要である。
この規格自体はかなり古く、1957年制定版の規格である「JIS Z8102:1957」が現在確認できる資料としては最古と思われる。

JIS安全色

「JIS Z9101」(職場および公共エリアの安全標識)および「JIS Z9103」(安全標識の色)において規定される色。
「安全色」として「赤」「黄赤」「黄」「緑」「青」「赤紫」の6色が規定されており、また安全標識などで安全色を引き立てる「対比色」として「白」「黒」の2色が規定されている。
2018年にはカラーユニバーサルデザインの観点から色相や彩度などを変更した規格改定が行われている。

JIS配管色

「JIS Z9102」(配管系の識別表示)で規定されている。上述の安全色の他に、物質の識別表示色として7色、状態表示色(物質の流れる方向を示す)として「白」「黒」の2色が規定されている。

JIS航空色

「JIS W8301」(航空標識の色)で規定された航空事故防止用の標識の色。「黄赤」と「白」の2色が昼間障害標識の色として規定されている。黄赤は米国の連邦規格における「インターナショナルオレンジ」に近い色であり、その色名からわかる通り、類似の色は世界各国で使用されている。

車両技術

日本鉄道車輌工業会(鉄車工)が刊行する業界誌。
国内外の鉄道車両に関する技術情報が掲載されている。

車両の外部色・車両の外部色Ⅱ・車両の室内色

先述の「車両技術」の別冊である「車両工業デザイン11 車両の外部色」(1977年刊行)、「車両工業デザイン12 車両の内部色」(1980年刊行)、「車両工業デザイン14 車両の外部色Ⅱ」の各冊である。
業界向けの紙面ゆえに一般には流通することはないが、近年機芸出版社の「鉄道模型趣味」誌上において「車両の外部色・車両の外部色Ⅱ」および「電車の顔 実例の集録」(1971年刊行)を特集した企画が組まれている。

塗料の研究

関西ペイント社が刊行する業界誌。塗料に関する様々な研究報告が掲載されている。
最新版は関西ペイント公式サイトからPDF形式で閲覧できる。

車輌工学

車輌工学会が刊行していた業界誌で、主に国鉄車両に関する論文が掲載されていた。

工芸ニュース

1932年に商工省(現在の経済産業省の前身にあたる)工芸指導部による指導のもと刊行された業界誌。
戦時体制下にあっては「工芸指導」と名を変えたのち一時休刊したが、
戦後は通商産業省・工業技術院産業工芸試験所(IAI)および
その後身である製品科学研究所(IPRI。現在の産業総合研究所・AISTの前身のひとつ)監修のもと、
1974年まで刊行されていた。

インターカラー

インターナショナル・カラー。国際流行色委員会が毎年選定する「世界の流行色」のこと。

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最終更新:2024年01月19日 21:58
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