ターザン


+ 日本語吹替声優
アントニオ猪木
『ターザン猛襲』
山寺宏一
『グレイストーク -類人猿の王者- ターザンの伝説』(TBS版)
堀内賢雄
『グレイストーク -類人猿の王者- ターザンの伝説』(テレビ朝日版)
金城武
『ターザン』(ディズニー版)
小杉十郎太
『ターザン&ジェーン』『KINGDOM HEARTS
宮本聖也
『ターザン2』
桐谷健太
『ターザン:REBORN』

所謂異世界転生ものの元祖とも言うべき『火星のジョン・カーター』シリーズ等でも知られる秘境冒険小説の雄、
エドガー・ライス・バローズ氏が執筆した名作小説『ターザン』シリーズの主人公。初出は1914年の『Tarzan of the Apes』。
1960年代にSF評論家のサム・モスコウィッツ氏が「文学作品の著名ヒーロー」ランキングで第一位に推したほどの人物である
(ちなみに二位がシャーロック・ホームズ)。
なお、「ターザン」とは、彼を育てた類人猿達の言葉で「白い肌」(タ=白)を意味する。

本名はグレイストーク卿ジョン・クレイトン木星じいさんではない。名前の元ネタではあるが)。
イギリスの貴族であるグレイストーク卿夫妻の間で生まれた息子だったが、
両親の赴任先である西アフリカへの航海時に船員らの反乱によって、両親共々西アフリカへ置き去りにされてしまう*1
母はターザンが1歳の頃に先立たれ、父はその直後現地の類人猿*2のボス猿カーチャクによって殺害される
(カーチャクからしてみるとグレイストーク卿は縄張りに侵入した変な猿で、子分が殺されたこともあるので敵と認識するのは自然なのだが)。
この時、直前に事故で生まれたばかりの子を喪っていたこの群れのメス猿カラ(カーラ)は泣いているターザンを見て記憶を書き換えてしまい、
「この白い猿は自分の子だ」と思い込んでそのまま連れて行き、つがいの相手のタブラットの意図に反して育てターザンと名付ける
(映画などではタブラットのポジションをカーチャクが兼任しているものもある)。
その後、グレイストーク卿の小屋を見つけたターザンはそこにあった絵本で文字を覚え、道具を使いこなせるようになり、
成人後、文明社会に触れアメリカ人女性であるジェーン・ポーターと運命的な出会いをする。
一度は気持ちがすれ違って別れるも、後に結ばれる。

額には古傷があり、怒ると赤く光る。
野生育ちなだけにその戦闘能力は常人を凌駕し、ナイフだけでライオンを倒せる程。他にも槍、弓矢等も用いる。
文明社会に触れてからは銃火器の扱いも学んでいるが、やはり使い慣れた武器が一番のようだ。
空中ブランコの要領で蔦から蔦へと飛び移るロープアクションは有名で、
公園の遊具として有名な「ジップライン」は「ターザンロープ」と言った方が通りが良かったりもする。
言語に関しても優れた能力を持っており、類人猿の言語を習得後に英語の読み書きを独力で覚えられた程
(ただし父親の遺した書籍から学んだだけの為、口語の習得は後に人間社会との接触を待たねばならなかった)。
類人猿語は共に育った仲間以外にも多くの動物と意思疎通が可能で、特にチンパンジーの「チータ」と仲が良い
(原作ではチンパンジーかは不明だが「ンキマ」という小猿が時々出てくる)。
なお、『ターザン』シリーズは同作者の『地底世界ペルシダー』シリーズと世界観が繋がっており、
地底世界のペルシダーにいた「サゴス」という猿人のような連中にも類人猿語が通じるという凄い場面もあったりする。

映像作品においては様々な俳優が演じており、特に『類猿人ターザン』で演じたジョニー・ワイズミュラー氏が、
彼によるヨーデルの歌声と獣の声を合成した「アーアアー!」GN合唱団でもアーアーアーアーでもない)という声で、
原作小説の「類人猿の勝鬨に聞こえる」という描写を表現した雄叫びは、その後のターザンのスタンダードとなり、
子供達がターザンロープで遊ぶ際のお約束だった時期も。
1983年公開の『グレイストーク』は、ワイズミュラー版のヒーロー像が一人歩きしつつあったターザンの物語を再び原作寄りに再構成している。
1999年にディズニーが制作したアニメ映画版『ターザン』は、ロープスイングのイメージが強かったターザンに、
木々の上をサーフィンの様に滑り降りる新機軸のアクションを取り入れて注目を集めた。
歴代ターザン雄叫び集。ワイズミュラー氏は二番目(0:06~)

