ディス・アストラナガン


「我が手に還れ、ディス・アストラナガン…!」

スーパーロボット大戦』シリーズに登場する機体。
初出は『α』シリーズの完結編である『第3次スーパーロボット大戦α』にて、
男性主人公の一人、クォヴレー・ゴードン(CV: 泰勇気 )の後期搭乗機として登場。


+ 『第3次スーパーロボット大戦α』のネタバレ含む機体誕生の経緯
その誕生経緯は中々複雑で、大本は「ゼ・バルマリィ帝国」(通称バルマー)と言う地球外の異星人帝国軍が開発した、
「ヴァルク・ベン」という量産型ロボット兵器だった。
当然その機体のパイロットであるクォヴレーも地球人ではなく、れっきとした異星人。しかもばっちり敵対勢力である。
元々は工作員として地球側のある重要人物を捕獲するためにロンド・ベル隊に潜入する任務を任されていたのだが、
任務に就く前に単独で「クロスゲート」付近にいた際にゲートから現れたアストラナガン*1の残骸を発見。
回収しようと試みるも、急に動き出したアストラナガンと悪魔合体融合し、ヴァルク・ベンはクォヴレーの初期搭乗機である「ベルグバウ」に変化。
同時にパイロットのクォヴレーも記憶を失ってしまう。
結果的に自分が地球の敵対勢力側だという事も分からないまま、地球のために戦う事になった。

ゲームのシナリオでは何事も無ければ彼がストライクガンダムのパイロットになる予定だったらしく、
他にもシナリオ序盤では量産型νガンダムで戦ったりと、搭乗機が固定されがちなスパロボ主人公の中において、
量産機に搭乗する機会がかなり多いキャラクターであった。

またこの際、アストラナガンに取り憑いていたイングラムの魂の欠片がクォヴレーに入り込む事に。
本来は肉体を丸ごと奪うつもりだったらしいが、クォヴレーが記憶を失ったせいでその意識は普段表に出る事が出来ず、
要所要所のピンチでのみ覚醒するようになった。
また、融合の際にクォヴレーは髪の色が銀髪に変わってしまったのだが、
イングラム覚醒の際は髪の色がクォヴレー本来の、そしてイングラムの髪の色である青色に変わる
(本来の彼が青髪である事は、クォヴレー編冒頭で確認出来る)。
ちなみにイングラムのオリジナルであるウルトラマン大好きな御仁(とその一族)が銀髪のため、先祖返りと言えなくもない。

そして、この機体への乗り換えイベントの際にクォヴレー自身が自分の内にいるイングラムの存在を認識し対話した結果、
イングラムの写し身としてでなく、クォヴレー・ゴードンとしてのアイデンティティを確立する。
イングラムの魂の欠片はそれを認めるとクォヴレーに完全に溶け込んで消滅、クォヴレーもまたイングラム同様の「因果律の番人」となった。
後述の必殺技「アイン・ソフ・オウル」ではイングラムがクォヴレーに重なるようなカットインが入る演出があり、覚醒状態と同様髪が青くなる。
詳しくは下にある動画を参照。

そういった経緯であるため予想の付く方は多いと思うが、クォヴレー・ゴードンと言う名は本名ではなく、
本来は「アイン・バルシェム」という戦闘用の人造人間である。
そしてこの「アイン」はドイツ語の「1」ではなく、ヘブライ語で16番目の文字を表す物で、即ち16番目に作られた人造人間という意味。
さらに言うとイングラムはアウレフ(=一番目の)・バルシェム、あるいはオリジネイターと呼ばれている。
彼が全てのバルシェムのオリジナルであり、クォヴレー他はイングラムの複製にあたるからである。

メタな話をすると、クォヴレーの名はイングラム短機関銃を生産していたMAC社倒産後、同社の銃器をコピー生産した会社の一つ「コブレイ社」に、
苗字のゴードンは同銃を設計したゴードン・イングラム氏に因むと思われる。実にらしいネーミングである。

ゲーム中では他にヴェート(2)、ギメル(3)、ダレット(4)などのナンバー付きのバルシェムが登場しているが、
そのいずれも番号で呼ばれる事を嫌い、それぞれに別個の名前を名乗っている。
イングラム自身がラスボスのケイサル・エフェスと因縁がある事も踏まえて考えると、
クォヴレーが全4キャラ中最もラスボスと因縁の深い主人公という見方も出来る。むしろ他の3人が因縁無さすぎ

