阪急電車唱歌2023

作詞:不明(阪急電鉄創始者・小林一三との説あり)・古淵工機
作曲:不明

※原曲は阪急電鉄の前身である箕面有馬電気軌道が開業時に作成した「箕面有馬電車唱歌」である。
メロディはこちら
https://www.youtube.com/watch?v=yBZSkLpDeHY (動画作成:「加古川の人帰られへんP」氏)



1.東風(こち)ふく春に魁(さきが)けて 開く梅田の東口 
 駅には高くそびえたる 民鉄百貨の一号店

2.業平塚(なりひらづか)や萩の寺 新淀川の春の風
 十三(じゅうそう)堤の野遊びに 摘むやたんぽぽ五形花(げんげばな)

3.菜種の花の道ゆけば 眼にも三国の渡し跡
 商店街もあとに見て 牛立(うしだて)三屋(さんや)服部(はっとり)の

4.天神宮(てんじんぐう)へ初詣 鳥居を出でて東には
 住吉神社の森深く 天竺川(てんじくがわ)の松涼し

5.名も高台の岡山に 芦田ヶ池(あしだがいけ)の公民館
 霞の中に岡町を 過ぎて麻田の蛍池

6.歌に名高き玉阪や 待兼山(まちかねやま)も窓近く
 その一声のほととぎす わたる石橋分岐点

7.右に別るる箕面(みのお)線 秦野(はだの)のつつじ桜井の
 薬師清水の八重桜 散りし瀬川の古戦場

8.箕面の駅の終点に 止まる電車をあとにして
 行くや公園一の橋 渡る渓間(たにま)の水清く

9.さかのぼり行く源の 青葉の雲に霧こめて
 夏なお寒く雪と散る 瀧の高さは二百尺

10.紅葉の中の弁天や 札所の一の勝尾寺(かつおじ)
  はるかに拜し奉り 再び戻る分岐点

11.尊鉢才田(そんはつさいだ)右に見て 池田の町の新市街
  呉服神社に五月山(さつきやま) 麓をながる猪名川(いながわ)や

12.能勢(のせ)の妙見(みょうけん)伏し拜み 錢屋五兵衛(ぜにやごへえ)の塚近く
  南に開く山の影 新たに植えし花屋敷

13.木部(きのべ)平井や山本に 四季ももくさの花畑
  のどかに響く夕暮の 鐘は中山観世音

14.紫雲たなびく山の端に 梅の香りの米谷(まいたに)や
  清荒神(きよしこうじん)かみさびて 武庫川(むこがわ)千鳥走りゆく

15.早き電車の終点に 集まりきたる都人(みやこびと)
  土産も重き宝塚 楽しみ多きゆききかな

16.街の名負いし歌劇場 家並み建てる御殿山
  あれ見よここぞ名に聞きし 手塚治虫(てづかおさむ)がゆかりの地

17.線路を南に乗り換えて 武庫山(むこやま)ちかき南口
  すぎてつきしは逆瀬川(さかせがわ) 治水の苦労今もなお

18.清明坂(せいめいざか)を右に見て ゆけば小林(おばやし)女学校
  弁天池のほとりなる 仁川(にがわ)はここぞこの駅ぞ

19.駅を東に降り行かば あれぞ仁川の競馬場
  きそいし優駿(ゆうしゅん)数多にて その名ぞ深くきざまるる

20.甲東園の街並みも いつしかはやもうちすぎて
  薬師まつりし東光寺 門戸厄神(もんどやくじん)詣で来ん

21.北口駅は車庫ありて 神戸線路の交叉点(こうさてん)
  むかしは線路を縦横に あざえし時も夢のあと

22.さらに南へ向かわばや 今津灯台六角堂
  きびすを返し北口へ 戻りて西へ進ままし

23.春は桜の夙川(しゅくがわ)や 六麓荘(ろくろくそう)に苦楽園(くらくえん)
  川を渡りて大池を 左手(ゆんで)にみれば甲陽園(こうようえん)

24.高級宅地の芦屋川 すぎて次なる岡本を
  北へ降るれば一つ火の 説話ぞのこる保久良山(ほくらやま)

25.御影山手の深田池 平野が城はいずかたぞ
  次なる駅の六甲に 八幡宮(はちまんぐう)のおわすなり

26.動物園に競技場 王子公園あとにして
  春日野道をすぎゆかば はやも神戸の三宮(さんのみや)

27.生田(いくた)の森に鎮座せる 安産祈願の御(おん)やしろ
  ここぞ神戸の名の元ぞ 神戸の街の名の故(ゆえ)ぞ

28.東へ電車を折り返し また武庫川を渡りなば
  ひらけし宅地の武庫之荘(むこのそう) すぎて塚口停車場

29.稲野をいでて御願塚(ごがづか)の 古墳を左にながむれば
  いつしか伊丹(いたみ)の終点ぞ 訪ねてゆかん昆陽池(こやのいけ)

30.園田をいでて猪名川に 架けたる橋を走らばや
  鉄道唱歌にうたわれし 神崎川の駅に着く

31.また復(お)ちきたる十三の 東に線路を乗り換えて
  西中島は南方(みなみかた) 浄水場の崇禅寺(そうぜんじ)

32.天神橋より出できたる 線路を淡路(あわじ)でうちかわし
  吹田(すいた)豊津(とよつ)と走りきて 学園都市の千里山

33.正雀(しょうじゃく)駅に連なるは これぞ阪急最大の
  電車修理の工場ぞ 整備の技のさえわたる

34.摂津 茨木 総持寺も 富田もすぎて芥川(あくたがわ)
  わたればここぞ高槻の まなびや建てる城のあと

35.不動が山の上牧(かんまき)も 滝に名だたる水無瀬(みなせ)をも
  すぎたる先の山崎に 名あるはこれぞウイスキー

36.明智(あけち)羽柴(はしば)の両雄が 相まみえしと伝えきく
  天王山(てんのうざん)を横に見て 長岡天神宮参り

37.古墳の多き向日町(むこうまち) すぎて離宮の桂駅
  左に分かれてさかのぼる 線路は沿えり桂川

38.松尾大社の境内に 酒の神とや呼ばれたる
  湧きたつ水は亀の井の その神泉(ううずみ)ぞここにあり

39.紅葉に名高き嵐山 歴史も長き法輪寺(ほうりんじ)
  清き流れに架けたるは 諸人ぞ知る渡月橋(とげつきょう)

40.西京極(にしきょうごく)をうちすぎて 四条通の地下を行く
  大宮すぎて烏丸(からすま)を ぬければ終点河原町

41.京都屈指の繁華街 鴨川流れほど近く
  新京極に鍛冶屋町 行き来う人は絶え間なし

42.電車をおりて寺町を 北へ歩かば本能寺
  信長公の自刃(じじん)せる 伝えぞ今にのこりたる

43.駅の東は五花街(ごかがい)の そのひとつなる先斗町(ぽんとちょう)
  水の流れは高瀬川 伏見へ結ぶ水運路

44.なお東(ひんがし)へ歩かばや 納涼(すずみ)に名高き四条橋
  かしこもそこも昼も夜も げに賑わしき都なり

45.名所旧跡めぐるにも 勤め学びに通うにも
  便(たよ)りもしげく近代の その恩恵ぞ人の知る

46.見よやわれらが電鉄の その輝きの燦(さん)たるを
  たたえよわれらが阪急の その名にし負う功勲を

  たたえよわれらが阪急の その名にし負う功勲を

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年03月31日 20:23