創作界隈に多大な影響を与えたキャラクターであり、もはや「野生育ちの孤児」の一般名詞扱いをされている。
当wiki的には"ミッシングIQ" ゴメスの元ネタだろう。ブランカも影響を受けているかもしれない。
格ゲー以外では『仮面ライダー』シリーズの4作目『仮面ライダーアマゾン』、
ならびに週刊少年ジャンプで連載されていた『ジャングルの王者ターちゃん♡』等が有名。
アメコミにもケイザーというもろにパクリ類似したヒーローがいる。
版権的にヤバいレベルで堂々命名しているものだと、『ドラえもん』に「ターザンパンツ&ターザンロープ」という説明不要の秘密道具や、
劇中劇として「宇宙ターザン」なんていう代物まで登場している。『ドラえもん』的には平常運転だが。
『巨獣特捜ジャスピオン』は主題歌で「銀河のターザン」と歌い上げる他、
最終回で生命維持装置に乗って漂流していた宇宙人の孤児を保護したジャスピオン自身が「宇宙のターザン」と名付ける始末。
タツノコプロも『OKAWARI-BOY スターザンS(すたーざんす)』なんてアニメを放送していた
(「スター・ウォーズ」+「ターザン」であり、悪役はダース・ベーロー。企画段階に至っては『宇宙の王者スターザン』だった)。打ち切り作品だけど
映画『ターザン:REBORN』と同年のスーパー戦隊40作品記念作『動物戦隊ジュウオウジャー』でも変身アイテムがターザンの雄叫びを上げていたり、
さらにはレッドの第二の形態の名乗りが「ジャングルの王者」だったりする上、蛇腹剣ターザンロープをやったりもした。
ゴリラの形態である辺り、ターちゃんの影響も垣間見えるが(ターちゃんはゴリラから格闘技を習った)
ONE PIECE』のウソップはロープを射出する道具「ウソップアーアアー」なんて命名していたり。
「…ウン!!ア~~…ウウン!! ア――アア――…」「それは何 言う決まりなの?」

(以上、Wikipediaより引用・改変)


MUGENにおけるターザン

ゾロアトムといった名キャラクターに定評のあるBrucewayne74氏が製作したMUGEN1.0以降専用キャラが存在する。
現在はコンプゲー『Dynamic Super Robot Wars - THE GAME』で知られるGIANNI from PARTINICO氏のサイトで代理公開されている。
なお、氏のMFGのフォーラムと「The Mugen Multiverse」で公開されている物は旧版なので注意。
ドットはターザン本体がユリアンを、動物達は『サムスピ』等の様々なゲームのキャラをベースとしているようだ。
なので一部明らかにタッチが違う奴も混じってるけど気にするな!
あと、アフリカに生息しない「トラ」が出てくるが、これは原作小説も雑誌連載時にやらかしたミス(単行本で修正)なので大目に見てあげよう*3
もちろん例の雄叫びもしっかり再現されている。

操作方法は『MVC』風の6ボタン方式で、お馴染みのターザンロープやナイフ、投げ槍の他、
常に傍らにいる相棒のパクパクチータをはじめ、ストライカーとして呼び寄せる動物達の力を借りて戦う。
チェーンコンボやエリアルレイヴも可能だが、空中強攻撃でダウンを奪えないという欠点があるので注意。
空中専用の必殺技もあるがコンボには組み込めないので、下手にエリアルを狙わない方が無難だろう。
どちらかと言えば豊富なストライカーを駆使した地上戦が主体のキャラと言える。
特にグルガンライオンに攻撃させる超必殺技「Lion」は発生こそ遅いものの、
ヒット時は長時間相手を拘束するため、追撃に他の動物達を呼び出して総出でボコるという芸当も可能。
この他にもを突撃させる2ゲージ技「Elephant」、動物大行進な3ゲージ技「Animals」といった多彩かつ強力な技を持っている。
ただし、乱舞技の「Hyper Combo」は何故か連続ヒットしない死に技なので注意。
AIはごく簡易的な物がデフォルトで搭載されている。
紹介動画(リンクは古い物なので注意)。
お相手はcravd氏らのゴリラ・グロッド

出場大会



*1
ターザンの誕生場所については明記されていないが、
原作小説第1巻で中盤にコンゴ自由国(現在のコンゴ民主共和国)から逃げてきた黒人達がターザン達の住む森の近くに村を築いていた描写がある事や、
終盤でフランス海軍がこのあたりで活躍する場面があるので、時代背景(本編は20世紀初頭)などを考えると、
当時コンゴ自由国に隣接するフランス領だった地域らしい。(現在のガボン共和国からコンゴ共和国の沿岸部に相当)

*2
この「類人猿」の種類について、映画などでは「ゴリラ」とされることがあるが、原作小説では人間がまだ知らない類人猿の一種で、
ゴリラとは別種どころか見つけ次第殺し合うほど仲が悪い動物(ターザン自身も少年時代出くわしたゴリラと死闘になった経験がある)である。
ただ、第1巻後半でこの類人猿の一頭を目撃した人の話を聞いた白人の学者がこの生物を「ゴリラ」と認定してしまっているので、
よそ者から見るとゴリラと間違えるのも無理はない生物だったりする。

*3
創元版の訳者あとがきで厚木淳氏が説明しているが、作者も編集陣も全員気が付かずにトラを出してしまい、
読者からの指摘で1914年の単行本化時にトラを雌ライオン(一部ヒョウ)に直したという。
そこまで厳密性を求める内容じゃないだろと思うかもしれないが、
劇中トンチンカンな学者がアフリカのジャングル内でトラを見て「動物園からトラが逃げ出した」と言い出す場面があり、
本来は「野生のトラ知らねーのかよw」というギャグ場面だったのだが、これでは学者の意見がまともなセリフになったので直さざるを得なくなったのだろう。
なお、現在読めるものでも修正の痕跡として、「類人猿語の動物の呼称のうちライオンだけ雌雄で名前が違う(雄=ヌーマ、雌=サボー)」という描写があるが、
これも本来ヌーマがライオン、サボーはトラだった名残である。


最終更新:2023年06月01日 20:16