本人の性格は基本的にやや天然の入ったクール系。
当初はイングラムと同一視される事に露骨に不快感を見せる場面も見られたが、
イングラム消滅以降は自分でジョークのネタにしたり、最後までイングラムを意識し続けたライバル(元上司)を一笑に付すなど、
精神的な落ち着きを見せるようになった。
正直、成長しすぎてバルマーの決戦では本来のライバルであるキャリコよりエイス・ゴッツォの方がそれっぽく見えるくらいである
(そう言う意味ではイングラムと面識の無いアラド、ゼオラと仲良くなったのは彼にとって幸運だったのかもしれない)。

他にも教則本だけで某トロンベの人をも唸らせるハイレベルな刺繍を披露するなど、意外と茶目っ気がある。
アラド、ゼオラの絡みも含めて「出来は良いがちょっと抜けた所のある末っ子」という表現がしっくりくる感がある。

なお、クォヴレーはその複雑なルーツから、バルマーの人造人間でありながら地球人(とバード星人)の血を引いている可能性が非常に高い。
そのため、シリーズの中で純然たる異星人と言える主人公は今の所『K』のミストさんことミスト・レックスのみである。

能力面では平均的に高い能力と特殊技能に援護攻撃、SP回復、収束攻撃と初期状態からあまり手をかける必要が無い。
養成でEセーブ、連携攻撃、見切りを覚えさせると使い勝手が更によくなる。

シナリオ中盤において、クォヴレーの初期搭乗機ベルグバウがバルマーに鹵獲されるイベントが発生。
そしてバルマー側の技術で分析後、その技術力と残されたアストラナガンのデータによって作られたパーツで、機体を強化改修された。
そうして誕生したのが、悪魔王の名前を冠した“銃神”ディス・アストラナガンである*2

この改造によって、まずベルグバウの動力炉「ディーン・レヴ」が、
悪霊や怨霊などの集合体「負の無限力」を無尽蔵に吸収する動力炉「ディス・レヴ」(ディスの心臓)へとバージョンアップされた。
当初は禍々しい気を発しながら暴走してクォヴレーを取り込もうとしたがクォヴレーが因果律の番人になった事で、
ディス・レヴは吸収した死霊を溜め込み直接利用するのではなく、輪廻転生の循環に導く事で「死と生の狭間の力」を得る性質に変化している。
さらに、アストラナガン搭載の特殊機関「ティプラー・シリンダー(後述)」も搭載していると思われる。

これら二つの機関を同時に搭載した事により、因果律にすら干渉する能力を持つアストラナガンやネオ・グランゾンと同等の力を秘めていると考えられ、
その力はクォヴレー自身にも制御しきれないという事態を起こしかねず、スパロボに登場するロボットの中でも特に危険な部類に入る。
その危険っぷりは、味方はもちろん、敵の大ボスクラスの相手にすらガチで恐れられている辺りからも窺える。

この機体とベルグバウ(と、ついでにラスボス「ケイサル・エフェス」)のデザインは、
女神転生』シリーズのメインデザイナーである金子一馬氏が担当している。
だからなのか、初登場時に魔法陣から登場したり、必殺技発動時に魔法陣が展開するなどオカルトチックな演出が多く、
加えてその独特な悪魔的で有機的な外見デザインから、数あるスパロボオリジナルロボットの中でも飛び抜けて異彩を放つ。
そのせいかファンからの愛称にゴキトラナガンなんてものもある。
いやSD等身との相性が悪いだけで上の画像通りリアル頭身はかっこいいのよ…?

ちなみに、オリジナルのアストラナガンの頭部はギャオス、ディスの方はイリスがモチーフとなっているとの事。

主な武装は「ラアム・ショットガン」と、そのストック内に畳まれているゾル・オリハルコニウム製の鎌「Z・Oサイズ」、
背面に背骨のように並納されている六機の遠隔誘導兵器「ガン・スレイヴ」による遠隔オールレンジ攻撃
肩部にある砲身を前方に展開し、アキシオンエネルギーを発射する「メス・アッシャー」*3
そして、トンデモ武器・技が多数存在するスパロボ界でも飛び抜けて反則級の必殺技とされる
アイン・ソフ・オウル」を有する。

+ アイン・ソフ・オウルについて
「アイン・ソフ・オウル」とはカバラ魔術で使われている生命の樹の概念を表す言葉であり、
「無は無限」、「無限の光」等を意味すると言う。000と表記される。
10個のセフィラ(セフィロト=神の様々な顕現を表す言葉、の複数形)が22の小径で構成されている図で描かれている。
その概念通り10個の中性子星を発射する攻撃であり、具体的な攻撃シーケンスは、
  • 胸部装甲を開いてディス・レヴから巨大なエネルギー弾を発射
  • エネルギー弾が敵機に命中すると同時に敵機の周囲に現れる魔法陣から10個の中性子星を召喚
  • 中性子星が敵機の周りを高速で回転、時間を逆行させる事で目標を完全に消滅させる
……というもので、時間逆行における敵機の消滅は(最後に爆発してるように見えるが)物理的な破壊ではなく、
「最初から存在していなかった事になる」という概念的な攻撃である。
一撃必殺ではないのはゲームの都合上仕方なし

この武装はアストラナガンの必殺武器「インフィニティ・シリンダー」のディス・レヴ追加版とでも言うべきものであり、
『第3次α』での攻撃演出や設定上の効力からも、作中でのアストラナガンとのパイロット同士・機体同士の繋がりを示している。
上述のように幾つかの過程を経てから効果を発揮するので、この攻撃の演出時間だけで軽く一分半はかかる。
ちなみに、トドメ演出込みであれば戦闘を加速しなければ専用BGMがきっちり一周するあたりで終わるので、ムダに長いわけではない。

ゲーム中の性能はとにかく反則級の強さと言う他ない。
元々クォヴレーがパイロットとして強い部類に入る上に、機体&全武器の宇宙適応S、高い機動性、そこそこの耐久力、
超火力の必殺技と素のスペックの時点で恵まれており、さらには無消費かつ広域バリアのディフレクトフィールド(バリアの一種)によるダメージ軽減に加え、
HP・EN回復まで持っている、付け入る隙がほとんどない狂機体である。
最強武器に至っては、15段階改造する事で主人公機唯一の基本攻撃力9000越えを叩き出すという、版権ものでも大台中の大台に達している。
誕生日設定によっては精神コマンドで魂を習得し、なおかつ小隊長能力により反撃にプラス補正が付くため、ダメージだけなら主人公最強となる。
ちなみにアイン・ソフ・オウルは、単体攻撃でクォヴレーがデフォルトで援護攻撃を持っているため、最強クラスの援護武器としても使える。

立ち回りの器用さでは主人公の一人・セレーナが駆るASアレグリアスにわずかに劣る。
あちらはMAP兵器、移動後使用可能な複数攻撃兵器、2人分の精神コマンド、と使い勝手の面で優秀な要素を沢山持っているので……。
もちろんそれらの要素はレアなので、これを持っていないから弱い、などと言う事は有り得ないが。
セレーナの場合、大概の誕生日で必中も直感も覚えないので感応してもらわないといざという時に限って外しまくるし

そのため、この機体の真骨頂はむしろ、改造費が潤沢な周回プレイ時よりも、改造費用が十分でない1周目や、武器改造の出来ないEXハードなど、
手を加えるのが難しい状況でこそ発揮されると言える。そういった状況なら、本機に追随する機体はイデオンくらいなものだろう。
特にEXハードは他主人公と比べかなり難易度が低くなり、圧倒的な強さを実感出来るだろう。

他に弱点を上げるとすれば移動後に攻撃可能な唯一の武器であるZ・Oサイズの攻撃力が低めな事くらいだが、
代わりにこの武器は相手のバリアを無視して攻撃でき、さらにCT補正+50%なので決定的な弱点にはならない。
しかも小隊長能力で反撃時は攻撃力が上がる。本当にコレが味方機体でよかった
弱点というわけではないが、クォヴレーとディス・アストラナガンのみ他の主人公のシナリオにある戦力増強が無く、
因果律の番人の使命を受け継ぐのみとなっている。
これ以上強くする必要が無いとも最初から能力全開で暴れられると言えるが。

これほど圧倒的な強さを誇るのは、『第3次α』における本機はイデオンと対の存在であるとされているのが大きな要因。
『スパロボ』ではバランスブレイカーでお馴染みのイデの力を開放したイデオンが比較対象であり、
ゲージ管理も無く常時フルで戦えるならばこの力も納得、寧ろ控えめであるとすら言えるだろう。

また、演出面でも恵まれており、最弱武装を除いた全ての武装にトドメ演出が用意されている。

なお、もう一人の男主人公であるトウマ・カノウとその愛機・大雷鳳とは、
  • パイロット:複雑な因縁を持つダークヒーロー的なクォヴレーと、生粋の民間人にして王道主人公を地で行くトウマ
  • 機体:遠距離射撃戦を得意とするディス・アストラナガンと、クロスレンジでの格闘戦を得意とする大雷鳳
  • 必殺技:負の力と概念的な攻撃でもって敵を消滅させるアイン・ソフ・オウルと、己自身の鍛えた力と技と闘志で限界を超えた一撃を叩き込む「神雷」
……等々、様々な意味で対照的である。

+ 余談
実はこの機体(及び前身機体のベルグバウ)、クォヴレー編のヒロイン(或いは嫁)扱いされる事がしばしばある。
どういう事かと言うと……
  • 「正体不明の機体なんて使いたくない」とまで言われて格納庫に押し込まれるが、
    クォヴレーのピンチに無人のまま勝手に戦場に飛び出してくる
  • 姉的な存在であるゼオラの危機にいきなり動かなくなる。
    アラドのために空気を読んだ説、異性と小隊を組んでいたのが気に食わなかった説等諸説あるが、
    作中ではクォヴレーは「俺がゼオラを助ける必要が無かったからかもしれない」と推測している
  • 敵軍に捕らえられたクォヴレーが敵の姫様を人質にヴァルク・ベンで脱出。コックピットに相乗りしてフラグを立てていると、
    ディス・レヴを埋め込まれた本機が魔法陣から突如出現。主を求めて見境無く暴れ回る。でもって、クォヴレーが戻った途端に落ち着く
  • クォヴレーもクォヴレーで、本編中で自分が立てそうだったフラグ及びイングラムの残したフラグを根こそぎスルーし、
    平行世界の番人として生きる事を選ぶ。そして、その唯一の相棒が本機
……多少の誇張があるにせよ、概ねこんな感じである。そのため、しばしば擬人化もされている。

おまけに、必殺技で胸部装甲を展開するという仕様から(自主規制)なイラストも数多く存在している。
ベルグバウの時は自動で開いたのに、何故パワーアップした機体の方が手動で開けるのだろうか。ほんとにバルマー一の科学者なのか、シヴァー
一応言い訳すると、クォヴレー自身は地球人ではなく戦闘用人造人間であった上、物語初めで記憶も失っているので、
外見で感じさせる年齢よりも精神的に幼い、所謂人間の感情とか常識と言う物に疎かったと言う事もあり、
恋愛とかそう言う高度な感情まで理解し切れなかった、と言う理由がある事は付け加えておく。

並行世界を渡り歩く存在という事で恐らく『OG』シリーズにも登場はするのだろうが、
現状では「俺はまだそちらには行けない…因子が足りない」との事らしく、
アニメでも謎の影ばっかりでろくに出番が回ってこない彼をこのセリフから「因子くん」などと呼んで茶化すファンもいるようである。
『第2次OG』でいよいよ登場かと思われたが…今の所は表立って絡む事は無いようである(機体のシルエットは登場したが)。
どれだけ因子が足りないんだろうか…。
新しいデッドエンド一族ことイングラム(バルシェム)の系譜も登場したので頑張って欲しいものである。
妹ができたよ、やったねクォヴレーくん!
また、『OG』シリーズにおいては『第2次OG』で登場したイーグレット・イングが『第3次α』における彼のストーリーをなぞっている。
続く『OGMD』ではクォヴレーへと変わる前のアイン・バルシェムとして登場。バルマー自体が顔見せという程度なので出番は少ないが、
イングと戦闘させると「……因子が……」と意味深なセリフを口走る。足りないって続くんじゃないだろうな
また、『J』女主人公のカルヴィナが語る戦死した同僚の中に、『J』の時にはいなかった「ゴードン」という名前がある。果たして偶然か伏線か…。

様々な要因で混沌としている『OG』シリーズだが、果たして無事クォヴレーの因子が満ちる時は来るのであろうか。
+ アニメ『ディバイン・ウォーズ』では
第25話にて一時的に『OG』シリーズの世界への干渉に成功し、SRXと融合する事でDiSRXと変貌させている。ホントにメカなのかアンタ
ディス・アストラナガン単体では第25話未登場だけどね!

イングラムはイングラムで、コミカライズ版『Record of ATX』ではDiSRXと同様の手段を用いてR-GUNをR-GUNリヴァーレに変化させた疑惑がある。
流石ほぼ同一存在、考える事は一緒である。

「唱えよ……テトラクテュス・グラマトン!」

余談だが、アイン・ソフ・オウルは上記の通り凄い武器として知られているが、
スパロボオリジナルロボ最古参のサイバスターにも、「アカシックバスター」という気になる武器がある。
こちらはあまり設定が語られていないが、近年の作品で「相手の存在をアカシックレコードから消し去る」事と、
「アカシックレコードサーチという機能がある」事だけは明かされた。
それと因果律にも関わる「ラプラスデモンコンピューター」も搭載している(実はラングラン製正規魔装機全てに搭載されてるけど)。

原作の戦闘アニメーション
没データも存在する(彼に限った事ではないが)


MUGENにおけるディス・アストラナガン

猫飯氏による原作ドットを使ったものが公開されている。現在の完成度は80%半ばほどとの事。
原作通りHPやENが自動回復し、「アイン・ソフ・オウル」の超火力も再現されている他、
『第3次α』で共演した前作の主人公機の一つビルトビルガーとそのパートナーのビルトファルケンをストライカーとして呼べる。
また原作通りの演出をするとやたら長くなるため、アイン・ソフ・オウルの演出は変更されている。
アニメ版『OG』の時はこんな演出だったので、そちら仕様なのだと思おう。
後の更新で原作のように必殺技に気力制限が付き、気力が170になるとアイン・ソフ・オウルの演出が原作チックになるようになった。

AIは当初簡易的なものがデフォルトで搭載されていたが、バグがあったらしく現在は削除されている。
外部AIはリュウセイ氏によるもの公開中。……中々奇妙な縁である。名前的に
プレイヤー操作(9:20~)

出場大会

+ 一覧
シングル
タッグ
チーム
その他
更新停止中
凍結
削除済み

プレイヤー操作



*1
『スーパーロボット大戦α』に登場したバンプレストオリジナルのロボット。
同作に登場する各勢力の技術を基に後の搭乗者であるイングラム・プリスケン自らが開発した。
搭乗者の念動力を機体のコントロールに転用するT-LINKシステムや装甲材のズフィルード・クリスタルによる
自己修復能力など、非常に高い性能の機体であるが、何より特筆すべきは副動力源であるティプラー・シリンダー。
他の次元や平行世界からエネルギーを取り出せる他、空間転移・平行世界間の移動・時空間移動さえも可能にする
驚くべき代物である。結果としてアストラナガンは因果律にも干渉し得る化け物じみた機体となり、
「グランゾンとアストラナガンが戦えば宇宙が崩壊する」とさえ言われるほどになった。
そのアストラナガンが何故クロスゲートから登場するのかについては、凄まじく長くなるので割愛。
ある理由で壊され、パイロットであるイングラムは肉体を失ってしまったと言う認識があればここでは大丈夫だろう。

また、こちらも詳細は割愛するが、ディス・アストラナガンはベルグバウのルーツを考えると初代アストラナガンと同一の機体であるとも言え、
『第3次α』でのディス・アストラナガンの武装や戦闘BGMなどの演出は明らかに『α』のアストラナガンを意識したものになっている。

+ 比較用動画
初代アストラナガンの戦闘の様子

両機の戦闘BGM
イングラム用
クォヴレー用
二つの曲が混ざるとこんな感じ

両機を比較した場合、アストラナガンは分身とMAP兵器、ディス・アストラナガンはディス・レヴを持っている点が、
それぞれの長所だと思われるが、なにぶんゲームで両機が同時に登場した事が無いため、どちらが強いのかは分からない。

このパイロットのイングラム・プリスケン、ニコニコ動画内でやたらと「フフフ…」と言う怪しい笑いがネタにされているが、
彼自身は元々正義感の強い熱血漢で、技術者としてもパイロット養成の教官としても、かなり卓越した手腕を見せており、
(初出は『スーパーヒーロー作戦』なので)ウルトラマンことハヤタ隊員や宇宙刑事ギャバン達とも面識のある中々凄い人である。
この「フフフ…」のネタを嫌う人もいるので、使うにしてもやたらと使いまくるのはお勧め出来ない。

なお、バンプレストオリジナルのロボット・キャラクターによる独自の世界観を持つ『OG』シリーズでは、
イングラムはアストラナガンの代わりに「R-GUNリヴァーレ」という機体に搭乗しており、
アニメ『ディバイン・ウォーズ』の序盤と終盤に二つのアストラナガンが少しだけ登場するだけに留まっている。
しかしその初登場は…
+ 余談
実はこの『OG』アニメにおける本機の登場はサプライズとして完全に情報がシャットアウトされていたのだが、
クォヴレーを演じる泰勇気氏がうっかり出演する事をバラしてしまったという裏話がある
(当然スタッフから滅茶苦茶怒られたらしい)。

ちなみに、泰勇気氏はプラモデル専用のブログを設けるなど大のロボット好きとして知られ、
SFC時代からリアルタイムでプレイしてきたというバリバリのスパロボファンでもあり、クォヴレー役が決まった時は狂喜乱舞したという。
うっかりテンションが高まりすぎてしまったのだろう。仕方ないね。
また、他にも『スクランブルコマンダー2』の主人公ケイジ=タチバナ役を務めた事もあり、
スパロボでは割と珍しい複数のオリジナル主人公の声を当てたりしている。
(外伝を含めれば、『超機大戦SRX』のリュウセイ役と『真・魔装機神』のケイゴ役を務めた三木眞一郎氏、
 『スパロボα』のリョウト役と『リアルロボットレジメント』のアリエイル役を務めた小林由美子女史などがいる)。
なお、ケイジの宿敵はゲーム中で人間の身で全ての並行世界を滅ぼした(EDで修復したが)トンデモ野郎である。
全ての並行世界を守る宿命を背負うクォヴレーにとっては明確な敵と言える存在なので、
ケイジが『OG』シリーズに出る機会があれば、クォヴレーの因子が足りていれば関わる可能性は極めて高い。

*2
ディス・アストラナガンの「ディス(Dis)」はローマ神話の冥府の神・プルートーをラテン語で表す際
「ディス・パテール(Dis Pater)」から来ており、それが略されてディス(Dis)=プルートになったと言う。
またキリスト教文学では元のプルートの立ち位置にルシファーが置かれている。つまり「悪魔王」である。
アストラナガンの名前もスペインの銃器メーカー「アストラ」と、
旧ソ連とベルギーの銃器メーカー「モシン・ナガン」の名前を組み合わせた鞄語らしく、
その意味は正に読んで字の如く「銃」の「神様」と言える。
アストラナガンに限らず、『スーパーロボット大戦α』シリーズに登場するキャラには
「キャリコ」「イングラム」など、実在の拳銃メーカーなどから名前を付けた物が多く、
クォヴレーの名前も、サブマシンガン「イングラムM-10」の設計、販売権を買い取った「コブレイ社」から来ており、
ゴードンもその設計者の名前である。

*3
「メス=meth」は「死」を意味するヘブライ語である。
この武器は前身となったベルグバウの「エメト・アッシャー」の強化版であり、「エメト=emeth」は「真理」を意味するヘブライ語である。
強化前はあくまで貫通力の高いビームを打ち込む演出であったが、
強化後は演出を見る限り、ベルグバウ時には胸部から撃ち出していた「アキシオン・バスター」を肩部ユニットから発射していると思われる。
「アキシオン・バスター」及びその前身と言える「アキシオン・キャノン」は、撃ち込んだ対象を超重力空間に送り込んで粉砕してしまう恐るべき武装である。
更にこれよりもっと凄まじい武装を持っているとはいえ、畏怖すべき力である事に変わりはない。
なお、ユダヤ教の伝承にはゴーレムの倒し方として、
「ゴーレム制作の際に額に貼り付けられる羊皮紙に書かれた「emeth」から「e」を消して「meth」にする」というものがある。


最終更新:2024年04月13日 09:53